著者
寺澤 悠理
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

感情は身体内部と外部の環境情報の統合的な理解によって生じると考えられる。しかし、脳と心におけるその過程は十分に解明されたとは言い難い。この問題を解くために、本研究では、女性の性周期に伴う自律神経活動の変動に着目した。この変動が、感情の認識と制御に及ぼす影響とその機序を、脳における反応の変化を指標として理解する。具体的には、①1ヵ月間の実生活における自律神経活動の変動と感情認識・制御の関係の実態収集と、②自律神経機能計測と同時計測による機能的MRI研究を実施する。
著者
今西 二郎
出版者
社団法人 におい・かおり環境協会
雑誌
におい・かおり環境学会誌 (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.221-230, 2008
被引用文献数
1

香りの効果を積極的に利用して,病気の予防・治療や症状の軽減を図ろうとするのが,メディカル・アロマセラピーである.すなわち,メディカル・アロマセラピーは,エッセンシャルオイルを用いて,疾患の治療や症状の緩和を図る治療法の一つである.エッセンシャルオイルは蒸気蒸留法や圧搾法などで抽出し,多くの成分を含んでいる.エッセンシャルオイルには,抗菌作用,抗ウイルス作用,抗炎症作用,鎮痛作用,抗不安作用,抗うつ作用,リラクセーション誘導作用などさまざまな薬理作用があるので,メディカル・アロマセラピーは産婦人科疾患,皮膚疾患,上気道感染症,心身症,疼痛管理,ストレス管理などにおいて,有用である.アロマセラピーの方法としては,吸入,内服,アロマバス,マッサージ塗布などがある.このうち,アロママッサージは,もっとも効果が高い.アロママッサージにより,効率よくレラクセーションを誘導することができる.しかし,メディカル・アロマセラピーは,あくまでも補完的であり,他の療法と組み合わせることで,理想的な医療の実現に貢献できる.
著者
高村 竜平
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本年度は、1940年代の調査対象地域に関する文献調査を中心に行った。とくに朝鮮大学校図書館に所蔵されている、「布施辰治弁護関係資料」から、大館市周辺で在日朝鮮人が密造酒にかかわり起訴された裁判の弁護記録を入手し、現在解読中である。本資料には取り調べや裁判のやりとりだけでなく、来日した経緯や生活の状況に関する聞き取り調査の記録もあり、多方面から分析可能なものであることが確認できた。また、在日朝鮮人にかぎらず戦後のこの地域の歴史をとくに鉱山業の興廃を通じて調査し、そのうち小坂町の事例を中心として2月に発行した中田英樹との共編著『復興に抗する』(有志舎)のなかの第5章「被災地ならざる被災地」として収録し、総合研究大学院大学の公開講演会での発表もおこなった。さらに、大館市の事例を中心とした論考は現在印刷中であり、平成30年度内に発行される予定である。ただし、筆者自身の体調不良や、調査対象者の体調不良などが重なり、インタビュー調査はうまくいっていない。来年度以降の研究計画の変更が必要な状態で、文献調査を中心とした研究とする予定である。
著者
佐藤 学
出版者
学習院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

平成29年度においては、4月から10月にかけて、中国、香港、台湾、韓国の研究者の訪問交流、および、中国、韓国、台湾への訪問調査と研究交流を行い、10月20日と21日に韓国慶尚南道教育研修院において第5回学びの共同体国際会議を開催した。この国際会議には、英、中、台湾、香港、韓国、日本、ベトナム、インドネシア、シンガポールなど計10か国350名の教区研究者と教育行政関係者と教師が集まり、本プロジェクトを主題とする「学びの共同体の授業改革と学校改革」について研究と実践の交流を行った。この第5回国際会議の中心主題は「民主主義」であり、教室において生徒を「学びの主人公」にする教育関係のあり方、民主主義社会を準備する学校改革のあり方、教師の専門家共同体における民主主義の重要性、教師政策と学校行政における民主主義的な統治のあり方、学校と地域社会における民主主義的な連帯のあり方が、上記10か国における「学びの共同体」の改革の実践に即して検討された。さらにこの第5回国際会議にひきついで、名古屋大学で11月24日から26日に開催された世界授業研究学会の大会においては、「アジアの学びの共同体」をテーマとする特別シンポジウムが開催され、アジア諸国から350名が参加して、このプロジェクトの主題にもとづく研究交流が行われた。そのほか、11月にはインドネシア、12月には中国と台湾において本プロジェクトに関するシンポジウムとワークショップ、11月にはJICAのプログラムによるインドネシアの研究者による「学びの共同体」の訪問調査と研修も行われた。若手研究者の育成においても、10月の国際会議、3月の訪中調査などを実施し、アジア諸国の「学びの共同体」を推進する若手研究者の研究交流を実現した。
著者
松田 いづみ 廣田 昭久 小川 時洋
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.43-50, 2017-04-30 (Released:2019-03-26)
参考文献数
19
被引用文献数
2

