著者
市村 正也
出版者
一般社団法人 日本真空学会
雑誌
Journal of the Vacuum Society of Japan (ISSN:18822398)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.273-281, 2015 (Released:2015-09-04)
参考文献数
5
被引用文献数
3

The purpose of this article is to provide an introduction to vacuum science and technology for absolute beginners. The kinetic theory of gases is briefly described in the initial introductory part. The body of this article is divided into three parts. The first part deals with vacuum pumps. The operation principles are explained for several popular types of vacuum pumps. The second part deals with vacuum gauges. The operations of commonly used vacuum gauges are discussed. The third one deals with vacuum-tight connection with tubes and flanges. Throughout the text, basic concepts and technical terms are explained so that the text can be easily understood even by very beginners. Caution points for using vacuum systems are also given.
著者
角谷 有一
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.1-12, 2004

作品のことばに撃たれ、その「ことばの仕組み」が、自分のとらわれている世界を揺さぶり、瓦解させていくような文学作品の「読み」を教室の一斉授業の中でつくり出すことができないか。今回、村上春樹の『七番目の男』を取り上げて、その<語り>の構造を読むことを通じて目指したのも、そういうことだった。授業として決してうまくいったとは言えない今回の実践から、作品の深みへ誘う「読み」の授業づくりのヒントをつかもうとしたのが、今回の報告である。
著者
水野 朋子 今井 耕輔
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

脊髄性筋萎縮症(Spinal muscular atrophy:以下SMA)は脊髄前角細胞の変性によって、進行性に筋萎縮、筋力低下を呈する疾患である。I型が最も重症で頻度が高く、生後半年までに発症しほぼ寝たきりとなる。SMAの責任遺伝子はSMN1遺伝子であり、SMN1の両アレルの欠失あるいは変異により発症する。SMAは従来根本的な治療法のない疾患であったが、2017年より本邦において核酸医薬品が発売され、有効性が確認されている。予後改善のためには早期診断・治療が重要なため、濾紙血を用いSMN1コピー数を測定するSMA診断法を確立し、新生児マススクリーニングを行うことを目的とする。
著者
若槻 遼 相馬 満利 柏木 悠 船渡 和男
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第68回(2017) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.144_3, 2017 (Released:2018-02-15)

【背景】立位での身体運動において足部は常に荷重を受けており、荷重の有無によって特にアーチ構造に変化がみられることが報告されている。本研究の目的は、異なる荷重条件における足部の3次元形状の違いを明らかにすることである。【方法】対象は、健常な成人75名(男性49名、女性25名)の右足とした。足部への荷重は、立位での全荷重、半荷重および座位の3条件とし、それぞれの静止姿勢における足部形状を、3次元足形測定装置INFOOTを用いて取得した。得られた足部の各項目を全荷重で正規化し、比較を行った。【結果及び考察】全荷重に対して、半荷重の内踏まず長及び舟状骨点高以外の項目で有意な差がみられた。しかし、全荷重に対して半荷重は外果最突点高が高かったが、長さと幅の各項目の差の平均が1%未満であった。座位は全荷重に比べ、長さの各項目が1.0±0.7%短く、幅の各項目が1.8±1.0%狭く、高さの項目が6.0±4.3%高かった。半荷重と全荷重とでは足形状に顕著な違いはみられなかったが、座位においては荷重軽減の影響により、内側縦アーチ、外側縦アーチ及び横アーチ構造に変化がみられ、各項目に差が生じたことが推察された。
著者
真砂 佳史 原本 英司 久保田 健吾 大瀧 雅寛 斉藤 繭子 風間 しのぶ
出版者
国際連合大学サステイナビリティ高等研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は効率的な新興病原ウイルスの発見に適した検出手法の開発を目標とした。下水中のウイルスゲノム群から解析対象のゲノムのみを選択的に回収し,次世代シーケンシング法によりその塩基配列を決定することで,下水中の存在量が低いウイルスであってもゲノム解析を可能にする手法を開発した。また,下水中のウイルスを対象としたメタゲノム解析を行い,得たほとんどの配列がデータベースに近縁配列がないことを確認した。メタゲノムで得た塩基配列で得た塩基配列をもとに,未知のウイルスによると考えられるコンティグを作成し,その配列を持つウイルスゲノムが国内下水に常在する可能性を示した。
著者
ユーゴー 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
vol.前編, 1925
著者
池澤 秀起 井尻 朋人 鈴木 俊明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0386, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】肩関節疾患患者の上肢挙上運動は,肩甲骨挙上など代償運動を認めることが多い。この原因の一つに,僧帽筋下部線維の筋力低下が挙げられるが,疼痛や代償運動により患側上肢を用いた運動で僧帽筋下部線維の筋活動を促すことに難渋する。そこで,上肢の運動を伴わずに僧帽筋下部線維の筋活動を促す方法として,腹臥位での患側上肢と対側の下肢空間保持が有効ではないかと考えた。腹臥位での下肢空間保持は股関節伸展筋の活動が必要となる。一方,骨盤の肢位を保持するために空間保持側の骨盤と脊柱などに付着する筋肉の活動が必要となり,同様に脊柱の肢位を保持するために空間保持側と対側の脊柱と肩甲骨などに付着する筋肉の活動が増大するのではないかと考えた。先行研究にて筋活動を検証した結果,腹臥位での下肢空間保持時の対側の僧帽筋下部線維の活動と,腹臥位での肩関節外転145度位保持側の僧帽筋下部線維の筋活動は同程度であった。先行研究では肩関節外転角度などの肢位を変え僧帽筋下部線維の活動を測定したが,全て肘関節屈曲位での測定であった。そこで,肘関節肢位の変化が僧帽筋下部線維の活動に与える影響を明確にし,僧帽筋下部線維の活動を促すためのトレーニングの一助にしたいと考えた。【方法】対象は健常男性14名(年齢24.6歳,身長170.1cm,体重61.9kg)とした。測定課題は,利き腕と反対側の下肢空間保持とした。測定肢位は,腹臥位で両股関節中間位,両膝関節伸展位,両肩関節外転90度,両前腕回内位とし,肘関節伸展0度と肘関節最大屈曲位で測定した。測定筋は,下肢空間保持側と反対の僧帽筋上部・中部・下部線維,三角筋後部線維,棘下筋,両側多裂筋とした。筋電図測定にはテレメトリー筋電計MQ-8(キッセイコムテック社製)を使用した。測定筋の筋活動は,1秒間当たりの筋電図積分値を安静腹臥位の筋電図積分値で除した筋電図積分値相対値で表した。算出された筋電図積分値相対値は正規分布を認めなかったため,Wilcoxonの符号付順位和検定を用いて比較した。比較は,肘関節屈曲,伸展位条件間で行い,危険率は5%未満とした。【結果】僧帽筋下部線維,三角筋後部線維の筋電図積分値相対値は,肘関節伸展位と比較し屈曲位で有意に増加した。僧帽筋下部線維,三角筋後部線維の中央値は肘関節屈曲位で10.2,28.0,肘関節伸展位で5.2,17.0であった。その他の筋電図積分値相対値は肘関節肢位の変化による有意差を認めなかった。【結論】腹臥位での下肢空間保持課題は,肘関節伸展位と比較し屈曲位で僧帽筋下部線維の筋活動を促せる可能性が高いことが示唆された。また,肘関節伸展位と比較し屈曲位で三角筋後部線維の筋活動も有意に増大した。このことから,肩関節水平外転運動に作用する三角筋後部線維の筋活動の増大に対して,起始部の肩甲骨の安定性を高めるために僧帽筋下部線維の筋活動も有意に増大したのではないかと考える。
著者
末廣 忠延 石田 弘 小原 謙一 藤田 大介 大坂 裕 渡邉 進
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.29-33, 2018

