著者
Hiroto MAEDA Kaori HAYASHI Takayuki ISHIGE Tomohiro SUNAGAWA Shigeko TANIGAWA Mika MISHINA Toshifumi WATANABE Kazuyuki SOGAWA
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.18-0145, (Released:2018-08-09)
被引用文献数
5

With the increasing number of cats kept as pets, opportunities to treat cats with lower urinary tract disease (LUTD) have recently increased in the clinical veterinary field. Urine samples collected from 50 cats with bacterial cystitis brought to Maeda Veterinary Hospital between August 10, 2015 and March 31, 2017 were used in the study. Sample preparation of the urine was performed using a MALDI Sepsityper kit and rapid BACpro. To identify the isolates, MALDI-TOF MS was performed on an AutoFlex TOF/TOF mass spectrometer. MALDI-TOF MS using rapid BACpro for pretreatment was found to be a quick and reliable method for identification of bacteria from infected urine, with a shortened analysis time enabling earlier and more accurate selection of antibiotics for treatment of feline LUTD.

2 0 0 0 OA 佐久間艇長

著者
永島不二男 著
出版者
肇書房
巻号頁・発行日
1943
著者
濱田 有香
出版者
東京工業大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2015-04-24

平成28年度は2つの研究を行った.研究1では,咀嚼および味覚に伴う口腔刺激が食事誘発性体熱産生(DIT)に与える影響を検討した.実験は2015年度に行い,データ解析を2016年度に行った.普通体重の健常成人男性に,200 mL(200 kcal)の飲料を一口20mLに分け,3通りの飲み方で5分間かけて摂取させた.すなわち,①対照試行:30秒毎に一気に嚥下する試行,②味覚試行:30秒間口に含んでから嚥下する試行(対照試行に味覚刺激が加わる),③咀嚼試行:1秒に1回の頻度で30秒間咀嚼してから嚥下する試行(対照試行に咀嚼と味覚の刺激が加わる)を行わせた.ガス分析装置にて酸素摂取量を食後90分まで測定し,食後90分間の累計のDITを算出した.味覚試行の累計のDITは対照試行と比べて有意に増大し,咀嚼試行の累計のDITはさらに増大した.咀嚼および味覚の両方の口腔刺激によって,DITが増大することが明らかになった.研究2では,食べる速さが食後長時間にわたるDITに及ぼす影響について検討した.実験は2016年度に行った.普通体重の健常成人男性に,734 kcalの食事(スパゲティ,ヨーグルト,オレンジジュース)をできるだけ速く(早食い試行)あるいはできるだけゆっくりよく噛んで(遅食い試行)摂取させた.ガス分析装置にて酸素摂取量を食後7時間まで測定した.遅食い試行のDITは早食い試行よりも食後2時間まで有意に増大した.食後7時間まで早食い試行と遅食い試行のDITの応答は逆転しないことが確認された.食後7時間の累計のDITは早食い試行よりも遅食い試行の方が有意に増大した.研究2の知見は,ゆっくりよく噛んで食べることが肥満を予防するよい習慣であることの裏づけとなろう.研究実施計画のとおりにおおむね順調に実施できた.今後,研究1および研究2について論文を執筆し,学術ジャーナルに投稿する。
著者
濱口 拓男 大岩 秀和 新保 仁 松本 裕治
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.F-H72_1-10, 2018-03-01 (Released:2018-04-03)
参考文献数
31
被引用文献数
5

Knowledge base completion (KBC) aims to predict missing information in a knowledge base. In this paper, we address the out-of-knowledge-base (OOKB) entity problem in KBC: how to answer queries concerning test entities not observed at training time. Existing embedding-based KBC models assume that all test entities are available at training time, making it unclear how to obtain embeddings for new entities without costly retraining. To solve the OOKB entity problem without retraining, we use graph neural networks (GNNs) to compute the embeddings of OOKB entities, exploiting the limited auxiliary knowledge provided at test time. The experimental results show the effectiveness of our proposed model in the OOKB setting. Additionally, in the standard KBC setting in which OOKB entities are not involved, our model achieves state-of-the-art performance on the WordNet dataset.
著者
山田 壽夫
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.293-298, 2006-11-30

