著者
市川 智光
出版者
日経BP社
雑誌
日経バイオビジネス (ISSN:13464426)
巻号頁・発行日
no.45, pp.72-75, 2005-02

研究開発マネジメントを考える際、不確実性とどのように付き合うかは永遠の課題だ。業界を問わず、意思決定やポートフォリオマネジメントを行う際に、継続あるいは中止の決断をどう下すかは、各社が課題を抱えている。 第4回となる今回は、不確実性というリスクをいかに小さくして、研究開発マネジメントの決断を行うか。「視点」に関する課題と取り組みについて紹介したい。
著者
永宗 紗季 木下 光
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.81, no.722, pp.933-942, 2016 (Released:2016-04-30)
参考文献数
7
被引用文献数
1 3

Hong Kong has been rapidly developed as a trading city since become a British colony. Currently, north coast of Hong Kong Island is a high-rise and high-density city around the Chung Wan area. In Hong Kong Island, steep mountain is adjacent to the city. In Central & Western District of Hong Kong Island, pedestrian paths play an important role to make space patterns based on the steep slope of hillside. There are many buildings not facing driveway in urban blocks with pedestrian paths, and that afford various commercial activities. In this study, it is assumed that these pedestrian paths are important elements that characterize the urban blocks. Therefore, the purposes of this study are following 3 things. (1) Pedestrian paths were classified according to their morphological characteristics. (2) Urban blocks were classified according to patterns of pedestrian paths. (3) Classified urban blocks were compared by contained building's entrance and type of land use. The following 4 things become clear. (1) As Characteristics of 63pedestrian paths, approximately half of pedestrian paths have a wide width over 4.5m. There are stairs to the many pedestrian paths and have a variety of cross sections. There is a difference in the shapes of the pedestrian paths among the area. There are many dead-end streets, within the neat-shaped urban blocks in Sai Wan area. In Sheung Wan areas near the mountains, there are a lot of streets connecting the pedestrian paths, thereby producing more complicated pedestrian spaces. (2) 35 urban blocks were classified into type of penetration, type of dead-end path, type of concomitance, according to patterns of pedestrian path. By the classification, the ground levels of buildings in the inner sides of the city blocks are differently used. It was clear that, the most number of the entrances were in type of concomitance. The most number of the entrances of shop were in type of penetration and type of concomitance, the most of the entrances of houses were in type of penetration and type of dead-end path. (3) 18 urban blocks have buildings not facing driveways located inside the urban blocks, type of concomitance most have it. There is a tendency that more entrances of shops and residences in such city blocks having a building not facing driveway, compared with urban blocks not having such a building. It can be said that a building not facing a driveway plays such a role in the city block space configuration that the building allows various retailing shops and residences to be on the ground level in the inner sides of the urban blocks. (4) By connected pedestrian paths of different urban blocks, were produced extensive pedestrian networks in the city. The pedestrian paths have been maintained for nearly 100 years even after the buildings have been scrapped and built. Thus networks of pedestrian paths should be recognized as the historical social infrastructure. Finally, pedestrian paths are valuable public and open space in high-density urban environment. They afford various commercial activities and buildings not facing driveways remain in the urban blocks. And wide pedestrian paths are utilized as the open terrace with deck and chairs.
著者
坂本 雄
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.44, pp.S12-5, 2017

