著者
佐々木 實
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.104, no.1289, pp.26-28, 1989-09-20
被引用文献数
2
著者
伊東 弘行 藤田 修
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

カーボンナノチューブ(CNT)を安価に大量に生成できると期待される火炎プラズマを有する燃焼合成法において、直流電場を与えることによりCNT生成が促進される。本研究では、電場印加によるCNT生成場の温度や化学種濃度の変化、生成CNT量および性状への効果を調べるとともに、電気炉中におけるCNT合成に電場を与えCNT成長への電場の効果を調べた。その結果、電場の付与によりCNT成長促進、結晶度の向上が見られ、燃焼合成法における電場付与のCNT合成への効果として、火炎プラズマ移動にともなうCNT捕集増大と金属触媒活性の向上が示唆された。
著者
北村 強 静野 隆之 岡部 稔哉 谷 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.524, pp.141-144, 2008-02-28

SIP (Session Initiation Protocol)は3GセルラやNGN (Next Generation Network)でも用いられるシグナリングプロトコルであり,アプリケーションレイヤにおける制御プロトコルとして様々な利点を有する.しかし,CPU処理負荷が高く多くの通信帯域を必要とするため,小型センサ端末といった低性能な端末への適用が困難である.これまで,パケットサイズを削減する様々なヘッダ圧縮アルゴリズムの研究が行われてきた.しかし,これらはパケットサイズを小さくし帯域使用量を削減する一方で,圧縮等に要するCPU処理負荷が増加してしまう問題がある.そこで本稿では,SIPとの親和性が高く,かつCPU処理負荷を増加させずに帯域使用量を削減する,SIPプロキシエージェントを用いた軽量シグナリングプロトコルを提案する.評価の結果,提案プロトコルの適用により,端末のCPU処理負荷を増大させずに帯域使用量を削減できることを示す.
著者
日高 優
出版者
東京大学大学院総合文化研究科附属アメリカ太平洋地域研究センター
雑誌
アメリカ太平洋研究 (ISSN:13462989)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.147-162, 2002-03

This paper aims to analyze the street as a topos in contemporary American photography. Historians of photography claim that contemporary American photography originated with the work of William Klein and Robert Frank, photographers who viewed American culture from an alien, critical perspective. In contrast, more recent photographers, who learned from these two pioneers how to use their cameras for more personal purposes, represent the street as a place to encounter people and to frame them extemporaneously. In this paper I will consider a representative of the new generation, Garry Winogrand, as a street photographer. As with his contemporaries, Winogrand never plans his photos in advance. After reading Winogrand's photographs from the perspective of photographic technique and content, I will discuss the meaning of his photographs both from his point of view and from that of the viewer. Photographs of streets become conduits not only of the photographer's but also of the viewer's memory. The memory of the photographer and the viewer passes back and forth through the medium of the image. Through visual stereotypes of experience, the memory of the photographer and of the viewer penetrates the photograph and is released into the image. Likewise, in the opposite direction, the image works upon their memories. Through the two-way circuit of the image and the viewer, images of the street reappear as a common topos of memory. The topos of street comes into being only through the photographic event.
著者
清長 友和
出版者
近畿大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

H21年度の研究成果は以下の通りである。1.CdSシェル層の形成による金ナノ粒子の表面プラズモン吸収帯の赤外光領域への著しいブロードニングは,金ナノ粒子と硫黄の特異的な相互作用に起因することが明らかとなった。2.Au(コアー)-CdS(シェル)/TiO_2を光電極として用いた太陽電池においてS^<2->/S系の酸化還元対を用いた結果,光電変換効率が大幅に向上した。また,50時間以上経過しても,光電極の劣化は認められなかった。3.Au(コアー)-CdS(シェル)/TiO_2を光電極として用いた太陽電池は,CdS量子ドット増感型太陽電池の約2倍の光電変換効率を示した。4.金ナノ粒子担持SnO_2対極を用いて太陽電池性能の評価を行った。その結果,金粒子サイズの減少にともない光電変換効率が向上することが明らかとなり,金粒子サイズが約6nmの時,金薄膜対極時の約2倍の光電変換効率が得られた。以上述べた通り、当初の目標を概ね達成することができた。
著者
西村 博明
出版者
大阪大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

