著者
藤野 浩子 田熊 大祐 戸野倉 雅美 馬場 亮 松木薗 麻里子 高橋 香 鴇田 真弓 笹原 沙衣子 市橋 弘章 伊藤 寛恵 佐藤 雅美 文原 千尋 押田 智枝 小暮 啓介 山地 七菜子 藤田 桂一
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.25-29, 2014-03-20 (Released:2016-02-05)
参考文献数
17

血便・粘液便を主訴に来院したミニチュア・ダックスフンド4例に対し,内視鏡下生検材料による病理組織検査にて,直腸炎症性ポリープと診断した。4例中1例では,内科治療にて症状の改善がみられ,現在プレドニゾロン,シクロスポリンの投与を継続し,良好な経過を示している。4例中3例では,最初に内科療法を行ったが,十分な症状の改善がみられなかったため,直腸粘膜引き抜き術による外科治療を実施した。いずれも,術後症状の改善がみられ,現在まで再発を認めず維持している。
著者
河野 恵 山本 孝 松田 忠泰 佐藤 重房 長崎 宗俊
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.458-460, 1960-05-01 (Released:2009-10-21)
参考文献数
9

Three ointments, Merzonin-ointment, Mercurochromum-ointment and Unguentum Hydrargyri, were used in a Preliminary Screening Test in an attempt to determine which ointments would warrant further testing for protective agents against the penetration of larvae of Ancylostoma caninum.No remarkable effective result were found compared with the control.
著者
藤村 匠 内田 豪気 春松 敏夫 加藤 源俊 石岡 茂樹 小森 広嗣 下島 直樹 佐藤 裕之 廣部 誠一
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.310-314, 2017-04-20 (Released:2017-04-20)
参考文献数
17

今回,我々は膣欠損を合併した直腸膣前庭瘻に鎖肛根治術と同時に小腸グラフトを用いた膣形成を施行した1 例を経験したので報告する.症例は9 か月の女児.出生時に肛門を認めず,日齢2 に人工肛門造設された後に当院紹介となった.直腸膣前庭瘻に対する術前造影で腟欠損に気づき,腹腔鏡による内性器精査で遠位膣欠損と左右に分かれた子宮,正常の卵巣を認め,染色体核型は46XX で,Mayer-Rokitansky-Küster-Hauser 症候群と診断された.本例は体重増加を待って1 歳11 か月時にanterior sagittal anorectoplasty(ASARP)と同時に小腸グラフトを利用した膣形成が行われた.女児鎖肛・前庭瘻症例は婦人科系臓器の形成異常をしばしば伴う.会陰部所見のみでそれらを把握することは困難で,術前造影時に膣造影で診断し,同時に肛門形成・膣形成を行うことは治療戦略として有用である.
著者
佐藤 弘志
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.213-218, 2022-08-31 (Released:2022-09-02)
参考文献数
19

What mechanical properties can be expected for materials composed of interlocked backbones has been a long-standing issue in materials science since the first reports on polycatenane and polyrotaxane in the 1970s. We successfully synthesized a three-dimensional porous metal-organic crystal composed of a [2] catenane. This porous crystal dynamically changes its geometry upon guest molecule release, uptake and exchange, and also upon temperature variation even in a low temperature range. We indented the crystal and obtained the Young’s moduli of 1.8 GPa in N,N-dimethylformamide, which is the lowest among those reported so far for porous metal-organic crystals.
著者
倉見谷 航洋 須田 雄太 長田 昂大 石田 直輝 佐藤 恒司 関口 雄平 小坂 英男
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 72.1 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.707, 2017 (Released:2018-04-19)

(修1年)量子情報処理の実現へ向けた基礎的取り組みとして、我々はダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)中心の電子スピンおよび近傍の核スピンを用いて、光子の偏光状態の保存、読み出しが可能な量子メモリーの開発を行っている。このスキームにおいては電子、核子のスピン状態の磁気共鳴によるコヒーレントなダイナミクスが制御の根幹を担っており、ゆえに制御に最適化された振動磁場パルスを生成することが非常に重要である。本研究では、GRAPE(Gradient Ascent Pulse Engineering)アルゴリズムを用いて制御に対する最適な変調波形を計算し、制御精度の向上を図った。
著者
佐藤 崇 猶木 克彦
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.286-291, 2022-08-20 (Released:2022-08-31)
参考文献数
41

