著者
横野 稔 鈴木 雅洋 上平 員丈
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.21, pp.55-58, 2009-06-08

筆者らはこれまでの研究において観察者の運動の特性を利用することによって光学シースルーによる複合/拡張現実感における仮想対象を視覚的に知覚している位置を推定することを提案した.本研究においては,観察者が仮想対象に手を伸ばす場合に関して,運動時間の関数としての観察者の手の奥行き位置にロジスティック関数を適合することによって仮想対象を視覚的に知覚している奥行き位置を推定する.
著者
江刺 正喜
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会誌 = The journal of the Institute of Electrical Engineers of Japan (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.129, no.5, pp.307-310, 2009-05-01
被引用文献数
1

本記事に「抄録」はありません。
著者
山元 俊憲 寺田 賢 吉田 武美 吉村 三郎 黒岩 幸雄
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.326-330, 1981-10-31
被引用文献数
3

Sympathomimetic amines, amphetamine and methamphetamine, were determined as trifluoroacetyl derivatives by gas chromatography (GC) equipped with a flame-thermionic detector (FTD). Resolution of these derivatives was carried out in a glass column (3 mm×1 m), packed with 1.5% SE-30 on Chromosorb W (AW-DMCS) at 110℃, with helium at a flow rate 50 ml/min. Detection limit of these amines was 0.1 ng. In a case of the autopsy samples from 4.5 month-postmortem suspected the intoxication of methamphetamine, we could detect the amine by FTD-GC, and the content was calculated to be 12.5 μg per g wet weight liver.
著者
鷲谷 花
出版者
筑波大学比較・理論文学会
雑誌
文学研究論集 (ISSN:09158944)
巻号頁・発行日
no.17, pp.71-81, 2000-03

1 その頃、東京中の町といふ町、家といふ家では、二人以上の人が顔を合はせさへすれば、まるでお天気の挨拶でもするやうに、怪人『二十面相』の噂をしていました。江戸川乱歩のいわゆる『少年探偵団』シリーズの第一作である『怪人二十面相』 ...
著者
伴 浩美 菅田 徹 Toby Dederick 大藪 多可志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.433, pp.59-66, 1998-11-20
被引用文献数
1

一般に言語は、ジャンルにより計量学的な特徴を有している。本研究では、各種ジャンルの米語文章資料をコンピュータを用いて計量言語学的に調べた。結果として、ジャーナリズム、テキストブック、小説のジャンルの同定が可能となった。このとき、各題材の文字と単語の頻度を求め、この頻度特性を関数y = c・exp(-bx)を用いて近似する。この関数の係数cとbを用いて行う。さらに、それらの値をメンバーシップ化し、ファジィ推論によりジャンルの度合を導出する。本研究により、英文資料のジャンルを同定することが可能になるとともに、教育題材を選出するときの一つの判断材料となり得る。
著者
久保 拓弥
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.187-196, 2009-07

観測データの背後にある生態学的なプロセスを特定するときに,データの空間構造に由来する空間的自己相関(空間相関) のある「場所差」はとりあつかいの難しい「ノイズ」である.空間相関のある「場所差」はrandom effects として統計モデルの中で表現するのがよい.近年よく使われているGLMM など簡単な階層ベイズモデルでは空間相関のあるrandom effects をうまくあつかえない.そこで空間相関をうまく表現できるintrinsic Gaussian CAR model の概要を説明し,単純化した架空データから得られる推定結果を示す.また階層ベイズモデルが威力を発揮する,欠測のある観測データが与えられた状況での推定結果も示した.
著者
長松 隆 志波 栄也 井川 博雅 大辻 友雄
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学海事科学部紀要 (ISSN:13493620)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.87-94, 2005-07-31

