1 0 0 0 OA 等時性今と昔

著者
小牧 昭一郎
出版者
一般社団法人 日本時計学会
雑誌
マイクロメカトロニクス (ISSN:13438565)
巻号頁・発行日
vol.50, no.194, pp.69-79, 2006-06-10 (Released:2017-11-09)
参考文献数
5

筆者は約10年間,スイスWOSTEPと提携する時計学校で時計理論の講義を続けてきた.その中で一番奇異に感じることはスイスの指導する時計教育の中に,等時性理論のカリキュラムがほとんど含まれていないことである.反面,自分たちの教えるカリキュラムは等時性に重点を置く結果になった.学生たちはその辺に大変興味を持っている.それは時計の調整をしようとすればそれらが重要になるからであろう.なぜこのような違いが発生しているのか,この辺を考察してみた.
著者
関川 千尋 木谷 康子 北川 敏子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会誌 (ISSN:03862666)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.33-39, 1993
被引用文献数
5

Teaching materials were developed for housing studies of home economics education in senior high school. The teaching material to be reported was a study sheet simulating how to use the living space in a small town house. Evaluation of the study sheet was performed by giving this to senior high school students (n=241) in Kyoto Prefecture, after taking lessons on housing. The results are summarized as follows : 1 The average achievement score of the training was high (75.9%) 2 The score varie with the viewpoints we had set. A good score was obtained on the basic rules of living such as the separation of the sleeping and dining space. On the contrary, scores on the consideration of movement and creativity were relatively low. We concluded that this space simulation study sheet could be accepted by senior high schoold students.
著者
平岡 昌和
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.34, no.11, pp.891-911, 2002-11-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
92

肥大心や不全心では,不整脈の発現が突然死などを引き起こしやすく,その基盤にはイオンチャネルのリモデリングが関与する.肥大・不全心で最も多く見られる電気的変化は活動電位維持時間の延長と,その頻度依存性変化の消失である.そのイオン機序としては,一過性外向きK電流の現象が主因であり,チャネルメッセージや蛋白の発現低下も認められる.その他に,肥大が高度となると内向き整流Kチャネルの減少,遅延外向きKチャネルの二つの成分(Ikr,Iks)の減少・低下,を生じる.L型Caチャネルについては,軽度から中等度の肥大までは変化が少ないが,不活性化の遅延やβ受容体刺激に対する反応性の低下,などが認められ,高度肥大では電流値も低下する.一方,Na-Ca交換機構の亢進,細胞内Ca transientの低下と反応性の遅延などを生じる.さらに,ペースメーカーチャネルの発現,CI電流の活性化,伸展活性化チャネルの亢進などが,肥大や不全の異なる発現時期に現れてくる.これら様々なイオンチャネルリモデリングにより,活動電位延長から不応期の不均一性を生じてリエントリーの基盤をもたらし,また早期後脱分極からの異常興奮が生じやすくなる.また,Ca電流やNa-Ca交換機構の変化,細胞内Ca負荷などから,遅延後脱分極などによる異常自動能の亢進がもたらされ,不整脈の易発現性が高まると考えられる.
著者
佐々木 毅
出版者
國家學會事務所
雑誌
國家學會雑誌 (ISSN:00232793)
巻号頁・発行日
vol.94, no.7, pp.p574-592, 1981-08
著者
Alicia L. Castillo Suehiro Otoma
出版者
Japan Society of Material Cycles and Waste Management
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
pp.677, 2013 (Released:2014-01-21)

Waste generation in the Philippines has accelerated at a fast pace due to rapid economic and population growth and has contributed to environmental degradation.  The objective of this paper is to review the current municipal Solid Waste Management (SWM) and its challenges in the country, and discuss the possible and innovative ways to manage solid waste issues.  The 3R’s integrated waste management method is the main type of SWM in the country.  Despite the passage of RA 9003 law in 2001, only about 21% and 4% of the Local Government Units (LGUs) in the country are being serviced by municipal recovery facilities and sanitary landfills, respectively.  Moreover, while the LGU of Los Banos was able to successfully address the problem of solid waste through community mobilization and political will of its highest official, SWM in the country could still be considered as not effective or efficient.  Therefore, in order to have an effective SWM in the Philippines, the LGUs should have the political will to innovatively comply with RA 9003, through mobilization of all sectors concerned towards minimizing solid waste and uplifting the economic status of the vulnerable groups involved on SWM.
著者
萩原 志周 小野 健太 渡邉 誠
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.64, 2017

近年、2020年東京オリンピックの追加種目に選出されるなどで、サーフィンが注目されている。日本のサーフィンにおいて四季の影響によりウェットスーツの着衣が必要な時期とそうでない時期がある。そして日本では、12 月~4 月と1 年間の約半分の時間をフルウェットのウェットスーツを着用している。 夏の暖かい時期に海への来場者が増える日本において、冬の海では、海の家やシャワー室などの設備がほとんどないのが現状である。そこで本研究では冬場の海におけるサーファーのウェットスーツ脱衣時にどのようなデザインであるべきなのかを調査を通して抽出された課題を踏まえて提案するものである。本研究の最終提案として、冬の海におけるサーファー対象者から見たフ ルウェットスーツ脱衣時の課題改善製品の提案を行う。
著者
遠藤 秀紀 村田 浩一 鯉江 洋 中山 裕之
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

