著者
元野 一生 村永 努 八谷 好高 梶谷 明宏 加納 孝志
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集E (ISSN:18806066)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.518-531, 2007

ブリスタリング等の破損が広範囲で生じた福岡空港の滑走路舗装に対して,航空機の運航に影響を及ぼすことなく,しかも日々の工事終了直後に大型航空機が高速,高頻度で走行するとの条件の下で,切削オーバーレイによる大規模補修を実施した.その補修方法ならびに施工管理方法については,一連の室内試験ならびに試験施工により定めた.すなわち,材料としてはアスファルト混合物に改質アスファルトII型と中温化添加剤を用いること,基層には大粒径骨材を用いること,さらに改質乳剤によるタックコートを使用することを基本とし,供用開始時刻の1時間前における舗装表面温度を60℃以下にするという施工管理方法を採用した.この方法により補修を行った箇所において,供用開始後に実施した舗装表面性状に関する追跡調査によりその有効性を確認した.
著者
堀越 善太郎
出版者
早稲田大学国文学会
雑誌
国文学研究 (ISSN:03898636)
巻号頁・発行日
no.75, pp.p69-79, 1981-10
著者
小田 幸子
出版者
中世文学会
雑誌
中世文学 (ISSN:05782376)
巻号頁・発行日
no.23, pp.p27-35, 1978
著者
高田 さやか
出版者
奈良佐保短期大学
雑誌
奈良佐保短期大学研究紀要 = Bulletin of Nara Saho College (ISSN:13485911)
巻号頁・発行日
no.20, pp.23-30, 2012-03-31

自ら相談に赴くことが困難で,家からほとんど出ることなく,家族と暮らしている障がい児・者がいる.そのようなひきこもり状態にある人たちの実態を分析すること,そして人との関わりさえ拒否している状態から就学・就労・福祉サービスという社会との接点につなぐためにどのような支援が必要かについて考察する. 大阪市城東区での発達障害児・者相談事業に寄せられた相談経路,相談者,相談内容について集計し,地域で暮らしながらも様々な困りごとを抱えている実態を明らかにし,その中でも家に閉じこもり,人との関わりを拒否・回避していて人たちの実態を明確にする.ひきこもり状態にある本人自身は,人とのかかわりを避け,こだわりを貫ける家は安全で安心できる場所となっている.一方家族は,「いつまでこの状態が続くのか」「自分にもしものことがあった時にどうなるのか」という焦りや不安な生活をなんとか打開する方法はないのかと相談に訪れるようである.家から出られない本人にとって,家に誰かが訪問することで家族間の摩擦の解消、家族の不安や負担の軽減,本人が他者との関わり方を学ぶ機会となる.ひきこもり状態の障がい児・者支援には,まずは適切な医師の診断,そこから本人に合った地域の社会資源など何らかの支援につなげていく必要がある.このことから人との関係が途絶えている「関係の危機」を直ちに「人生の危機」に直結させないシステム作りが必要であると考える.論文
著者
佐々木 紗映 平栗 優子 岩井 一正 松崎 恭子 皆川 邦朋 畦地 良平 平川 淳一
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.C3O2120-C3O2120, 2010