非臨床安全性評価に関する研究成果の蓄積や、非臨床及び臨床安全性に関する種々のガイドラインの策定がなされてもなお、臨床試験の実施中又は製造販売後に、安全性上の問題により開発又は製造販売の中止を余儀なくされる医薬品は依然として存在する。このことは、当該医薬品の投与を受ける被験者/患者に対し忍容できない危害をもたらす可能性がある点で重大な問題であるだけでなく、当該医薬品の開発者にとっての予期せぬ開発又は販売中止のリスクとしても軽視できない。安全性上のシグナルを非臨床試験の段階で検出することができれば、あらかじめヒトでの安全性の確保を考慮した適切な用量の設定、又は開発中止の決断に資することができる可能性がある。<br> 現在、医薬品開発で汎用されている安全性バイオマーカーであっても、感度及び特異性の点で課題を有するものがある。加えて、適当な安全性バイオマーカーがまったく確立していない組織又は臓器も存在する。したがって、新たな安全性バイオマーカーの研究開発は、将来的なヒトへの応用という展望も含めて、医薬品開発の成功確率や公衆衛生の向上へ寄与しうる重要な領域であると考える。本発表では、非臨床試験で認められた所見に関して確立されたバイオマーカーがなく、所見の意義及びヒトへの外挿性が論点となった審査事例を紹介するとともに、バイオマーカーを医薬品開発における意思決定の根拠として使用するに際しての留意点について議論する。さらに、バイオマーカー評価のための医薬品医療機器総合機構(PMDA)の体制を紹介し、新たな安全性バイオマーカーの研究開発に対する期待を述べたい。
著者
梅村 和弘 菅原 和夫 伊藤 巌
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.836-840, 1989-09-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
19

雄牛が発情牛を識別する際の,視覚,嗅覚,聴覚の役割について検討した.1. 並べて繋留した発情牛と非発情牛の後方5mから雄牛を放し,雄牛がどちらの雌牛を選択するかを調査した.次に,両雌牛の後方数cmのところに寒冷紗の幕を張り,通気性はあるが,雄牛が直接視覚で雌牛を捉えられないようにし,同様の調査を行なった.その結果,寒冷紗の幕を張った場合でも,雄牛は雌牛に接近し,臭いをかぐなど若干の探索行動をした後,正確に発情牛を識別した.2. 並べて繋留した発情牛と非発情牛の頭部以外を透明ビニールシートでおおい,その後方から雄牛を放した,その結果,雄牛は両雌牛に興味を示し接近するものの,発情牛を識別することは不可能であった.3. パドック内の両端に置いた2台のテープレコーダーから,雄牛に発情牛と非発情牛(子牛に対する母牛の鳴き声)を同時に聞かせた.その結果,いずれの鳴き声にも興味を示し接近したが,発情牛の鳴き声に特に誘引されるということは見られなかった.以上の結果から,雄牛は遠方からは視覚,あるいは聴覚により雌牛の存在を知り接近するものの,発情牛の識別には嗅覚が重要な役割を担っているものと考えられた.

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著者
須藤 靖 山本 智 上田 正仁 田近 英一
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース (ISSN:21873070)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.18-19, 2019-01-20

物理学専攻 佐藤勝彦名誉教授が瑞宝重光章を受章/物理学専攻の大小田結貴さんが,英BBC「ことしの女性100 人」に選ばれました/物理学と人工知能を融合-知の物理学研究センター始動!/駒場1 年生向け理学部ガイダンス報告
出版者
日経BP社
雑誌
日経ニューメディア (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1446, 2014-12-15

総務省の「NHK海外情報発信強化に関する検討会」は2014年12月12日に第5回会合を開催した。今回の会合では、構成員の1人である原麻里子氏(アナウンサー・社会人類学者)が英BBCの国際放送局である「BBCワールドサービス」などの現状に関するプレゼンテーションを…
著者
福嶋 寛之
出版者
広島大学文書館
雑誌
広島大学文書館紀要 (ISSN:1880263X)
巻号頁・発行日
no.22, pp.55-81, 2021-03-31

第3回 広島大学文書館研究集会「戦前期における大学史・高等教育史の再検証 : 東アジアという視点から」の記録
著者
木村 健二
出版者
広島大学文書館
雑誌
広島大学文書館紀要 (ISSN:1880263X)
巻号頁・発行日
no.22, pp.38-54, 2021-03-31

第3回 広島大学文書館研究集会「戦前期における大学史・高等教育史の再検証 : 東アジアという視点から」の記録
著者
在間 正史
出版者
水資源・環境学会
雑誌
水資源・環境研究 (ISSN:09138277)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.4, pp.1-14, 1990

