著者
坪井 善勝 丸安 隆和 大島 太市 川口 衛
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.8, pp.339-347, 1963-08

東京オリンピック国立屋内総合競技場の設計に際し,その構造設計を担当した坪井研究室では,理論解析とあわせて,種々の実験を行なったが,そのうち主体育館については1/30の模型実験を写真測量の方法を用いて丸安研究室で実施した.構造物の撓み測定に写真測量の方法を用いることは,おそらく初めての試みであり,吊り屋根形状の各荷重状態における変形を三次元的につかむことができた.
著者
小谷 順子
出版者
日本法政学会
雑誌
法政論叢 (ISSN:03865266)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.160-169, 1999-11-15 (Released:2017-11-01)

When racial/sexual harassment became rampant in the U.S. in 1980s, many colleges and universities along with local governments adopted regulations which proscribed hate speech and other fotms of hatred. In 1992, however, the Supreme Court struck down an ordinance banning "fighting words" that insulted or provoked violence "on the basis of race, color, creed, religion or gender." In R.A.V.v.City of St. Paul, the Court stated that the ordinance impermissibly discriminated against unpopular topics. Critics of R.A.V. showed deep concern for the logic of the Court and others provided their reasoning for upholding strictly framed regulations. In this Article, I intend to present outline of the debate on hate speech regulations in the United States. In Chapter II, I overview the anti-regulation argument by presenting R.A.V. and then point out the flaw in its logic. In Chapter III, I turn to the pro-regulation argument and discuss how the proponents of the regulations solves the problem of content/viewpoint discrimination. I then present the harm caused by hate speech, and finally analyze hate speech regulations under the values of the Freedom of Speech.
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1111, pp.96-99, 2018-01-11

1964年の東京オリンピック開催で会場施設が数多く建設された。そのなかで丹下健三の設計による国立屋内総合競技場(現・国立代々木競技場)と並んで、建築として特に高い評価を得たのが駒沢体育館だ。これを設計した芦原義信は、同じ年にもう1つの名作を竣工…
著者
和田 俊和 野村 圭弘 松山 隆司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.879-891, 1995-04-15
参考文献数
11
被引用文献数
15

画像の領域分割問題は、明度、色、テクスチャの統計的性質、境界のエッジ強度の極大性など各領域の「属性」に関する性質と、それらが互いに素であり、画像全体を被覆するという領域間の「関係」に関する性質を同時に満足する領域集合を求める問題である。このように、部分の属性と部分間の関係の両者を取り扱わなければならない問題に対しては、各部分を自律的に動作するプロセス(エージェント)によって表現し、それらの相互作用によって解析を行う分散協調処理が適している。本研究では、領域の属性情報と領域間の空間的関係情報の両者を分散協調処理を用いて統合する領域分割法を提案する。本手法では、まず画像中の領域を表す各エージェントが他のエージェントの位置・形状を参照することにより、領域間の関係、すなわち領域の境界位置に関する仮説を生成する。各エージェントは、生成した仮説とボトムアップ解析によって得た領域固有の属性情報を、スネークのエネルギー関数を通じて統合し、エネルギー関数の最適化によって領域形状の変形を行う。さらに、エージェント間で互いに矛盾する仮説が生成された場合、各エージェントは仮説を修正することによって矛盾の解消を行う。以上のように「仮説の生成」、「矛盾する仮説の検証と修正」という機能を持つ分散協調システムによって整合性のある領域分割が行えることを実験によって示す。
著者
三宅 飛翔 下尾 浩正 川崎 仁晴 長嶋 豊 真部 広紀
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成24年度電気関係学会九州支部連合大会(第65回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.524, 2012-09-14 (Released:2014-12-17)

