著者
佐藤 宏拓穣
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.27-37, 2006

本研究は,昭和前半期における武道教員養成の実態を,國士館専門学校の場合を明らかにする。昭和前半期における武道教員の養成は,文部省に認可されていた東京高等師範学校(以下,高師と略記する),大日本武徳会武道専門学校(以下,武専と略記する),そして國士館の3校が行っていた。國士館は,昭和4(1929)年,文部省により専門学校として設置が認可された。昭和8(1933)年,剣道・柔道に対して文部省は,中等学校教員資格の免許を無試験で与えられることになった。
著者
吉富 淳 高橋 毅 佐藤 篤彦 中村 浩淑 妹川 史朗 須田 隆文 千田 金吾
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.150-153, 1998-03-25 (Released:2016-10-01)
参考文献数
10

アルカリ性洗浄剤の誤嚥による気道浮腫の気管支鏡所見を経時的に観察しえた。症例は89歳女性で, 1996年6月17日に自殺企図にて家庭用洗浄剤ドメスト^[○!R](pH約12, 1%水酸化ナトリウム, 5%次亜塩素酸塩を含有)を飲み嘔吐, 誤嚥をきたし, 3時間後に当院救急外来を受診した。気管支鏡検査では, 咽喉頭から気管支までの粘膜の著明な発赤, 浮腫と白苔の付着を認めた。声門が開存していることから, 気管内挿管はせず様子をみた。翌日の気管支鏡検査では気道内に白色粘稠分泌物が増加しており, 中枢気道粘膜の生検では粘膜下にリンパ球を主体とする炎症細胞浸潤が存在した。bronchial toiletを施行し, ステロイド, 抗生物質, H2ブロッカーの投与等を行い, 気道閉塞や食道狭窄に陥ることなく軽快した。
著者
佐藤 哲郎
出版者
学校法人松商学園松本大学
雑誌
松本大学研究紀要 = The Journal of Matsumoto University (ISSN:13480618)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.19-31, 2014-03-18

社会福祉協議会の結成時から現在に至るまで活動の拠り所としてきた理論であるコミュニティ・オーガニゼーション(以下、「CO」という)に関して先行研究等を踏まえながら年代別に整理することにより、COが各年代でどのように認識され実践として位置づけられていったのかを関連する政策的動向も含めて明らかにしながら社会福祉協議会発展の経過をまとめる。
著者
佐藤 嘉則 川崎 明彦 森田 豊久 福本 恭
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. CSEC, [コンピュータセキュリティ] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.459-465, 2005-07-21
参考文献数
11
被引用文献数
1

プライバシー保護への社会的要請が高まっている昨今, 個人情報に関わるあらゆる企業内情報システムではプライバシーへの配慮が不可欠となっている.本稿では, 情報主体への到達可能性を制御するというコンセプトに基づき, 実名・偽名データの結合をICカードにより制御する個人情報管理システムを提案する.提案システムは, 業務アプリケーションへの影響をできるだけ抑えつつ, 詳細な個人情報の利用機会の最小化, 利用権限の物理的保護の実現を狙うものである.本稿では提案システムの概要について述べる.
著者
佐藤 洋
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2020年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.300, 2020 (Released:2020-03-30)

