1 0 0 0 OA 視聴覚統合

著者
スペンス チャールズ 五十嵐 由夏 北川 智利
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.83-92, 2007-02-01 (Released:2017-06-02)
参考文献数
56

過去50年以上にわたる多くの実験研究によって,低次の空間・時間的要因が,視覚と聴覚の多感覚統合にとって重要であることが立証されてきた(例えば腹話術効果の研究で示されるように)。ここでは,多感覚統合における空間的・時間的要因の役割を明らかにする証拠について概説する。また,多感覚統合に影響する要因として,視覚信号と聴覚信号間の時間相関,刺激の運動,モダリティ内とモダリティ間の知覚的群化,モダリティ間の意味的一致性,及び,一体性の仮定の役割についてもそれぞれ議論する。総合すると,構造的,認知的な多くの異なる要因が[1,2]視聴覚情報の統合(又は結びつけ)に共同して寄与しているという見解が,これらの証拠によって支持されるのである。
著者
國村 大喜 五十嵐 浩也 蓮見 孝
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第57回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.P31, 2010 (Released:2010-06-15)

私達は足を怪我した場合、松葉杖を使用する。松葉杖は、使用時に両手で握らなくてはならず、手が使えない不便な生活を強制する製品といえる。それにも関わらず、大昔からその形状は変わっていない。 ここに問題点を見いだし、本研究では片下肢を完全免荷したままでの歩行を可能にする歩行補助具「pivot-walker」およびそれを用いた歩行方法である「ピボット歩行」の提案を行った。pivot-walker は移動時に片手を自由に、直立位で両手を自由にすることが出来る。 松葉杖生活は両手が使えない、という常識を覆す画期的な歩行補助具といえる。
著者
酒井 澄美子 白石 義人 横山 順一郎 五十嵐 寛 木村 健
出版者
The Japanese Society of Intensive Care Medicine
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.53-57, 1999-01-01 (Released:2009-03-27)
参考文献数
6

緊急手術患者においてA1Bm血液型患者への不適合輸血を経験した。A1Bm型はB型抗原決定基数が非常に少ないBm型抗原と,A型抗原決定基数が非常に多いA1型抗原とからなるAB型の亜型であり,血液型検査では「おもて・うら」試験が不一致となる。本症例の緊急検査結果は「おもて」試験でA型であったが,「うら」試験のB血球に凝集が認められず,精査必要と報告された。患者は大量出血が続き,精査結果を待つ余裕もなく,大量のA型血液が輸血された。患者はショック状態が続いていたが,患者血液型がA1Bm型であるという精査結果が報告され,直ちに輸血血液をAB型新鮮凍結血漿,AB型濃厚血小板液,A型洗浄赤血球液に変更し,集中治療を続けた結果,重篤な臓器不全を合併することなく回復した。Bm型抗原と抗B抗体との反応性が低いことが不適合輸血による重篤な後遺症を回避できたおもな要因であると思われる。
著者
御郷 信也 五十嵐 順正
出版者
松本歯科大学学会
雑誌
松本歯学 (ISSN:03851613)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.72-76, 1998-04-30

Dental health beliefs of middle-aged and older adults have been recently investigated. Although social factors that influence dental beliefs have been acknowledged for a long time, many studies have been mainly concerned with biological factors. The aim of this study was to investigate the influence of educational level on the dental health beliefs of removable denture patients. A total of 182 dentate patients aged 50 years and older with removable dentures who attended the Prosthodontic Clinic of Showa University Dental Hospital were interviewed before an oral examination. The patients were divided into two groups; those who used insurance-provided removable dentures and those who used non-insurance-provided removable dentures. Their dental knowledge and attitudes were investigated. Their educational level was also examined. We found no significant differences in educational level between the 2 groups. We found no significant difference in dental beliefs among wearers of non-insurance-provided dentures in regards to educational level.
著者
五十嵐 翼 丸山 喜久
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.I_258-I_266, 2018 (Released:2018-11-01)
参考文献数
19

本研究では地震時の高速道路の復旧日数の予測モデルを高精度化することを目的とし,多重ロジスティック回帰分析を用いて復旧予測モデルを再構築した.2004年新潟県中越地震,2007年新潟県中越沖地震,2008年岩手・宮城内陸地震,2011年東北地方太平洋沖地震,2016年熊本地震の際の高速道路の開通までに要した日数をもとに,復旧予測モデルの構築に関する検討を行った.また,復旧日数の予測値の高精度化を図るため,道路構造の違いが復旧期間に与える影響を考慮した復旧予測モデルの検討も行った.さらに,構築した復旧予測モデルを南海トラフ巨大地震に適用し,復旧日数の推定を行った.
著者
中沢 一雄 原口 亮 八尾 武憲 永田 啓 杉本 喜久 芦原 貴司 高田 雅弘 並川 寛和 岡田 靖士 吉本 幸平 古屋 直美 仙田 修司 植松 義之 五十嵐 健夫
出版者
Japan Association for Medical Informatics
雑誌
医療情報学 = Japan journal of medical informatics (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.81-86, 2005-11-10
参考文献数
16
被引用文献数
3

