著者
藤田 浩二 竹田 秀
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.216-219, 2015 (Released:2018-08-26)
参考文献数
18

ビタミンは生体に必要な栄養素のうち,炭水化物・タンパク質・脂質以外の有機化合物で,脂溶性ビタミン(A,D,E,K)と水溶性ビタミン(B群,C)から構成される.ビタミンは生体内では合成できず,主に食料やサプリメントや薬剤から摂取されるため,ビタミンの過剰症は主に過剰摂取によるものである.近年,健康志向の高まりや美容,アンチエイジング目的などからビタミンサプリメントは広く普及し摂取されている.しかし一方で,ビタミンの過剰摂取は心疾患のリスクを増やすなどマイナス効果の報告もある.特に,脂溶性ビタミンは肝臓や脂肪組織に蓄積され,体外に排出され難いため,問題となることが多い.本稿では,各種ビタミンの過剰症について述べるとともに,ビタミンEの過剰摂取がげっ歯類で骨粗しょう症を引き起こすという知見に基づいて,ヒトにおける摂取量検討の必要性を提起するとともに,ビタミンEと骨代謝の関係について最新の知見を紹介する.
著者
加藤 博
出版者
日本中東学会
雑誌
日本中東学会年報 (ISSN:09137858)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.135-161, 2019-08-30 (Released:2020-10-31)

The rural society of modern Egypt was drastically transformed in the background of the transfer of irrigation system from the basin irrigation to the perennial irrigation. The paper aims to examine its impact of the transfer of irrigation system on the rural society of modern Egypt, focusing an interesting geographical feature, that is “dead river” (baḥr mayyit), which signifies a huge stagnant water in the shape of river. The “dead river,” with which the paper is concerned, is the ancient Baghur Canal. It flowed from a head (fam) of the Damietta branch near to Bir al-Shamus Village in Menufiya Governorate, and go to the Buhayra Governorate through the central Delta region between the two branches of the Nile. In the middle of 19th century, it was cut by Menuf Canal, which was constructed as one of the main canal (rayyāḥ) for the perennial irrigation. The cutting of the ancient Baghur Canal by Menuf Canal made a part of the ancient Baghur Canal “dead river” on one hand, and caused the lack of water for irrigation of the lands on the west side of the Nile on the other. It was because the new and present Baghur Canal, which started from the head on the west shore of Menuf Canal in Kafr al-Ghonameya Village, was newly constructed instead of the ancient Baghur Canal.
著者
岡ノ谷 一夫
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.860-861, 2016-09-10 (Released:2017-04-29)
参考文献数
7
著者
岡田 昌己 西山 一朗
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.19-24, 2015 (Released:2015-01-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1

Although the fruiting body of the brown beech mushroom (Bunashimeji, Hypsizygus marmoreus) is known to contain several proteases, the proteolytic effects of these proteases on myofibrillar proteins have not previously been examined. We prepared a crude protease fraction from the fruiting body of the brown beech mushroom and examined its proteolytic effects on pork myofibrillar proteins.   The crude protease fraction hydrolyzed the myosin heavy chain in the pH range of 4.0-10.0, whereas actin, the other major myofibrillar protein, was unsusceptible to the enzyme. Treating pork tissue with the crude protease fraction at 25℃ for 1 h caused a substantial morphological change in the surface area of the meat. These results suggest the possibility of the protease preparation being suitable as a meat tenderizer. The protease fraction prepared from the brown beech mushroom was more susceptible to being heated than that from the maitake mushroom (Grifola frondosa) fruiting body, suggesting its advantage in preventing oversoftening of the meat by rapid inactivation of the enzyme from heating during cooking.
著者
中村 善行
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.9, pp.305-314, 2020-09-15 (Released:2020-09-25)
参考文献数
105

サツマイモの甘さに関わる遊離糖類はグルコース,フルクトース,スクロースおよびマルトースで,それらは主にデンプンから生成される.糊化デンプンの β-アミラーゼによる加水分解で生じるマルトースは酵素活性の上昇に伴ってその生成量が増加するが,活性が0.2mmol maltose/min/mg proteinを超えると増加が抑制された.β-アミラーゼ活性がこのように高い正常な塊根ではマルトース生成量はデンプン糊化開始温度と相関が高かった.また,冷涼な環境で栽培すると,アミロペクチンの分子構造変化に伴ってデンプン糊化開始温度が低下し,マルトース生成量が増加した.これらの結果から,マルトース生成にはデンプン糊化が重要な役割を果たすと考えられる.マルトースに次いで含量の多いスクロースはその強い甘味から甘さに対する寄与はマルトースとほぼ同等である.スクロースは貯蔵中のデンプン分解に伴って塊根に蓄積するが,貯蔵温度が低下すると,スクロース代謝関連酵素の活性が変化して蓄積量が増加する.甘さの官能評価に影響を及ぼす塊根のテクスチャは加熱に伴うマルトース生成後に塊根に残存するデンプン含量と密接な関係が認められた.
著者
中川 功一 服部 泰宏 佐々木 将人 宮尾 学
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.38-50, 2020-06-20 (Released:2020-08-20)
参考文献数
25