近年,小細胞肺がんの分子サブタイプがASCL1,NEUROD1,POU2F3,YAP1といった細胞系統転写因子によって規定されることが報告されている.また,これら神経内分泌細胞系統因子の検討と併行して,MYCファミリー転写因子MYC,MYCL,MYCNの小細胞肺がんにおける役割も探索され,それぞれが単なるがん遺伝子ではなく神経内分泌分化のサブタイプを規定する転写プログラムをコントロールしていることが示唆されている.小細胞肺がんと同じく神経内分泌がんに分類される肺大細胞神経内分泌がんにおいては,小細胞肺がん同様に神経内分泌細胞系統因子の役割が予測されるものの,この組織型は遺伝学的にも分子病理学的にもより不均一であり,その意義に関してはさらなる研究が望まれる.肺神経内分泌がんにおける分子サブタイプ分類のトランスレーショナルな意義も検討され,免疫療法を含む薬剤への感受性の違いやサブタイプに関連した腫瘍の分化状態の多様性・可塑性が報告されている.本稿では,最近の肺神経内分泌がんの分子サブタイプ分類に関し,研究が進んできた経緯から今後の展望までを概説する.
著者
佐藤 衛 山内 智史
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会報 (ISSN:13471899)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.64, pp.63-64, 2017-12-01 (Released:2019-03-01)
参考文献数
3

2014年6月茨城県県南地域の露地花壇のアサガオで,生育不良や萎凋症状を確認した。菌の形態的特徴等から本病原菌をRhizoctonia solani Kühn AG-2-2 ⅢBと同定した。本病をアサガオ苗立枯病と呼称したい。
著者
和田 桂子 岸本 直之 宗宮 功 佐藤 寿彦 津野 洋
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.55-62, 2014 (Released:2014-03-10)
参考文献数
32
被引用文献数
1 2

富栄養化の原因となるリン除去を目的に,赤玉土を土壌浸透浄化法へ適用するため,カラム法を用いてリン除去性能を把握する短期通水試験と共に,赤玉土のリン吸着寿命評価のため約7年間に渡る長期連続通水のリン吸着試験を実施した。その結果,土壌カラムのリン除去性能向上は,土壌との接触時間の維持確保,および,土壌層の厚み確保の双方が重要であることが明かとなった。リン吸着試験から,流出水リン濃度の急激な上昇が観測されるまでの累積リン吸着量はおよそ0.5~1.5 gP•kg-1の範囲と推察された。また,リン酸吸収係数の10%が土壌の浄化容量に相当し,施設設計のリン吸着寿命を推定する上で有効な指標となり得る。水質モニタリングから求めた累積リン除去量と累積リン吸着量はある程度一致し,本実験条件では,週2回程度の水質モニタリングにより吸着量を推定することができ,これによって実際の施設運用年数を推定することもできた。
著者
髙橋 育子 佐藤 幸子 今田 志保 本間 恵美
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 医学 : 山形医学 = Bulletin of the Yamagata University. Medical science : Yamagata medical journal (ISSN:0288030X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.43-50, 2020-02-15

