著者
若杉 隆平 秋山 太郎 冨浦 英一 佐藤 仁志 椋 寛 伊藤 萬里
出版者
新潟県立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

この研究は、貿易・直接投資の自由化が貿易・直接投資の拡大・企業の技術水準や生産性の向上に与える影響、地域貿易協定の締結が域外国のアンチダンピング(AD)政策に与える影響等を理論面から明らかにしている。また日中のミクロデータを用いた実証研究によって、中国市場における制度的変化(WTO加盟に伴う市場開放、国有企業改革、知的財産権の保護の強化)が中国企業の輸出・研究開発・イノベーション、日本の労働市場や企業の雇用の変化に与える影響を明らかにしている。さらにTask content(業務)の輸出入の変化によって日本の貿易構造の変化を明らかにしている。
著者
佐藤 亮一
出版者
早稲田大学国文学会
雑誌
国文学研究 (ISSN:03898636)
巻号頁・発行日
vol.130, pp.165-167, 2000-03-15
著者
伊藤 しげみ 田沼 延公 佐藤 郁郎
出版者
地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

解糖系酵素ピルビン酸キナーゼM(PKM)の選択的splicing制御の蛍光可視化に取り組んだ。蛍光タンパクを用いたレポーター遺伝子を染色体に組込んだマウスを作製し、発がん実験を施行した。発がん型Krasを誘導発現させることにより、上述マウスに短期間で効率よくて肺がんを誘導できた。それら肺がんでは、期待通り、M2型PKMの発現が著しく上昇していた。しかし、それに対応するレポーター遺伝子由来の蛍光を検出することができなかった。従って、当初目的のためには、さらなるレポーター遺伝子の改良、あるいはトランスジェニックマウス作製法の変更が必要と思われる。
著者
吉本 和生 中原 恒 佐藤 比呂志
出版者
横浜市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では,小型・低消費電力の強震動観測システムの開発,地震波形データ取得のための地震観測,波形データの解析による関東平野の大深度地盤構造の推定,及び大規模な堆積盆地構造と長周期地震動の関係に関する以下の研究を実施した.①乾電池で動作する小型・低消費電力の強震動観測システムを製作した.②関東平野北東部の計11地点での臨時地震観測を実施した.③地震波干渉法により地下構造の時間変化を検出した.④地震波干渉法に基づいて近地地震波形を解析し,地震基盤までの地盤構造を詳しく推定した.また,大深度地盤構造モデルを構築し,関東平野北部における長周期地震動(ラブ波)の励起の特徴の説明に成功した.
著者
澤木 勝茂 尾崎 俊治 田畑 吉雄 竹澤 直哉 八木 恭子 佐藤 公俊
出版者
南山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究成果の概要は次の4点まとめることができる。(1)投資家と発行体の双方に償還ならびに権利行使のオプションが付与された条件付請求権の評価を2つの境界条件をもつ最適停止問題として定式化し、最適な償還政策と最適な権利行使政策の定性的な性質の分析を行った。(2)従来の在庫管理モデルにスポット市場での商品調達を導入し、ファイナンスと在庫管理モデルとの架橋を試みる研究を行った。最適ポートフォリオと企業の格付け理論についての研究会を実施した。(3)リアル・オプションによる企業評価モデルへの応用および実物資産に対するリアル・オプションによる評価(担当:竹澤・尾崎・八木)-リアル・オプションの接近法によるサハリン・プロジェクト2の共同開発協定の財務的評価について研究した。(4)レジューム・シフトによる資産価格過程のモデル化をおこない、従来のモデルでは説明できなかった資産評価モデルに「レジューム・シフト」を導入することによって投資家の行動と資産価格を説明するモデルの構築を行った。サプライチェーンマネジメントと資産評価モデルとの架橋を試みた。
著者
喜多崎 親 山口 惠里子 尾関 幸 松原 知生 佐藤 直樹 堀川 麗子
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

19世紀の前半にドイツのナザレ派、フランスの宗教画刷新運動、イギリスのラファエル前派など、絵画に於いてラファエッロ以前を強く意識した運動が各国で起こった。これらは相互に関係を持ち、ラファエッロ以前、すなわち盛期ルネサンスよりも前の絵画様式への回帰を謳ってはいたが、一律に同じ様式を採用するという結果にはならなかった。それは各国の民族的文化への意識や、近代への意識が微妙に関係していたためである。
著者
佐藤 嘉則 島津 美子 木川 りか
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

