著者
佐藤 智明 菅沼 睦
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.499-509, 2013 (Released:2013-12-11)
参考文献数
16
被引用文献数
3 2

The concept of entropy which was introduced as a thermodynamic property has been extended to the economics theory, information theory, and others. Even though “entropy” is used in many fields of science, it is not easy to understand the concept of entropy, as well as describing it by words/terms. We assume that one of the causes of such difficulty is the gap between psychological quantity caused by words/terms used in explaining the concept of entropy and actual entropy value. In this report, we investigated the correlation between the entropy and the psychological quantity obtained by showing binary dot pattern images to participants, and examined the correlation between the entropies calculated by several different algorithms and the psychological quantity by three verbal expressions. We have found that the entropy calculated by means of measuring the length between each black pixel has highest correlation to psychological quantity.
著者
今野 香奈子 佐藤 かよ 門馬 一悦 遠藤 伸也
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会宮城県理学療法士会
雑誌
理学療法の歩み (ISSN:09172688)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.11-15, 2009 (Released:2009-02-17)
参考文献数
8

当施設において,車椅子の座奥行きが利用者にどれだけ適合しているのか調査した。そして,不適合者に対して座奥行きをウレタンマットで狭小化させるシーティングを行った。方法は当施設を利用している19名の女性を対象とし,シーティング前後の骨盤前傾角度と,対象者の座り心地をVAS(Visual Analogue Scale)を用いて点数化し比較した。その結果,骨盤前傾角度,VAS共にシーティング前後で有意に差があり,座位姿勢と座り心地が改善することが分かった。
著者
佐藤 満 山下 和彦 仲保 徹 加茂野 有徳
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.465-473, 2020 (Released:2020-10-20)
参考文献数
49

【目的】体性感覚の低下は高齢者の転倒にも深く関与する。本研究は高齢者の足底触覚閾値を測定し,転倒事象との関連を明らかにする。【方法】通所介護施設の利用者110 名を対象に,高い刺激強度再現性を有する足底感覚計で足底触覚閾値を測定した。併せて下肢筋力など9 項目の心身機能を測定し,転倒群と非転倒群の間で比較した。さらに転倒を目的変数としたロジスティック回帰分析にて各変数のオッズ比を算出し,過去1 年間の転倒歴に対する足底触覚閾値の関連を検討した。【結果】転倒群と非転倒群との比較で足底触覚閾値,足関節背屈角度に有意差が認められた。性別比と疾患の有無で調整したオッズ比は足底触覚閾値と足関節背屈角度が有意であった。【結論】足底触覚閾値は高齢者の転倒を説明する変数として強い関連が認められた。要介護認定者の集団では転倒リスクの評価に従来の指標に加えて足底触覚閾値の測定が有効である可能性が示唆された。
著者
佐藤 弘希 丸山 徹 小田切 陽子 三村 絵美子 河上 恵子 池田 倫子 岡山 善郎 安楽 誠 小田切 優樹
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.940-945, 2006-09-10 (Released:2007-11-09)
参考文献数
25
被引用文献数
2 3

The results of a population pharmacokinetic (PPK) analysis for Japanese suggest that smoking and gender difference are factors influencing the clearance of olanzapine, an atypical antipsychotic drug. However, no post-marketing verification has been conducted regarding how these factors affect the prescribing of this drug by practicing physicians. We therefore conducted a retrospective analysis on the effects of smoking and gender difference on olanzapine dosages. The results showed that smokers received significantly higher doses of olanzapine than non-smokers and that males tended to receive higher doses of olanzapine than females. The dosage for male smokers, the highest dose group, was 1.3 times that for female non-smokers, the lowest dose group. These results showed good correspondence with those of the PPK analysis given in the package insert and suggests that PPK data could be useful information for the community pharmacist.
著者
佐藤 琢朗 雲財 寛 稲田 結美 角屋 重樹
出版者
日本体育大学大学院教育学研究科
雑誌
日本体育大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:24338656)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1-2, pp.123-130, 2018-03-31

本研究では,小学生を対象に,理科に対する深い興味(「知識獲得型興味」,「思考活性型興味」,「日常関連型興味」)を喚起させる指導法を実施し,その効果を検証することを目的とした。この目的を達成するため,「ふりこの運動」の単元において,熊本県内の町立小学校第5学年の児童35名を対象に,自由試行を学習活動の起点とした指導法を実施した。指導法の前後に実施した質問紙の分析の結果から,実施した指導法は,思考活性型興味と日常関連型興味を喚起させることが示唆された。
著者
佐藤 美和 福島 正也
出版者
一般社団法人 日本東洋医学系物理療法学会
雑誌
日本東洋医学系物理療法学会誌 (ISSN:21875316)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.91-96, 2019 (Released:2020-05-20)
参考文献数
6