【目的】当院は、身体障害を合併した症例を対象としたリハビリテーション科を併設している精神科病院である。身体・精神の各々の専門スタッフがチームとして患者の治療にあたっている。そのための情報共有を目的として、ドイツ語圏で編み出された精神科の記録と評価のシステムであるAMDPシステムの運用を開始している。AMDPとは、全140項目からなり、各項目を「なし」「軽度」「中等度」「重度」「不明」の5つの段階で評価を行いその結果について分析する手法である。当院では、Berlinグループの方法を採用しており、140項目を「妄想幻覚症候群」「うつ症候群」「躁症候群」「器質症候群」「敵意症候群」「自律神経症候群」「無力症候群」「強迫症候群」の8群に分類し、グラフなどで可視化できるようにしている。<BR>我々は、これまで精神症状が身体リハの進度やアウトカムに影響を及ぼすことを経験してきた。原因については、様々な理由が考えられるものの、精神・身体両方の治療効果について評価を続けてきたことで、それらの関連について多少の知見を見出すことができた。そこで、本研究は、精神機能向上に伴う身体機能への影響のうち、"できるADL"と"しているADL"の相違について考察することを目的とした。<BR><BR><BR>【方法】2008年3月から2009月5月末までに評価した32名について、BerlinグループのAMDPシステム各症候群(妄想幻覚・うつ・躁・器質・敵意・自律神経・無力・強迫症候群)の獲得点数と、ADL指標であるBarthel Index(以下、BI):訓練でできるADL("できるADL")と、functional independence measure(以下、FIM):実際に病棟で行っているADL("しているADL")との関係について解析を行った。解析は統計ソフトSPSSを使用し、Peasonの相関係数にて算出した。<BR><BR>【説明と同意】本研究は当院倫理委員会の審査を受けている。<BR><BR>【結果】AMDP 症候群(以下、S)とBI、FIMとの間に負の相関が認められた。特にFIMとの相関が強く、強迫を除いたAMDP症候群(幻覚妄想、うつ、器質、躁、敵意、自律神経、無力)でそれぞれ改善がみられるとFIMの点数が有意に向上していた。BIについては、BI食事とAMDP器質Sに強い相関、BI排便自制・排尿自制とAMDPうつS、器質Sが中等度の相関を示していた。FIMについては、FIM歩行車椅子とAMDP無力S、FIM理解とAMDP躁S、FIM表出とAMDPうつS、FIM社会的交流とAMDP妄想幻覚・無力S、FIM記憶とAMDP無力Sに中等度の相関、FIM更衣(上)とAMDP妄想幻覚S・無力S、FIM更衣(下)とAMDP敵意S、FIMベッド移乗とAMDP無力S、FIM歩行車椅子とAMDP妄想幻覚・うつ・敵意S、FIM理解とAMDP自律神経S、FIM表出とAMDP妄想幻覚S、FIM社会的交流とAMDPうつ・器質・躁・敵意S、FIM記憶とAMDP器質Sに中等度の相関が見られた。<BR><BR>【考察】今回の結果から、精神機能の回復に伴って身体機能も向上しているが、精神症状は特にFIM、すなわち"しているADL"動作の自立度・能力へ強く影響していることがわかった。これは、精神症状の影響を受ける量について、BIとFIMとの間に相違があることを示していると思われ、訓練室で獲得された動作が病棟ADLに反映しにくい理由であるとも考えられる。また、FIMに関しては、13項目の運動項目とAMDPとの間に9つの項目に相関関係が見られたことに留まったが、5項目の認知項目とAMDPとの相関関係は12項目に見られ、認知項目と精神症状の関係性の深さが示唆された。しかしながら、その相関関係を示す理由については今後考察・検討を重ねていく必要があり、症例数を重ねながら原因追求をしていきたい。<BR><BR>【理学療法学研究としての意義】精神症状精神症状と身体症状との関連性については先行研究が存在するものの、既存の評価及び汎用性の高い評価方法を用いて行った今回の調査は、精神科病院内だけでなく、一般的なリハ場面においても汎化しうる可能性を示唆している。
著者
岩本 敏夫
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.117-128, 2005-01-31

わが国の空港整備は配置的側面から見ると、全国的に既成したと考えられる。しかし、多くの地方空港が運用の低迷に苦慮している。開港6年を経た佐賀空港も例外ではない。近接する福岡空港に需要の多くが集積しているためである。しかし、福岡空港は処理能力の限界が目前である。対応策として2案がある。現福岡空港を廃港にして滑走路2本を備えた新空港と交代させる案と、佐賀空港と新北九州空港を加えた3空港による機能分担案である。本稿では佐賀空港を事例として、地方空港設置の経緯を整理し、既存の社会資本活用推進の立場から地方空港の展望を考察する。
著者
原田 禎顕 Yoshiaki Harada 西日本フグ研究会 Nishinihon Society for the Study of Pufferfish Kazurugaoka
出版者
The Japanese Society of Fisheries Science
雑誌
日本水産学会誌 = Bulletin of the Japanese Society of Scientific Fisheries (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.1054-1061, 1999-11-15
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