A remote work support system has been developed aiming at utilizing an expert's experience and knowledge. By using the system, an expert supports the work of an unskilled worker from a remote place. The features of the system are measuring the viewpoint of the unskilled worker and showing the expert it, and showing the worker the support information from the expert using Augmented Reality (AR), so both sides collaborate smoothly. The experiment in which an unskilled worker performs operation of a boiling thermal-hydraulic test loop with remote support by an expert was conducted to evaluate the usefulness of the system by subjective evaluation. The result shows that there are following effects. The instruction information from the expert by AR technology is useful compared to the case where work is supported only with voice communication. A worker's viewpoint information is also useful so that an expert may know a worker's situation. There is a merit that the expert can concentrate on thinking of an essential sequence required for work compared to the case where the expert instructs only with a sound.
著者
西野 猛
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.99, pp.131-134, 2001-12-17
被引用文献数
1

平成8年に乳がんに対する90日待ち期間を設定した後の,特定疾病保障保険金の支払状況について検討した。待ち期間の設定前に比べて,乳がんに対する支払指数が著しく低下した。また,乳がん以外の悪性新生物の発生指数も低下し,がん全体における支払指数も低下した。乳がん90日待ち期間の設定によって,特定疾病保障保険金の支払指数は低下し,逆選択による加入に対して有用であったと考えられた。
著者
小野 芳朗
出版者
土木学会
雑誌
土木史研究講演集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.47-52, 2009

御所用水は京都盆地北部の上賀茂神社が水利権を有していた京都盆地流入の淡水用水路群のうち、小山郷を灌漑し、御所の御庭用水や防火用水であった。明治維新以降、水量・水質的に確保の難しくなった用水を天皇の故郷、京都御所の防火のため、琵琶湖疏水を引水する。疏水の当初計画の北上ラインの目標は御所用水であった。本論では、この用水が京都御所・御苑のみならず、元治の蛤御門の変で焼失した上京の防火をも意図していたことを資料的に明らかにした。
著者
村田 剛志 齋藤 皓太
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.701-710, 2006-10-15
被引用文献数
2 2

ログデータからWebユーザの関心を抽出し視覚化することは,Web利用マイニングにおける挑戦的な研究テーマである.Webサイトや検索キーワードを頂点とし,時間順序を辺とすると,ユーザのWeb閲覧行動はグラフとして表現できる.我々はこれをサイト・キーワードグラフと呼ぶ.本論文ではWebログデータから生成されるサイト・キーワードグラフからユーザの関心サイト集合の部分グラフを抽出する手法について述べる.人手による分析を容易にするために,抽出された部分グラフの視覚化も行う.本手法において,元のサイト・キーワードグラフの約30パーセント程度の頂点数の部分グラフを抽出することに成功している.PageRankランキングアルゴリズム上位の頂点数を用いて,抽出された部分グラフの評価も行っている.
著者
林田 精郎
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.150-156, 1971-09-01
被引用文献数
1

岩石の強度はそれを構成する鉱物や岩片の粒径と密接な関係があり,最大粒径を Griffith のいう割れ目の長さに対応させることにより岩石の強度論に Griffith の破壊理論を導入することの正当性を立証することができる.また,岩石の強度とヤング率との間に一定の関係があることが理論的にも実験的にも知られたこと,および静ヤング率と動ヤング率とにはその傾向において大きな違いがないことから弾性波速度と強度との間に一定の関係がある,それは,岩相と地質時代を考慮して両者を比較することによつて明らかになった.
著者
西村 博行
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大学農学部紀要 (ISSN:04538889)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.79-93, 1999-03-31
被引用文献数
1

