著者
藤津 麻里
出版者
日本幼稚園協会
雑誌
幼児の教育
巻号頁・発行日
vol.101, no.7, pp.47-51, 2002-07
著者
木本 喜美子 笹谷 春美 千葉 悦子 高橋 準 宮下 さおり 中澤 高志 駒川 智子 橋本 健二 橋本 健二 萩原 久美子
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、長期雇用、年功賃金などの日本的雇用慣行が適用される「男性職」とは区別される形で、いかにして「女性職」が形成されてきたのかを探ることを通じて、女性労働史を再構成することを目的としている。そのために、女性労働の集積地域である福島県北・川俣町の織物産業に従事した女性労働者を調査対象としてとりあげ、そのライフヒストリー分析を軸に、雇用労働と家族生活とがどのように接合されてきたのかを明らかにした。
著者
竹内 義則
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2001

人間は動いているものを目で追い,耳で音の発生している方向を定位することができる.例えば,複数の人物から話者を特定し,その人物を見続けることができる.このような機能の実現はビジョンシステムにおいて有益な応用である.そこで,我々はカメラとマイクの2種類のセンサを利用して,複数の人物を追跡するシステムを構築する.人物の情報をよりたくさん得ようと考えた場合,顔を撮影することが望ましい.そこで,人物領域の特徴として頭部を検出する.また,複数の人物を洩れなく追跡するために,カメラに「追跡」と「監視」の2種類の役割を与える.これらの役割をカメラの連携を用いて動的に変化させることで,注目している人物の詳細な情報を獲得でき他の人物も見逃すことなく追跡を行なうシステムを構築する.システムは,カメラから頭部領域,マイクから音信号を検出する.検出結果から人物位置や音源位置の特定を行なう.これらの結果から,どのカメラがどの人物を追跡するかを決定する.あるシーンにおいて何か話している人物を撮影できれば,そのシーンを理解するのに役立つ.そこで,音源位置情報から音を発している人物を特定し,その人物を優先的に追跡する.追跡する人物が決定したら,その人物を追跡するカメラを決定する.それは,人物を高解像度で撮影するためできるだけ近いカメラで,かつ,正面から人物を撮影できるカメラを割り当てる.さらに,オクルージョンの発生により割り当てられたカメラでは人物を捉えられない場合があるので,新たに他のカメラに追跡を委託する.以上の処理を繰り返すことにより人物の追跡を行なう.3人の人物を追跡する実験を行ない,各人物の位置情報を獲得し,人物の顔を捉えて効果的に追跡することが確認できた。また,音情報を得た場合,音を発した人物を優先的に追跡し,追跡中の人物がオクルージョン領域に入った場合に他のカメラが追跡することを確認した.
著者
佐野 友紀
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

高齢者、障害者は、身体能力は健常者と比較して低い傾向にあり、特に高層建築物では、他の避難者から取り残され、建物内で逃げ遅れる危険性が高い。本研究では、このような災害弱者の高層建築物における避難計画のあり方を考察する。自助、共助、公助の対策を災害弱者避難計画にあてはめ、順次避難、水平避難、一時避難待機場所、エレベータ救助、避難用車いすの利用など、多様な方法の組み合わせで避難、救助する方法を検討する。
著者
一田 昌利 古澤 壽治
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1993

1.3年にわたって絹糸虫類(天蚕)の無菌人工飼料育法の検討を行った。蚕の人工飼料を基本とし、飼料樹葉乾燥粉末の割合を40%に引上げ、無機塩混合物についてはウエッソン塩混合物から不必要な成分を排除して、極力簡単な組成とした。ビタミンB混合物についても改変を行った結果、2眠まで到達する個体が認められたが、糖を含まない組成では3齢に達する個体はなかった。そこで、人工飼料に添加する糖の種類(グルコース、シュークロースおよび市販の精製糖)および添加割合の検討を行った結果、無添加では、虫体は大きくなるものの5%が3齢になっただけであったのに対し、いずれの糖類を添加した区においても3齢到達率が顕著に高くなった。特に、シュークロース10%添加区では3齢率が90%を越え、発育スピードも早くなったことから、人工飼料に添加する糖類としてはシュークロースが良く、添加量は10%が実用的濃度と考えられた。2.上記人工飼料による全齢人工飼料育および、1-3齢人工飼料育とクヌギおよびシラカシによる4-6齢飼育を組み合わせ、ヤママユガ(天蚕)の周年飼育を試みた結果、年間を通しての飼育が可能であることが明かとなったが、このことは、絹糸虫類の安定的飼育を考える上で意義は大きい。3.絹糸虫類卵の過冷却点を比較した結果、温度の高いものから3つのグループ(1)ヤママユガ、(2)クスサンおよびウスタビガ、(3)ヒメヤママユガに分けられた。また、2.5°C以下に卵を保護することでヤママユガの場合、産卵1年後においても80%を越える孵化率が得られた。このことは、イミダゾール化合物による休眠打破技術と組み合わせることで、年間を通しての随時孵化の可能性を示唆している。
著者
宮澤 眞一 顧 釣 山本 周 宮澤 文雄 田 力
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