<p>【目的】目的は健常者と慢性腰痛者における腹臥位での股関節伸展運動時の筋活動量を比較することである。【対象】対象は健常成人20名と慢性腰痛者20名とした。【方法】筋活動の測定は表面筋電計を使用し,被験筋は対側の広背筋,両側の脊柱起立筋,多裂筋,同側の大殿筋,ハムストリングスとした。被験者は腹臥位となり膝を伸展位で股関節を伸展10°に保持した際の筋活動量を測定した。群間の筋活動量の比較にはMann-Whitney のU 検定を使用した。【結果】大殿筋の活動は,健常者に比較して慢性腰痛者で有意に高値を示した。他の筋については有意差を認めなかった。【考察】慢性腰痛者は股関節伸展時に健常者よりも高い大殿筋の活動を示すことが明らかとなった。この原因としては,大殿筋の筋力低下や股関節伸展側の骨盤の水平面上での腹側への回旋が生じた状態で股関節を伸展したことが要因として考えられた。</p>
著者
柴田 吉隆 赤司 卓也 伴 真秀
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.1_39-1_44, 2019-07-31 (Released:2019-11-15)
参考文献数
15

柴田らは,他者の考えを触発し議論を起こすための思索的将来像の構成要素と構造についてまとめたが,それを用いた議論の方法を明らかにすることが課題となっていた。本論では,多様なステークホルダーから多くの意見を収集することに加え,将来像に示された内容の解釈を深め,その内容を発展させるための議論のフレームワークが必要であると考えた。そこで,問いの設定とストーリー構築に優れたジャーナリストとの将来像に関する議論を実施し,それを分析的に振り返ることで目的のフレームワークを考案した。フレームワークは,社会システムが生みだす市民の「新しい考え方・行動」に関する意味の発見と,その考え方や行動を「促進する施策」の提案について,施策の実施のしやすさと影響力の異なる「流行」「習慣」「文化」のレイヤーで分けて検討するものである。このフレームワークを既存の将来像に関する議論に適用し,上下左右の枠の整合を考えながら将来像に示された内容の意味を解釈し,新たな提案を加えることで,将来像の内容を発展させる議論を実施した。

1 0 0 0 古墳の時代

著者
和田萃著
出版者
小学館
巻号頁・発行日
1992