高齢動物の骨格を標本化、マクロ形態学的変化を検討し、三次元画像情報の構築に成功した。アジアゾウ、カバ、シロサイ、キリンなどにおいて、脊椎や四肢、頭蓋におけるマクロ形態学的異常を検出し、骨老化の基礎理論を構築した。アジアゾウでは、高齢での顎と臼歯の問題点を画像情報を用いて議論した。中型獣では顎や顔面の機能異常を観察、鳥類と爬虫類でも加齢と形態変化について、生理学的背景とともに把握することができた。成果は、高齢動物の直接的な研究にとどまらず、飼育動物に関する基礎生物学的また病理学的データ収集の機会を大幅に拡大することに成功した。また、動物園水族館に向けた動物福祉的提言を発展させることができた。
著者
芹澤 賢明 田端 聡
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション = Nikkei communications (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.639, pp.60-63, 2017-04-01

SIPシグナリングの解析では原因の特定に至らなかったため、思い切って視点を変え、音声データのリアルタイム転送プロトコルである▼RTPに着目。調査をしたものの、RTPにおかしな点は見られなかった。 ただし、RTPの制御プロトコルである▼RTCPの動作に関して、…
著者
上野 将敬 山田 一憲 中道 正之
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.31, pp.41-42, 2015

集団で暮らす霊長類は、様々な相手と毛づくろいを行いあって利益を得る。近年の研究では、彼らが利益をより大きくするために2個体間で駆け引きを行っているのか、それとも、相手をかえながらより大きな利益を得られる相手を選んでいるのかが議論されている。本研究では、相手と親密であるか否かを考慮して、毛づくろいの催促が失敗し、相手から毛づくろいを受けられなかった時に、ニホンザルがどのように行動するのかを調べ、毛づくろい交渉における短期的な行動戦術を検討した。勝山ニホンザル集団(岡山県真庭市)における17頭の成体メスを対象に個体追跡観察を行った。普段の近接率をもとに、親密な相手と親密でない相手を区別した。
著者
猪股 ときわ
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.2-11, 2009

「乞食者詠」の一首目は、一首の歌表現を通して人と動物、動物と植物の境界を溶解し、死を生へ、殺すことを殺されることへ、祝福されることをされることへと転換しながら、根源的な生のエネルギーの磁場を開こうとする。「はやし」の語に代表されるその表現の特徴は、祝福をすることが痛みを述べることである、とする『万葉集』巻一六の題詞・左注の捉え方に即応しているだろう。
著者
佐川 元保 中山 富雄 芦澤 和人 負門 克典 小林 健 櫻田 晃 佐藤 雅美 澁谷 潔 祖父江 友孝 竹中 大祐 西井 研治 原田 眞雄 前田 寿美子 丸山 雄一郎 三浦 弘之 三友 英紀 村田 喜代史 室田 真希子
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.929-935, 2020-12-20 (Released:2020-12-28)
参考文献数
2
被引用文献数
1

「肺がん検診の手引き」は2020年に大幅な改訂を行った.この稿では特に重要と思われる「胸部X線検診の読影医の条件」と「症例検討会の実施」に関して背景とねらいを解説する.2017年版の読影医の基準はわかりにくいという批判が多くの自治体職員から寄せられており,改訂が必要であった.2020年版では,「症例検討会等におおむね年に1回以上参加すること」を条件とするとともに,上級医には読影経験も条件とした.「症例検討会」を実施する場合の留意点に関しても併せて述べた.本稿が今後の肺がん検診の精度管理に役立つことを望みたい.
著者
辻内 琢也 鈴木 勝己 辻内 優子 鄭 志誠 熊野 宏昭 久保木 富房
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.799-808, 2006-09-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
17
被引用文献数
2

「医療人類学」は社会・文化人類学の一分野として,健康や病いと社会・文化システムとの関係を探求してきた.本稿では,はじめに病いの経験の社会的・文化的な相互作用を明らかにするうえでとても有用な,(1)多元的ヘルスケアシステム,(2)説明モデル・アプローチ,(3)病いの語りと臨床民族誌,という三つのキーコンセプトについて解説する.次に,われわれがこれまでに取り組んできた,医療人類学的アプローチを応用した質的研究3点を具体的に提示し,物語りに基づく医療(ナラティプ・ベイスト・メディスン; NBM)の理論的骨格の一つとも言える,「医療人類学」の目指す学問的姿勢を明らかにする.
著者
小笹 宣人 三位 信夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.23, no.22, pp.43-44, 1999-03-09

エンターティメント性を重視したホラー映画である。1本の間違い電話から生じた恐怖と殺意。主人公と謎の男は電話を通じて心理戦を展開する。