カルテの電子化を目的に,我々は紙カルテの柔軟性を自然な形で実現するペン入力インタフェースを開発した.このペン入力インタフェースには,入力支援だけでなく,入力したデータをレヴューするための効果的機能が備わっている.しかしながら,ペン入力による手書き文字のままでは2次利用が困難という問題がある.この論文においては,手書き文字に対する高度な枠なし認識機能および検索機能を備えることで,ペン入力インタフェースにおける入力データの2次利用の可能性を示す.枠なし手書き文字に対する認識機能によって,入力の都度,必要に応じて手書き文字からテキストデータに容易に変換することができる.さらに,一連の入力の後,2次利用可能なテキストデータに一括変換することも可能である.加えて,手書き文字の検索機能を使えば,特別なデータベース構造を作らなくても,手書き文字全体の中から目当ての文字列を検索することが可能である.
著者
小牟田 清 前田 恵治 五十嵐 敢 岡本 茂 川瀬 一郎 桝野 富弥
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.435-439, 1991-06-20 (Released:2011-08-10)
参考文献数
12

症例は52才, 女性.視力障害を主訴に眼科受診しブドウ膜腫瘍と診断された.胸部レ線で左肺S6に腫瘤陰影と全肺野に小結節性散布性陰影が認められた.気管支鏡肺生検では, 肺腺癌と診断された.眼病変は肺癌のブドウ膜転移と考えられた.初診時より血清アミラーゼ値の高値を認め, そのアイソザイムは唾液腺型優位であった.また, 剖検肺腫瘍内アミラーゼ活性が高値であったことより, アミラーゼ産生肺癌と考えられた.
著者
池上 大悟 五十嵐 勝秀 大塚 まき 葛巻 直子 成田 年
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.147, no.4, pp.225-229, 2016 (Released:2016-04-09)
参考文献数
46

生物は生きていく上で,外界から絶えず様々なストレスに曝されている.こうした外界からのストレスに対して生体は適切に反応し,外界の変化に適応していく.これは生体レベルだけでなく,細胞レベルでも同様に起こる生命現象であり,後生的な遺伝子修飾機構であるエピジェネティクスの関与が考えられる.エピジェネティクスは,その効果を発揮するための遺伝子配列の変化を必要とせず,膨大なゲノム情報の各所を修飾することにより,転写装置が効率よくアクセスできるようにゲノム情報を制御している.このような制御機構は,外界からの様々なストレスを受けた細胞が,その変化を記憶・保持するために,なくてはならないものである.一方,痛みは急性痛と慢性痛に大別される.急性的な痛み反応は,危害から生体を防御するシグナルであり,『生体防御』に関与する重要なバイタルサインである.それに対し,慢性疼痛は,その病変部位が治癒あるいは修復に向かっている状態にも関わらず断続的に疼痛が認められる症状を示す.慢性的な痛みという不必要な強いストレスに曝されることにより,細胞が誤った変化を記憶し,末梢ならびに中枢神経の各所で不可逆的な神経可塑的変化が生じてしまうのである.これが,いわゆる「難治性」の疾患として認識される状態である.本稿では,慢性的な痛みストレスによる中枢のエピジェネティクス異常について概説することにより,エピジェネティクスの特徴,難治性の疾患に対する関与の可能性について論じる.
著者
小林 憲弘 鈴木 俊也 小杉 有希 菱木 麻佑 加登 優樹 金田 智 植田 紘行 河相 暢幸 北本 靖子 土屋 かおり 木村 慎一 古川 浩司 岩間 紀知 中村 弘揮 粕谷 智浩 堀池 秀樹 京野 完 髙原 玲華 馬場 紀幸 佐藤 信武 久保田 領志 五十嵐 良明
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.211-224, 2016 (Released:2016-11-10)
参考文献数
23
被引用文献数
7

