著者
宮澤 陽夫 仲川 清隆 都築 毅 及川 眞一 岡 芳知 荒井 啓行 下瀬川 徹 木村 ふみ子
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2008

生体の脂質は酸化されると過酸化脂質(脂質ヒドロペルオキシド)を生じる。これが細胞や臓器機能の低下、動脈硬化、認知症の要因になることを、化学発光分析、質量分析、培養細胞試験、動物実験、ヒト血液分析で証明した。食品からの、ビタミンE 、ポリフェノール、カロテノイドの摂取は、これらの脂質過酸化を抑制し、老化性の疾病予防に有効なことを明らかにした。
著者
中尾 茂
出版者
東京大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1996

東京大学地震研究所鋸山地殻変動観測所に設置された10器のボアホール歪計で観測された歪データを用いて,ボアホール歪計の地殻歪に対する応答を評価する目的で潮汐解析を行なった.まず,公衆回線を用いたテレメータで回収されるデータ以外のデータ回収を行なった.現地ではパーソナルコンピュータを用いてハードディスクにデータを記録している.潮汐解析はBAYTAP-G(Ishiguro et al.,1984)を用いて行なった.解析期間は1992年10月の観測開始から1995年1月のデータであり,計算は1月毎に潮汐の振幅,位相を計算した.歪計各成分とも振幅は【plus-minus】10%以内のばらつきはあるもののそれ以上の大きな振幅変化はなかった.位相については平均値の【plus-minus】5度以内のばらつきであった.10器の歪計のうち同じ成分を測っている歪計は2〜3器ある.M2分潮(周期12.42時間)の振幅は同じ方向の観測成分についても2倍〜7倍異なっており,位相については2〜3度以内で一致し予測値はGOTICの日本版であるLTD2(Sato and Hanada,1984)を一番細かいメッシュサイズが約1km四方の海岸線データを用いて計算した.観測値と比較すると振幅は予測値の35%〜400%の範囲であり,位相については予測値からの遅れが最大で41度,最小で1度であった.予測値と観測値との差異は予測値を計算するときに用いる海岸線データの細かさ,海洋潮汐モデルの正確さに原因があると考えられる.そこで,観測点近傍の海岸線データを30mメッシュで作成し,計算した.また,鋸山検潮所のデータを用いて計算した海洋潮汐の振幅,位相をも参考にして観測点近傍の海洋潮汐モデルを作成した.振幅は予測値と観測値の差が小さくなるが,位相は90度近く観測値とことなる.これは海洋潮汐荷重潮汐の振幅の見積もりが改善前と比べて小さいことが原因であり,観測点近傍の海洋潮汐モデルの見直しが必要である.
著者
坂本 峰至 亀尾 聡美 丸本 倍美 安武 章 山元 恵
出版者
国立水俣病総合研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

セレンは必須微量元素で、水銀化合物の毒性防御作用が期待される本研究では、自然界に存在する毒性の低いセレンであるセレノメチオニンがラット新生仔の発達期の脳で直接メチル水銀の毒性を防御することを世界で初めて報告した(Env Sci & Tech 2013)。歯クジラ類は、比較的高濃度の水銀を体内に蓄積するが、無機化能力が高く、無機化された水銀は、非活性で無毒なセレン化水銀に変化し筋細胞内に残留していることが示唆された。捕鯨の町の住民の血液試料中の水銀とセレン濃度は有意な正の相関を示し、セレンが住民における水銀の毒性の防御の役割を果たしている可能性が示唆された。
著者
山本 道成
出版者
綾部市天文館
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2008