高速点火核融合プラズマを対象とし、爆縮コアプラズマの形成過程、密度半径積の計測、ならびに超短パルスレーザーによる追加熱過程の観測を目的として、超高速単色X線X線分光診断法の研究を実施した。爆縮コアプラズマの電子温度プロファイルを計測するため,塩素トレーサーガス封入ターゲットを開発し、爆縮実験に用いた。昨年開発した単色X線サンプリングストリークカメラで塩素の共鳴線であるHea線とLya線を単ショットベースで取得し、二次元電子温度の時間履歴が500~820eVの間で変化することなどが分かった。さらに,流体シミュレーションと比較した結果,爆縮過程の減速相でシェルと内部ガスの混合が発生し、その現象が電子温度を低下させていることを明らかにした。プラズマの初期密度を駆動レーザーに対する臨界密度より低い低密度ターゲットを使用すると、加熱膨張が起こるまでに速やかに一様加熱でき、固体平板と比べ一桁以上高いX線の変換効率を得ることを定量的に示した。爆縮コアプラズマの密度計測に最適なチタンのK殻X線(4.5-6.0keV)に着目し、チタンドープエアロジェル(密度3.2mg/cc,チタン含有量が3%原子数)をシリンダーに詰めたターゲットを用いて加熱波の観測実験を行った。実験結果と二次元放射流体シミュレーションとを比較し、シリンダー壁面からのプラズマ膨張がシリンダー軸上で衝突しプラズマ温度を上昇させていることが確認された。さらに,チタンの含有率を上げ、更なる変換効率の向上を目的に,新規ターゲット材料の二酸化チタンナノファイバーコットン(密度27mg/cc)を用いたX線発生実験を行い、従来のX線発生方式と比較して一桁以上高いX線変換効率の向上に成功した。
著者
酒井裕
雑誌
整スポ会誌
巻号頁・発行日
vol.14, pp.97-102, 1994
被引用文献数
9
著者
小林 俊一
出版者
北海道大学
雑誌
低温科学. 物理篇 (ISSN:04393538)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.79-83, 1985-03
被引用文献数
6
著者
日高 優
出版者
群馬県立女子大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2006

本研究の二年目に当たる平成19年度は、研究計画に基づき、前年度の基礎的作業によって取り上げるべき事例として選定された各々の内容を、「パフォーマティヴィティ」概念を手掛かりにして調査、分析した。本研究の目的は「デモクラシーの価値を動態的に生成してくるつねに可変的な価値として分析する」というものであり、「パフォーマティヴィティ」概念はこの目的にとって根幹にある概念であった。デモクラシーの価値とポジティヴに、あるいはネガティヴに切り結ぶ事例として取り上げたのは、冷戦構造下アメリカ文化が世界に急速に波及していった50年代の<ファミリー・オヴ・マン>展、60年代の公民権運動やヴェトナム戦争などにおける写真実践、ポピュラーカルチャーの浸透を背景にした70年代のニューカラー・フォトグラフィのインパクトなどである。<観者>-<メディア>-<写真行為者>というデモクラシーの意味・価値生成連関においてこうした事例を分析することが目指され、おこなうことができた。(具体的な成果は、現在青弓社からの刊行のために執筆中の著書にて公表予定される)。ワシントンD.C.の議会図書館やナショナル・ギャラリー・オブ・アートのアーカイヴ、ボストン美術館図書館に直接赴き、本研究の一次資料の調査、収集をおこなった。西部開拓期の初期写真から60年代のカウンターカルチャーの下に撮影されたゲイリー・ウィノグランドのポートフォリオなどの一資料、研究論文など文献調査をおこなうことができた。特に、デモクラシーと写真という観点からの文献資料、トラウマという観点を導入した展覧会カタログや文献などを収集したことは、新しい視角へと本研究テーマを広げて探るのに有効であった。
著者
岡田 まり 栄 セツコ 前田 信彦 三品 桂子 岡田 進一 大山 博史
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