長良川は木曽川水系に属し、本流にダムのない河川である。木曽川水系水資源開発基本計画の一つとして、長良川河口堰が計画されて20年が経過した。<BR>しかし、その間に、水供給地域の愛知県、名古屋凧三重県では、工業用水は需要が低下し、水道用水も需要が横ばい又はその伸びが鈍化しており、2000年になっても長良川河口堰の用途は見込まれない。地盤沈下代替用水としても長良川河口堰は不要である。1986年木曽川渇水は、河川維持用水量の削減等により、これを乗り切ることができ、災害的渇水時の対応のあり方と河川維持用水量の再検討の必要性を示した。<BR>長良川河口堰は計画の見直し=中止の検討がなされるべきである。それがなされていないのは、水資源開発計画が計画行政でありながら、定期に計画の見直しを行う制度と手続がないためである。
著者
服部 英治
出版者
日経BP社
雑誌
日経ヘルスケア : 医療・介護の経営情報 (ISSN:18815707)
巻号頁・発行日
no.350, pp.83-85, 2018-12

C眼科診療所のA院長は、2年前に入職した事務職員のB子が学歴を偽っていたことを知り、怒り心頭だ。同診療所では学歴によって入職時の賃金を決めているため、差額の返還請求を検討。何より「裏切られた」という思いからB子を解雇したいと考え、顧問の社会保険労…
著者
北原 保雄
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.2, 2008

(1)「問題な日本語」の氾濫<BR>(2)日本語ブーム<BR>『明鏡国語辞典』『問題な日本語』『明鏡ことわざ成句使い方辞典』『KY式日本語』<BR>(3)日本語の「乱れ」の原因<BR> どんな時に、日本語が乱れていると思うか<BR>若者や子供の会話を聞いて 1716人<BR>テレビを見て 1710<BR>飲食店などで対応されて 881<BR>ネットを見て 131<BR>雑誌や漫画を読んで 68<BR>新聞を読んで 48<BR>最大の原因は?<BR>テレビ 1080人<BR>活字離れ 441<BR>家庭のしつけ 403<BR>タレント 255<BR>学校教育 125<BR>チェーン店のマニュアル 121<BR>(4)「問題な日本語」と思われている言葉遣い<BR>すぐに直してもらいたいと思う言葉遣いは?<BR>・私ってすごく忘れっぽい人じゃないですか 1055人<BR>・千円からお預かりします 1040<BR>・わたし的にはOKです 1036<BR>・コーヒーのほうお持ちしました 781<BR>・ご注文は以上でよろしかったでしょうか 654<BR>・全然いい 616<BR>・おタバコはご遠慮させていただきます 360<BR>・記念品を受付でいただいてください 340<BR>・コーヒーで大丈夫ですか 276<BR>・ご住所書いてもらっていいですか 243<BR>・歌わさせていただきます 181<BR>・これってどうよ 178<BR>・ご負担いただくようなかたちになっています 176<BR>・一緒にやろうよ、みたいな話だった 176<BR>・すごいおいしい 148<BR> 朝日新聞2005年12月10日(土)<BR>(5)「問題な日本語」追加<BR>・患者様 ・お陰様をもちまして ・お名前をいただけますか<BR>(6)KY語の流行<BR> IT KD GOT BM DD JK 3M MMK FFK GHQ<BR>(7)日本語力向上の必要性 日本語能力検定の動き<BR>(8)今どきの子供の名<BR>「人名用漢字」の改定<BR>(9)ことわざ成句の誤用<BR>1病膏肓(こうもう)に入る(こうこう)<BR>2怒り心頭に達する(発する)<BR>3熱にうなされる(浮かされる)<BR>4目鼻が利く(目端)<BR>5手も口も出ない(足)<BR>6顔を突っ込む(首)<BR>7耳を合わせる(揃える)<BR>8顔に火が付く(から火が出る)<BR>9腹が煮えくりかえる(腸)<BR>10毒を盛って毒を制す(以て)
著者
田村 哲樹
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.2_289-2_311, 2019