○研究目的各地で行われている流星電波観測の観測データをインターネットを利用して1カ所に集約し、解析およびデータベース化する流星電波観測網の構築の為に観測データから流星エコーの抽出などをおこなうプログラムやデータ転送システムの開発と実験を行う。○研究方法GPSを用いて時刻同期したサンプリングが可能なADボードを使用して観測された各地の観測データを集めて解析し、ノイズと流星エコーを抽出するプログラムを複数作成した。それぞれのプログラムを単独または複数の組み合わせによるエコーの検出精度を確かめた。特に流星群(ペルセウス座流星群、しし座流星群、ふたご座流星群)時のデータを主に使用した。また、インターネットを利用して転送できる程度のデータの圧縮と転送実験を試みた。転送実験にはNASを用いた簡易サーバを作成し、LAN上での転送実験を行った。○研究成果エコーの抽出精度に関しては、雷や飛行機によるノイズなど特定の物に関してはほぼ分離可能となった。しかしその他のノイズについてはエコーとの分離精度が実用には不十分なため、今後さらに精度を高める必要がある。また、観測地や時間帯によってはノイズの種類や性質が異なるため、それぞれの地点に合わせて解析プログラムの調整を施す必要があることがわかった。使用するパソコンの処理能力にもよるが、解析処理にかかる時間が観測時間と同等かそれ以上に必要であった。特に流星電波観測に使用されているパソコンの処理能力はさほど高くないため、現状では観測と解析をリアルタイムで行うのは難しいことがわかった。また、今回、観測に使用したサンプリングが200kbyte/s×2chであるため、1時間あたり1.5Gbyteものデータとなることも処理時間の問題に大きく関係している。今後、観測に使用するサンプリングも含めて検討が必要である。
著者
小林 正伸 小林 隆彦 進藤 正信
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

膵癌細胞株を用いて,DNA microarray法にて多くの遺伝子産物の発現が亢進することを見出した.その中で,アドレノメジュリンという血管拡張因子とされていた遺伝子に着目してアドレノメジュリンアンタゴニストペプチドを腫瘍内に注入する実験を行ったところ,完全に腫瘍が退縮した病理標本上は,太い血管の新生が抑制されており,血流不足となって退縮した可能性が考えられた.今後はNaked DNAにてアドレノメジュリンアンタゴニスト発現ベクターを用いた遺伝子治療の検討が必要になる.さらに,従来の我々の研究成果で膵癌細胞にHIF-1αが恒常的に発現していたという結果を考えると,HIF-1の機能阻害が膵癌の増殖を抑制する可能性が考えられた.そこでHIF-1の機能を阻害することによって膵癌の治療が可能か検討した.その結果,dominant negative HIF-1αの導入によって生体内腫瘍増殖が抑制され,その機序として嫌気性代謝機構の阻害が主な機構であることを見出した.血管新生にはそれほどの差を認めなかった.試験管内での検討でも,アポトーシスに対する感受性が増加していることを明らかにできた.以上の結果は,膵癌の生体内増殖にHIF-1の機能が重要であることを示唆しており,HIF-1を標的とする治療法の可能性を示唆している.今後もHIF-1の下流にて細胞を低酸素環境や低栄養環境から守ろうとする適応応答機構を明らかにし,それを標的とすることで,癌特異的な治療法の開発が可能と考えられた.
著者
禰屋 光男
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

自然環境の高地滞在と人工低酸素環境への曝露を併用したトレーニングがエリート競技者の総ヘモグロビン量や最大酸素摂取量の変化に及ぼす影響を検討した。研究対象者が限定されたため、統計学的な有意性は認められなかったが、平均値として、総ヘモグロビン量の増大が見られた。大学生中長距離選手では同様の形態でこれらの増大が過去の研究で認められたため、エリート競技者でも同様の効果が生じるかさらなる検証が必要と考えられる。また、2回の10日間の高地・低酸素暴露による総ヘモグロビン量の増加の可能性を検討したが、連続的に21日間滞在する場合に生じた総ヘモグロビン量の増加は認められなかった。
著者
青木 一能 林 幸博 水野 正己 水嶋 一雄 辻 忠博 段 瑞聡 新海 宏美 日吉 秀松
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

平成23年度から平成25年度まで3年間の研究活動を通じて、本研究テーマの趣旨に則した情報収集・分析や現地調査を行い、予期した成果を得られたと考える。各年度において、中国、南アフリカ、台湾からの研究者を招いてワークショップを開催し、本研究のメンバー全員は参加し、報告した。日本国内では、研究会を開き、研究の進捗や途中経過報告などを行った。3回にわたって述べ8カ国(南アフリカ共和国、ボツワナ、マラウイ、ナミビア、レソト、タンザニア、ルワンダ、ウガンダ)にて現地調査を行った。また、アフリカに関する著作を出版する予定し、論文を学術誌に発表することによって、日本社会に還元することができると確信する。
著者
佐藤 理史
出版者
名古屋大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