日本の経営学者たちは,いま様々な分断のただ中にある.学会を挙げて進める「組織調査」プロジェクトを推進する中では,それらの分断の輪郭が明瞭に浮かび上がってくるとともに,プロジェクトの意義がまさにその分断を繋ぎ合わせることにあることが見えてきた.プロジェクトリーダーによる内部アクションリサーチの成果という形で,その分断のあらましと,我々がいかにそれを解決しようとしているのかを議論する.
著者
陳 林林 高橋 孝治
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.235-237, 2016 (Released:2017-01-12)

日本では法学と数学という学問分野の断絶は著しい。しかし、かつては数学的論理を用いて法学の学術体系を構築しようとした時代もあった。本稿は、このような法学と数学には実は密接な関連があるということを、外国の先行研究を翻訳し、紹介するものである。本論は、ライプニッツが幾何学的モデルを参考に法学の体系を形成していったことについて述べる。しかし、数学は実在しない観念的な概念を用いることもあり、この点で現実社会に用いる法学とは異なる点もあるということを述べる。
著者
塩屋 雅人 月岡 祐介 立石 烈 中原 嘉則 山名 孝治 金村 賦之
出版者
特定非営利活動法人 日本血管外科学会
雑誌
日本血管外科学会雑誌 (ISSN:09186778)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.27-30, 2022-02-28 (Released:2022-02-28)
参考文献数
10

Stanford A型急性大動脈解離に対する部分弓部人工血管置換術後に遅発性片麻痺を生じた症例を経験した.症例は65歳の男性で突然の胸痛のため近医を受診し,偽腔閉塞型のStanford A型急性大動脈解離と診断され当院に搬送された.術前の意識状態は清明で運動障害も認めなかった.左大腿動脈送血,右房脱血で人工心肺を確立し,膀胱温27°Cの中等度低体温循環停止,選択的脳分離灌流下に部分弓部人工血管置換術を施行した.Entryは上行・弓部に認めず,DeBakey IIIB型の逆行性解離が疑われた.術後経過は良好で術後8時間で人工呼吸器を離脱した.術後10時間後に右下肢の不全麻痺を起こしたため,頭部CTを施行したが急性期頭蓋内病変を認めなかった.脊髄虚血に伴う片麻痺と診断し,速やかに脊髄ドレナージとステロイドパルス,ナロキソン投与を開始した.治療開始直後より右下肢の膝立てが可能となった.リハビリを続け,術後20日目に術前のADL相当で独歩退院となった.
著者
工藤 敏之
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.173, 2019 (Released:2019-02-01)
参考文献数
4

ボノプラザンは新しい作用機序を持つプロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor: PPI)であり,我が国においてのみ販売されている.PPIであるエソメプラゾールは,CYP2C19の活性を阻害することが知られており,CYP2C19基質であるジアゼパムなどが併用注意とされているが,ボノプラザンの添付文書にはCYP基質との相互作用の記載はない.チエノピリジン系抗血小板薬であるクロピドグレルおよびプラスグレルは,消化管出血のリスクを増大させることが知られているため,その予防のためにPPIを併用することが推奨されている.一方で,クロピドグレルはCYP2C19およびCYP3A4に,またプラスグレルは主にCYP3A4によって活性体に変換されるプロドラッグであることから,併用薬による代謝阻害に基づく抗血小板作用の減弱が懸念される.本稿では,クロピドグレルおよびプラスグレルの薬効に及ぼすエソメプラゾールおよびボノプラザンの影響について臨床薬物相互作用試験により検討した例を紹介する.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Abraham N. S. et al., Am. J. Gastroenterol., 105, 2533-2549(2010).2) Kagami T. et al., Clin. Pharmacol. Ther., 103, 906-913(2018).3) Nishihara M. et al., Clin. Pharmacol. Ther., 104, 31-32(2018).4) Kagami T. et al., Clin. Pharmacol. Ther., 104, 33-34(2018).
著者
八木 哲也
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.999-1002, 2013-11-05 (Released:2014-01-05)
参考文献数
16