現在、海洋環境とその変化に伴う磯焼け、水産資源の枯渇原因調査、大きなリスクを伴う水中洞窟調査等に小型水中ロボットの必要性が一層高まっている。本研究では、浅海域や水中洞窟において簡便に調査できる小型水中ロボットの開発を行っている。水中ロボットは遠隔操縦型で、本体にはCCDカメラ、電子コンパス、深度センサ、ソナーを搭載しており、手元のコントローラで航行状況や外部映像を見ながら操縦する。推進方式として2基推進器型及び4基推進器型を環境に応じて使い分ける事ができる。独創的な点は水中洞窟の形状計測用に4チャンネルのソナーを搭載しており、洞窟の3D形状生成をめざしている。水中洞窟や海岸での実験結果を報告する。
著者
高島嘉右衛門 著
出版者
高島嘉右衛門
巻号頁・発行日
1886-11-01
著者
武居 直行
出版者
日本AEM学会
雑誌
日本AEM学会誌 (ISSN:09194452)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.24-27, 2017 (Released:2017-05-24)
参考文献数
20

In this article, the author introduces two aquatic robots being developed in the author's laboratory: a miniature aquatic robot propelled by resonance of elastic plate and MINAMO (Multidirectional INtuitive Aquatic MObility). The former is a robot including a vibrating motor in the body shell and having an elastic plate fixed on the outer as a fin. The latter is a personal vehicle on water that realizes the straight and whirl movement by the control of the rider weight shifting.
著者
遠山澹
巻号頁・発行日
vol.[2], 1849
著者
俵谷 好一 藤田 善正 西岡 毅 弘田 陽介
雑誌
大阪総合保育大学紀要 = Journal of Osaka University of Comprehensive Children Education (ISSN:18816916)
巻号頁・発行日
no.12, pp.1-18, 2018-03-20

2017 年に告示された学習指導要領によって、各学校の特色を生かしたカリキュラム・マネジメントが導入された。そして、学校教育の改善・充実および評価のサイクルの実質化が各学校に求められるようになった。本稿では、この新しい流れを受けて、具体的な単元計画を提出し、体育と道徳の合科的な学習による身体と心をつなぐ二事例を提案したい。一つ目の事例である集団でのボールゲームでは、チームワークや他者への配慮を学ぶような道徳教材を組み入れて、個々の児童の立場や個性に応じた思考と技術が学べる単元計画を私たちは考えた。また二つ目には、私たちは個人の体操技術の向上のために、他の児童との対話が必要になるような設定と読み物を用意する。実技を行う児童と運動観察者の児童は、それぞれの運動についての工夫を考えるが、その際にどのように伝えるかというコミュニケーションの問題も含まれている。この二つの事例を通して、私たちは教科としての体育と道徳をつなぎ、その二つの教科の特性から複眼的に考え、対話するような授業実践(対話的実践)を構想する。このように、今日のカリキュラム・マネジメントの議論の文脈から、この事例を捉えなおし、より深い子どもたちの学びを促進するような提案をし、対話による心身のつながる実践を生み出していくことを本稿の目的としたい。
著者
谷 謙二
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
地理学評論. Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.263-286, 1997-05
参考文献数
31
被引用文献数
13

本稿は,戦後の大都市圏の形成とその後の郊外化を経験した世代に着目し,その居住経歴を詳細に明らかにしたものである.方法論的枠組みとしてライフコース・アプローチを採用し,名古屋大都市圏郊外の高蔵寺ニュータウン戸建住宅居住者 (1935~1955年出生)を対象として縦断分析を行った.その結果,移動性が最も高まる時期は離家から結婚までの間であり,さらに離家を経験した者の多くが非大都市圏出生者であった.大部分の夫は結婚に際しては大都市圏内での移動にとどまるのに対し,妻は長距離移動者も多く,中心市を経由せずに直接郊外に流入するなど,大都市圏への集中プロセスは男女間で相違が見られた.結婚後の名古屋大都市圏への流入は転勤によるものであり,その際は春日井市に直接流入することが多い.それは妻子を伴っての流入であるために,新しい職場が名古屋市であるにもかかわらず,居住環境の問題などから郊外の春日井市を選択するためである.