【目的】起立性調節障害(OD)は、思春期に好発する循環系を中心とした自律神経機能不全とされ、 不登校等の原因になることも多い。本稿は、薬物療法の効果が十分に得られなかったOD 患児に 鍼灸治療を行い、改善がみられた症例を報告する。 【症例】14 歳、男性、中学生[主訴]起床困難、入眠困難[現病歴]X-1 年1 月頃から食欲不振、 入眠障害、起床困難を生じ、登校が困難になった。近医小児科でOD の診断を受け、薬物治療を 行うも改善しないため、X 年1 月に鍼灸治療を開始した。[現症]起床困難、午前中の体調不良が みられ、学校は遅刻・欠席が続いている。その他に、四肢の冷え、腹痛、食欲不振等がある。生 理機能検査では、OD テスト:陽性、体位変換負荷サーモグラム(立位、臥位):陽性、24 時間ホ ルター心電図パワースペクトル解析:LF<HF(副交感神経優位)で異常が認められた。[服用薬物] ミドドリン塩酸塩(2㎎ )・3 錠、スボレキサント(20㎎ )・1 錠等。[治療]自律神経機能の調整を目 的に、1 ~ 2 週間に1 回、計16 回の鍼灸治療を行った。1 ~ 5 診目は、頭頂部・四肢・腹部への 置鍼術(10 分、16 号40㎜、刺鍼深度5 ~ 15㎜)、手指・足趾爪甲角部への棒灸を行った。6 診目 以降は、頭頂部・背部への鍼通電療法(50Hz 間欠波、10 分、 20 号40㎜、刺鍼深度5 ~ 15㎜)を 追加した。効果判定のため、2 診目以降のOD 症状、登校状況、3 診目以降の起床時血圧の記録を 依頼した。 【結果】2 ~ 4 診目(21 日間)は、遅刻・欠席が93%、起床困難が67%、腹痛が67%、食欲不振 が24%の日に認められた。13 ~ 16 診目(30 日間)は、遅刻・欠席が0%、起床困難が0%、腹痛 が3%、食欲不振が0%の日に認められた。OD 症状および自律神経機能の改善が認められたため、 16 診で治療を終了した。 【考察】藤原ら(1997)の報告同様に、鍼灸治療は自律神経機能を調整し、OD を改善したと考える。
著者
大瀧 慈 神田 隆至 藤越 康祝 佐藤 健一 越智 義道
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

1)SIRによる有効射影縮約空間の次元選択のための統計規準の構築正準判別関数法において使われているモデル選択基準を基に、SIRでのEDR空間の次元の推定のための統計的選択基準を構築し、数値実験によりその性能を検証した。(シンポジューム「多次元データ構造の探索」において発表、現在論文投稿準備中)2)SIRアルゴリズムの改良回帰関係が対称的構造を伴う有効射影方向に対して、SIRのオリジナル版のアルゴリズムが上手く働かない問題に対して、主要点解析法を組み込みその性能の向上を試みた。(Symposium on"Statistics,Combinatorics and Related Areas",Bombay(India),2000にて発表、現在投稿準備中)3)B-スプライン法による散布図平滑化アルゴリムの改良B-スプラインの基底関数の結節点の配置を調整することで、スプライン曲線モデルの適合度を向上させるように平滑化アルゴリズムの改良を行った。(現在、論文投稿中)。4)低次多項式によるパラメトリックモデルとB-スプラインモデルによるノンパラメトリックモデルの選択における統計的規準の構築(現在、投稿準備中)5)ノンパラメトリック回帰モデルによる一戸建て住宅データ解析(広島女学院大学生活科学部紀要,2000にて論文を掲載済)6)ノンパラメトリック回帰モデルによる日本の市区町村別肺がん死亡危険度データの解析(Jpn J Clinical Oncology,2000に論文を掲載済)
著者
佐藤 剛 木村 誇 廣田 清治 鄒 青穎 八木 浩司
出版者
公益社団法人 日本地すべり学会
雑誌
日本地すべり学会誌 (ISSN:13483986)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.129-134, 2019 (Released:2019-06-07)
参考文献数
6
被引用文献数
3 4