本年度は、オンラインニュースの見出しを詳細に分析し、以下のことを明らかにした。1.日本語で、ニュース記事が伝えるような情報を短い見出しとして要約する場合、10文字台前半(12から15文字)が目安となる。この分量のテキストで、読者が記事を取捨選択できるだけの情報を伝達することができる。2.1つのコト(事態)を伝える見出しのほとんどは、見かけ上は体言で終わる場合でも、動作性を有する述語または述語相当語を持つ。また、その末尾に、モダリティを表す特殊な表現を伴うこともある。すなわち、見出しは、短くするために特殊な形式を取っているが、通常の文とほぼ同じ構造を有する。3.見出しを構成する文節数は2から4である。文節の平均文字数は、前から単調減少する。たとえば、3文節であれば、最初の文節の文字数が多く、最後の文節(述語)の文字数が少ない。これは、情報量の多い文節を前方に配置する原則が働いているものと見なすことができる。4.見出しの短さは、つぎの4つの合わせ技で達成されている。(1)単文要約:複雑な内容の情報も、その中核的内容は単文に要約できる。(2)プロトコル化:比較的よく現れる情報タイプに対しては、見出しの定型化(プロトコル化)が進む。(3)省略:重要な要素を優先して残し、それ以外は思い切って省略する。(4)縮約:述語、連用修飾語、補足語、連体修飾語のそれそれに対して、長さを短くする(縮約する)ための機構が存在する。
著者
東 照正 芦田 信之 三輪 のり子
出版者
千里金蘭大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

介護予防・健康増進としての運動は、単に集団体操やフィットネスだけでは楽しくない。近年、欧米では、アーケードゲームを福祉施設に設置し、高齢者のリハビリを兼ねたレクレーション活動が盛んである。体感型ゲームスポーツだと、ゲームになじむ若者とそうでない高齢者が体力差や技能差を意識せずに一緒に楽しめる。しかし、多くの体感型ゲームスポーツでは、視覚や脳機能と、一部の身体機能のみを使う場合が多く、理にかなった運動動作になっていない。これらの問題点を解決し、同時に、情報弱者(デジタルデバイド)をなくするために、体感型ゲームスポーツと動画双方向通信を組み合わせ、遠隔指導による地域高齢者スポーツ活動を推進した。
著者
小関 祥康
出版者
京都大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

特殊な性質を持つアーベル多様体の個数の有限性に関する予想の一つである『Rasmussen-Tamagawa』予想を研究し、特別な場合に進展を与えた。より正確には、ガロア表現の法 l 表現から元の表現の情報がどの程度復元できるかを研究し、一定の成果を挙げた。これにより、特別な場合の予想のある種の一般化が正しいことが従う。一方で、ガロア表現を分類する Liu 加群を研究し、その基本的な線形代数的性質を研究した。また、ねじれクリスタリン表現に関する「充満忠実性定理」を証明した。これは Kisin により 2006 年に示された Breuil 予想と呼ばれるもののねじれ表現類似である。
著者
西山 隆
出版者
香川医科大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1996

多種の高等植物に含まれているフィトクロームは、プロトン(H^+)の関与する赤色光吸収型構造と近赤色光吸収型構造の相互可逆的な構造変化のよってその生理作用、たとえば発芽、開花などを生ずると言われてきた。一方、バクテリオロドプシンの紫膜表面のH^+転移現象に揮発性麻酔薬が重大な影響を与えていることが知られている。フィトクロームによる生理作用に基づくレタス種子の発芽が揮発性麻酔薬の影響を受けて赤色光照射時に促進することを申請者は、既に報告している。今回はフィトクロームを抽出し、その構造変化を吸収波長の測定することによって間接的にH^+転移現象を調べる計画を立てた。しかし、このフィトクロームには5種類のファミリーが存在し、どのファミリーが実際に発芽に関与しているかという問題があった。これにはその後の調査によりフィトクロームAとフィトクロームBによることが判明した。現在、フィトクロームAの数種類の抽出法しか検討されていない。今後はフィトクロームBについても検討していくつもりである。一方、これらのフィトクロームはin vivoと in vitroにおいて生理作用が異なるとする報告もあり、検討を要する。今だ、フィトクロームの吸収波長を測定するところには至っていないが、先に述べた検討課題を十分に克服した上で測定を実施したいと考えている。今後は、揮発性麻酔薬とH^+が直接どのような反応を行っているのか分子レベルで解明していきたいと考えている。
著者
齋藤 健一
出版者
広島大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2009