インド共和国にあるアジャンター石窟寺院には貴重な壁画群が存在する。しかし、石窟内部で広く確認される黒色物質が、壁画上に粘着して土壁そのものを溶解して壁画を消失させるという深刻な被害をもたらしており大きな問題となっている。本研究では、現地から採取した黒色物質の微生物および理化学性解析から、①黒色物質は微生物バイオフィルムであり、②黒色物質のある土壁ではセルロース量が減少していること、などが明らかとなった。かつて石窟内にいたコウモリの糞尿による水分や有機物の供給が微生物バイオフィルムの基となり、バイオフィルム内の微生物がスサを分解して壁画の剥落(消失)が引き起こされていたのではないかと考えられた。
著者
佐藤 洋一 伊藤 清英
出版者
愛知教育大学教育実践総合センター
雑誌
愛知教育大学教育実践総合センタ-紀要 (ISSN:13442597)
巻号頁・発行日
no.7, pp.135-143, 2004-02

国語科におけるコミュニケーション能力育成の課題の一つは、身につけさせるべき「国語学力」の明確化(系統的な学力保障)と、それと結びついた人間性・社会性の育成を図る「学習システム=授業・評価システム」の開発と提案である。「確かな学力」の定着は、基礎・基本の繰り返しやスキルの一覧表の提案のみでは、真に子どもたちの「生きる力」の育成とはなりにくい。授業提案と評価研究レベルで、「確かな学力」の育成が「豊かな人間性・社会性の育成」にリンクするような、到達目標(評価基準)の明確化・系統的で段階的な授業・評価システム」が緊急に求められている。本稿は、到達目標(評価基準)を明確にしたコミュニケーション学習と評価研究の一環として、文学教材(ここでは物語教材)を<情報理解から発信の一モデル>としてとらえなおし、「話す・聞く/関わり学び合う」というスピーチの交流と評価学習へと結びつけた実践的な提案である。
著者
三橋 伸夫 佐藤 栄治 黎 庶旌 本庄 宏行 望月 瞬 宇賀神 直彬 榊 京太郎 陶 鋒 斉藤 太紀
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

中国広州市の城中村および近郊農村を対象に、急速な経済成長を背景として行われた都市化、高密度住宅化を防止するための産業振興および居住環境整備の方策について検討した。その結果、これら農村集落がその歴史文化的,産業的な特性を生かした経済的振興と居住環境整備を両立させることには多くの障がいがあることが明らかとなった。不安定な外部経済への依存は持続的な集落経営に結びつかず,村(村民委員会)による将来計画の策定が望まれる。広州市は近郊農村の農業・観光産業育成に向けた技術的支援と資金提供を行うべきことを提言する。
著者
佐藤 甲癸 樋口 和人 勝間 ひでとし
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.873-875, 1991-07-20
被引用文献数
11

本論文では動く物体に対するホログラムの作成・伝送およびその像再生を行うホログラフィテレビジョンの実現に向けて基礎実験システムを作成し, その特性について検討を行った.すなわち, 動画像として文字物体を用いて, 平面参照光との干渉によりテレビジョンの受光面に直接ホログラムを作成し, 次にそれを電気信号に変換した後にテレビ信号の伝送系を用いて伝送し, 液晶表示デバイス(LCD)を用いて実時間で再生像を得ることができた.また, 文字物体を動かすと再生像の位置もほぼリアルタイムに移動することを確認した.さらに, 空間フィルタを用いて0次透過光および高次回折光を取り除くことができた.これらの結果から, ホログラフィテレビジョンの基礎的な動作を確認でき, 本研究の有効性を明らかにすることができた.
著者
佐藤 隆夫 赤木 章信 繁桝 博昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.98, no.276, pp.23-30, 1998-09-18
被引用文献数
3

視覚は人間のコミュニケーションにとって時に言語以上に重要な意味を持つ, 視線の知覚は, 相手が正対している時には驚くほど高い精度を持っているが, 顔が回転し, 「流し目」になると視線の移動量の過大視が起こり, 受け手から見ると視線が行き過ぎてしまう.この「頭部回転効果」は従来, 眼の偏移そのものの知覚の誤差であると考えられてきたが, 原理的には, 眼の偏移の他に, 頭部回転量の過小視も原因となりうる.こうした仮説のもとに, いくつかの実験を行い, 頭部回転の過小評価が頭部回転効果に大きく影響していることが明らかになった.
著者
豊田 裕 中潟 直己 馬場 忠 佐藤 英明 斉藤 泉 岩倉 洋一郎
出版者
東京大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1993