A heavy rain event in July 2018 caused many natural disasters such as landslides and floods in western Japan. Many shallow landslides were induced by heavy rain between the night of July 6 and the morning of July 7 in Gogoshima Island, which is located offshore of Matsuyama City, Ehime Prefecture. The main industry of the island is the cultivation of oranges. However, the orange farming infrastructure was devastated by shallow landslides across a large portion of the island. We created a spatial distribution map of the shallow landslides, based on interpretation of the SPOT-7 satellite imagery, to understand their characteristics. Moreover, the mass movement processes were clarified using the results of geomorphological and geological field surveys. The analysis revealed the following : 1) The shallow landslides induced by the heavy rain event were distributed across the island, and the total number of landslides was 207. 2) Relatively elongate, shallow landslides are distributed on the slopes of Mt. Kofuji. The shallow landslide materials changed to debris flows. 3) The field survey revealed that the heads of shallow landslides are located on the geological boundary between granodiorite and andesite. The landslide material was formed of loose, highly weathered granodiorite, called “masa” in Japanese, and thermally metamorphosed granodiorite. 4) The previous debris flow deposits that filled the gullies were eroded by the new debris flows and flash floods.
著者
山勢 善江 山勢 博彰 明石 惠子 浅香 えみ子 木澤 晃代 剱持 功 佐々木 吉子 佐藤 憲明 芝田 里花 菅原 美樹 中村 美鈴 箱崎 恵理 増山 純二 三上 剛人 藤原 正恵 森田 孝子
出版者
一般社団法人 日本救急看護学会
雑誌
日本救急看護学会雑誌 (ISSN:13480928)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.37-47, 2021 (Released:2021-03-31)
参考文献数
20

2019年11月に中国で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、わが国でも全国に拡大し、2020年4月には第一波、夏に第二波、そして11月には第三波が到来した。 本学会では、COVID-19緊急事態宣言下での救急看護の実態と課題を明らかにすることを目的に、学会ホームページを通じて、本学会員を中心にWebアンケート調査を実施した。調査内容は、COVID-19患者への所属施設の対応、具体的対応、感染防止策、看護師の認識や思い等である。調査には425名が回答した。 多くの施設で、待合室や診察室として「新設の専用エリア」や「陰圧室」を使用していたが、「他患者と同じエリア」を使用していた施設もあり、ハード面の迅速な設置の困難さが明らかになった。また、半数以上の者が、感染防護具、看護師の不足を感じていた。さらに、救急看護師は未知の感染症への対応で、自分自身や家族への感染の恐怖、行政や所属施設、上司への不満などネガティブな感情をもつ者が多く、調査時点で心理的不安定を経験していた看護師は29.6%いた。 今後の医療の課題と対策には、感染対策指針やマニュアルの整備、検査体制の強化、ワクチンや治療薬の開発促進、専門病院の整備、専門的スタッフの配置、日本版CDCの設置、医療者への報酬増額があった。
著者
恩田 真衣 大久保 紀一朗 板垣 翔大 泰山 裕 三井 一希 佐藤 和紀 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S46026, (Released:2022-10-13)
参考文献数
9

本研究では,小学校第4学年理科「物のあたたまり方」の単元で日常生活や社会との関連を図るアニメーション教材を開発し,その効果を検証した.その結果,開発したアニメーション教材を使用すると,学習内容と日常生活や社会との関連に気づき,理科学習に対しての興味が高まること,アニメーション教材に,児童が選択したり,繰り返し試行したりできるような機能をつけることで,思考を深めようとする理科学習に対しての興味が高まること,正しい概念形成が促されることが示唆された.
著者
佐藤 正惠
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.128-132, 2022-04-01 (Released:2022-04-01)

2020年3月にパンデミックが宣言されたCOVID-19感染症は,2022年1月現在もウイルス変異により猛威を振るい続けており,社会生活は大きく変貌した。医療体制,ワクチン接種等をめぐり,根拠の不確かなニュースが氾濫するインフォデミックが危惧される状況となっている。本稿は,主に公共図書館における情報の吟味と提供を考える。疑問の定型化,エビデンス・ピラミッドや6Sピラミッドと情報検索,フェイクニュースへの海外の対応について述べる。さらに医療・健康に関する報道について質の向上を目指すメディアドクター研究会の活動を紹介し,メディアリテラシーについての話題を提供する。