バングラデシュでは季節的に形成される氾濫原を利用して農業とか漁業が営まれ, それらと関わりながら生活の営みがなされている。本稿ではまず, 洪水に伴って形成される氾濫域の状態と, 内水域における内水面漁業を国全体の視点から素描する。次いで, 漁村の経済的活動を明らかにするため, 国を縦貫して流れるメグナ河流域に位置するコミラ県と, その支流域に位置するブラーマンバリア県の漁村を調査対象地として選定し, 個別世帯の経済調査と漁業ならびに生活についての意向・意識調査を1996年9月と1997年3月に実施した。調査は, 漁業だけでなく, 地域内には農業を営む世帯も多いので土地利用と農業生産についても調査し, これらの村の概要と, そこで生活する人々が従事する生業と生活の営みにおいて直面する諸問題の内容を探り, 今後の開発・発展において改善が望まれる政策課題を示すことを試みた。調査結果からは, 同じ氾濫原にあっても2地区として共通あるいはそれぞれの特徴として以下の諸点が明らかになった。(1)漁業に就業できる機会が多い下流域という立地条件(ダウドカンディ)の漁業者の収入は高く, 漁業に就業する機会が限定される漁業専従者や農業を営む土地を所有・耕作している上流域(ブラーマンバリア)での世帯の収入は相対的に低い。(2)両地区ともヒンドゥ住民はイスラム住民に比べると農地や漁船・漁具などの資本装備が劣っているので, 前者の収入は後者のそれに対して相対的に低い。(3)上流域の氾濫原に位置する地区では, 専ら漁業に従事する世帯の資本装備は零細であり, 彼等の1世帯当たり収入は, 農地を所有・耕作している中農の収入に比べると低く, 生活水準も低い水準に留まっていることが明らかになった。(4)両地区の漁業と水域に関わる問題点として, 漁業生産の減少だけでなく, 環境の汚染が広がっており, それらの防止に努め, 魚・エビなどの増殖・配布に対する支援措置が要望されていた。
著者
小川 太一郎
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
東京帝國大學航空研究所報告
巻号頁・発行日
vol.21, no.289, pp.71-146, 1944-04

本論文の第I編では,先づ横滑りを伴はない水平旋回飛行に對する運動方程式をたて,與へられた飛行機のバンク角の時間變化を基礎とし,旋回中の速度の時間變化を求め,次で旋回半徑,旋回角,旋回徑路,各舵角等を順次に算出し得る解析法を述べた.この解析法の計算例として,N. A. C. A.に於けるボート"O3U-1"偵察機の水平旋回飛行の實測結果を解析したが,速度變化が小さ過ぎて出た以外は實測結果と可成り良く一致した.この不一致の原因は上げ舵に伴ふ無意識的な上昇にあると考へられる.次に上記ボート"O3U-1"偵察機に對する計算の數値を參考とし,省略可能の項を出來るだけ省略し,計算を簡易化して實用的な解析法を作つた.この解析法を用ひて,再びボート"O3U-1"偵察機の實測結果を解析して見た.この結果も亦實測結果と可成り良く一致したので,之を實用解析法とした.第II編に於ては,第I編で得た實用解析法を基として,失速角を迎角變化の頂點とする-以下第1種と稱する-180°水平旋回飛行の計算法を2通り案出した.計算方法其の一は豫め初速度と初めの補助翼の操舵量と旋回中の最大バンク角とを與へ,更に補助翼の當て舵の量,或は最大バンク角の繼續時間,或は旋回中に許すべき最大揚力係數の何れか一つを指定して,旋回中の諸數値を算出する方法である.計算方法其の二は,初速度と初めの補助翼の操舵量とを與へ,最大バンク角の繼續時間と旋回中に許すべき最大揚力係數とを指定して,旋回中の諸數値を算出する方法である.前者は,旋回條件を種々變へて,その影響を調べようと云ふ場合,或は與へられた飛行機の或る速度での最良の旋回性能を算出しようと云ふ場合等に用ひられる方法であつて,後者より幾分計算が簡單である.後者は,實際の補助翼操舵状況の分つてゐる飛行機に於て,その操舵状況に似た操舵角變化を與へ,それによつて,180°水平旋回飛行を計算し,實測結果と比較してみようと云ふやうな場合,或は操舵形式を一定として置いて,旋回條件を種々變へ,それによつて,最大加速度やその他の旋回状況が如何に變化してくるかを調べようと云ふ場合等に用ひられる方法である.計算方法其の二によつてボート"O3U-1"偵察機の180°水平旋回飛行を計算してみた.その結果,速度,旋回角以外の諸數値の時間變化曲線に滑かでない部分が出るが,大體に於て實測結果と良く一致することが明らかとなつた.之等の計算方法を用ひ,旋回條件を種々變へて,ボート"O3U-1"偵察機(全備重量1.84瓲),A双發陸上機(全備重量9.0瓲),B陸上機(全備重量9.0瓲),及びC陸上機(全備重量1.44瓲)の大小4機種について180°水平旋回を精しく調査して,旋回性能向上の指針とした.更に180°水平旋回に入る時の限界初速度の求め方,及びこの限界初速度より旋回に入る急速180°水平旋回飛行の極く簡單な略算法を與へ連續旋回について考察した.又旋回角と旋回中の最大加速度とを與へて,旋回に入るときの限界初速度,平均旋回半徑,旋回時間等を簡単に讀取り得る圖表の作り方を述べ,C陸上機についての一例を示した.この結果最小旋回半徑を基準とする翼荷重の決定法を與へて初期設計の参考とした.第III編では失速角保持の一以下第2種と稱する一旋回飛行の計算法を述べ,この第2種の方が旋回性能向上の見地から第1種よりも有利であることを結論した.終りに,從來より設計に際して廣く用ひられてゐる定常圓運動としての旋回運動の計算結果と本計算方法による計算結果とを比較してみた.その給果,從來の定常圓運動としての計算方法は,一般に180°水平旋回性能の計算には適用出來ないことを明らかにした.第IV編では斜平面旋回といふ新しい考へ方を導入した.先づこの旋回の計算法について述べ,次に水平面内の旋回のみを考へれば,バンク角90°といふ垂直旋回は理論上實在し得ないものであるが,斜平面旋回の頂點では,バンク角は90°以上にもなり得ることを示した.旋回性能向上の見地からも,この斜平面旋回は極めて重要な意義をもつ.第V編では下げ翼による旋回性能の向上について論じた.
著者
平賀 譲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.48, pp.15-24, 1994-05-28
被引用文献数
2

