著者
Qiang Ma Kondo Hiroyuki Sumiya Kazutoshi TANAKA KATSUMI
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.202, pp.63-68, 1999-07-22

Broadcast-based information dissemination systems on the Internet are becoming increasingly popular due to advances in the area of web technology and information delivery. In this paper, we propose a concept and a way to construct a virtual TV channel, which is a user-defined (virtual) channel from existing push-based Internet channels. Our virtual TV channel is (1) to filter contents of multiple push-based Internet channels, (2) to merge selected articles from different channels, and (3) to present them by a TV-program-like GUI.
著者
岡田 尚武 西 弘嗣 沢田 健 川幡 穂高 大河内 直彦 坂本 竜彦 鈴木 徳行 北里 洋
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2003

岡田尚武をリーダとする研究グループは,統合深海掘削計画(IODP)の先駆的研究として,平成11〜13年度の科学研究費補助金(課題番号11691113)でフランスプロバンス地方に露出するOAE1b層を研究し,エンジンカッターを用いて大型の柱状試料を採取すると共に,RosansのOAE1b最上部層準において試験的なボーリングを実施した。このボーリング試料に関する遺伝子学的解析の結果,地層中のバクテリア群集に関する興味深い新知見を得た(Inagaki, Okada et al., 2005)。フランスに於ける第2弾の国際学術研究となる本研究では,フランスの専門業者を雇ってOAE1aとOAE1bでの本格的ボーリングを実施し,極めて良質な連続コアを採取した。開封後にコアがバラバラになるのを防ぐため樹脂を用いてコア全体を保存する技術と,1mm間隔での試料採取のためのマイクロドリル法を新たに開発し,非破壊法での成分・構造分析に加えて,各種微古生物学的,有機化学的,無機化学的手法を駆使してOAE層の堆積メカニズムと古環境復元の研究を行ってきた。OAE1b層準全体から採取した地表試料の解析から,無酸素水塊が海洋表層まで達しなかった環境下での黒色頁岩と,表層まで到達して表層生物圏に大きな影響を与えた環境下での黒色頁岩のあることが分かった。また,Paquir層を鏡面研磨した結果,強い葉理が発達する部分,要理が擾乱されて不明瞭な部分,葉理のない部分,のセットが4回繰り返していることが分かった。1cm(約250年)間隔での分析結果では,ラミナの明瞭な部分では各種プランクトン,陸源性砕屑物,有機炭素含有量や黄鉄鉱が増加する一方で,底生有孔虫は多様性と個体数が減少する。これらのデータから,陸起源の栄養塩供給増加によって一次生産が増え,その結果として底層に無酸素環境が広がるという環境が4回発生したと考えられる。
著者
山本 正信
出版者
新潟大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1997

コンピュータグラフィックス(CG)の分野では,近年ますます実写に近い映像が制作されてきている.これに伴いCG内の人物の動きもリアル性が求められている.人間の動作をリアルに実現するには,実際の人間の動作を真似るのが近道である.人間の動作を測定する装置として,モーションキャプチャ等が市販されている.しかし,これらは人体にマーカーや特殊な装置を装着することが多く,演技者の自然な演技を阻害している.本研究では,カメラからの動画像を使って人体に接触することなく動作を測定する.したがって,過去の俳優の動作も残された映画から復元でき,時間と空間を超えて俳優をCG映像内で共演させることが可能である.本年度の成果は次の通りである.(1)多重拘束に基づく動作測定:正確な動作測定を行うために,従来からの動画像拘束とキーフレーム拘束の他に,シーンから人体に加わる拘束を考慮した.例えば,ドアを開閉するとき手先の動きはドアノブの動きに拘束される.あらゆる拘束を用いることにより正確な追跡を行うことができた.(2)過去の映画から俳優の動作測定:女優として,映画「風と共に去りぬ」からビビアン・リ-(スカ-レット役)が相手役のレスリ-・ハワード(アシュレ-役)を殴打する動作を測定した.一方,男優として映画「フランケンシュタイン」からボリス・カ-ロフ(フランケンシュタイン役)が動き回る動作を測定した.(3)俳優の共演CGの作成:ビビアン・リ-とボリス・カ-ロフが共演するCGを作成した.互いに独立した演技の共演であるため,2つの動作シーケンスの同期が必要になる.動作シーケンスの時間シフト,動作の速度を調整するタイムワープ,動作の強度を調整するモーションワープ等を組み込んだ共演ソフトを作成した.
著者
河本 昇 DE BEAUCE Vivien DE BBEAUCE Vivien
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2004