世界の森林・林業を取り巻く状況は,依然,厳しいものがある。森林の劣化・減少は様々な問題を引き起こし,また,こうした問題が,更に,森林の減少・劣化に繋がる悪循環を生んでいる。我が国は世界で森林分野の課題に対する様々な国際協力を展開してきており,中国に対する協力に関しては1998年の日中首脳会談以降,積極的に取り組んでいるところである。協力に際しては様々な手法が試みられており,政府関係機関の事業においては,我が国で長年培われてきた優れた技術のみならず,現地で研究・開発され,育まれた技術が駆使され,さらに他のプロジェクトへ応用されている例もあり,一方,非政府組織の協力として小渕基金による草の根レベルの活動も大きな広がりを見せている。中国が環境問題への取り組みを引き続き行うこと,また,木材需要の急激な増加に適切に対処することを支援するためにも,今後も,こうした様々なスキームを用いて同国の緑化事業に対して協力を行うことが重量であると考える。
著者
山下 玲子
出版者
北海道社会学会
雑誌
現代社会学研究 (ISSN:09151214)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.107-118, 2002-06-29

本稿は,岩見沢市教育委員会平成13年度男女共同参画講座「ビデオであそぶジェンダーの世界」の一講座「『アニメとジェンダー』~変わる?アニメの世界」(平成14年2月27日開催)の講演内容をもとに,加筆修正したものである。
著者
糸山 克寿 後藤 真孝 駒谷 和範 尾形 哲也 奥乃 博
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.3, pp.1-6, 2009-07-22

本報告では,楽曲の楽器パート音量操作によってユーザがクエリをカスタマイズすることが可能な類似楽曲検索手法を提案する.楽曲の雰囲気やジャンルは楽曲を構成する楽器およびその音量バランスと強く関係する,という仮説に基づく.楽曲の音響信号を楽譜に基づいて楽器パートへと分離し,その分離信号の音量を操作することで楽曲の音響的特徴を変化させる.楽曲の音響特徴はガウス混合分布で表現され,楽曲間の類似性を分布間の Earth Movers Distance で定義する.実験により,歌声,ギター,ドラムスパートの音量を操作した際にジャンルシフトが起こることを示す.This report presents a novel Query-by-Example (QBE) approach in Music Information Retrieval, which allows a user to customize query examples by directly modifying the volume of different instrument parts. The underlying hypothesis is that the musical genre shifts (changes) in relation to the volume balance of different instruments. Our QBE system first separates the musical audio signal into all instrument parts with the help of its musical score, and then lets a user remix those parts to change acoustic features that represent musical mood of the piece. The distribution of those features is modeled by the Gaussian Mixture Model for each musical piece, and the Earth Movers Distance between mixtures of different pieces is used as the degree of their mood similarity. Experimental results showed that the shift was actually caused by the volume change of vocal, guitar, and drums.
著者
辻村 卓 小松原 晴美 荒井 京子 福田 知子
出版者
日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.67-74, 1997-02-25
被引用文献数
7

本実験の結果、ミネラルは各試料について、特徴的な年間の含有量変動をつかむことはできなかった。分析項目中、含有量の変動が比較的大であったカロチンとV.Cについて含有量変化の通年の変動が大きい試料、小さい試料に分けて示す。(1)栄養成分量が季節で変動する試料 カロチンとV.Cの充実期が重なるもの:キャベツは通年が出回り期であるが、12〜4月を両ビタミンの充実期としている。ミネラルは特に傾向を示していない。トマトは夏期にビタミンが充実していた。しかし、四訂食品成分表作成時とは異なる品種が店頭に出回っている。カロチン、V.Cとも成分表値を下回った。ほうれんそうは11〜3月の出回り期がビタミンの充実期であった。ミネラルでは季節による含有量の変化は認められなかった。カロチンとV.Cの充実期が異なるもの:かぼちゃはカロチンの含有量が2〜6月に充実していた。V.Cは3, 6, 12月に40mg以上となったが、7, 8月は低値であった。さやいんげんはV.Cが5, 6月に最高含有量であった。キウイフルーツはV.Cが1〜5月にやや低値であったが、年間を通じて高含有量(最低36mg)を維持した。カロチン含有量は低値であった。カロチンのみ変動:にんじんは通年が出回り期(10月が少し多い)であるが、カロチンは5〜10月に充実していた。ビタミンCのみ変動:ジャガイモはV.Cが5〜9月に充実していた。ミネラルでは季節による含有量の変化が認められなかった。(2)栄養成分量が季節で変動しない試料 セロリーの通年の測定平均値はカロチン77μg, V.C6mg/100gであるが、毎月の測定値もこれらに近いものであった。ピーマンの出回り期は5, 6月であるが、栄養成分、特にV.Cは通年にわたり高含有量(最低70mg)を維持した。
著者
白鳥 嘉勇 小橋 史彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.658-667, 1987-06-15