隠匿情報検査では,被検査者が犯罪関連情報を認識しているかを調べる。本研究では,隠匿情報検査において,鼻尖部の皮膚血流量を測った。参加者20名が,犯罪関連項目を認識している条件としていない条件で隠匿情報検査を受けた。鼻尖血流量は,認識がある項目に対して,認識がない項目に対してよりも低下した。この鼻尖血流量の時間的な変化は,隠匿情報検査の既存の指標である指尖血流量とは異なっていた。また,鼻尖血流量により,各参加者の犯罪関連情報に対する認識の有無を有意に正しく判定できた。本研究の結果は,鼻尖血流量が隠匿情報検査の新たな指標になりうることを示している。
著者
岸田 晶夫 木村 剛 橋本 良秀 中村 奈緒子 舩本 誠一
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

優れた生体適合性・生体機能性を有する脱細胞化生体組織を規範として、新しい生体材料である人工生体組織(Tissueoid:生体組織のようなもの)の概念を提唱し、その創製を通じてバイオマテリアルの設計概念および作製プロセスの獲得を目指した。脱細胞化組織の特性の要因のひとつとして生体組織の微細構造があることを見いだした。その要素をコラーゲンあるいは人工材料で作製した組織体に組み込み「Tissueoid」の開発概念を立証した。
著者
酒井 仙吉
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

2009年、牛乳中に存在し、自己分解で過酸化水素を発生する低分子物質を発見したことを明らかにした。従来から牛乳中には過酸化水素分解酵素(ラクトパーオキシダゼ)とサイオシアネートの存在が知られ、過酸化水素が存在すると強力な抗菌機構が生まれる(ラクトパーオキシダゼ/過酸化水素/サイオシアネート抗菌システム)。今回の発見は過酸化水素の供給があることになり、乳房炎発症を低めると考えられた。しかしながら程度の実態は不明で、証明するには多くの乳牛で調べる必要があった。本年度(1年目)、230頭の乳牛から920検体の分房乳を採取し、過酸化水素水発生能と電気伝導度の違いによる異常性の関係を調べた。その結果は、「過酸化水素産生能の低い乳牛から高い割合で異常乳が出現する」ことを明らかに出来た。前年に報告した「乳房炎は過酸化水素産生能の低い乳牛に多い」とした結論と一致した。両者の結果から「過酸化水素産生能は乳房炎抵抗性と関係する」と断定でき、研究上と産業上で貢献できる大きな前進が見られた。さらに内因性物質であることから副作用は考えられず、過酸化水素産生物質は乳房炎治療薬として極めて有用と考えられた。申請書に記載した目的、過酸化水素産生物質の同定と構造決定が大きな意義を持つことになった。そのため生成を開始した。最初にゲルろ過で粗精製を行い、次にイオン交換クロマトグラフで精製した。ほぼ単一な状態にしたが、本物質は酸素存在下で分解することで、その後の精製は困難を極めた。
著者
Nobuyuki Okahashi Shuichi Kawana Junko Iida Hiroshi Shimizu Fumio Matsuda
出版者
The Mass Spectrometry Society of Japan
雑誌
Mass Spectrometry (ISSN:2187137X)
巻号頁・発行日
pp.A0073, (Released:2019-08-01)
参考文献数
15
被引用文献数
18

Isotope labeling measurements using mass spectrometry can provide informative insights on the metabolic systems of various organisms. The detailed identification of carbon positions included in the fragment ions of dicarboxylic and tricarboxylic acids in central carbon metabolism is needed for precise interpretation of the metabolic states. In this study, fragment ions containing the carbon backbone cleavage of dicarboxylic and tricarboxylic in the Krebs cycle were investigated by using gas chromatography (GC)-electron ionization (EI)-MS and GC-EI-MS/MS. The positions of decarboxylation in the dicarboxylic and tricarboxylic acids were successfully identified by analyses using position-specific 13C-labeled standards prepared by in vitro enzymatic reactions. For example, carboxyl groups of C1 and C6 of trimethylsilyl (TMS)- and tert-butyldimethylsilyl (TBDMS)-derivatized malic and citric acids were primarily cleaved by EI. MS/MS analyses were also performed, and fragment ions of TBDMS-citric and α-ketoglutaric acids (αKG) with the loss of two carboxyl groups in collision-induced dissociation (CID) were observed.
著者
Cakir Murat Murat Cakir
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of Inquiry and Research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.143-154, 2017-03