当初の目的・目標を超える以下の4点の成果を生み出せた。(1)エール大学図書館所蔵のSWW書簡を10本のマイクロフィルムに初めて収録できた。(2)SWWの自筆書簡約1300通を判読し転写テキストを完成した。(3)精力的に研究発表(論文7・学会発表講演7・書評2)を行い、別刷の報告書小冊子に再録した。(4)2012年春に中国の二つの出版社から研究成果の本体(SWW書簡及び中国・日本遠征記)の転写テキストを5巻で出版するための準備に入った。
著者
八田 一郎 高橋 浩 加藤 知 大木 和夫 松岡 審爾
出版者
名古屋大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1990

この研究は、リン脂質膜を中心として形成される分子集合体に対する詳細な構造解析を行うことによって、生体膜がとる基本構造を明らかにすることを目標に進められた。その1つとして、リン脂質で現われるリップル構造についての研究が進められた。これはリン脂質が自発的にとるメゾスコピックな構造で、リン脂質の形態形成機構を考察する上で重要な構造であると位置付けられる。ジパルミトイルホスファチジルコリン膜において、正常周期のリップル構造に対して2倍周期のリップル構造が出現することがあるが、それが準安定相の構造であることを示し、また、それが出現する条件を明らかにした。リン脂質・コレステロール系においては、変調されたリップル構造をとるが、その温度依存性をリン脂質膜の正常周期のリップル構造の温度変化と関連において理解できることを示した。不飽和炭化水素鎖をもつリン脂質とコレステロールの系において、その相図に着目して実験を行った結果、飽和炭化水素鎖の場合とよく似ており、この相図はリン脂質とコレステロールの間で普遍的に現われるものであることが判った。リン脂質・アルコール系で現われるインターディジテイテッド構造について、各種のリン脂質とアルコールの組合せに対して系統的にX線回折実験を行うことによって、膜中のアルコール分子の存在様式を明らかにした。ジラウロイルホスファチジルコリンにおいて、2つの液晶相があることを発見し、新しい相は従来報告されている液晶相の低温側にあり、より炭化水素鎖の乱れの少ない液晶相であることが判った。リン脂質とタンパク質の相互作用のモデルとして、酸性リン脂質とポリリジン重合体より成る系の構造解析を行い、それが静電相互作用によって理解できることを示した。ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミンの主転移での2相共存状態の振舞から、これは単純な1次相転移における共存としては理解できなく、この系独持の逐次構造遷移機構によっていることを指摘した。その他、脂質系の表面X線回折実験、X線回折・熱量同時測定などを行った。
著者
西川 洋一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

12-13世紀は、ヨーロッパにおける、いわゆる実務的文字文化が急速に展開した時代であった。ドイツでは12世紀に、その基本的に開かれた宮廷の構造を媒介として、イタリア、フランス等、王権が関係を持っていた地域の様々な新しい潮流が流入するようになる。それを受けて、12世紀末以降、当時もっとも進んだ証書実務を誇っていた教皇庁の証書を巡る様々な理論や観念が取り入れられる。これに対して後期シュタウフェン朝の書記局は、徐々にシチリア王国の文書行政の要素の影響が強まって、制度化の程度が高まると同時に、南イタリアの官僚制を前提として、特権状から命令状への重心の移行が見られるようになる。これに対して、都市においては、単に社会生活・経済生活の複雑化というような理由のみならず、その共和制的な政体に特有の条件によって文字文化が発展を遂げる。それが特に早期にかつ顕著に進行したのはイタリア中世都市においてであった。教会裁判権を嚆矢とする裁判手続きの文書化とともに、共和制という政体に規定されて、役職者の選挙、役職者のコントロール、あるいは公共的な目的のための租税の徴収等の目的で、多様な文書が作成されるようになる。同じ傾向は、少し遅れるものの、ドイツやフランドルなど、北ヨーロッパにおいても見られた。この地域では、都市初期(Stadtschreiber)が、徐々に法学を学んだ者たちによって占められるようになり、文書行政を担当するのみならず、参事会の顧問、外交、さらには都市の自己意識の表現である歴史叙述等にも携わった。しかし文書を媒介とした法的な専門知識と、伝統的な共和制的な統治の間には、常に緊張関係が残っていた。
著者
西山 禎彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-03-27