V de B氏は博士論文の定式化の拡張として、ゲージ場まで拡張した格子上でのWhitney formsを用いた場の理論の定式化に取り組んできており、その定式化の完成が滞在中の研究テーマの一つであった。この定式化の持つ最大の特徴は、微分形式とホモロジーを基礎とした格子上での定式化になっており、これまで達成されていない格子上のトポロジーを導入した定式化になっている。この部分の数学的な定式化は定義されて上記のまとめとして出版されることになっている。一方この定式化を場の理論の定式化として発展させるために受け入れ研究者の私と色々議論を行ってきた。その結果この定式化では、格子上のシンプレックスを特徴付けるために、それぞれの基本単体に幾つかのパラメーターが導入され、これ等のパラメーターが基本単体の部分形式の導入としてトポロジーの性質を取り入れる役割をしており、具体的な格子計算を行ったときにこれ等のパラメーターの役割を明らかにする必要があるが、この点の問題点が依然として残されておりこの定式化が場の理論の定式化として役に立つかの判断が問われておりこの点に課題が残っている。また、受け入れ研究者である私は格子上のゲージ超対称理論の定式化を調べてきており、限られた場合であるがその定式化が完成した。この観点からV de B氏の定式化にどのような関係があるかは、興味のある問題であり議論を続けてきた。V de Bの定式化は、格子上で問題になる微分作用素がライプニッツ則を満たさないという困難が回避できる定式化に成っているのに対し、我々の定式化は超対称電荷をリンクの上に乗せ行列の概念を導入することによりライプニッツ則を満たす代数構造を導入している。これ等の関係を明らかにすることにより、トポロジーと代数構造の関連が明らかになると期待されるが上記のWhitney formsと関連されて導入されるパラメーターの問題との関連が明らかになっていない。そこで我々はこの関連を明らかにすることを一旦離れて、我々の模型の行列模型としての定式化の共同研究を開始し、一つの回答を得ている。ツイストされた超対称ヤング・ミルズの格子上での定式化は行列表式で具体的に表現することが出来ることを示し、現在これに関して論文作成段階にある。
著者
斎藤 博
出版者
埼玉医科大学
雑誌
埼玉医科大学進学課程紀要 (ISSN:0287377X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.77-84, 1998-03-31

私はラファエロの「アテネの学堂」には, 医師ヒポクラテスが描かれていると推測した。ラファエロは「アテネの学堂」の最上段には神の世界を, 上, 下段に人間の世界として, 左には知の世界を, 右には術の世界を描いた。そして, ギリシア哲学者中, 「神に等しい者」に適う人物を, 上段の人物中に描いた。特に, プラトンとアリストテレスを高く評価し, 中央の王道に二人を配置し, 彼等の頭上には神への道が開かれていた, と表現したのではなかろうか?なお, ラファエロはヒポクラテスを, 技術の守護神アテネの下の上段右に「神に等しい者」として置き, その下段右隅には, 人間である術者, 画家ラファエロ自分自身を署名者として置いて, 「アテネの学堂」を完成させた, と解釈出来ないか?
著者
上田 達子
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.2015-2038, 2006-02