1994年から97年の間に福岡空港に輸入された中国産養殖フグを調べた。供試した70尾の, 外部形質, 骨学的諸形質を, 天然フグのそれと比較した。臀ひれの色調は, トラフグ及びナメラダマシと大差なかった。胸ひれ後方の大黒紋の後方に1ないし数個の黒斑が一部に認められたが, トラフグ様の不規則黒斑がなく, 額骨縦走隆起線の内湾が強くカラスにも似るが, 頭蓋骨のプロポーション, 腹椎骨数, 臀ひれの色調がカラスとは異なるので, ナメラダマシと同定された。Seventy specimens of the cultured pufferfish Takifugu pseudommus imported from China to Fukuoka Airport between 1994 to 1997 were studied. The external and osteological characters were examined. The colour of the anal fin of the specimens was almost the same as that of T. rubripes and T. pseudommus. Although no irregular black spots similar to T. rubripes were observed on the body in accord with T. pseudommus, in some specimens (ca. 26%), one or a few black spots behind the ocellated humeral blotch were observed in concordance with the specimen ((59) 1099) collected by the author of the scientific name. According to the key to members of genus Takifugu, the specimen is identified as T. pseudommus. On the other hand, judging from the external appearance of the cranium and the degree of incurvation of the longitudinal ridge of the frontal, the specimens seem to be both or either T. pseudommus and T. chinensis. But, because the colour of the anal fin, cranial proportion, and number of abdominal vertebrae (8) were different from those of T. chinensis, the specimen was concluded to be T. pseudommus. In addition, the theory that both T. pseudommus and T. chinensis belong to one and the same species was proved to be incorrect. Furthermore, the pufferfish which had been taken for"Nameradamasi"in recent times in Japan is different from T. pseudommus.
著者
小幡 みちる
出版者
学習院大学
雑誌
東洋文化研究 (ISSN:13449850)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.1-28, 2009-03

北魏的道教像是窺祝在当時社会的宗教実隊状恋的重要資料,有美道教造像的研究,到現在力止杁佛教美木史,道教思想史等的立場被討愴。不せ,道教像集中在美中的理由,像的制作主体在是急祥的人伯附有到現在力止不一定明碗。 筆者対美中迭奈地域性着眼,叙述了新天師道主劫了的冠謙之是美中出身,遊行了杁当地道教信仰中改革這幼的事,上谷冠氏通せ宗教的國絡和通婚美系等杁美中在洛阻以南的地杓筑勢力基石出的事,更加北魏政枚力了隼北支配的貫御打算利用那祥的勢力的事。
著者
清水 康敬 堀田 龍也 中川 一史 森本 容介 山本 朋弘
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.115-123, 2010
参考文献数
13
被引用文献数
2

教員のICT活用指導力を向上させる教員研修Web統合システム(TRAIN)を開発した.このTRAINでは,教員のICT活用指導力の向上や校内でのICT活用の普及促進に役立つことを意図した短時間のビデオ・モジュール218本をストリーミング視聴ができるようにした.また,全ビデオ・モジュールのタイトルと内容説明,画面の一部,説明者名をA4版半ページ程度で分類整理したハンドブックを作成し,これを参考に視聴することができるようにした.さらに,TRAINを利用した自己研修,校内研修,神合研修への支援を強化するために,ビデオ・モジュールの中から50の実践事例を選んで,アドバイス付き事例を作成した.これらと関連した指導場面,実践事例とともにTRAINから提供した.教員のICT活用指導力に関する234件のFAQを提供し,このFAQを利用した学習も可能とした.このTRAINに関する教育委員会対象の評価を実施した.
著者
細田 浩 山下 脩二 山本 隆太
出版者
法政大学地理学会
雑誌
法政地理 (ISSN:09125728)
巻号頁・発行日
no.48, pp.33-46, 2016-03

A.v.フンボルトの著書及びフンボルトに関する評論について検討し, 現代の地理学ないし科学におけるフンボルトの業績と, その意味を検討する. 取り上げた文献は「フンボルト自然の諸相」「新大陸赤道地方紀行」「経験論と地理学の思想」「コスモス」である. 考察した結果,フンボルトは近代科学の黎明期にあって, 天文学・地理学・植物学・岩石学・地球科学・社会学などさまざまな分野の緒を開いていること,そして経験論を経て最終的には宇宙全体の調和のある全体像の法則を探っていたと考えられる. 現代の総合的な生態系としての地球観からフンボルトの価値を再認識すべきであろうと考える.
著者
山田 日登志 池松 由香
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.273, pp.38-43, 2007-06

2007年2月、山田はある懇親会の会場で、不思議な男と出会った。鳥取県境港市の魚肉練り製品会社、モリイ食品社長の森井仁。山田は森井がすぐに気に入り、指導を即決した。同年4月、ひょうが降る中、山田は米子空港へ降り立った。
著者
松田 良夫
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.p418-421, 1992-06
被引用文献数
1
著者
小島 理永
出版者
国際学院埼玉短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02896850)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.45-52, 2007-03