平成18年度には、精神障害者のQOL等を大学生との比較を通して把握し、それに影響を及ぼす要因を明らかにするために平成17年度に実施した量的調査のデータを再分析した。これは、調査票の回収が遅れた27名分(精神障害者20名、大学生7名)のデータが平成17年度の分析に含まれていなかったため、これらのデータを追加して改めて分析を行ったものである。結果は、17年度の結果と同じで、精神障害者のQOLや生活満足度等は、不安や怖れなど一部の質問をのぞき、ほとんど大学生よりも低く、生活満足度、自己決定、希望がQOLに有意に関連していることが明らかになった。また、平成17年度に、QOL向上のきっかけやプロセス等を明らかにするために精神障害者、家族、専門職を対象に行った面接調査の結果についても、平成16年度より行ってきた国内外の専門職へのヒアリングや視察、ワークショップで得られた情報を加えて、再度、整理しなおした。これら当事者、家族、専門職ら計50名以上の経験や研究によると、重度の精神障害者であっても、適切な支援があれば地域での生活が可能であり、回復の可能性があること、必要な支援の内容としては、住居の確保、経済援助、就労支援、日常生活支援、家族支援、近隣の人々の理解と良好な関係維持のための支援、ピアサポート、新たな体験や活動のための支援と意欲・希望・自信を支えることなどである。これらの結果から、精神障害者のQOL向上のための取り組みがもっと必要であり、そのためには、個別支援および環境への働きかけなど、さまざまな支援を重層的におこなう必要があるとの結論に達し、サービス提供のあり方についての提言を行った。
著者
宮沢 厚雄 石川 徹也
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.115-124, 1995-05-01 (Released:2008-05-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1

今日,図書館をとりまく環境が大きく変わりつつある。本論は先ず,これまでの人類の歴史を大きく三つに区分して図書館の変遷を概観した。神という普遍性に支配され聖書を頂点とする正典主義に基づく「中世ヨーロッパの図書館」,世界のあり様を形式的な論理規則に集約しようとした近代自然科学と同様に目録カードの集積が図書館の全体だとした「近代ヨーロッパの図書館」,コンピュータと遠隔地通信技術の発達により情報が新しい概念となった「現代の図書館」である。以上の分析を踏まえながら,高度情報化時代の図書館システムのあり方を考察し,個々の人間における「知」の営為との関わり合いを「これからの図書館」の課題として提言した。
著者
加藤 弘之 陳 光輝 厳 善平 日置 史郎 梶谷 懐 宝劔 久俊 唐 成 中兼 和津次 丸川 知雄
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、中国長江デルタの農村地域を対象として、企業の集中・集積、農地の流動化と不動産開発、出稼ぎ者の流入と定着の実態を、独自に収集したミクロデータの計量的分析を通じて明らかにした。また、空間経済学の手法に基づき、地理情報つき企業データを利用して産業集積地図を作成した
著者
西尾 初紀 大塚 奈奈絵
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.251-268, 1992-03-01
被引用文献数
2

会議録は,研究活動における情報源として,またその発表の手段としても,重要性を増し続けてきている。特に進歩の速度の著しい科学技術の分野においては,報文誌への投稿論文よりも迅速性において優っている点や,会議での発表のみで他の文献形態では発表されずに終わる情報も多いため,会議録に対する需要は極めて高い(図1)。会議録自体は何もそう歴史の新しいものではなく,例えばケンブリッジ大学の会議録総合目録"Union Catalogue of Scientific Libraries in the University of Cambridge. Scientific Conference Proceedings"を見ると,少なくとも1644年には既に会議録が刊行されていたことがわかる。1950年代後半から会議録の持つ重要性や問題点が指摘されてきているが,ことに近年になって注目を集めるに至ったのには,二次資料類にも収録されるようになり,また会議録専門の二次資料も登場して,参考文献としての引用率が高まってきたことに一因があると考えられる。しかし,資料自体に高い利用価値が存在するからこそ二次資料の収録対象として浮上してきたとも考えられ,これは「鶏が先か,卵が先か」の問題であろう。[figure]