著者
吉永 壮介
出版者
慶應義塾大学
雑誌
藝文研究 (ISSN:04351630)
巻号頁・発行日
vol.85, pp.66-79, 2003

一、蒋子文の伝説二、孫鍾の伝説について三、鍾山を蒋山に改名した由来の変遷について四、結語
著者
Kazuo Yamaguchi
出版者
Japanese Association For Mathematical Sociology
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.137-156, 2005 (Released:2007-07-06)
参考文献数
94

This article reviews and discusses various ways to strengthen the linkage between mathematical sociology and empirical research. It distinguishes between the use of mathematics in sociology for theory construction and for empirical data analysis, and discusses how the linkage has been made and how it can be strengthened in each category of use. Concerning the use of mathematics for theory construction, the article compares the integrated division of labor between theory construction and empirical research to traditional divisions of labor, emphasizing the relative importance of the former. Concerning the use of mathematics for data analysis, the paper identifies (1) indexing and measurement, (2) mathematical methods for heuristic analysis of qualitative data, (3) substantively motivated statistical models, and (4) hybrids of mathematical and statistical models, as four forms of linkage between mathematical sociology and empirical research, discussing the accomplishment and prospects for the future for each form.
著者
吉田 慶章 柿崎 淑郎 辻 秀一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.35, pp.23-30, 2009-03-18

政治家の発言情報を提供することで,ユーザのニュース記事理解を支援する方式を既に提案しているが,発言情報の収集を人手で行っていた点と,発言情報の表示手法に課題が残されていた.本研究では,発言情報の抽出手法と重要度算出手法から構成される自動収集手法を提案する.さらに,発言情報の表示手法も提案する.最後に,試作システムを用いた実験より,抽出手法の精度や重要度算出手法の妥当性等に関して評価を行う.We proposed a method to support for news understanding using politician's quotes. However, the method has two issues that extracting quote by hand and presentation method of quote. In this paper, we propose automatic methods to extract quotes and to calculate quote importance. In extract method, quotes are extracted using representation dictionary of quote, surface pattern rule and news ontology. In calculate method, quotes are calculated by elements of quote. Finally, we evaluate accuracy of the extract method and adequacy of the calculate method.
著者
秦野 拓見 村上 和男 石射 広嗣 門脇 麻人 桑江 朝比呂 中瀬 浩太
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B (ISSN:18806031)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.419-433, 2010 (Released:2010-12-20)
参考文献数
43
被引用文献数
1

本研究では,大都市沿岸域に造成された潟湖型の干潟である「東京港野鳥公園・潮入りの池」において,夏期2潮汐間の水質調査を3年間行い,干潟域における窒素・リン・クロロフィルαの収支,動態について検討した.また,飛来した水鳥の個体数と,底生動物の現存量の調査を行い,干潟域の生物相を把握した.調査の結果,当該干潟は夏期に,リンの供給源,窒素・クロロフィルαの消費源として機能しており,堆積物と直上水間の無機態窒素,リンの交換フラックスは干潟全体の収支の主要因であることが明らかになった.干潟域には年間を通してカワウの飛来数が数多く観測された.水鳥が干潟系外へ持ち去るTN量は最大でも,夏期に水中から除去されるTN量の12%程度,TP量は最大でも隣接海域へ流出するTP量の10%程度と,その値は小さかった.
著者
丸山 千晶 石塚 英弘 小野 理
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.178-184, 2010-05-28 (Released:2011-06-25)

野鳥の分布とその関連情報をWebで提供するGIS (地理情報システム)の典型例として,アジアの鳥類分布データベース:BirdBaseがあり,2004年から公開されている.同システムはArcIMSの当時の版を用いて構築されており,その後に実現し,注目されているGoogle Maps API技術は用いていない.BirdBaseは野鳥の分布とその鳥の生息環境を示す土地利用情報を検索表示する総合システムであるが,野鳥の分布と土地利用情報を同時に見やすい形で表示することは容易でない.そこで,Google Maps API関連技術を用いた野鳥分布と土地利用情報を検索表示するシステムを試作した.野鳥分布データベースはBirdBaseの開発・運用機関:北海道立総合研究機構環境科学研究センターから許可を得て,北海道の野鳥のデータに限定して期間限定で借用した.
著者
森下 敏子 久保 加織
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.347-354, 1997-11-20
被引用文献数
1

震災後約1か月の期間に神戸市東灘区の13か所の避難所を対象に聞き取り調査を行い,支給食および炊き出しなどによる補食の実態について調べた。1.支給食の予算の上昇に伴い,栄養価の増加がみられたが,ビタミンA,ビタミンCや鉄の不足が顕著であり,他の栄養素も100%の充足率を示すものはみられなかった。2.支給食に豚汁,うどん,けんちん汁の補食をプラスした場合,100%の充足率に達したのはタンパク質および豚汁を加えた場合のビタミンB_1のみであった。鉄,およびビタミンB_2はいずれのメニューにおいても補食による効果はわずかにみられたが,メニューによる大きな差は認められなかった。3.鉄,ビタミンA,ビタミンCはいずれの補食をプラスしても80%以上の充足率は得られなかった。4.例示した補食のメニューでは一日のエネルギーの約10%を補う結果となった。5.べースになる支給食の栄養素が十分摂取されていなければ,補食では栄養所要量を充足させることには無理があり,また,栄養摂取のバランスの調整も困難であることが示された。6.避難者の要望としては野菜・魚料理,温かいものを望む声がもっとも多くみられた。
著者
高橋 征仁
出版者
日本犯罪社会学会
雑誌
犯罪社会学研究 (ISSN:0386460X)
巻号頁・発行日
no.32, pp.60-75, 2007-10-20

