著者
山田 貴子 藤内 美保
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.5_41-5_51, 2015-12-20 (Released:2016-06-10)
参考文献数
33

目的:早期退職した病院勤務の新卒看護師の入職から退職後までの心理的プロセスを明らかにすることである。方法:新卒看護師として就職した病院を入職後1年以内に退職した者10名に半構成的面接を実施し,分析方法はM-GTAを用いた。結果:35概念と12カテゴリーが抽出された。早期退職した新卒看護師は看護師としてできない【自己への失望】と【仕事のミスをした自己価値の ゆらぎ】により【看護師としての自己のあり方を自問】していた。この時期の新卒看護師は【心身のバランスの崩壊】状態にあり【退職決断の引き金】が【退職の決断】を強くした。退職後は【当時の自己を客観視】と【自己の成長】がみられた。結論:早期退職した新卒看護師は自己の能力と職場で求められる能力の差に悩み,看護師としての自己評価の低さが心理状態に強く影響していた。心身ともに追い詰められたことで職場から逃れたい気持ちが強くなり退職に至った。
著者
鈴木 英子 吾妻 知美 丸山 昭子 齋藤 深雪 高山 裕子
出版者
一般社団法人 日本看護管理学会
雑誌
日本看護管理学会誌 (ISSN:13470140)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.36-46, 2014-07-15 (Released:2018-08-10)
参考文献数
28

本研究では,新卒看護師が先輩看護師に対し,職務上アサーティブネスになれない状況と理由を明らかにした.102名の新卒看護師にアサーティブネスの定義を説明した上で「過去1年間に職場でアサーティブにしたかったけれども出来なかった状況」と「理由」を尋ねる自記式質問紙調査を実施した.分析はKrippendorffの内容分析を参考にした.有効回答数は73名で,平均年齢は23.7±4.9歳であった.アサーティブになれない状況は,1.業務分担の依頼を断れない,2.統一されていない指導に対する困惑が言えない,3.仕事に関する叱責や注意に対して反論できない,4.先輩の気になる言動について発言できない,5.自分や新卒看護師に対する言動に反論できない,6.仕事に対する不安が言えない,7.先輩のミスによる濡れ衣に反論できない,8.私的な依頼が断れない,9.その他,に分類された.理由は,1.人間関係を重視した,2.指導を受ける身であるため,3.面倒を避けたいと感じた,4.先輩に育ててもらっているという思い,5.自分が出来ないことを知られたくない,6.仕事を教えてもらえなくなる恐怖,7.やるべき仕事をしないと思われたくない,8.慣れない環境で疲れ切っていた,9.自分に責任が有る,10. 恐怖心を感じた,であった.新卒看護師は,先輩看護師に職務上多種多様な状況で言いたいことを言えないでいた.
著者
金田 博彰 正路 徹也 高木 秀雄 小林 祥一 加藤 泰浩
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

中国の地質区は、ほぼ東西の境界線で北より、シベリアプレート(Siberia Plate)、タリム〜北中国プレート(Tarim-North China Plate)、中央オロジェニックベルト(Central Orogenic Belt)、南中国プレート(South China Plate)、チベット〜雲南プレート(Tibet-Yunnan Plate)、インドプレート(Indian Plate)に分けることができる。現在、日本を始め世界の先進国においては新たな資源の発見・開発はほとんど無いといってよい。特に、日本は資源品国の代表である。これに対して、開発途上国の代表である中国は、今でも全土から数多くの新たな鉱物鉱床の発見がみられる。中国において、1993年以降発見、開発が進められてきた鉱床および鉱化地帯は70箇所におよぶ。これらの鉱床のほとんどは、本研究での調査地域の中国中部〜南部域に分布する。すなわち、上述の中央オロジェニックベルト、南中国プレート、チベット〜雲南プレートに分布する。各鉱床が産出する主要鉱種は、銅、鉛、亜鉛、金、銀、錫、タングステンなどである。また、数は少ないもののマンガン、鉄、ウランなどもある。鉱床によっては、希土類元素、ニッケル、モリブデン、金・銀、アンチモンなどの副産物を随伴する。銅鉱床規模を、Super large (Cu総埋蔵量:100万t以上)、Large(100万t〜50万t)、Medium(50万t〜5万t)、Small(5万t以下)に4区分すると、Super LargeとLarge規模のほとんどの鉱床は本研究の調査地域に分布する。予測される銅(Cu)埋蔵量は、Super Large=100万t以上、Large=281万t以上、Medium=55万t以上、Small=1.2万t以上と見積もられる。また、鉛・亜鉛鉱床は6地域と銅に比べ少なく、全てSouth China Plateに分布する。6鉱床中5つがLarge規模(Pb+Zn=100万t〜500万t)である。予測される資源量は、166万t以上である。金銀鉱床は、ここ10年間で30箇所発見・開発されている。ほとんどの鉱床は、South China PlateとCentral Orogenic Beltから発見されている。これらから予測される埋蔵量は、金=305t以上、銀=6300t以上と見積もられる。錫・タングステンは中国を代表する資源である。これらはSouth China Plateより新たに4鉱床発見された。予想埋蔵は、90万tと見積もられる。以上、近年中国で新たに発見・開発されている鉱物鉱床は、そのほとんどが本研究調査・研究地域に分布する。
著者
小西 海香
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.207-213, 2016

