著者
島崎 邦彦 中田 高 中村 俊夫 岡村 眞 千田 昇 宮武 隆
出版者
東京大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1992

別府湾中央断層および北西部の三名沖断層、沖の瀬沖断層において音波探査およびピストンコアリングによる堆積物採取を行った。別府湾中央断層では過去6300年間に最大20mの上下食い違い量が見いだされている。この最も活動度の高い部分でコアリングを行い、断層の南北両地点で海底下16mを超える深度までの連続不撹乱試料を得ることができた。断層を挟む堆積物の対比結果により、海底面から海底下約2.5mまでは大きな上下食い違いを生じていないことが明かになった。年代測定の結果を考慮すると、過去1000年間この断層からは大きな地震が発生していないと結論される。しかし、断層の北側海底下2.5mから5mまでの間に、断層の南北で約7mの上下食い違いを生じている。この約7mの上下食い違いは年代測定の結果によると、2000年前から1000年前までの間に生じたと推定される。対比面の数が少ないため決定的な議論はできないが、約2000年前に7mの上下食い違いを生ずる大地震が発生した可能性がある。(他の可能性は、2000年前から1000年前までの間に複数回地震が発生した。)過去6300年間に約20mの上下食い違いを生じているので、一回の地震で7m食い違いを生ずるとすれば、過去6300年間に3回地震を発生したはずである。平均繰り返し間隔は約2000年となる。これは、昨年度の研究によって明かとなった中央構造線活断層系西部の松山沖の部分の繰り返し間隔とほぼ等しい。この両者はほぼ同じ時代に地震を発生している可能性があり、80km近く離れているが、力学的になんらかの連動性を持っているのかも知れない。中央構造線活断層系の四国中央部、および四国東部の部分も同様な繰り返し発生間隔であるとの推定があるが、最新の地震活動は、いずれも2000年前より新しい。このため現在の地震発生ポテンシャルは、西部の松山沖が最も高いと考えられる。同様に、別府湾中央断層も地震発生ポテンシャルが相対的に高いと結論される。
著者
野口 裕二
出版者
医学書院
雑誌
看護学雑誌 (ISSN:03869830)
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.940-945, 1999-10-01

はじめに 「ナラティヴ」(narrative)という言葉が注目されている.「物語」とか「語り」を意味するこの言葉が,病いや悩み,そして自己や人生とは何かを考える際の重要なキーワードとなりつつある. ナラティヴはもともと文学領域のことばだったが,その後,哲学や文化人類学で注目されるようになり,80年代後半から精神医療や家族療法などの臨床領域でも注目されるようになった.とくに家族療法の領域では,ナラティヴ・セラピーと呼ばれる新しい考え方が90年代以降,中心的な流れとなりつつある.
著者
松本 紘 篠原 真毅
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.115, no.4, pp.231-232, 1995-03-20 (Released:2008-04-17)
参考文献数
10
著者
池田忠五郎 著
出版者
斯文館
巻号頁・発行日
1888
著者
相馬 恒雄 船木 實 酒井 英男 椚座 圭太郎
出版者
富山大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

1.飛騨ナップと、飛騨帯(飛騨/宇奈月変成帯)の上昇と中生層のテクトニクスを関係させて考察した。飛騨帯は250Maの衝突変成(6Kb:地下20Km)のあと、180Maには2Kb、170Maには地表付近まで上昇した。上昇にともない飛騨外縁帯を被覆する来馬層群が削剥され、付加体堆積物である美濃帯が形成した。上昇の終了と同時に手取層群が飛騨帯と飛騨外縁帯を被覆しており、飛騨ナップの形成により飛騨帯と飛騨外縁帯が接合したと考えた。2.変成岩の熱履歴と古地磁気方位の変化からナップ運動を知るために、神岡地域の高温変成岩、母岩のミグマタイト、さらにそれらを取り込む神岡鉱床のヘデン岩についてEPMA分析とテリエ法により検討した。変成岩およびミグマタイトの形成は、250Maの飛騨変成作用以前であり、その後3回以上の変成作用をこうむっている。各岩石の熱消磁のパターンは異なるが、岩石学的な熱履歴との対応づけは今後の課題である。3.熱水変質岩の磁力の安定性と保持機構を調べるため、神岡鉱床のヘデン岩40個について残留磁化測定(交流消磁法で500Oeまで)とVSM(振動型磁力計)による磁化特性の測定(10KGaussの磁場で700℃まで)を行った。残留磁化は安定なものと不安定なものがあり、安定なものも磁化方向はバラバラであった。磁性鉱物を検討した結果、磁化を担っている鉱物は全てヘマタイトであることが判明した。磁化の不安定性と集中度が良くなかったことについては今後の課題である。4.飛騨外縁帯の結晶片岩の年代測定を岡山理科大学にて行った。青海地域の8個の試料の年代は264-338Maであり、青海地域が西南日本の三郡変成帯の延長であることを示す。飛騨帯を特徴づける250Ma変成作用を被っていないので、180Ma頃と推測される飛騨ナップ形成以前には、飛騨帯宇奈月変成帯と飛騨外縁帯は接していなかった。
著者
松下正爾著
出版者
石居健次
巻号頁・発行日
1962
著者
浜口 隆一
出版者
朝日新聞社
雑誌
科学朝日 (ISSN:03684741)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.116-118, 1971-01