本稿は、トルコ近代公教育の確立に尽力したムスタファ・ネジャーティの功績の一端について明らかにすることを目的としている。トルコの近代公教育制度の成立において彼は世俗主義という理念とアタテュルクが示した民主主義、人民主義等という6 つの理念を基礎にトルコ公教育が発展するよう多大な努力をした。例えば、トルコの近代公教育の発展のために国家教育省、教育委員会、学校組織の間で調和的な連携・協働体制を整えた。本人が教育実践者であった経験から特に教職の重要性をいち早く理解し、教師教育を再編すると共に教職に対する社会的地位の向上に取り組んだ。オスマントルコ語を廃止し、新しくローマ字を基本とする文字改革を行い、一般庶民の誰もが教育を受けることが可能となった。また、西欧から専門家を招いて職業教育と美術教育にも力を入れた。彼はデューイの教育思想に影響を受け、デューイが報告した提案を実施し、諸改革を成功に導いた。
著者
並松 信久
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 社会科学系列 (ISSN:02879719)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.111-127, 2005-03

昭和初期の農業政策に関する研究業績は数多くあるが、官僚の政策意図に関する研究は少ない。本稿では、官僚のなかでも昭和初期の農業政策において活躍し、現在の農業政策に通ずる基盤形成に貢献した石黒忠篤を取り上げる。石黒は農業政策の遂行にあたって二宮尊徳から影響を受けている。石黒は二宮の思想を体現して、戦前期から農村経済更生を強く主張する。戦前期において自力更生が叫ばれていた状況のなかで、農民がどのようにして自活できるのかを模索し続けてきたといえる。自力更生は報徳思想に通ずる側面をもっている。 戦前期には、高橋是清も自力更生を主張する。高橋の自力更生論と実際の財政政策には矛盾があるようにみえるが、問題は高橋が農村窮乏の原因をどのように考えているかにある。高橋は農村窮乏の原因を精神的教養や知識の停滞に求めているが、それ以上の認識はない。したがって、農村救済事業はその目的を達成することが難しく、高橋が期待する自力更生は、観念的な精神作興を求めることになってしまう。 一方、石黒の考え方は高橋と正反対ともいえる。つまり、農業政策の担当者は農業を最もよく理解している人々ではないので、農業に対して最善の政策はできない。したがって政策担当者は、この限界を認識すべきであり、農業の改善には農民の主体性こそが必要であるという。このような認識のもとで、戦前・戦中・戦後を通じて石黒は経済更生ないし自力更生を訴える。そして、この主張の核には、一貫して報徳思想が入り込んでいるが、それは農業政策の限界を指摘したものでもある。
著者
藤原 郁子
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.192-196, 2019 (Released:2019-07-25)
参考文献数
18

Latrunculin A (LatA) is the widely used reagent to depolymerize actin filaments. Its mechanism has been thought that LatA sequesters actin monomers from polymerization. Recent observation of single actin filaments by TIRF microscopy found that the binding affinity of LatA to actin monomers depends on the nucleotide status on actin. The observation of actin filaments also showed that LatA binds to actin filaments. LatA increased the depolymerization rate at ends of filaments assembled from ATP-actin to the rates of ADP-actin, but did not change these rates of ADP- or ADP-Pi-bound actin filaments. LatA also severed actin filaments. Thermodynamic analysis proposes that LatA accelerates phosphate release only at ends of actin filaments. Rapid depolymerization, severing and sequestering monomers are mechanisms of LatA to inhibit cellular actin cytoskeleton.
著者
中澤 圭二 鈴木 一久 志岐 常正
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科学 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.139-154, 2011
参考文献数
28

