著者
佐藤 秀典 徐 寧教 三富 悠紀
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.89-104, 2022-06-25 (Released:2022-06-25)
参考文献数
31

本稿では、戦略転換 (strategic change) における企業の持つ既存事業での歴史とそれに対する意思決定者の認識がどのように影響するのかを検討した。日本のウイスキービジネスを対象に、異なるバックグラウンドを持つ企業3 社の運営する蒸留所を調査した。それにより、それぞれの事例において既存事業での活動の歴史が戦略転換に影響を与えることは共通していながら、既存事業との関係の認識の違いにより、何をアイデンティティの源泉とし、差別化しようとするのかについては違いが生じることを明らかにした。
著者
佐藤,弘毅
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.12, 1996-08-08

今日, 高度情報通信社会の構築が進みつつあり, 一方で, 国民の文化志向の高まりが見られる。文化庁では, これらの現状を踏まえ, 文化に関する総合的な情報発信を行うための基盤整備として以下の3つのシステムから成る文化情報総合システムの整備を進めている。
著者
佐藤 浩輔 大沼 進
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.94-103, 2013-11-30 (Released:2017-02-27)
被引用文献数
1

The current study investigates the influence of social factors, such as self-interest and involvement, on trust and its determinants, in the context of public decision-making in government, through two scenario experiments. In both experiments, participants' involvement (high/low) and, subsequent interest in the high-involvement condition (agreed/opposed) were manipulated and two trust models were compared: a traditional model, which regards expectation about intention and competence as the component of trust; and an SVS model, which regards perceived salient value similarity as the primary determinant of trust. Two hypotheses were tested: 1) conflict of interest diminishes trust and value similarity; 2) expectation of the government's intention consistently predicts trust in government, regardless of self-interest. The results supported both hypotheses. Implications of value similarity in the context of public decision-making are discussed.
著者
佐藤 光絵 山縣 誉志江 栢下 淳
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.102-113, 2021-08-31 (Released:2021-12-31)
参考文献数
24

【目的】嚥下調整食学会分類2013 推奨のとろみ液の簡易評価法であるLine Spread Test(LST)は,溶媒や増粘剤の種類によっては正しく粘度評価できないと報告されている.一方,International Dysphagia Diet Standardisation Initiative(IDDSI)推奨のシリンジテストを検証した報告は少ない.本研究は,シリンジの種類による誤差の検証,溶媒の種類による影響の検証,およびLST との比較を目的とした.【方法】試料は,ずり速度50 s-1 における粘度が50,150,300,500 mPa・s 程度になるよう,とろみ調整食品で粘度調整した.試験1:水と経腸栄養剤をキサンタンガム系,デンプン系のとろみ調整食品でとろみ付けし,3社(BD, TERUMO, JMS)のシリンジを用いてテストを行った.また,BDの結果より検量線を作成し,各シリンジテストの残留量より粘度を推計,誤差を検証した.試験2:水,食塩水,お茶,オレンジジュース,経腸栄養剤をキサンタンガム系とろみ調整食品でとろみ付けし,シリンジテストを行った.試験3:水と経腸栄養剤をキサンタンガム系とろみ調整食品でとろみ付けし,シリンジテストとLSTを行った.【結果と考察】試験1:シリンジの種類により残留量が変化したが,BD のシリンジテストの検量線を用いてTERUMO・JMS の残留量より粘度を推計したところ,全試料の約8 割は粘度との差が10% 未満で,現実的に問題は少ないと思われた.試験2:お茶とオレンジジュースは水と同様の残留量となった.経腸栄養剤は残留量が他の溶媒より少ない傾向があり,食塩水はばらつきが大きかった.経腸栄養剤は実際の粘度より薄く評価しやすいこと,食塩水はテスト値が不安定であることに注意を要すると思われた.試験 3:LST は経腸栄養剤の全試料において,低粘度の水よりLST 値が高くなることがあった.シリンジテストは,LST でみられたような順位の逆転が粘度の高い領域のみでみられた.薄いとろみに関しては粘度の分類に矛盾がない点において,シリンジテストはLST よりとろみ液の簡易評価法として優れていると考えられた.
著者
佐藤 陽治
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.1213-1215, 2014 (Released:2017-02-10)
参考文献数
7

「再生医療」という言葉はここ数年,世間にずいぶん浸透した.iPS細胞(人工多能性幹細胞)がノーベル賞関連で脚光を浴びる一方で,STAP細胞(刺激惹起性多能性獲得細胞)の一連のニュースがあるなど,良かれ悪しかれ,マスコミの科学欄で頻繁に取り上げられている.社会的な期待も高い.私はこのような状況を見るにつけ,「再生医療」が言葉だけのブームに終わらぬようにと祈るような気持ちを抱く.なぜなら我が国には,革新的な医療・医薬品等の実用化に関し,非常に苦い経験があるからである.
著者
人見 泰正 鈴木 尚紀 辻 義弘 松井 博志 小西 昂博 高田 博弥 延命寺 俊哉 佐藤 暢
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.53, no.7, pp.393-399, 2020 (Released:2020-08-01)
参考文献数
22
被引用文献数
2