水道水中のホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドを迅速・簡便に分析するために, DNPHで誘導体化した試料をLC/UVあるいはLC/MS/MSにより測定する方法を検討した。検討の結果, 水道水に塩化アンモニウムを加えて残留塩素を除去した後, リン酸とDNPHを加えて誘導体化した試料を測定した。いずれの測定機器を用いた場合も両誘導体のピークは短時間で良好に分離し, ホルムアルデヒドの基準値の1/10の濃度 (0.008 mg L-1) まで高精度に分析できた。さらに, 本研究で確立した分析法が全国の水道水質検査に適用できるかどうかを検証するために, 15機関において水道水を用いた添加回収試験を行った結果, いずれの測定機器を用いた場合も両物質について「水道水質検査方法の妥当性評価ガイドライン」の真度, 併行精度および室内精度の目標を満たした。以上のことから, 本分析法は水道水の標準検査法として利用可能と考えられる。
著者
田辺 俊介 松谷 満 永吉 希久子 濱田 国佑 丸山 真央 米田 幸弘 斉藤 裕哉 張 潔 五十嵐 彰 伊藤 理史 桑名 祐樹 阪口 祐介
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

近年の日本のナショナリズムの時点間比較として、前回調査の2009年全国調査データと本科研費によって得た2013年全国調査データを用い、2時点間の比較分析を行った。その結果、愛国主義については大きな変化は見られず、純化主義は一定程度強まる傾向が示された。また排外主義は、対中国・対韓国に対するものと他の外国人に対するものの2種類に分けられた上で、対中国・韓国への排外主義については日本型愛国主義の影響力が強まっていた。この点は、尖閣/釣魚諸島沖衝突事件(2010年)や李 明博大統領の竹島/独島上陸(2012年)ような国家レベルの紛争が、人々の抱く排外主義にも影響した結果と考えられる。
著者
秋山 哲夫 五十嵐 栄 長岡 正博 大橋 明石 植田 正彦 アキヤマ テツオ イガラシ サカエ ナガオカ マサヒロ オオハシ アカシ ウエダ マサヒコ Tetuo AKIYAMA Sakae IGARASHI Masahiro NAGAOKA Akashi OHASHI Masahiko UEDA
雑誌
奥羽大学歯学誌
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.207-212, 2004-09-30

In recent years titanium dioxide (TiO_2) has been widely identified as a photocatalyst. Compound materials with their surface covered with apatite microcrystals have been used in various fields. On the other hand, titanium was substituted for the calcium ion in the apatite crystal. The titanium-ion-substitution apatite exhibited photocatalytic properties and was termed photocatalytic apatite. It is thought that the titanium ion was substituted for column calcium in photocatalytic apatite. However, X-ray diffraction analysis of photocatalytic apatite revealed a feeble peak that was attributed to TiO_2. Therefore, the question arised as to if the titanium signal from the apatite crystals indicated that the titanium existed as titanium dioxide microparticles. To answer this question, photocatalytic apatites with various titanium concentrations were synthesized. Additionally apatites with concentration of 0% titanium and measured amounts of titanium dioxide were also synthesized. Then the photocatalytic apatites with variable concentration of titanium and the apatites with variable concentration of titanium dioxide were compared with them, using X-ray diffraction analysis and chemical analysis. The following results were obtained : (1) The author could not completely deny the possibility that the titanium which existed as titanium dioxide particles had been mixed with apatite particles in the photocatalytic apatite. (2) In the photocatalytic apatite, where the substitution of titanium (IV) for Calcium (II) occurred, the substitution ratio was likely 1 : 1.
著者
五十嵐 敏夫 広瀬 統 八代 洋一 中田 悟
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.222-226, 2016-09-20 (Released:2017-03-21)
参考文献数
6

目袋は目もとに陰影を生じ,その人に老けた印象を与えることから,美容的に好ましくない。目もとは照明条件の影響を受けやすく,写真や画像を用いた二次元的な手法では高精度な評価が難しい。そこで,目もとの印象に影響を及ぼす形状特徴を解明することを目的とし,三次元形状データにおける曲面の局所的な形状を表す三次元曲率を用い,目もと印象との関連性を検討したところ,目袋と瞼頬溝において強い関連性を認めた。したがって,三次元曲率は観察方向に不変であることから,目袋と瞼頬溝の三次元曲率を用いた評価法は客観性が高く,高精度に目もと印象を定量化することが可能であることが明らかとなった。
著者
山縣 友紀 五十嵐 芳暢 中津 則之 堀本 勝久 福井 一彦 植沢 芳広 山田 弘
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.2F401, 2018

<p>薬剤性肝障害は医薬品開発中止の主要因となっているが,肝毒性の発現機序(メカニズム)は複雑でありその全体像の把握は困難とされている.本研究では,オントロジー工学理論に基づき,機序の本質を捉えた肝毒性知識の体系化と記述枠組みのモデル化を行う.さらに,応用として創薬における安全性評価への適用について検討する.</p>