Ⅰ はじめに これまで,多くの地理学者が地域間の経済格差と地方自治に関心を向けてきた.その潮流の中で,地方財政問題にも焦点が当てられている.1980年代に財政地理学を展開したBennett(1980)は地域間の公平性の観点から地方財政問題に地理学的視点を導入する意義を示し,英国の財政調整制度であるレイト支援交付金の配分問題に焦点を当てて実証分析を行った. その後,国内において地理学者が財政問題を扱う際には,我が国の財政調整制度である地方交付税に対して関心が向けられてきた.主に,その関心は地方交付税への依存度が高い地方圏の(特に小規模な)自治体に向けられており,税収が豊かな大都市圏の自治体が注目されることはなかった. しかし,大都市圏の自治体における財政状況を分析すると,バブル景気崩壊後,自主財源の大部分を占めている地方税の滞納の影響が大きく,その金額は決して無視できるものではない.実際に,各自治体は徴収率の向上に積極的に取り組んでいる. 経済学の分野では,地方税の滞納に関してモデルを用いた研究があるが,管見の限り,国内において空間的な観点から地方税の滞納の問題を扱った研究例は存在しない. そこで本研究では,地方税の徴収率の低下が地方財政にもたらす影響の検討を行った.さらに,その結果を踏まえて大都市圏に着目し,地方税の徴収率と他の指標との比較を行い,その特徴について計量的に分析した.Ⅱ 分析対象地域の概要と調査内容 本研究における分析対象は,東京都,埼玉県,千葉県,神奈川県の1都3県の基礎自治体とした(税制度の異なる東京23区は除く).地方財政状況調査,国勢調査などの統計をもとに,地方税の徴収率の低下が自治体の財政に与える影響を分析した.さらに,相関行列の作成や重回帰分析などの計量的な手法を用いて,滞納の発生と,失業率,生活保護率,犯罪認知件数などの都市問題との関係を分析した.Ⅲ 結果と考察 大都市圏の基礎自治体における地方税の徴収率と財政状況を分析した結果,地方税は自治体の自主財源額の約8割を占めている.地方税の滞納額は約1,578億円(平成29年度)に上り,徴収率が1%上がると,歳入が約541億円増加する状況にある(当該自治体における同年度のふるさと納税の合計受入額は約150億円である).特に財政力指数が高い(地方交付税が少ない)自治体ほど,滞納が発生した場合の影響が大きくなる.自主財源額と比較して,滞納額が約15%に相当する自治体(千葉県八街市)も存在している. そこで,計量的な手法を用いて地方税の徴収率を様々な指標と比較した.相関行列の作成および重回帰分析による分析から得られた主な知見は次の2点である.①地方税の徴収率が低い(滞納率が高い)自治体はブルーカラー従業者割合,外国人割合,犯罪認知件数,生活保護率,失業率などの貧困問題と関係の深い指標と正の相関がある.②平均年収,税務職員数に対しては負の相関がある. 各指標における自治体の分布の考察により得られた主な知見は次の3点である.①平均年収が低い自治体やブルーカラー従業者割合が高い自治体は都心から同心円状に分布するが,地方税の徴収率が低い(滞納率が高い)自治体は,同心円状には分布しない.②貧困問題と関係の深い指標と徴収率の分布が一致しない自治体がある.③平均年収が高いが,徴収率が低い自治体においては,住民の納税に対する意識に何らかの問題が生じている可能性がある. 上記の分析結果より,地方税の滞納という現象は,確かに貧困問題と関係しているが,それだけでは説明できない部分も多くみられた.これらの解明については今後の課題としたい.参考文献Bennett,R.J.1980.The Geography of public finance:Welfare under fiscal federation and local government finance.London:Methuen.
著者
鎌田 貢壽 内田 満美子 竹内 康雄 高橋 映子 三宅 嘉雄 佐藤 直之 児玉 哲郎 山口 建
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.165-170, 1995-02-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
15

肺小細胞癌患者の優れた腫瘍マーカーであるガストリン放出ペプチド前駆体 (proGRP) 濃度測定系を開発し, 各種疾患および腎機能障害時の血中動態について検討した.対象は, 健常人, 肺小細胞癌患者, 慢性糸球体腎炎患者, 糖尿病患者, 慢性関節リウマチ患者, 全身性エリテマトージス患者, 腎機能障害患者, 非透析期および透析期腎不全患者とした. サンドイッチELISA法で血清中のproGRP濃度を測定した.腎機能が正常である慢性糸球体腎炎患者 (n=14), 糖尿病患者 (n=16), 慢性関節リウマチ患者 (n=9), 全身性エリテマトージス患者 (n=12) の血清proGRP濃度は, 健常人基準値46pg/ml以下にとどまった.肺小細胞癌患者の血清proGRP濃度は, 16名中14名 (87.6%) で46pg/mlを越え, 16名中10名 (62.5%) で250pg/mlを越えた. 腎機能障害患者では, 血清クレアチニン値が1.6mg/dlを越えると, 血清proGRP値が異常値を示し, 血清proGRP値 (Y: pg/ml) と血清クレアチニン値 (X: mg/dl) との間には, Y=23.5+13.6X (R=0.82, p<0.001, n=22) の正の相関を認めた. 血清proGRP値と血清尿素窒素値との間にも同様の相関 (R=0.76, p<0.001, n=22) を認めた. 末期腎不全患者の血清proGRP値の最高値は, 228pg/mlであり, 血液透析中の経時的低下を認めなかった.血清proGRP濃度の測定は, 肺小細胞癌患者の診断に有用であるが, 46-250pg/mlの血清proGRP異常値を示す患者では, 腎機能を考慮して評価する必要がある.
著者
田中 泉 田中 美香 石渡 明子 槫松 文子 佐藤 明子 鈴木 桂子 石原 弘
出版者
Journal of Radiation Research 編集委員会
雑誌
日本放射線影響学会大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.160, 2007