中学から高校,大学へと進むにつれ,日本の青少年は,一部の周縁的な規範に対して否定的反応を示すようになる.しかしそれは,規範意識の<低下>傾向を意味するのではない.むしろこの現象は,規範を分類するまなざしが高次化することで生じている.このことを明らかにするために,本稿では,規範どうしの類縁性やその精緻化プロセスに焦点を当てて道徳的社会化を捉える「類縁化アプローチ」を提唱したい.青少年の道徳的社会化とは,社会的経験が広がるなかで,幼児期以来の様々な禁止の意味を問い,自分の手で規範として分類し直すことで,道徳意識を再組織化するプロセスである.この類縁化アプローチにもとついて,山口県青少年調査(1992〜2004年)の非行観データを再分析したところ,対象者の非行観が,単純な善悪二元論(白黒2値)から,6つの規範モジュールの複合(6階調のグレースケール)へと高次化していくことが確認された.ヤンキー型規範を基準とした場合,最初に消費恋愛型や性規範型のモジュールが分化し,次に生活規律型が分化し,さらにタバコ型が分化し,最後にズル型が分化していた.他方,1990年代以降の時代的変容をみると,タバコ型と性規範型の類縁性が溶解し,喫煙や飲酒は,不健康型へとその意味を変質させていた.
著者
杉本 直己 川上 純司 中野 修一 三好 大輔
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

分子クラウディングのモデル実験系を構築することで、細胞で行われる相互作用や化学反応の橋渡しとなる定量データを取得し、核酸の構造と機能に対する分子環境効果を化学的に解明する試みを行った。こうして得られたデータに基づいて、分子環境効果を利用した機能性核酸の開発とその機能解析を行い、細胞反応を理解するための新規実験系や、細胞内部のような特殊環境で機能する種々の核酸マテリアルを開発することに成功した。
著者
湯村 洋平 若松 孝次 井庭 崇
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.17, pp.93-96, 2008-03-05
被引用文献数
1

本論文では,プロジェクトを推進するためのノウハウを「パターン・ランゲージ」として記述することを提案する.プロジェクト支援の方法としてなぜパターン・ランゲ ージが適しているのかについて述べた後,具体的な形式と体系について説明する.本論文では,パターンを体系化する方法として,パターンをプロジェクトの進 行フェーズに関連づける「パターンマップ」と,似た系統の問題に対するパターン同士を結びつけた「パターンネット」を提案する.さらに,プロジェクト・パターンへ のフィードバックを踏まえた修正・改善のプロセスについて紹介する.In this paper, we propose a pattern language for promoting project, which we call "Project Pattern". At first, we discuss the effectiveness and importance of describing tacit knowledge in a pattern language with a natural language. In this paper, we propose two methods in order to provide an overview of the project pattern: "Pattern Map" and "Pattern Network". We introduce our process of describing and modifying the patterns based on the feedback comments.
著者
齋藤 準樹 湯川 高志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.2, pp.1-8, 2011-03-21

本稿では,ソーシャルブックマークに含まれるタグの共起関係から階層的な類語辞書を作成し,それを用いてユーザの興味語を抽出する手法および興味語の類似性によりユーザ推薦を行う手法を提案する.また提案した手法について,Twitter を対象として興味抽出および推薦の精度と意外性に関する評価実験を実施し,有用性の確認を行った結果についても述べる.In the present paper, as a means of extracting user interest for the purpose of user recommendation, the authors propose a method for constructing the hierarchy of words based on SBM tags and to emphasize characteristic word by using this relation. Additionally, the user recommendation system based on this interest extraction is proposed. As a result of a survey on Twitter, the authors discovered that the tags in SBM and their hierarchy have a rich vocabulary for extracting the interests of Twitter users. Moreover, experimental results have indicated that the user recommendation system attains approximately 0.41-0.48 precision if the friend relations in SNS are also utilized as a user preference data.
著者
大井 学
出版者
日本コミュニケーション障害学会
雑誌
コミュニケーション障害学 (ISSN:13478451)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.87-104, 2006-08-31
参考文献数
100
被引用文献数
3

高機能広汎性発達障害をもつ個人にみられる語用障害について,特徴,背景,および支援について議論した.語用障害の定義にふれつつ,きわめて多彩な語用障害を診断区分などの個人差を考慮しつつ包括的に展望した.言語行為,精神状態を示す語,間接発話の理解,質問と応答,会話のやり取り,ナラティヴ,人称・呼びかけ形式,言語の推論,指示と結束,ユーモア・しゃれに分けて研究経過を振り返った.語用障害の背景として,心の理論と関連性,中枢性統合,実行機能,全般的な記号論の欠陥,その他の諸説を一覧した.支援について,ソーシャル・ストーリー,ソーシャル・スキル・トレーニング,心の理論の教育,個別的な語用論的アプローチおよび社会-語用論的グループ指導について述べた.今後の課題として,単一事例の徹底した会話データ検索,日本語語用論研究の臨床応用,神経語用論的研究,長所を生かす形で語用論を学べる包括的プログラムの整備をあげた.