1 0 0 0 OA ATC/DDDとは何か

著者
津谷 喜一郎 五十嵐 中 森川 馨
出版者
一般社団法人 日本薬剤疫学会
雑誌
薬剤疫学 (ISSN:13420445)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.53-58, 2005-03-31 (Released:2011-02-28)
参考文献数
20
被引用文献数
4 3

The Anatomical Therapeutic Chemical (ATC) classification system and the Defined Daily Dose (DDD) as a measuring unit was developed along with an increased concern about drug utilization studies in Europe in the 1960s. Its use was recommended by the WHO Regional Office of Europe on 1981, then by the WHO Headquarters in Geneva in 1996. It is maintained by the WHO Collaborating Centre on Drug Statistics Methodology in Olso (http://www.whocc.no/) and widely used in Europe. However, it is rarely used in other parts of the world. This paper aims to inform the Japanese public about the ATC/ DDD system towards a more rational use of drugs in Japan. It attempts to answer the five Ws on ATC/ DDD, i.e., “What is ATC/DDD?”; “Why is ATC/DDD used?”; “When was ATC/DDD established?”; “Who decide ATC/DDD and how?”; and “Where is ATC/DDD used?”
著者
野田 大地 佐藤 尚文 尾形 敏郎 五十嵐 清美 井上 昭彦 良永 康雄 茜部 久美 飯島 広和 前原 康延
出版者
北関東医学会
雑誌
The KITAKANTO medical journal (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.221-227, 2008-05-01
被引用文献数
1 1

子宮広間膜異常裂孔ヘルニア2例を経験した.【症例1】51歳女性.14歳時,虫垂切除.上腹部痛,嘔気出現し近医受診.症状改善せず,第3病日に当院紹介受診.腹部膨満し腹部全体に圧痛を認めたが反跳痛や筋性防御なし.CT,USで拡張した小腸を認めたが腹水なし.イレウス管を挿入し第4病日に造形した.右骨盤内で小腸の完全閉塞を認め手術適応と判断した.右の子宮広間膜に約1.5cmの裂孔があり,回腸が約20cm陥入,壊死していた.小腸切除と裂孔閉鎖を行い,術後15日目に退院.【症例2】53歳女性.開腹歴なし.朝から腹部違和感,気分不快あり.症状改善せず夕方当院受診.腹部全体の膨隆を認めたが自発痛,圧痛,嘔気なし.CTで拡張した小腸と軽度の腹水を認めた.保存的に経過をみたが嘔吐を繰り返したため第2病日にCT再検.小腸拡張の悪化,腹水増加を認めたため緊急手術を行った.左の子宮広間膜に約2cmの裂孔を認めそこへ回腸が約5cm陥入していた.用手的に整復し,裂孔閉鎖した.術後9日目に退院.
著者
五十嵐 誠一
出版者
一般財団法人 アジア政経学会
雑誌
アジア研究 (ISSN:00449237)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.37-57, 2007-01-31 (Released:2014-09-30)
参考文献数
66

The main purpose of this paper is to explore the dynamics of the hegemonic struggles over democratization in civil society that took place during the dismantling process of the Marcos regime in the Philippines and to analyze the manner in which these struggles influenced the direction of democratization.The collapse of the Marcos dictatorship was a fascinating phenomenon that has aroused the curiosity of researchers. One of the reasons for this is the emergence of an overwhelming civic uprising, often known as “people power,” which finally overthrew the Marcos regime in February1986. Many analysts and researchers have tried to explain this uprising as the crystallization of civil society.However, a brief review of previous studies reveals that most of these have treated civil society as a homogeneous sphere or have focused only on the activities of a particular actor as a representative of the entire civil society. Little attention has been paid to the complicated dynamics of collaborations and collisions among various actors in civil society as well as their effects on the direction and content of democratization.Civil society is not a monolithic entity. It is the main arena in which different classes and groups struggle to assume their own hegemony. During the process of democratization, suchstruggles can be transformed into explicit contests over the nature and scope of democracy. Civil society in the Philippines was a typical case. Although it is often said that the process of democratization in the Philippines reflected the interests of the conservative and dominant class, an extensive examination of the hegemonic struggles in civil society reveal a different picture of this democratic transition.Section I discusses the analytical framework of this paper. Section II outlines schematically the different forces within civil society shortly after the assassination of Benigno Aquino in August1983, mainly based on ideology and class. Section III presents an empirical and descriptive analysis of the political process with particular focus on the hegemonic struggles in civil society until the collapse of the Marcos regime in February 1986.This paper shows that the hegemonic struggles in civil society had a significant influence on the direction of democratization and that democratization was steered in an ambivalent direction beyond the interests of the dominant class primarily due to the counter-hegemony created by radical movements in civil society.