著者
和食 雄一 金子 良則 杉山 稔恵 山田 宜永 祝前 博明
出版者
Japanese Society of Zoo and Wildlife Medicine
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.57-67, 2014
被引用文献数
3

トキ(<i>Nipponia nippon</i>)は 1981年にわが国の野生下から絶滅し,2003年には最後の日本産個体が死亡した。そこで,わが国は,国家プロジェクトという位置づけのもとに,中国の飼育下個体群由来の 5羽をファウンダーとする飼育下個体群を創設している。本研究では,遺伝的多様性を保持するために必要な収容能力と今後導入すべきファウンダー数を予測する目的から,国内飼育下個体群の人口学的パラメーターを推測した。その結果,著しい個体群成長が認められた一方,世代時間および有効集団サイズには低い値が認められた。したがって,これらのパラメーターの上昇を含めた遺伝的多様性の増加と維持のための努力の必要性が示唆された。また,既存の 5羽のファウンダーが非近交個体で相互間に血縁関係がないと仮定し,収容能力を 200羽とした場合には,今後一切中国から個体を導入しない条件下では遺伝子多様性が 100年後に 60%程度にまで低下すると予測された。より信頼性の高いパラメーター値を得るために人口学的分析の継続が必要であるが,本研究の結果から判断する限り,新たなファウンダーの継続的な導入が必須であると考えられた。
著者
原 謙治 前田 篤彦 稲垣 博人 高嶋 洋一 小林 稔 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.5, pp.85-92, 2009-01-19
被引用文献数
4

ユーザが他人に見せる自分の顔映像を見せたい印象に変換する手法の研究を行った.近年,写真/動画共有サービス、テレビ電話、デジタルフォトフレーム等のサービスが利用可能となり、ネットワークを通して顔画像/映像を見せる機会が増加している。しかし,自分の映像の印象が見せたい印象と異なることがあるという問題がある.そこで本研究ではテレビ電話映像の印象向上のために専門家が行う色変換法の調査,調査結果に基づいた色変換技術の開発,開発した色変換技術の評価を行い,既存手法と比較した印象の向上とユーザ毎の色変換の好みの違いを確認した.また,提案手法を用いることでテレビ電話利用への意欲が高まることも確認した.We propose a facial color beautification method for video communication. The video-captured face often disappoints us, especially the subjects themselves, because the impression of the face is not as good as we expect. We solve this problem by retouching the captured video. We studied how the experts change the color of the video to improve the facial impression in video-phone, and developed a color transformation method based on the result. We also conduct a user study to evaluate our method. The result shows the effectiveness of our method and the diversity of user preferences.
著者
遠藤 仁 前田 敦司 山口 喜教
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.38-38, 2011-09-22

CPU の性能向上手法がクロックの高周波化からマルチコア化へとシフトした現在,CPU の性能を活用するために処理の並列化を図ることはますます重要性を増している.広く用いられているプログラミング言語の構文解析手法の多くは,有限の (多くの場合 1 つの) トークンを先読みすることによって逐次的に処理を進めるものであり,並列化は困難である.筆者らは,バックトラックによる再帰下降構文解析とメモ化を組み合わせた構文解析アルゴリズムである packrat parsing において,下位の非終端記号の解析結果を記録するメモ化表を,別のスレッドを用いてあらかじめ埋めておくことによって,上位の構文解析スレッドの動作を高速化できるのではないかと考えた.本研究では,Medeiros らの PEG 仮想マシンにメモ化機能を加えて packrat parsing 仮想マシンとし,さらに上記のアイディアを用いて並列化を行った.PEG で表記した文法を与えると,構文木を作成する並列 packrat parser を生成するパーザジェネレータを試作し,生成されたパーザに対して実際のプログラムを入力として評価実験を行い,並列処理の有効性を確認した.Parallelization of programs is getting more importance because recent performance improvement is driven mainly by increasing number of cores, rather than increase in clock frequency. Many of parsing algorithms used in programming language implementations rely on directing their actions by lookahead of finite (in many cases, only one) tokens, thus severly limiting the possibility of parallel processing. Packrat parsing is a variant of backtracking recursive descent parsing combined with memoization. In packrat parsing, memoization table for low-level nonterminals can be filled by distinct prefetch thread to accelerate processing of higher-level nonterminals. Following the idea, we have parallelized packrat parsing abstract machine, which is based on PEG machine by Medeiros. We built a parser generator that generates parallel packrat parser from grammar description written in PEG. We evaluated performance of the generated parser using real program as input, confirming the effectiveness of our approach.
著者
前山 祥一
巻号頁・発行日
1998