<p>現代民主主義理論には、様々な理論潮流が存在する。しかし、そうした様々な試みも、「自由民主主義」 を前提とし、その深化ないし徹底化を目指すという点では共通しているのではないだろうか。このような疑問に対して、本稿は、現代民主主義理論と自由民主主義との関係を再検討し、両者の関係が 「自由民主主義の深化・徹底化」 にとどまるものではないことを明らかにしようとする。その際、本稿は、自由民主主義における 「自由(リベラル)」 の多義性に注目する。すなわち、本稿は自由民主主義の 「自由 (リベラル)」 には少なくとも、資本主義、競争的な政党システム、公私二元論、そして立憲主義の4つの意味があり、かつ、それぞれの意味での 「自由 (リベラル)」 を乗り越えようとする現代民主主義理論が存在することを明らかにする。</p>
著者
早川 裕美子 寺部 恭子 小野 真知子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
no.30, pp.p11-20, 1984-03

小学校の家庭科,中学校の技術・家庭の教科書に記されている調理実習の調理品を対象に食塩濃度および食塩量を調べた.1.全調理品の食塩濃度は,小学校で最低0.8%(粉ふきいもA_1),最高2.0%(野菜入りいりたまごA_2)であった.改訂前,改訂後ともに1.1〜1.2%の範囲にある調理品が多かった.中学校では,最低0.1%(フルーツジュースB_1),最高3.0%(即席づけB_1)であった.改訂前は1.1〜1.2%,改訂後は0.7〜0.8%の範囲にある調理品が多かった.2.食塩量は,小学校で最低0.4g(青菜の油いためA_<1・2>),最高3.5g(サンドイッチA_1)であった.改訂前0.1〜0.5 g, 改訂後0.6〜1.0gの範囲にある調理品が多かった.中学校では,最低0.1g(フルーツジュースB_1,ピーマンのソテーB_2),最高5.8g(スパゲッティ・ナポリタンB_2,カレーライスB_1)であった.改訂前は1.1〜1.5g,改訂後は0.1〜0.5 gの範囲にある調理品が多かった.食塩量が3.0g以上の高い調理品は,小学校で1種類,中学校で8種類あった.これらは,食塩摂取量が1人1日10g以下の献立を作成する場合,組み合わせ方にかなりの工夫を要する.3.調理種類別の食塩濃度において,改訂後の値が高くなったのは,めん料理(0.7%→1.1%),汁物(0.9%→1.0%)であり,改訂後の値が低くなったのは,魚料理(1.8%→1.3%),パン料理(1.7%→1.5%)などであった.また,調理種類別の食塩量では,改訂後の値が高くなったのは,めん料理(3.0g→4.2g),卵料理(0.7g→1.1g)などであり,改訂後の値が低くなったのは,パン料理(3.2 g→2.6g),野菜料理(1.7 g→0.9g)などであった.4.食味テストの塩味の結果は,小学校において塩からいと感じた調理品は全体の75%,ちょうど良いものは10%,塩味が薄いと感じたものは15%であった.中学校では,塩からいと感じた調理品は全体の55%,ちょうど良いものが25%,塩味が薄いと感じたものは20%であった.全体的にみて,塩からいと感じる調理品が多く,食塩濃度の高い調理品は塩からいと感じた.また,改訂前と改訂後の食味テストの結果にあまり差はみられなかった.5. 塩味以外の食味テストの結果は,うま味の項目でおいしいと感じる調理品は小学校で50%,中学校では54%であった.外観が良い調理品は小学校で64%,中学校では60%であり,テクスチュアが良い調理品は小学校で41%,中学校で52%,分量がちょうど良い調理品は小学校で50%,中学校では35%であった.6.小・中学校の教科書の調理教材は,全般的にみて,食塩濃度は改訂の前後間に大きな差がみられなかった.食塩量は,僅かに減少している.