【目的】上腕動脈から狭窄病変へ至るまでの血管ルートに逃げ道となる分枝血管がある場合とない場合で, FV, RIの病変検出能力にどの程度の数値的差異があるのかを調べた. 【対象・方法】対象は, 399名の維持血液透析患者とした. 対象をNormal群, 狭窄病変を有するStenosis群, 狭窄病変を有し病変手前に分枝血管を有するStenosis+分枝群に分類し, 各群間の背景因子とFV, RIの平均値を比較するとともに, 病変検出をアウトカムにROC曲線を描いた. 【結果・考察】Stenosis+分枝群の割合は, 病変を有する症例の39.0%を占めた. Stenosis群は狭窄病変検出に対するFVの信頼度がhigh accuracyであったが, Stenosis+分枝群ではlow accuracyであった. RIはともにmoderate accuracyであった. 本検討結果はエコーを用いた内シャント評価時に加味すべきである.
著者
佐藤 晃彦 小泉 勝
出版者
日本膵臓学会
雑誌
膵臓 (ISSN:09130071)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.736-741, 2014

症例は99歳,女性.2010年11月中旬,心窩部痛,吐気・嘔吐のため当科を受診した.血清アミラーゼ1,553IU/<i>l</i>と高値.CT所見と併せ,急性膵炎と診断した.膵体尾部実質造影不良と腎下極以遠までの広範な炎症波及を認め,厚労省重症度判定基準 造影CT Grade 3の重症膵炎と判定した.日本酒2~3合,毎日,35年間の飲酒歴があり,成因はアルコール性と考えられた.心不全が増悪して一時重篤な状態に陥ったが,徐々に病態が改善し,最終的には,膵炎に伴う重篤な後遺症を残すことなく第137病日に退院した(退院時年齢100歳).我が国において飲酒習慣を有する高齢女性は少なく,高齢女性のアルコール性膵炎は稀である.本例は,超高齢女性に発症したアルコールが成因と考えられる重症急性膵炎であり,極めて稀な症例と考えられた.高齢者の急性膵炎では,重症化,既往合併症の増悪や廃用症候群の続発に特に留意が必要である.<br>
著者
遠藤 みなみ 佐藤 和紀 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.2, pp.27-31, 2022-06-27 (Released:2022-06-27)

本研究では,クラウド上のスプレッドシートを利用して振り返りを入力する実践の初期段階における児童の意識調査を行った.その結果,児童は,スプレッドシートでの振り返りの効果については【今後の学習に役立つ】,【タイピングが速くなる】と回答した.効率については【修正がしやすい】,【速く書くことができる】と回答した.一方で,負担については【ファイルを開く手間】,【タイピングが大変】と回答した.不満については,【ネットの接続に時間がかかる】と回答した.
著者
大久保 紀一朗 板垣 翔大 佐藤 和紀 中川 哲 山本 朋弘 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.2, pp.60-67, 2022-06-27 (Released:2022-06-27)

本研究では,小学校第6学年を対象にAIの画像認識について理解する学習を開発し,児童のAIに対する理解や意識の変容から授業を評価した.授業は4単位時間で実施し,画像認識の仕組みについてAIについて体験的に理解する学習と,身近な問題解決にAIの活用を体験する学習を実施した.事前調査とAIについて体験的に理解する学習後の事後調査1,身近な問題解決にAIの活用を体験する学習後の事後調査2の結果の比較から,開発した学習プログラムの効果を検討した.
著者
手塚 和佳奈 井澤 美砂 佐藤 和紀 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.2, pp.169-176, 2022-06-27 (Released:2022-06-27)

本研究は,各教科等において想定されるメディア・リテラシーを検討することを目的とした.平成29年告示小学校学習指導要領における教科等の目標及び内容に関する記述から,メディア・リテラシーに関連すると考えられる記述を抽出し,メディア・リテラシーの構成要素(中橋 2014)に対応づけて分析した.その結果,全ての教科等でメディア・リテラシーの構成要素と対応づけることができ,教科等により関連づけた構成要素の種類やその内訳の特徴が異なることが示された.
著者
井澤 美砂 大行 莉乃 堀内 蓮太郎 神生 凌我 佐藤 和紀 森下 孟
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.2, pp.130-135, 2022-06-27 (Released:2022-06-27)

本研究では,教員養成学部生の情報モラル指導力育成に対する有効性とICT活用指導力への影響を明らかにすることを目的とした.学校現場で児童生徒に指導を行っている外部講師による講義後,受講生を対象に情報モラルの意識及びICT活用指導力に関するアンケート調査を実施した.その結果,本講義を通じて情報モラル教育について学ぶ良い契機となったことが窺えたが,実践的なICT活用指導力の向上にはつながらなかった.
著者
齊藤 陽花 金松 萌々花 南條 優 下﨑 高 小泉 遥香 佐藤 和紀 森下 孟
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.2, pp.96-101, 2022-06-27 (Released:2022-06-27)