<p>&ensp;&ensp;顔認知の障害を示す発達障害として, 先天性相貌失認がある。先天性相貌失認では, 視覚障害や知的機能障害, 脳の器質的損傷がないにもかかわらず, 顔という視覚刺激から人物を特定することが困難である。この顔認知の障害はholistic processing の障害であると考えられている。「人の顔を覚えられない」という顔認知の障害は自閉スペクトラム障害でも認めることがある。先天性相貌失認の2 症例を紹介し, 顔再認課題の成績と課題中の視線パターンを自閉スペクトラム障害症例の結果と比較した。その結果, 先天性相貌失認と自閉スペクトラム障害では顔認知障害のメカニズムは異なる可能性が推察された。</p>
著者
淺野 三千三 兼松 鐵雄
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.384-390, 1931-05-26 (Released:2009-11-13)
参考文献数
8
被引用文献数
2 2
著者
渡部 克哉
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.18-28, 2010-05-31 (Released:2018-07-20)

本論文では,国会会議録や官庁の資料を中心に新聞記事や雑誌記事などで補いながら,寡婦(寡夫)控除の変遷をたどり,寡婦と寡夫の要件の差異および寡夫控除の是非に関する議論におけるジェンダー観を考察した.寡婦(寡夫)控除は寡婦については1951年,寡夫についても要望が高まるなかで1981年に創設された.要件の差異は,寡夫は寡婦に比べ,配偶者との死別や離別によって経済的な影響を被ることは少なく,収入も多いという想定から設けられたと推測された.つまり,寡婦(寡夫)控除の要件の差異,さらには寡夫控除の是非に関する議論も,「男は仕事,女は家庭」というジェンダー観を反映していたといえる.最後に,寡婦(寡夫)控除が廃止されたとしても,ひとり親家庭に対する所得保障は依然として必要であり.また「男女の役割の平等」を促進することも重要であると論じた.
著者
川合 全弘
出版者
京都産業大学法学会
雑誌
産大法学 (ISSN:02863782)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3/4, pp.409-402, 2014-01
著者
岡田 倫明 清地 秀典 永岡 智之 中川 祐輔 山内 達雄 石田 直樹 今井 良典 中村 太郎 岡田 憲三 梶原 伸介
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.350-356, 2015-04-01 (Released:2015-04-17)
参考文献数
19
被引用文献数
2

症例は20歳の男性で,抗生剤抵抗性の発熱,咽頭痛,激しい乾性咳が2週間継続し,突然の左側腹部痛を主訴に当院救急受診した.採血にて肝機能異常,リンパ球優位の白血球上昇,異型リンパ球の出現,EBV-VCA-IgM抗体の陽性,EBNA抗体陰性を認めた.また,CTにて脾腫,脾損傷,腹腔内出血を認めた.Epstein-Barr virus感染による伝染性単核球症(infectious mononucleosis;以下,IMと略記)からの脾腫に伴う脾破裂と診断し緊急手術を行った.腹腔内に500 mlの出血を認め,脾腫,被膜損傷を伴っていた.術後IMに非典型的な,咳嗽が続き,マイコプラズマ抗体が入院時の8倍の上昇を認めた.マイコプラズマ肺炎の合併による咳嗽からの腹圧の上昇が脾破裂の誘因と考えられた.IMによる脾破裂はまれであり,マイコプラズマ肺炎の合併から脾破裂に到った報告例はなく,非常に貴重な症例と考えられた.
著者
針原 伸二 斎藤 成也
出版者
日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.97, no.4, pp.483-492, 1989