1 0 0 0 OA 墓碑史蹟研究

著者
磯ケ谷紫江 著
出版者
後苑荘
巻号頁・発行日
vol.第9巻, 1935

1 0 0 0 OA 南半球五万哩

著者
井上円了 著
出版者
丙午出版社
巻号頁・発行日
1912

1 0 0 0 OA 欧米風景集

著者
井上円了 編
出版者
哲学館
巻号頁・発行日
1903

1 0 0 0 OA 大阪城夏之陣

著者
野花散人 著
出版者
立川文明堂
巻号頁・発行日
1913
著者
橘旭翁 閲
出版者
藤井改進堂
巻号頁・発行日
vol.呑取鎗日本号, 1910
著者
北村 謙典 武村 紀子 岩井 儀雄 佐藤 宏介
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.134, no.2, pp.218-224, 2014-02-01 (Released:2014-02-01)
参考文献数
13

In this study, we investigated expressive facial reactions in response to changes in the visual environment and their automatic extraction from sensors, in order to construct a comfortable level of illumination in personal living spaces. We conducted an experiment that showed that expressive facial reactions occur when illumination in the visual environment changes. We captured facial images and manually classified them as expressing or not expressing discomfort. We then conducted a second experiment that showed that automatic image processing can be used to extract and identify these expressive facial reactions. We extracted facial features and used a support vector machine to learn the classification in this experiment.
著者
Misako Ishihara Yumi Higuchi Ryo Yonetsu Hiromi Kitajima
出版者
理学療法科学学会
雑誌
Journal of Physical Therapy Science (ISSN:09155287)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.1283-1286, 2015 (Released:2015-05-26)
参考文献数
21
被引用文献数
9

[Purpose] The purpose of this preliminary study was to assess the trade-off relationship between the hip and ankle joints after plantarflexor training in children with spastic hemiplegic cerebral palsy (CP). [Subjects and Methods] Three boys aged 9, 10, and 13 years with spastic hemiplegic CP participated in the study. Gait analysis was performed using a three-dimensional motion analysis device and a floor reaction force detection device before and after plantarflexor training. Data on gait speed and stride length for both sides were collected. Peak hip and ankle powers in the sagittal plane and ankle-to-hip power ratio (A2/H3 ratio) were calculated. Plantarflexor training comprised heel raises and exercise band resistance at the participant’s home (3 times/week for 12 weeks). [Results] The A2/H3 ratio increased significantly on both sides in two of three subjects after training. Peak A2 power increased significantly on both sides in subject 3 and on the affected side of subject 2. Peak H3 power decreased significantly on the non-affected side of subjects 1 and 2. [Conclusion] This study confirmed that two of three subjects demonstrated a trade-off relationship between the hip and ankle joints during gait after plantarflexor training.
著者
井野 英文 猿田 和樹 加藤寧 根元 義章
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.280-289, 1997-02-15
被引用文献数
13

手書き郵便宛名の高精度な認識には 文字切出し 個別文字認識 郵便宛名辞書を用いた知識処理が必要になる.従来 これらの処理を組み合わせた手法が主に報告されているが そのほとんどの場合 単一の筆記具によって書かれた文字を対象としている.文字の平均的な線幅(以下 ストローク幅)がほぼ一定の湯合 接触.入込み文字に対処する手法として 射影ヒストグラムに対し 実際的に求めた闘値により切出し位置を決定する手法が有効であった.しかし 実際の郵便宛名には 筆・サインペン・ボールペン等 様々なストローク幅の文字が存在し これらの手法をそのまま適用するには限界があると考えられる.本論文では 筆記具に依存しない切出し手法として ストローク情報に基づく切出しアルゴリズムを提案する.提案法は ストローク幅 水平方向走査時の文字ストローク交差回数および射影ヒストグラムの変化量という文字ストロークに関する3つの情報を効果的に組み合わせることにより 切出し候補位置を適切に決定する手法である.認識実験では 郵政研究所が配布した手書き宛名サンプル画像を用いて提案法の有効性を示す.また 切出し部に関する評価実験では 提案法が従来法より優れていることを示す.In handwritten address recognition, it's important to segment characters correctly. Conventional methods mainly used fixed threshold to segment characters from handwritten address image. The problem of those methods is that they can not cope with variable stroke width of handwritten characters. In this paper, we propose a new algorithm in which adaptive threshold is used depending on the stroke information of character image. As a result, this algorithm obtained a high recognition rate for the test samples, distributed by Institute for Posts and Telecommunication Policy, MPT.
著者
丸家 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRU, パターン認識・理解
巻号頁・発行日
vol.93, no.395, pp.65-72, 1993-12-16

ステレオ立体計測で得られた物体表面上の画像、すなわち曲面上のテクスチャを2次元平面に展開し、平面テクスチャを生成する方式を提案する。ステレオ立体計測の目的の一つの被計測物体のCD画像の作成であるが、計測時テクスチャは曲面上の画像としては得られるため、そのままではテクスチャマッピングに利用できない。提案法によりテクスチャマックピングを利用したテクスチャ表現が可能になり、少数のポリゴンでも計測されたデータを有効に利用したリアルな表示が可能となる。また本方式では展開図を用いるため、テクスチャの記録密度がほぼ一定であるという特徴もある。