本研究では,X大学の教員養成学部1年生を対象に,高校時のオンライン授業の経験の有無が,ICT活用指導力にどのような影響を及ぼすのか検討することを目的として,それらに関するアンケートを実施した.その結果,①オンライン授業の経験をしていた学生の割合は,高校2年次が最も高く,次いで高校3年次,また,高校1年次はオンライン授業の経験はほとんどなく,②オンライン授業の経験により,オンライン授業に対する肯定的な意見や情報モラル指導に関する意識を持つことができると示唆された.
著者
町田 貴胤 町田 知美 佐藤 康弘 田村 太作 庄司 知隆 遠藤 由香 福土 審
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.1134-1139, 2016 (Released:2016-11-01)
参考文献数
9

副腎皮質機能低下症は食欲不振, 悪心・嘔吐, 易疲労感など非特異的症状を呈することが多く, うつ病との鑑別が難しい. うつ病を疑われ心療内科に紹介され, 下垂体性副腎皮質機能低下症と判明した3例を報告する. 症例1 : 59歳男性 : 特に誘因なく悪心嘔吐が出現し体重が6カ月で18kg減少, 抑うつ気分や倦怠感がみられた. 一般血液検査, 内視鏡検査, 腹部CTにて異常なしとして紹介された. 低血糖・低ナトリウム血症のほか, cortisol 1.03μg/dl, ACTH<5.0pg/mlと低値, ACTH単独欠損症と判明した. 症例2 : 77歳男性 : 愛犬の死後に抑うつ気分や腰下肢痛が出現, 一般血液検査や腰部X線で異常なく紹介された. cortisol 4.21μg/dl, ACTH 5.7pg/mlと低値, 脳MRIでRathke囊胞を認め, 続発性副腎皮質機能低下症と診断した. 症例3 : 47歳男性 : 東日本大震災で被害を受け悪心嘔吐や倦怠感が出現, 抑うつ気分がみられ一般血液検査で異常なしとして紹介された. cortisol<0.8μg/dl, ACTH<2.0pg/mlと低値, 部分的下垂体機能低下症と甲状腺機能亢進症の合併と判明した. 心療内科において非特異的な身体症状や抑うつ気分を呈する患者には, 一般検査で異常がなくとも副腎皮質機能低下症とうつ病を早期に鑑別すべく副腎皮質機能検査が推奨される.
著者
財津 桂 片木 宗弘 中西 啓子 志摩 典明 鎌田 寛恵 鎌田 徹 西岡 裕 三木 昭宏 辰野 道昭 岩村 樹憲 佐藤 貴子 土橋 均 鈴木 廣一
出版者
日本法科学技術学会
雑誌
日本法科学技術学会誌 (ISSN:18801323)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.73-90, 2011 (Released:2011-08-12)
参考文献数
31
被引用文献数
4 3

Comprehensive analytical method to identify 11 kinds of synthetic cannabinoids has been investigated by thin layer chromatography (TLC), gas chromatography/mass spectrometry (GC/MS) and liquid chromatography/tandem mass spectrometry (LC/MS/MS). The analytes used in this study have already been detected from various herbal-type designer drugs: 8 kinds of aminoalkylindoles (AAIs) (JWH-015, JWH-018, JWH-073, JWH-081, JWH-200, JWH-250, JWH-251 and JWH-398), two kinds of cyclohexylphenols (CPs) (CP 47,497 and Cannabicyclohexanol), and a Δ9-tetrahydrocannabinol analog (HU-210).   Although specific color changes were observed for the cannabinoids using Marquis reagent, identification of each analyte based on Rf values was difficult to be obtained by TLC.   On the other hand, GC/MS and LC/MS/MS were appropriate for their qualitative analyses because of their chromatographic and mass spectral differentiation. A semi-polar capillary column DB-5MS showed the best separation and retention properties of the targeted cannabinoids among the tested GC column phases. Also, characteristic fragment ions were observed in each electron ionization-mass spectrum. The observed fragment ions were mainly derived from α-cleavage of ketone and α-cleavage of amine for AAIs, simple cleavage for CPs, and McLafferty rearrangements for HU-210.   Based on the ionization efficiency of the target analytes using LC/MS/MS, electrospray ionization positive mode was selected for AAIs, and negative mode for CPs and HU-210. All analytes were completely separated by gradient elution of ammonium formate aqueous solution-acetonitrile mobile phase on a C18 (ODS) separation column. In addition, characteristic fragment ions were observed in product ion spectra of AAIs and second generation product ion spectra of CPs and HU-210, enabling reliable confirmation.   These results provide useful information not only for simultaneous analyses of the targeted cannabinoids but also for structural assignment of future cannabimimetic compounds that may appear in the illicit drug market.
著者
佐藤 美弥子 丸山 裕輝
出版者
電気通信大学
雑誌
電気通信大学紀要 (ISSN:09150935)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1-2, pp.167-181, 2009-01-15

In preparing presentations in English, graduate students must concern themselves first with the logic behind their arguments and then with their English. Without good logic, ones argument will be neither understood nor accepted. We shall discuss ways in which we make a presentation in English logical and thereby understandable. This paper presents a case study to illustrate how a UEC graduate student struggled to prepare a presentation in English.