本研究では,貴金属ナノ構造の局在プラズモンを利用し,光と強結合する無機ハイブリッドナノ構造を検証する。この背景には,申請者がこれまで行った以下の研究内容が関係する。すなわち,single-molecule-Ramanに相当する分子数1-4個のラマンスペクトル測定を可能にした,巨大な表面増強効果をもつ金ナノ構造体を創製した。この増強効果をシリコンナノ結晶の発光の強度増加に活用する。高効率で紫外~光の三原色領域で発光するシリコンナノ結晶の波及効果は大きく,ICチップへのシリコンフルカラー発光デバイスの搭載や,生体に優しいバイオマーカー(量子ドット)としての利用がある。それらの実現には,発光効率の増加が重要である。本年度は,レーザーアブレーションで生成した金なの構造体を増強基板に用い,同じくレーザーアブレーションで生成した発光性Si量子ドットの発光スペクトルの増強効果を検証した。測定は,溶液中に分散したSi量子ドットの発光スペクトルを顕微分光測定にて検証した。すなわち,顕微分光測定により単一金ナノ粒子を探し,顕微鏡直下で金ナノ粒子近傍のSiの発光スペクトルを測定した。その結果,Si量子ドットの発光強度は,金ナノ粒子が存在することで10^3-10^5増強されることが明らかとなった。特に,巨体金ナノ球上に低次元ナノチェーンが存在する,メデューサ型金ナノ粒子が,巨大な増強効果を与えた。この増強効果は,可視領域の広範な領域で増強効果を与えたが,波長により増強される領域が強いところと弱いところがあることが明らかとなった。
著者
林 恵嗣
出版者
静岡県立大学短期大学部
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

2013年度は、食事摂取が呼吸化学受容器反射に及ぼす影響について検討し(実験1)、2014年度は、高糖質食の摂取がその後の運動時の呼吸循環反応に及ぼす影響について検討した(実験2)。実験1では、特にCO2に対する呼吸化学受容器反射について検討し、実験の結果、食事摂取は呼吸化学受容器反射を介して呼吸パターンに影響する可能性が示唆された。実験2については、高糖質食摂取と一般食摂取で比較した。その結果、高糖質食摂取によって食後の運動時には心拍数や換気量が低値を示し、体温上昇にともなう一回換気量の低下が小さくなった。このことから、食事内容の違いによっても呼吸パターンが変化する可能性が示唆された。
著者
山田 晋
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

草原生植物の生育地である二次草地とよく管理された二次林を対象に,結実種子を含む刈り取り残渣という新たな植生復元材料を用いた生態緑化技術の開発を実施した。多数の種と種子量が得られる刈り取り時期は,二次草地で10-11月,二次林で10月となった。約800g/m2の残渣を撒き出すことで出芽個体数が最大化し,かつ飛来する雑草の出芽を抑制できた。3月に種子を播きだすと,その後の結実種子の出芽率は最大化するが,出芽後の雑草との競合も高まり,個体の残存率は低下した。7月に播きだしを行うと出芽個体数は低下するが出芽後の雑草との競合が緩和され,発芽適温域が高い種に対してはこの時期の種子導入が適すと考えられた。
著者
鈴木 俊夫 本間 道雄 吉田 敬
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

原子核のガモフ・テラー遷移強度等のスピンモードの記述の著しい改善に成功した新しい殻模型ハミルトニアンを用いて、ニュートリノ-原子核反応の断面積、高密度・高温の天体条件下での原子核からの電子捕獲率、ベータ崩壊率等の弱過程のより正確な評価を行い、元素合成過程や星の進化に応用した。超新星爆発時でのr-過程による元素合成、コア崩壊過程における中性子過剰ニッケルアイソトープの合成や核URCA過程による星の冷却において精密な弱遷移率の評価の有効性と重要性を示した。
著者
伊藤 冬樹
出版者
信州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