制限酵素を用いたミトコンドリア DNA 多型のデータを文献より収集し,以下の15集団計885名のミトコンドリァ DNA(mtDNA)タイプを分析した:コケィジアン,東洋人(おもに中国人),バンツー,ブッシュマン,アメリンディアン,ユダヤ人,アラブ人,タール人(ネパール),ローマ市住民,サルディニア島住民,日本人,アイヌ人,韓国人,ネグリト(フィリピン),およびヴェッダ(スリランカ).4種類の制限酵素AvaII, BamHI, HpaI, MspI の切断パターンを組み合わせると,全個体は57種類の mtDNA タイプに分類された.これらの mtDNA タイプの系統関係を,最大節約法を用いて無根系統樹として描いたところ, mtDNA タイプは大きくふたつのグループに分かれた.ひとつは,ほとんどがアフリカの2集団(バンツーとブッシュマン)のみに見いだされたタイプによって構成されるグループであり,もうひとつは,主としてアフリカ以外の集団に見いだされたタイプによるグループである.各 mtDNA タイプの集団における出現頻度を考慮して,集団間の遺伝距離を推定し,そこから UPGMA (単純クラスター法)を用いて,15集団の系統樹を作成した.ネグリトを含むアジア&bull;アメリカ大陸の7集団(ヴェッタを除く)は,お互いに遺伝的にきわめて近縁であり,単一のクラスターを形成するが,コーカソイドの5集団は,やや遺伝的に異質であった.一方,アフリカ大陸の2集団は,他集団から大きく離れていた.
著者
石倉 武 最首 貞典 助清 満昭 友澤 史紀
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.16-23, 1999
被引用文献数
2

コンクリート廃材からの再利用はこれまで主に路盤材, 埋戻し材に用いられてきたが, 今後適用先を拡大するためには再生材料の高品質化が必要である。このような観点から原子力発電所の解体時に大量に発生するコンクリート廃材から, 高品質の再生骨材を製造する技術開発を実施してきた。機械すりもみ法および加熱すりもみ法による再生骨材製造技術に関する (1) 再生骨材, (2) 再生骨材を用いた再生コンクリート, (3) 実大壁モデルについて小規模装置で試験した結果, 普通骨材に匹敵する品質の再生骨材の回収に成功した。
著者
松山 芳彦
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1952

博士論文
著者
宮村 新一
雑誌
藻類 = The bulletin of Japanese Society of Phycology (ISSN:00381578)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.144-145, 2010-07-10
著者
桜井 みち代 本間 行彦
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.38-44, 2011 (Released:2011-07-08)
参考文献数
11

難治性の中高年の女性にみられた第1,2度の酒皶の10症例に,漢方治療を行い,著効を得たので,報告する。患者の年齢は,46歳から81歳までで,平均年齢は60.6歳,発病から受診までの期間は1カ月前から5,6年前までで,平均期間は約2.2年であった。奏効した方剤は,大柴胡湯と黄連解毒湯の併用が7例,葛根紅花湯が3例であった。後者のうち,1例は葛根紅花湯のみ,1例は始め葛根紅花湯で治療し,のち白虎加人参湯と加味逍遙散の併用に転方した。残りの1例は桂枝茯苓丸と黄連解毒湯で開始,のち葛根紅花湯に転方した。本病に大柴胡湯と黄連解毒湯の併用,または葛根紅花湯が治療の第一選択として試みる価値がある。
著者
堀 哲郎
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.83-94, 1989-03-15 (Released:2008-12-11)
参考文献数
9
著者
川崎 市蔵
出版者
日本古書通信社
雑誌
日本古書通信 (ISSN:03875938)
巻号頁・発行日
vol.49, no.9, pp.p20-21, 1984-09