レトロトランスポゾンIntracisternal A-particle (IAP) DNA element は二つのLTRに挟まれたgag-pol遺伝子を所持するユニットであり、反復配列として正常マウスゲノムに数千コピー含まれている。これに由来するRNAは多くの正常細胞に含まれており、レトロトランスポジション機構により逆転写されてゲノムに組み込まれ、周囲の遺伝子に影響を及ぼす潜在性の内在変異原である。これまで我々はC3H/Heマウスにおける放射線誘発骨髄性白血病細胞においてIAP媒介性のゲノム異常の頻発することから放射線障害の過程においてレトロトランスポジションの頻発することを示唆してきた。細胞内には膨大な量のIAP類似核酸が存在するために、IAPの逆転写を解析することは困難であったが、IAP RNAの逆転写過程を解析するために逆転写レポーター遺伝子測定系を開発し、放射線による逆転写促進を見出したので報告する。<BR> 特殊なマーカー塩基配列を組み込んだIAP RNAを強制発現するようにデザインした逆転写解析用のトランスジーンを構築した。これを安定導入したRAW264.7細胞の核酸分析により、レトロトランスポジションの一連の過程の生成物であるtRNA-Pheをプライマーとした初期cDNA、逆転写中間過程のcDNA群、最終逆転写産物である完全長cDNAおよびcDNAの組み込まれたゲノム部位の同定により、レトロトランスポジションの発生を証明した。さらに、これらの逆転写中間過程のcDNA類のreal-time (RT-)PCRによる極微量定量技術の確立に成功した。この安定導入細胞に1-5GyのX線を照射したところ、線量にほぼ依存して逆転写物量が増加したが、RNA量に変動は見られなかった。このことからIAP RNAの逆転写過程が放射線により促進することが示された。
著者
佐藤 充克
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
vol.93, no.4, pp.296-308, 2018 (Released:2018-06-15)
著者
佐藤 理 岩井 裕 吉田 英生
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.80, no.820, pp.TEP0360, 2014 (Released:2014-12-25)
参考文献数
9
被引用文献数
4 2

The purpose of this study is to clarify the effect of a component for high-pressure water separation, which is included in the air conditioning system of the general commercial aircrafts, on the air-cycle operation (reverse Brayton cycle); the high-pressure water separation consists of water separator and two heat exchangers called reheater and condenser, respectively. This paper briefly describes the typical system configuration of the air-cycle refrigeration progressed with evolutions in turbofan engine. Since nowadays, 4-Wheel air-cycle has been a trend on the aircraft air conditioning system, this paper theoretically shows its advantage on the basis of the thermodynamic cycle study. In the following chapters, an analysis was conducted on the interaction between a reheater and a condenser when each heat transfer performance changes from the baseline operating point. Also, the comparative study was made on the system performances by the 3-wheel and 4-wheel air-cycle. In addition, this paper describes how the heat transfer performance is designed for the reheater and the condenser under the system requirements for the entire air conditioning system.
著者
阿比留 卓也 佐藤 弘明 小田 昌史 永井 秀利 江島 俊朗 木村 伸行 木原 由光
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成24年度電気関係学会九州支部連合大会(第65回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.586, 2012-09-14 (Released:2014-12-17)

我々は,多様な動作が可能な5指ロボットハンドを用い,判別された筋動作とハンド動作とを対応付けることで,柔軟な対応能力を持つ筋電義手の開発を目指している.従来の研究では,筋電信号のWavelet解析結果に基づいて構築した判別空間上で,各動作のサンプル分布がPetal構造を成すことを示した.筋電義手利用者のQOLを高めるには,残った筋から得られる情報により,できるだけ多くの随意動作を判別可能にすることが望ましい.一方,装着の手間等を考えると,表面筋電計測位置は少ないほうがよい.そこで本稿では,Petal構造上でのクラスタ間の分離性評価により,判別可能な動作数の最大化と電極数の最小化とを図る手法を提案する.
著者
後藤 道治 藤田 将人 平澤 聡 佐藤 正
出版者
富山市科学博物館
雑誌
富山市科学博物館研究報告 = Bulletin of the Toyama Science Museum (ISSN:1882384X)
巻号頁・発行日
no.42, pp.1-13, 2018-07-01

富山県富山市有峰地域の東坂森谷に分布する上部ジュラ系有峰層から,アンモノイド3種,Perisphinctes (Kranaosphinctes) matsushimai,Perisphinctes (Perisphinctes) cf. ozikaensis,Taramelliceras sp.が産出したので記載する.Perisphinctes (Kranaosphinctes) matsushimai は直径25 cm以上にもなる大型のアンモノイドであり,これまで有峰地域からも報告されている.Perisphinctes (Perisphinctes) cf. ozikaensisは九頭竜層群からは2例目の発見であり,宮城県牡鹿半島からも報告されている.Taramelliceras sp.は有峰地域の真川から報告例があるが,東坂森谷からは初めての発見である.これらのアンモノイドは有峰層が後期ジュラ紀の中期オックスフォーディアン期を示唆するものであり,ジュラ紀の地史,古生物学的研究の一助となると考えられる.