高分子媒体中で形成されるピレン誘導体集合体の濃度変化にともなう蛍光スペクトル変化と集合体サイズの関係を定量化・モデル化し,これを利用して結晶核生成初期過程に関する知見を得ることを目的として研究を行った.ピレン誘導体の高分子薄膜での色素濃度に依存した蛍光スペクトル変化は,バルク結晶に至るまでの成長過程における集合体の階層性の存在を示唆するという結論を出した.また,再沈法によって作製したピレン誘導体ナノ凝集体の光照射にともなう蛍光スペクトル変化を見出した.これは,光照射によるピレン誘導体ナノ凝集体の溶解現象に起因する現象であるといえる.
著者
大浦 学
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

モジュラー形式と代数的組合せ論の境界部分部で研究を行ってきた。2元体上自己双対重偶符号の重み多項式はある有限群の不変式となっている。ここで現れる有限群の中心化環の構造を小須田雅と共同で決定した。本村統吾と共同でZ4符号に対応するE-多項式が生成する環の生成元を決定した。小関道夫とともに、長さ85の extremal な自己双対重偶符号から得られる extremal な格子の高種数のテータ関数について研究を行い、特に種数4ではそれらが異なることを示した。
著者
糸山 豊
出版者
名古屋工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

若材齢時におけるコンクリートは活発な水和進行過程にあり物性の変化が著しいため、クリープ試験期間中の水和進行を抑制させた状況下において試験を行う必要がある。そこで本年度は,若材齢時の水和組織を極力保持した状態で、それ以上の水和進行を抑制させるために、練混ぜに用いる水の一部を同体積のアルコールで置き換えたコンクリートおよびモルタルを対象として圧縮クリープ試験を行い、アルコール置換による水和抑制効果とクリープ挙動に及ぼす影響について検討を行った。また、異なる応力履歴においてクリープ試験を行い、クリープ挙動の履歴依存性について検討を行った。予備実験の結果から、アルコール置換率40%以下で1ヶ月間養生を行ったコンクリートが若材齢時におけるコンクリートの水和状態を保持していると判断し、置換率はコンクリートでは30%、モルタルではアルコール置換率の違いが強度発現、クリープに及ぼす影響を検討するため30%、40%の2水準設定した。クリープ試験中は温度30℃、湿度98%一定で、てこ式圧縮クリープ試験機を用いて一定応力を載荷してひずみ挙動を測定し、除荷後の回復クリープひずみ挙動も併せて検討を行った。本年度の研究で得られた知見を以下にまとめる。1 試験期間中の水和進行を抑制させてクリープ試験を行った結果、長期材齢時におけるクリープ特性の傾向がみられたことから、若材齢時のクリープは水和進行の影響を大きく受けることが推察された。2 セメント硬化体における微細空隙中の液体の特性がクリープおよび回復クリープの発生機構上、重要な役割を果たすことが推察された。3 練混ぜ水の一部をアルコール置換することで強度発現が小さくなり、水和反応が長期間にわたって抑制された。
著者
石丸 学 佐藤 和久 内藤 宗幸
出版者
九州工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

放射性元素は崩壊の際に多量の放射線を発生し、周囲の材料に原子レベルの欠陥を与える。このため、原子力産業に使用される材料は、照射環境下に曝されても構造変化やそれに伴う材料劣化が起こらないことが求められている。本研究では、イオンビーム技術および先端的電子顕微鏡技術を用いて、ナノ構造化を施した材料の照射挙動を調べた。その結果、多量の面欠陥を導入した炭化ケイ素において、耐照射性が向上することを見出した。
著者
難波 秀行
出版者
福岡大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2010

2種類の携帯電話を用いた身体活動量測定システムを開発して,その妥当性を日常生活の身体活動量を最も正確に測定できる二重標識水法(以下DLW法)を用いて検討した.対象者は一般健常な男女20名(25~61歳)で,それぞれの方法で7日毎に計14日間の測定を行った.本研究で開発したシステムによって,総エネルギー消費量を精度よく推定することが示された.本システムの特徴は短時間,低コストで利用できることから,多人数の生活習慣病の予防等に利用できる可能性がある.