従来、通信網では、発信者向けのサービスが多く、キャッチホン、着信転送等の着信者向けサービスも一部見られたが、めいわく電話おことわりサービスのように、悪戯電話から着信者を保護するサービスが1994年開始された。また、着信者向けサービスは少ないため、今後、多く提供されるようになると予想される。
著者
安部 美緒子 大村 和典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.582, pp.65-70, 2000-01-21
被引用文献数
4

握力インターフェースによる、遠隔地間での親しい人同士のインフォーマルコミュニケーションの研究 インフォーマルコミュニケーションにおいては、気持ちを伝えあうことによって対話を創り上げる過程を、対話の参加者は楽しんでいる。我々は、この対話を創るためのコミュニケーションシステムとして、握力インターフェースHearty Eggを試作し、ユーザ間のインタラクションを検討した。ユーザは独自のリズムの生成とその壊しのサイクルによって対話を創り上げる。このコミュニケーションモデルの紹介と、更にそのモデルのインターフェースへの応用として、コミュニケーションの痕跡の概念について考察する。
著者
加納 修
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

平成19年度は、平成17年度より行ってきたフランク時代の国王文書の分類作業から得られたデータを検証するために、フランク時代、とりわけメロヴィング朝期(481年〜751年)の国王文書の伝来状況を詳しく検討した。前年度に滅失文書(現在まで伝わっていないが、作成されたことが他の史料から証明される文書)を調査し、分類した結果、売買や贈与を王が確認した文書が実際には数多く作成されたことを明らかにしていたが、いかなる種類の文書が伝来しやすいか、あるいは言及されやすいかを検討した結果、とりわけ私人が受け取った文書の伝来可能性が極めて低い事実を証明することができた。私法行為を確認する文書は、私人が受け取った文書の代表なのである。こうした文書の多さは、公権力としてのメロヴィング王権の性格をよく表している。より具体的な研究成果としては、この種の私法行為確認文書の一カテゴリーをなす「仮装訴訟」(国王裁判で私法行為を確認するための特殊な手続き)の記録を、文書の機能の面から再検討したフランス語論文を、フランスの古文書学雑誌であるBibliotheque de l'Ecole des chartesに投稿した。この論文は平成17年度に投稿し、その後大幅な修正を経て掲載が決定した。「仮装訴訟」を記録する国王文書が、実際には土地所有を証明する権利証書ではなく、土地の所有をめぐって裁判になった場合に当該の土地の売主を召喚するための文書であったことを証明することによって、メロヴィング朝の国王証書が単に権利を保障する「証書」の機能にとどまらず、きわめて多様な機能を有していたこと、そしてこうした文書の機能がローマ法やローマ帝国の行政制度に大きな影響を受けていたことを示した。なお平成19年5月に予定していたフランス語での研究報告は、椎間板ヘルニアの罹患のために、断念せざるを得なかった。

1 0 0 0 OA 透谷集

著者
北村透谷 著
出版者
文学界雑誌社
巻号頁・発行日
1894
著者
須藤 義人
出版者
沖縄大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

弥勒芸能を図像学の視点から体系化するために、来訪神信仰に関する資料収集と調査を行った。弥勒芸能は「マレビト芸能」の一種であると位置づけ、他の来訪神(マレビト)を表象する仮面芸能との比較研究を進め、『マレビト芸能の発生』(芙蓉書房出版)という研究書にまとめた。
著者
寺脇 純一
出版者
歴研
雑誌
歴史研究 (ISSN:02875403)
巻号頁・発行日
no.461, pp.32-38, 1999-10
著者
後藤 元
出版者
学習院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

株主が会社に対して拠出した財産が少なすぎる場合(過少資本)には、株主は会社債務について責任を負い、また株主の会社に対する債権を劣後化すべきであると主張していた従来の学説を、法と経済学の見地を踏まえて再検討した。これにより、株主有限責任制度の弊害として問題とすべきなのは、会社の自己資本の多寡ではなく、会社事業の実施に関する株主のインセンティブのゆがみであるということが明らかになった。
著者
川口 とし子
出版者
日本建築仕上学会
雑誌
Finex (ISSN:09156224)
巻号頁・発行日
vol.20, no.120, pp.44-47, 2008-09

住宅スットックの適切なリフォームは環境への配慮や、ライフスタイル・ステージの変化への対応といった視点からもより一層重要なものとなってきている。しかしリフォームの現場では新築にはない難問が山積みである。それを克服する工夫について、最新の事例をもとに仕上げ材を中心に6回に渡って連載してきた。