貿易会社の営業員が海外出張中に発症した穿孔性十二指腸潰瘍について、業務起因性の有無が問題となった事例に関する最高裁判決(平成16年9月7日)の分析The analysis of the Gold Ring Japan Ltd. case, Supreme Court (Sep. 7, 2004), 1891 Rokeisoku 3
著者
島田 貴仁
出版者
科学警察研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、各種犯罪に対する一般市民のリスク認知特性を探るための構造的な質問紙調査、防犯対策を実施中の自治体住民を対象にした調査、各種条件を統制した防犯情報の提示実験の3研究を行った。その結果、リスク認知特性は2因子を有すること、住民パトロールによってリスク認知を高めることは可能だが、住み心地を下げるおそれがあること、一般市民に、犯罪の知識と、有効な対処方法を伝えることが、犯罪不安をあおらずに対処行動につながる可能性があることが示された。
著者
長谷川 真里 堀内 由樹子 佐渡 真紀子 鈴木 佳苗 坂元 章
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.105-108, 2006

本稿は,日本のテレビ番組の内容分析によって現在のメディア状況を明らかにし,メディア・リテラシー教育に必要な情報を得ることを目的としている.米国のNational Television Violence Study(1996-1998)をもとにコード化マニュアルとコード票を作成し,2003年と2004年の2時点,各1週間の中からフィクション番組を抽出し,向社会的行為にかかわるキャラクターの特徴について内容分析を行った.その結果,向社会的行為実行者はあまり魅力的なキャラクターとして描写されておらず,観察学習の促進要因は乏しかった.また,おおむね女性よりも男性の描写数が多く,現実との乖離も示唆された.最後に,悪人キャラクター,善悪複合キャラクターに対する報酬はほとんどなかった.
著者
大和 修 遠藤 大二 国枝 哲夫 竹花 一成 山中 正二 落合 謙爾 内田 和幸 長谷川 大輔 松木 直章 中市 統三 板本 和仁
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

多数の新規および既知の動物遺伝病(特に、ライソゾーム蓄積病)について、診断・スクリーニング法を開発した。また、その一部の犬疾患(GM1ガングリオシドーシスおよび神経セロイドリポフスチン症)については、予防法を確立・実践し、発症個体が出現しない程度にまで国内キャリア頻度を低下させることに成功した。さらに、猫のGM2ガングリオシドーシスに対しては、抗炎症療法を試行し、本治療が延命効果を有する可能性を示唆した。一方、次の研究に継続発展する新規の動物遺伝病を数件同定した。
著者
寺沢 秀一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.95, no.12, pp.2419-2423, 2006-12-10 (Released:2009-03-27)
被引用文献数
4 4

我が国において主流であるICU型救急医による三次救急主体の救急体制がいくつかの限界を見せ始めたことと, 卒後臨床研修必修化の開始があいまって, 北米において主流であるER型救急医による診療, 教育が注目され始めている. しかし, 現時点では我が国でER型救急体制を導入するには, ER型救急医の養成の問題と, 外傷チームや総合内科のない施設でER型救急医だけを配備しても, 入院主治医の決定で困難が発生するという問題がある.
著者
浅枝 隆 藤野 毅
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

河道内の樹林化の予測を行うために、現地調査より求めた、樹木個体の形態に関するアロメトリー関係より樹木個体の生長モデルを作成し、さらに、自己間引き、枯死率、萌芽率から個体密度の予測モデルを作成した. さらに、それを実際の河川の樹林化予測に適用した.
著者
池田 明 海尻 賢二
出版者
社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.4105-4110, 2008-12-15

仕様書が不完備な場合の政府調達は,交渉契約によらざるをえない.「開発・生産リスクおよび官民生産情報格差」と「契約制度」の未整合は,モラルハザードの誘因となる.本論文では,マルチエージェントベースアプローチにより政府調達を模擬し,エージェントの裁量行動が,モラルハザード「過大請求」および「価格交渉レース」の誘因となることを検証し,制度改革の基本条件を提言する.Government procurements with incomplete specification have to be based on negotiated contracts. The contract with the risk and the information gap between government procurers and companies on production is apt to lead to moral hazards. In this article, we simulate government transaction with multiagent based approach, we verified that agent discretion behavior lead to moral hazards such as "excessive claim" and "price negotiation race", and propose basic condition for the reform of the government procurement institution.