本報告は 文字キー数が少なく かつシフトキー操作を必要としない利点を有するローマ字入力について日本語入力に適したキー配列を検討したものである.キーボードの打けん速度を向上することをねらいとして ?交互打けん率の向上 ?キーストローク数の低減 ?ホーム段キー使用率の向上 ?各指使用率のバランス ?同指段越え打ちの減少の5項目を設計指針として取上げた.この結果 子音と母音を左右に分離し かつ1キーに複数の文字を割りつけた複合キーを含む3段10列のローマ字配列を得た.この配列の交互打けん率は91% ホーム段キー使用率は68%であり 従来のQWERTY配列を用いたローマ字入力の場合(同:各69 29%)に比べて高い操作特性値を有する.3名の被験者について操作実験を行った結果 文字入力速度の習熟曲線は各被験者とも早い立上り特性を示した.うち1名のかな文入力速度は 約330時間の練習後に 240字/分(360ストローク/分)の高い値に達した.また エラー率は 練習によって0.5%に低下し操作上の問題はみられない.以上のことから 本配列が日本語入力に適していることが分かった.

2 0 0 0 OA 江田島精神

著者
中条是竜 著
出版者
講談社
巻号頁・発行日
1943
著者
佐藤 治雄 前中 久行 川原 淳
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.515-520, 1997-03-28
参考文献数
8
被引用文献数
3

測量時期の異なる国土地理院地形図をもとに,琵琶湖湖岸城の昭和30年頃からの約30年間にわたる土地利用の変化を調査した。この期間に行われた河川改修や内湖干拓,土地改良事業,鉄道・道路網の整備などが要因となり,市街地面積は湖東城で2倍,湘南城で3倍に急増し,その変化は湘南城ではやく起こった。また,水田面積は昭和30年頃から45年頃まで湘南域での減少と湖東城での内湖干拓による増加が釣り合い,37 3%から35 7%へ微減したが,その後昭和60年頃までに30.6%へ急減し,多くは市街地に転換された。このような大規模な土地利用変化には,大きな社会資本の投入をともなう国や県レベルでの政策決定が大きく寄与した。
著者
嶋村 崇 畠山 省四朗 岩瀬 将美 貞弘 晃宜 大崎 大 吉田 康平 川崎 崇博 久保 槙太郎 寺田 達典
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.33, 2008 (Released:2009-04-14)

本研究では一輪車操作を上達させる支援システムの構築を行う. 操作補助は,真に補助を必要とする時のみに行うことが望ましいと考え,一輪車操作補助においては,一輪車に乗って倒れてしまう限界領域を見極めた上で支援することが重要となる. 本稿では操作者が一輪車に乗っている状態の物理モデルを立て,モデルに基づき,倒れる限界領域の導出について検討する.
著者
坂田 恒昭 松本 弥生
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.1095-1097, 2017

ヒトの腸内には1,000種類以上,40兆個程度とも言われる細菌が存在しており,これは37兆2,000億個とされるヒト細胞数とほぼ同数である.また腸以外にも,皮膚や口腔,鼻腔,膣などの部位に,細菌や真菌,ウイルスなどの様々な微生物が存在しており,これらの集団はマイクロバイオータ(微生物叢)と呼ばれている.そして,マイクロバイオームとはヒト微生物叢(細菌叢,真菌叢およびウイルス叢)のゲノムと,それが発現する遺伝子群,および微生物叢とヒトの相互作用を含む広い概念を現している.この微生物叢がヒトの健康状態,病態に関係していると言われ,空前のマイクロバイオームブームが起こっている.このようななか,筆者らは,2016年から製薬企業を中心にアカデミアで生み出されたマイクロバイオームの研究成果をいかに産業界で応用し,社会還元する仕組みを構築するかの議論をし,2017年4月19日に日本マイクロバイオームコンソーシアム(Japan Microbiome Consortium:JMBC,以下「本法人」という)を設立した.
著者
千葉 徳爾
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.468-480, 1959-09-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
6
被引用文献数
1

野生大型哺乳類の分布は,それらを人類の居住空間における競争者とみなすとき,地理的に意義がある.動物を熊・羚羊・鹿および猪に限り,地域的には最も資料の豊富な九州島の北半においてこれを検討した.とくに,国東半島については種々の資料と実地調査とにもとづいて,野獣の生態と環境の歴史的変遷の吟味を行なつた. 得られた成果を要約すれば,銃器の進歩によつて人類の攻撃による個体の減少が,その増殖数を上回つてきた場合には,地形的にこの地方で人類が農耕によつて生活しうる限界(距離1kmにつき起伏量300m)以上の急峻な部分の存在すること,およびそのような地域に生活しうるか否かの生態的条件を各動物がもつかどうかの2つが,最も重要な分布決定要因となることが確認された.急峻な地形に生存し,かつ分布の最も広いのは鹿であり,この限界以下の緩傾斜地のみに生態的条件によつて居住を制約される猪は,居住空間が人類と完全に重復するために,量的ならびに面積的減少の速度がいちじるしい.