1874年デ・レーケにより南山城の不動川上流に作られた石積み堰堤は1953年の南山城水害の際決壊し,下流に大災害をもたらした.その時池を埋積した78年間の地層の露頭が出現し,翌年京都大学学生実習として実測地形図と柱状図が作成された.その資料を検討し,埋積過程を考察した.堆積層は下位よりユニットI〜Vに区分される.ユニットIは堰堤建設以前に堆積した土石流堆積物である.ユニットIIは堰堤建設直後,池上流の浅い水域を急速に埋め立てた含礫粗粒の花崗岩質砂質堆積物が主体である.前端が急斜し段丘状地形を作るが,ユニットIIIはその下流側の深い水域を埋め立てたシルト・細粒砂などの細粒堆積物が主体である.顕著な2枚の礫質粗粒砂層が含まれるが,これらはユニットIIの砂層と同様洪水に伴う水中重力流堆積物と考えられる.ユニットII,IIIの堆積により池の奥行きは70mに減少し,当初200mあった池の6割が10数年で埋め立てられた.これは1887年頃の古い見取り図とほぼ一致する.この上を覆う2回の洪水堆積層がユニットIVである.この堆積層は縮小した水域ではデルタの前置層,底置層的な堆積に移化する.その後堤体は破損し,木製用水樋の腐朽と相まって漏水により水位は1m以上低下した.段丘化した埋め立て地は侵食の場となった.この時期の顕著な洪水堆積層は連続性の悪いユニットVの細〜中粒砂層のみである.池はシルト・極細粒砂でゆっくり埋め立てられ,堰堤決壊時には奥行きは2-30mになっていたが,集中豪雨により右岸の用水樋付近が決壊した.また粗粒砂層と過去の洪水との比定も試みた.ダム湖の6割近くが埋積された1887年ごろまでに発生した大きな洪水は4〜5回であり,粗粒堆積層とおおむね対応する.
著者
中島 格
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.117, no.11, pp.1367-1375, 2014-11-20 (Released:2014-12-19)
参考文献数
20
被引用文献数
1

喉頭の機能は大きく発声・呼吸・嚥下・下気道保護に分けることができる. この中で, 下気道保護の役割としては, 誤嚥や異物侵入に対して, 反射的に声門を閉鎖する喉頭反射が知られる. 生体の免疫現象は, 液性免疫 (免疫グロブリン) や細胞性免疫が知られるが, 気道や消化管には粘膜で発現する局所免疫が存在する. 局所粘膜免疫の特徴は, 1) 微生物などの外来抗原が体内へ侵入するのを粘膜局所で阻止する, 2) 局所で産生された免疫グロブリン, 主に分泌型 IgA が中心的役割を担っている, 等である. 著者は下気道保護としての「喉頭の粘膜局所免疫」に注目し, 喉頭でも粘膜内で分泌型 IgA が活発に産生され, 特に声帯と仮声帯に挟まれた喉頭室を中心に, 局所免疫が活発に作動することを明らかにした. 一方, 喉頭癌の最大の危険因子である喫煙の影響を検討する目的で, 摘出喉頭粘膜の線毛上皮から扁平上皮化生への変化を画像解析装置で解析した. 上皮化生の程度は, 刺激に暴露する前庭部, 仮声帯に著しく, 喫煙者ほど上皮化生率が高くなっていた. 本来分泌上皮で覆われる喉頭室粘膜でも, 喫煙者では部分的に上皮化生部分が観察された. 移行部を増殖因子などによって免疫組織学的に観察すると, 粘膜が肥厚した部分では基底部に増殖活性を有する細胞が増え, 細胞配列の乱れ, 異型細胞さらには上皮内がんの発生を予想させた. したがって, 危険度の高さから言えば喉頭癌こそ, 喫煙者に特異的ながんといえる. 喉頭癌の治療は, 早期がんなら放射線やレーザー, 進行がんでは手術と放射線治療の組み合わせが行われてきた. その結果, 治療成績は頭頸部癌の中でも極めて高く,「喉頭癌は治るがんの代表」と言っても過言ではない. 今後の課題は, 音声機能を保存した治療の確立で, 動注化学療法の導入や, 手術療法の工夫がなされ, 今後さらに発展することが期待されている.
著者
赤林 伸一 坂口 淳
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成16年 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.1343-1346, 2004-08-20 (Released:2017-08-31)

In this study, the new measurement technique was developed, which was COP measurement technique of the air conditioner at the actual use of the residence. Relations between COP of the air conditioner and the outdoor temperature, humidity and the conditions of air conditioners should be explained by this study. As the results of the measurement for 5 houses in the summer and winter, the new measurement technique was effective. And, relation between COP of manufacturer catalog and measurement has big difference.
著者
石川 裕一 浅野 裕俊 坂本 直樹 井出 英人
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.586-588, 2010 (Released:2011-11-03)
参考文献数
4

In this paper, we proposed the evaluation method of the sleepiness by oxygenated hemoglobin. The sleepiness by diver's operation can be considered as the factor of accidents. Therefore, we needed to have evaluated the sleepiness while driving. Then, we gave the driving task to the subjects and researched the relation of oxygenated hemoglobin. As the result of the experiment, compared with facial expression, oxygenated hemoglobin tends to be decreased gradually. Possibility of driver's sleepiness evaluation could be shown.