1 0 0 0 OA 10. 録画機器

著者
佐藤 文彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.14, no.6, pp.274-278, 1960-06-01 (Released:2011-08-17)
参考文献数
32
著者
佐藤 順子
出版者
佛教大学社会福祉学部
雑誌
社会福祉学部論集 = Journal of the Faculty of Social Welfare (ISSN:13493922)
巻号頁・発行日
no.13, pp.65-78, 2017-03

本稿は,2016年9月に筆者らが行った韓国におけるフードバンクシステムの調査結果の概要を報告することを目的としている。韓国では1998年から2年間のフードバンクモデル事業実施期間を経て,フードバンクに関連する法整備がなされた。その結果,全国フードバンク寄付食品中央物流センター,市・郡レベルの広域フードバンク,区レベルで施設,団体などや最終受益者(利用者)に提供を行う基礎フードバンクが設置されるという仕組みが構築され,フードバンクは住民にとって身近な存在となった。調査はソウル特別市内の広域フードバンク,社会福祉協議会の運営する基礎フードバンクおよび民間法人が運営するフードバンクについて行った。本稿では,その中でも基礎フードバンクを取り上げてその多様な活動を紹介し,利用者の選定基準,基礎フードバンク/フードマーケットにおける社会福祉士の役割などを中心に報告を行う。フードバンクフードマーケット社会福祉士利用資格国民基礎生活保障受給者
著者
佐藤 岬平 大日方 真史 Sato Kohei Obinata Masafumi
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践 = Bulletin of the Faculty of Education, Mie University. Natural Science, Humanities, Social Science, Education, Educational Practice
巻号頁・発行日
vol.70, pp.285-299, 2019-01-04

本稿の目的は、シティズンシップ教育を労働・貧困問題から問い直し、「社会的シティズンシップ教育」というかたちでシティズンシップ教育を再検討することである。シティズンシップ教育(主権者教育)というと多くは「政治的」な問題(模擬投票や模擬裁判など)を扱うものと思われようが、本稿では「社会的」な問題(労働・貧困問題)からシティズンシップ教育を考えてみたい。シティズンシップを歴史的に検討してみると、「政治的シティズンシップ」と「社会的シティズンシップ」に分けることができる。そして、現在では「社会的シティズンシップ」は後景に退き、主権者教育というかたちで「政治的シティズンシップ」が注目されている。しかし、「非正規雇用の拡大」や「子どもの貧困」が問題となるなかで、学校教育においてこれらの問題にいかに取り組んでいくかがいま改めて問われている。本稿では、政治的なシティズンシップ教育とは別の方向性として、「社会的シティズンシップ教育」を示すことにする。この「社会的シティズンシップ教育」として、高校における2つの実践、「アルバイトの雇用契約書をもらってみる」実践と「貧困をテーマにした文化祭」実践を取り上げる。これらは、労働・貧困問題から出発して、その問題を公共性の次元に引き上げながら、政治的に覚醒させる実践となっているのである。
著者
小林 龍 谷口 亮央 古泉 景子 土屋 総之 多田 知弘 佐藤 雄樹 柴波 明男 妻木 良二
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.280-284, 2008 (Released:2009-02-16)
参考文献数
10
被引用文献数
3 2

今回,手荒れの予防効果が高いと言われているアルコールゲル擦式消毒剤(ゲル剤)を用い,皮膚に対する影響について,当院看護師82名を対象として2週間使用後の手掌と手背,指先の肌水分量を測定した.   各薬剤とも調査前後の手指消毒回数に変化はなかった.種類による差はあるものの,3種類のゲル剤全てにおいて,手掌と指先の肌水分量が増加した.   今回の結果より,ゲル剤の保湿効果が擦式消毒用アルコール製剤に比べ高いことが示された.この成績は,ゲル剤使用により手荒れ防止および手指消毒回数の減少防止に繋がり,医療関連感染の低下にも有効であると考えられる.