1)卵成熟と受精の制御A)卵胞液から卵丘膨化を促進させる熱に安定な物質を分離した。また本物質は精子核の膨化に対しても促進的に作用することを明らかにした。B)c-mos遺伝子欠損マウスの卵成熟と受精について解析するとともに、c-mos遺伝子欠損により単為発生が誘起されることを明らかにした。また、遺伝子ターゲット法によりアクロシン遺伝子欠損マウスを作製した。このようなマウスから得た精子は透明帯を通過し卵子に侵入するものの、受精成立に要する時間が長くなることを明らかにした。C)膨化卵丘に含まれる液状成分に受精促進作用のあること明らかにした。2)初期卵割の制御A)プロジェステロンにより単為発生の誘起されることを明らかにした。また、XX型胚とXY型胚を凝集したキメラ胚は雄になるが、組織学的に解析しキメラ胚における性腺の分化過程を明らかにした。B)エンドセリン遺伝子欠損マウスを作製しホモ化したものでは頭蓋顔面に奇形を誘発することを明らかにした。C)ラット初期胚の内部細胞塊に由来する多分化能細胞株を樹立した。3)初期胚保存の制御A)マウス初期胚の凍結保存条件、特に凍結に用いる溶液や平衡時間について解析し、胚保存の最適条件を決定した。また、超急速凍結法によりラットの受精卵の凍結保存に成功した。
著者
加藤 卓己 山崎 裕 佐藤 淳 秦 浩信 大内 学 守屋 信吾 北川 善政
出版者
北海道歯学会
雑誌
北海道歯学雑誌 (ISSN:09147063)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.121-139, 2013-03

以前我々は,余市町における在宅自立前期高齢者を調査し,口腔カンジダ菌の検出率は,年齢,客観的口腔乾燥の有無,有床義歯の有無と有意に関連することを報告した.約3年後の今回,同町で再調査を行う機会を得た.本研究の目的は,口腔カンジダ菌の関連因子(特に客観的口腔乾燥と有床義歯)に関して詳細に検討し,保菌状態に与える影響を明らかにすることと,約3年の経時的変化を調査し加齢による保菌状態の変化を明らかにすることである.余市町の在宅自立高齢者に対し,2012年に実施した口腔健康調査の際に,明らかな口腔カンジダ症を認めなかった198人(平均年齢75歳)を対象とした.尚,198人中134人は前回の調査と同一の被験者であった.被験者に対して,全身と口腔の健康に関する質問票を記入させ,歯科医師が口腔診査を行った.カンジダ菌培養検査は,舌背および義歯粘膜面より採取した検体を同菌の選択培地であるクロモアガー培地で培養した.被験者全体の口腔カンジダ菌の検出率は80%で,義歯使用者は89%であった.検出率と有意に関連していた因子は,単変量解析の結果(p<0.05)飲酒歴,残存歯数,有床義歯の有無の3つであり,今回は客観的口腔乾燥に有意差は認めなかった.単変量解析で有意差を認めた3項目でロジスティック解析を行ったところ,有床義歯の有無のみが有意に関連する独立因子であった(オッズ比3.5).上顎義歯粘膜面の培養結果から,口蓋が被覆され,人工歯の歯数がより多く,義歯床面積がより大きな義歯は,カンジダ菌検出率が有意に高くなった.また,検出される菌数は,口蓋部よりも歯槽部に有意に多く付着していた.約3年の経時的な変化により,口腔カンジダ菌の検出率は63%から79%と有意な上昇を認め,カンジダ陰性から陽性に転化した被験者において有意に変化した背景因子は,口腔清掃状態であった.3年以内の短期間にカンジダ菌を保菌した被験者の菌叢は,3年以上保菌していた被験者よりも単独菌種の割合が有意に高かった.以上の結果より,今回は客観的口腔乾燥に有意差は認めなかったが,有床義歯の使用および加齢は口腔カンジダ菌の保菌率および菌叢の変化と関連した因子であることが明らかとなった.