計算的アプローチによる音楽認知研究では、音楽認知をどのような過程としてとらえ、それに基づいてどのような問題設定を行い、何を実現すべきかについて、明確な認識を持つことが重要である。認知という観点から眺めた場合、通常の音楽分析などで扱われる概念そのものの見直しが必要となることも少なくない。本稿では音楽認知研究で扱われる課題について、批判的見地から検討を行う。取り上げるトピックは、楽譜レベルへの記号化、調性・拍節構造、グループへの分節、階層構造、類似性の認識などである。全体を通じて、協調的・競合的分散処理としての音楽認知観を示す。In a computational approach to music cognition, it is essential to hold a clear, rigid view of how music cognition is to be characterized, what problems are to be pursued, and what should be realized. From a cognitive viewpoint, it is often the case that the concepts incorporated in traditional styles of music analysis must themselves be totally revised. This paper presents a critical introduction to the issues raised in music congnition research. The discussed topics include score-level symbolization, tonal and metrical structures, group segmentation, hierarchical structures, and detection of conformance. The presented view is based on the recognition of music congnition as cooperative-competitive distributes processing.
著者
乾 孝司 村上 浩司 橋本 泰一 内海 和夫 石川 正道
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.469-479, 2009 (Released:2009-08-07)
参考文献数
28
被引用文献数
1

This paper presents a method for boosting the performance of the organization name recognition, which is a part of named entity recognition (NER). Although gazetteers (lists of the NEs) have been known as one of the effective features for supervised machine learning approaches on the NER task, the previous methods which have applied the gazetteers to the NER were very simple. The gazetteers have been used just for searching the exact matches between input text and NEs included in them. The proposed method generates regular expression rules from gazetteers, and, with these rules, it can realize a high-coverage searches based on looser matches between input text and NEs. To generate these rules, we focus on the two well-known characteristics of NE expressions; 1) most of NE expressions can be divided into two parts, class-reference part and instance-reference part, 2) for most of NE expressions the class-reference parts are located at the suffix position of them. A pattern mining algorithm runs on the set of NEs in the gazetteers, and some frequent word sequences from which NEs are constructed are found. Then, we employ only word sequences which have the class-reference part at the suffix position as suffix rules. Experimental results showed that our proposed method improved the performance of the organization name recognition, and achieved the 84.58 F-value for evaluation data.