著者
久保 孝市 池田 敦 佐々木 雅彦 鳥谷部 純行 竹川 政範 松田 光悦 西村 泰一 北 進一 奈良 潤一郎 池畑 正宏
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.45-47, 1997-01-20
参考文献数
6
被引用文献数
7 2

We clinicostatistically studied 102 cases of external dental fistula at the Department of Oral and Maxillofacial Surgery, Asahikawa Medical College during the past 18 years (from 1977 through 1994). The following results were obtained:<BR>1) The 102 patients comprised 49 males and 53 females. As for age, patients, in their twenties and thirties were most frequently encountered.<BR>2) The period from the onset of disease until the first visit at our clinic tended to be relatively long. The longest period was 13 years and the shortest several days. The average period was 16.9 months.<BR>3) The cheek area (48.0%) was the commonest site of external dental fistulae.<BR>4) External dental fistula arose more often in the mandibular region than the maxillary region, and was especially frequent in the mandibular molars and incisors.<BR>5) In many patients the involved teeth and the fistula were concurrently treated by surgery.
著者
縄倉 晶雄
出版者
北東アジア学会
雑誌
北東アジア地域研究 (ISSN:1882692X)
巻号頁・発行日
no.19, pp.21-34, 2013-06-30

Though there have been many studies on Saemaul Undong, a government-led campaign on rural development in 1970s' Korea, almost of them have focused on its economic. Meanwhile, few studies have argued the social changes of the rural areas under Saemaul Undong. In addition, studies which focus on rural policies in the 1970s Korea other than Saemaul Undong have also been rare. This study reviews how Saemaul Undong and the rural financial policies in 1970s Korea worked on the country's informal rural finance based on local communities. The official discourses of Saemaul Undong insisted the empowerment of local communities in rural areas. If it was implemented correctly by the government, seen from the perspective of the framework of social capital, the rural residents' interests gained from their communities are thought to be increased. However, this study reveals that the rural residents' financial interests from their local communities were decreased by the policies. Though the rural residents had accessed the opportunities of moneymaking through their local communities until the beginning of Saemaul Undong and rural financial policies related to it in 1970, the policies decreased the opportunities through the reduction of financial interest rate implemented in the name of 'financial modernization.
著者
高橋 忠彦
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.100, pp.249-284, 1986-03

In explaining the character of thoughts of “Tai-ping-jing”, it is necessary to elucidate its social aspects, though concrete references to the actual world seldom are found in the text.In this paper the author tried to analyse some tendencies, which are seen in arguments from “Tai-ping-jing” concerning to social problems.In many cases, while discussing social, political, and economical matters, the text insists on, directly or indirectly, protecting traditional communities and families, borrowing ethics from Confucianism.For example, the text says, that one should train his immortality, not in remote field, but in his family.As traditional communities are based one agriculture, the text at times betrays its antipathy against commercial activities and mining industry.In conclusion, the thoughts of “Tai-ping-jing” can be said to represent, to some extent, the anxiety of peasant classes, who are menaced by social and economical changes, and who want to maintain traditional order of society.
著者
柴里 弘毅
出版者
熊本高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

振戦とは、筋肉の収縮と弛緩が不随意に繰り返されることにより生じるリズミカルなふるえである。本研究では、振戦患者のQOL向上を目的として、書字アシストシステムを提案する。提案システムは、不随意運動に由来する乱れた筆跡を補正してディスプレイに表示する提示部と、ふるえをペンに伝えないようにする振戦抑制機構で構成される。提示部については、振戦フィルタと描画補完より振戦の影響を軽減するアルゴリズムを提案した。抑制機構については、ペン操作時の運動のモデル化を行い、不随意運動のみを抑制することを目的とした外乱制御手法を考案した。
著者
土井 美和子 梅木 直子 原島 高広 松田 敬吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎
巻号頁・発行日
vol.95, no.441, pp.29-35, 1995-12-15