【背景】母親の育児不安の一因として乳児の皮膚トラブルがあげられている。乳児のスキンケアついて整理し、乳児のスキンケアに関わる現状を明確にすることを目的とし文献検討を行った。【方法】「医学中央雑誌」Web版を用い、2018年6月現在、「スキンケア」「沐浴」「皮膚トラブル」「乳児」「子供」「乳児湿疹」をキーワードに組み合わせて検索した。原著論文21件を対象に、研究内容を類似性に基づき分析・分類し、乳児のスキンケアの現状と分娩取扱医療機関におけるスキンケアの指導内容について整理した。【結果】対象となった文献の内容は、「乳児の皮膚トラブルの実態」「乳児の皮膚やスキンケアに対する母親の認識の実態」「スキンケアの効果」「母親が行う乳児へのスキンケアの実態」「分娩取扱医療機関における新生児のスキンケア方法」「分娩取扱医療機関におけるスキンケア指導の実態」の6つのカテゴリーに分類された。その内容として、乳児の皮膚トラブルの実態は、季節に関係なく新生児の約7割、乳幼児の約9割程度に皮膚トラブルがあり、多くの母親の困りごとになっていたこと、分娩取扱医療機関におけるスキンケアの指導は充分行われていなかったこと、母親はスキンケア手技に自信がなく、看護職からのスキンケア指導を求めていることが明らかになった。【結論】乳児の皮膚トラブルは多いが、スキンケア指導が充分に行われていない。母親へのスキンケア指導を推進する必要がある。
著者
大曽根 眞也 森口 直彦 今井 剛 篠田 邦大 伊藤 剛 岡田 恵子 三木 瑞香 田内 久道 佐藤 篤 堀 浩樹 小田 慈
出版者
日本小児血液・がん学会
雑誌
日本小児血液・がん学会雑誌 (ISSN:2187011X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.127-132, 2015 (Released:2015-08-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1

L-アスパラギナーゼ(ASP)による血栓症は重大な治療関連合併症だが,本邦における発症実態は不明であり有効な発症予防法は未確立である.そこでASP血栓症の発症頻度と発症例の詳細,ASPを投与中に行われる凝固検査や血栓予防法の現状を知るために,JACLSに加盟している96施設を対象にアンケート調査で後方視的に検討した.47施設(49%)から回答を得た.2002年~2011年の10年間にASPを使用した1,586例中,8例(0.50%)で血栓症を認め,うち7例は寛解導入療法中に生じ,このうち6例では中枢神経系に生じていた.血栓症を発症した時,全例でステロイドを併用しており4例は発熱していた.血栓症発症時のアンチトロンビン(AT)活性は中央値71%,フィブリノゲン同93 mg/dL,D-ダイマー同2.2 μg/mLであった.血栓症を発症する前に4例でAT製剤を,1例で新鮮凍結血漿(FFP)を使用していた.血栓症で1例が死亡し1例で後遺症が残った.有効回答のあった45施設中,寛解導入療法でASPを投与する時に40施設がAT活性を週2~3回測定し,43施設がATを補充し,21施設がFFPを補充すると回答した.本邦でのASP血栓症の発症頻度は国外より低かったが,現在の凝固検査でASP血栓症の発症を正確に予測することは難しい.ASP血栓症を予測する新たな指標や適切な血栓予防法の確立が望まれる.
著者
榊田 希 佐藤 実佳 貫洞 里美 鹿島 かおり 島田 慎一 石井 里枝
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.151-157, 2022-08-25 (Released:2022-08-30)
参考文献数
32

埼玉県内の市販国産鶏肉および市販国産豚肉を対象として,Campylobacter jejuni/coli,サルモネラ,腸管出血性大腸菌(EHEC),腸管毒素原性大腸菌(ETEC), Yersinia enterocolitica,Escherichia albertiiによる汚染状況を調査した.カンピロバクターは鶏肉の35.7%(60/168検体),豚肉の7.3%(14/190検体)から検出された.鶏肉においてはC. jejuniが優勢であり,豚肉においてはC. coliが優勢であった.サルモネラは鶏肉の58.1%(100/172検体),豚肉の19.9%(41/206検体)から検出された.検出率の高い血清型は,鶏肉由来株においてはS. Schwarzengrund,豚肉由来株においてはS. Typhimuriumの単相変異株であった.EHECは鶏肉82検体および豚肉124検体からは検出されなかった.ETECは鶏肉の0.6%(1/160検体),豚肉の2.4%(5/206検体)から検出された.Y. enterocoliticaは鶏肉83検体からは検出されず,豚肉の9.3%(18/193検体)から検出された.特にタンの検出率が21.0%(13/62検体)と高かった.E. albertiiは,鶏肉49検体,豚肉59検体からは検出されなかった.鶏肉はカンピロバクターおよびサルモネラによる汚染率が高いこと,また豚肉はカンピロバクター等に加え,ETECおよびY. enterocolitica血清型O3により汚染されていることが確認された.