コンテンポラリーダンス作品上演過程において,ダンサーが得るフロー体験について日本語版FSSを用いて質問紙調査を行った。調査時期はコンテンポラリー作品上演過程における,作品完成時,ドレスリハーサル時,本番終了時に設定した。その結果,ダンサーは,以下のようなフロー体験を行っていた。1)ダンサーは,作品完成時,ドレスリハーサル時,本番終了時の各過程において,自己目的的活動を行っており,明瞭な目標をもっていた。2)ダンサーは,作品完成時,ドレスリハーサル時,本番終了後において,作品を踊る際に時間感覚の変化に有意差があり,(p<O.Ol)特に本番終了時において変化を感じていた。3)ダンサーは,作品完成時やドレスリハーサル時に比べて,作品上演時に行為の自動化,コントロール感を得ていた。4)作品完成時,ドレスリハーサル時,本番終了時におけるフロー体験では,作品完成時と本番終了時に有意差がみられた(p<0.05)。従って,コンテンポラリーダンス作品上演においてダンサーは,舞台上演に際してよりフロー体験を得やすい。また,ダンサーとコレオグラファーとの相互関係について,ダンサーは常にコレオグラファーより与えられた振付や演出を,常にアフォードされており,その環境と自らの行為を適合していることが明らかとなった。
著者
大久 長範 鈴木 直樹 三浦 みどり 遠藤 耕介 藤田 康弘
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.9, pp.442-446, 2012-09-15
被引用文献数
1 5

小麦粉に8% (w/v)食塩水を添加し24時間熟成した後に手で伸ばし製麺したところ,稲庭うどん等に見られている空隙が形成された.熟成温度を10℃から23℃,30℃と高くすると空隙が大きくなった.稲庭うどんの生地から酵母(M1株とM2)を単離した.いずれの株も,グルコースをはじめ5種類の単糖,二糖類を発酵しガスを発生し,可溶性デンプンを資化し,10% (w/v)の食塩水溶液にも耐性を示した.rDNAのITS領域の塩基配列および糖の資化性から,これらの菌株を<I>Hyphopichia burtonii</I>と同定した.M1株,M2株を小麦粉に添加しドウを作製し30℃に保存すると,10時間以降にドウ体積の増加した.対照および<I>Hyphopichia burtonii </I>NBRC10837では,36時間にわたりこのようなドウの膨れは認められなかった.稲庭うどん等の手延べ乾麺の空隙形成に耐塩性酵母が関与していると考えられた.
著者
熊谷 昌則 大久 長範 小川 信明
出版者
秋田県総合食品研究所
雑誌
秋田県総合食品研究所報告 (ISSN:13453491)
巻号頁・発行日
no.6, pp.18-24, 2004

職人技が受け継がれている「稲庭うどん」の製造現場で、その工程管理に適用可能な近赤外分光法による成分分析法について検討した。携帯可搬型装置の利用により、稲庭うどん半製品にその場で光を当てるだけの簡便な操作により、数秒以内で水分などが定量できることを示した。これにより、乾燥工程がモニタリング可能となり、品質の安定化や微生物の低減化に貢献できることが分かった。また本法は小麦粉の原料管理や稲庭うどん製品の品質管理にも適用可能である。
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.466-468, 2007-05-31

平成18年の梅雨入りは九州南部と東北南部を除いて平年より遅く,梅雨明けは南西諸島を除いて遅かった.梅雨前線は,6月前半は南西諸島から日本の南海上に位置することが多く,活動が活発だったが,下旬には西日本に停滞することが多くなった.7月に入ると,梅雨前線は本州上に停滞することが多かった.特に,7月15日から24日にかけては活動が非常に活発となり,九州から本州にかけての広い範囲で豪雨となり,甚大な被害が発生した.気象庁は,7月15日から24日に発生した豪雨について,「平成18年7月豪雨」と命名した.梅雨時期の降水量は,東北北部を除いて平年よりも多かった.5月下旬から6月中旬にかけては,活動が活発な梅雨前線の影響を受けた南西諸島で降水量が多くなり,奄美地方では梅雨時期の降水量がかなり多くなった.また, 7月は本州付近で前線の活動が活発となったために,西日本から東日本,東北南部で降水量が平年よりかなり多くなった地域があり,平成18年7月豪雨が発生し,記録的な大雨となったところがあった.一方,東北北部では,6月から7月の降水量が平年の8割程度となった.
著者
記載なし
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.400-403, 2004-05-31

(1)今年の梅雨入りは平年よりやや遅く,九州南部では10日程度遅れた.梅雨明けは九州南部でやや遅くなった他はほぼ平年並みであった.6月中旬から下旬は,梅雨前線が本州の南岸付近に停滞する事が多かった.7月上旬以降は,梅雨前線が日本海から東北地方に停滞して,東北地方や東日本で降水量が多かった.(2)台風の発生数は平年並で,7月には台風第6号,第7号が関東,東海へ相次いで上陸した.10月には台風第21号が関東に上陸して北日本を縦断した.