プラント制御室の設計者は、機器の配置、画面表示を含めた機器の操作性などを考慮せねばならない。従来の設計方法では、HW機器の設計とSW画面の設計は独立して行なわれていた。VIGOR: <Vi>__-rtual en<vi>__-ronment for <vi>__-sual engineering and <op>__-er__-ationは、仮想環境を用いた、HW機器の設計とSW画面の設計を統合しておこなぅ設計環境である。その特徴は、1)モデルの自動簡略化による高画質/高速描画、2)仮想ユーザによる運転状況の可視化、3)動的プラントシミュレータとの結合による実機と同様の運転状況の実現、4)HW機器の操作知識による自然な操作の実現である。VIGORにより、現場の運転員、顧客、プラント設計者のの間のコミュニケーションを円滑にすることができる。
著者
酒井 朗 上山 敏 永田 晴子 長谷川 秀一 米山 泰夫 伊藤 茂樹 保坂 亨
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究 (ISSN:21871930)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.23, pp.246-257, 2013 (Released:2013-09-19)
参考文献数
3

本学教職総合支援センターでは,本学ならびに首都圏にある他の3つの大学で教職課程を履修する学生を対象に,教職に対する意識と学習への取り組みに関する質問紙調査を2012年秋に実施した.具体的な調査項目は,教職への動機付けの高さ,学習に対する取り組み,教員に期待される資質や能力の修得の度合いの3点についてである.回答した7割の学生は教職に就くことを志望しており,3割は高校生の頃に教職を志望するようになったと回答した.また,大半の学生は専門科目の授業も教職科目の授業も熱心に取り組んでいるが,自ら情報を得たり教育関連の本を読むことは少ない.さらに,学生たちは,同僚教員からの意見やアドバイスに耳を傾ける姿勢や担当教科の内容の修得度などについて,自身の力量を高く評価していることが分かった.
著者
藤本 義博 上島 孝久
出版者
中国学園大学
雑誌
中国学園紀要 (ISSN:13479350)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.89-95, 2004-06-16
被引用文献数
1 2

20世紀に入って世界各地で人間の活動による生物種の急速な減少が起きており,我が国も例外ではありません。従って,生物の多様性に及ぼす人間活動の影響を明らかにし,かつ「種」の絶滅を防ぐための実際的で,効果的な方策を開発することが重要な課題になってきています。この様な状況のもとで,学術的に極めて重要で、わが国の特別天然記念物に指定されていて、現在は日本と中国の極く一部にしか生息していないオオサンショウウオも、その生存が危ぶまれている生物種の一つです。オオサンショウウオの保護は、わが国にとっては勿論のこと、その主要な生息地である岡山県にとっても、文化財保護の面からばかりでなく環境保全の面からも重要な対策の一つであるといえます。岡山県真庭郡内の湯原町,川上村,八束村,中和村はすでに昭和2年に全国で唯一全地域(土地)がオオサンショウウオの生息地として国の「天然記念」指定を受け,文化庁,教育委員会による保護下にあります。それにも拘わらず,平成9年度7月から平成10年12月までの河川調査では,23年前の「昭和50年度オオサンショウウオ緊急調査委員会報告」と比較してその生息確認河川数が激減していることが示されました。本論文では河川構造物とオオサンショウウオの生息状況との関係を明らかにすることを目的にしました。
著者
大木 文雄
出版者
北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 = Research Faculty of Media and Communication, Hokkaido University
雑誌
メディア・コミュニケーション研究 (ISSN:18825303)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.17-38, 2010-05-25

本稿は、プラトンの「洞窟のメタファー(比喩)」を根底にして展開する。洞窟の中で真実を知ることができない囚人たちに如何にして、真実を認識させるかというのが「洞窟のメタファー」の中心課題なのだが、現代のドイツ文学の中にそれが具体的にどのように展開されているかを探求する。まず&lt;I-1&gt;ではプラトンの「洞窟のメタファー」について述べられる。続いて&lt;I-2&gt;以降では、第二次世界大戦後のドイツ文学の中に特に明らかに「洞窟のメタファー」を想起させる作品が取り上げられる。&lt;I-2&gt;ではギュンター・アイヒのラジオ放送劇『夢』の中に出てくる「貨車」がプラトンの「洞窟」とどのような関係にあるか論述される。&lt;I-3&gt;ではハンス・ブルーメンベルクの「絶対的メタファー」が取り上げられ、それが「光のメタファー」として超越性を帯び、洞窟の人間に真実を認識させるありようについて解き明かす。&lt;II-1&gt;から&lt;II-8&gt;までは、トーマス・ベルンハルトの小説『消去』が取り上げられる。「洞窟の囚人たち」に類似する「ヴォルフスエックの家族」、それはすなわちオーストリア国民を意味するのだが、その国民たちに真実の世界を知らせるためには、主人公はどのような行動を取るかが論述される。その小説の中に語られる数々の隠喩は、国民に真実を知らせるために決定的な意味を持ってくるのだが、その隠喩の解読こそが、本稿の基調をなすありようである。&lt;II-9&gt;は「結び」であり、現代のオーストリアは真の平和を実現しているか、と問いかける。
著者
山岡 由美 安藤 寛美
出版者
岩手県立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究で明らかになったことは、在宅勤務を希望する精神障害のある人たちは増加しているが、在宅勤務の対象者としての社会的認知は低く、先駆的な取り組みはあるものの支援の方法については模索段階であると言える。早急の課題として実現可能なことは、在宅就業障害者支援制度における登録支援団体の位置づけを明確にし、少なくとも福祉施設と同等な財源的保障を行うことである。さらに、地域の福祉施設との交通整理の役割を担う機関の必要性である。障害者就業・生活支援センターは、医療、教育、福祉そして雇用に関係する機関の連絡調整および総合的援助を行うものであり、本業務が遂行できるよう機能強化を図ることであろう。
著者
磯崎新アトリエ
出版者
彰国社
雑誌
建築文化 (ISSN:00038490)
巻号頁・発行日
no.310, pp.137-160, 1972-08
被引用文献数
1
著者
内山 博之
出版者
標茶町立虹別小学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2010

調査地区の1つでもある春国岱では、砂嘴の先端部の付け根に当たる部分が地盤沈下、風波・侵食等の影響により予想より幅広く大きく亀裂して決壊をしていた。今回先端部分へは海水の中に入ってかろうじて対岸へ渡れたが、予想より潮流も速く、今後さらに侵食されることが予想される。護岸工事等の修復についても地理的に工事の難しい場所でもあった。今回、研究目的である風蓮湖岸の塩湿地植物群落の分布や立地環境について湖岸踏査により調査を行った。特に塩湿地植物群落の指標となるアッケシソウ群落を中心に分布状況の把握に努めた。調査地については、ヤリムカシ川、ソウサンベツ川、アッコンベツ川、厚床川、別当賀川、風蓮川等の大きな河川河口部を中心した湖岸を含め、根室海峡から海水が入り込む海の近い湖岸から湖の深部湖岸まで歩いて調査を行った。風蓮湖岸調査を通して海水の入り込む海に近い場所にアッケシソウ群落が多く見られた。また、湖の深部湖岸では、川からの真水流入と塩分濃度が下がるため、アッケシソウ群落は多く見られなかった。アッケシソウ群落は、走古丹付近の砂嘴部の湖側に数多く確認された。また春国岱の第1砂丘、第2砂丘、第3砂丘ともに先端部までアッケシソウ群落が数多く見られた。湖岸のすぐそばまでヨシが来ている地形や潮干満潮での流れの速い湖岸については、特に風蓮湖深部となる風連川左岸やヤウシュベツ川河口域左岸や木村川左岸域についてはアッケシソウ群落を確認することができなかった。その他の主な塩湿地植物群落として別当賀川左岸域はシカギクの大群落、アッコンベツ川右岸ハマシオンの大群落を確認することができた。
著者
秋本 瞳
出版者
麗澤大学
雑誌
言語と文明 : 論集 (ISSN:21859752)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.125-141, 2011-03-30

本稿の目的は、先行研究で示されている意味的な解釈とは異なる観点から「の」「こと」の使い分けを捉えなおすことができる可能性を示すことである。今回は、電子化されたテキストから用例を収集、「の」「こと」が用いられる用例の助詞や品詞といった面から、その可能性を示唆するための基礎的な資料を作成した。具体的には、用例の「の」「こと」に後続する助詞「は」「が」「を」、主節の述語として用いられる「形容詞」「動詞」「名詞」「サ変名詞」といった品詞で分類した。その結果、「の」「こと」に後続する助詞や品詞により「の」「こと」の表れやすさに差異があることが示唆された。