本研究は、自律移動ロボットの長距離屋外ナビゲーションに関する研究である。ここでいう「ナビゲーション」とは、与えられた経路情報に従ってスタート地点からゴール地点まで到達することを言う。ナビゲーションを実現 ...
著者
土屋 俊 堀内 靖雄 石崎 雅人 前川 喜久雄
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.231-242, 1999-03-01
被引用文献数
5
著者
森 定雄 高山 森 後藤 幸孝 永田 公俊 絹川 明男 宝崎 達也 矢部 政実 高田 かな子 杉本 剛 清水 優 長島 功 長谷川 昭 仙波 俊裕 大島 伸光 前川 敏彦 杉谷 初雄 大関 博 中橋 計治 日比 清勝 大谷 肇 中村 茂夫 杉浦 健児 田中 鍛 荻原 誠司 勝野 保夫 大久保 哲雄
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.95-101, 1996-01-05
被引用文献数
10 6

SEC専門部会傘下26測定機関でサイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の分子量の共同測定を行った.試料はポリスチレン(PS)4種類, ポリメタクリル酸メチル(PMMA)2種類である.較正曲線作成用標準試料を配布し, 試料溶液の濃度, 注入量を規定するとともに, クロマトグラムベ-スラインの引き方を統一し, 又較正曲線は3次近似とした.その結果, かけ離れた数値を棄却した場合の相対標準偏差(RSD)はPSでは数平均分子量で13.7〜15.8%, 重量平均分子量で5.0〜5.8%.PMMAではそれぞれ11.9〜13.3%, 10.9〜11.3%であった.前回のラウンド口ビンテストと比較し, RSDが改善された様子は認められなかったが, 測定条件の不備による, 大きくかけ離れたデータがなくなった意義は大きい.RSDが改善されなかった理由の一つはベースラインに引き方の統一が完全でなかったことである.異なる検出器を使用した場合, 又異なるメーカーの標準試料を用いた場合, RSDが大きくなるようである.
著者
花田 英夫 岩田 隆浩 菊池 冬彦 劉 慶会 松本 晃治 浅利 一善 石川 利昭 石原 吉明 野田 寛大 鶴田 誠逸 Petrova Natalia Goossens Sander 原田 雄司 佐々木 晶 並木 則行 河野 裕介 岩館 健三郎 亀谷 收 寺家 孝明 柴田 克典 田村 良明 矢作 行弘 増井 亘 田中 孝治 前島 弘則 洪 暁瑜 平 勁松 艾力 玉〓甫 Ellingsen Simon Schlüter Wolfgang
出版者
The Geodetic Society of Japan
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.203-221, 2009-07-25
被引用文献数
5

The Japanese lunar explorer SELENE (KAGUYA), which has been launched on Sep. 14th, 2007, utilizes VLBI observations in lunar gravimetry investigations. This can particularly improve the accuracy of the low degree gravitational harmonics. Combination of ground based VLBI observations and Doppler measurements of the spacecrafts enable three dimensional orbit determinations and it can improve the knowledge of the gravity field near the limb. Differential VLBI Radio sources called VRAD experiment involves two on-board sub-satellites, Rstar (Okina) and Vstar (Ouna). These will be observed using differential VLBI to measure the trajectories of the satellites with the Japanese network named VERA (VLBI Exploration of Radio Astrometry) and an international VLBI network.<BR>Two new techniques, a multi-frequency VLBI method and the same-beam VLBI method, are used to precisely measure the angular distance between the two sub-satellite radio sources Okina and Ouna. The observations are at three frequencies in S-band, 2212, 2218 and 2287 MHz, and one in X-band, 8456 MHz. We have succeeded in making VLBI observations of Okina/Ouna with VERA and the international network, and have also succeeded in correlating of signals from Okina/Ouna, and obtained phase delays with an accuracy of several pico-seconds in S-band.
著者
前田 篤彦 杉山 公造 間瀬 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.101, pp.33-40, 2002-11-23
被引用文献数
1

玩具が持つ豊かな世界をインタフェースに応用するための系統的なアプローチの一環として、ルービック・キューブ、メガリンクス、ピラミンクスなどの"置換パズル"を一般的に表す抽象モデルを作成し、CGを利用した新しい表現メディア(ラバー・バンド表現など)への変換方式を考案し、置換パズルのジェネレータを試作した。このジェネレータにより置換パズルの多くのバリエーションを生成することを通して、メディア変換の得失についての知見をまとめた。
著者
前川 泰之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.201, pp.1-6, 2008-09-04
参考文献数
5
被引用文献数
5

1986年から2006年にかけて大阪電気通信大学(大阪府寝屋川市)において約20年間測定されたKa帯とKu帯衛星電波の降雨減衰特性について累積時間率分布等の長期統計結果を算出し、ITU-R勧告による予測値等との比較検討を行った。約20年間の長期統計に関しては、同勧告による降雨強度0.01%を用いた予測値と両周波数帯の減衰値はいずれもよい一致が見られたが、各年のそれぞれの0.01%値には約20%程度の変動があることが分かった。この変動は降雨強度の年変動の他に、雨域等価通路長の年毎の変動も大きく関与しており、5月から10月にかけての降雨時の平均地上気温が高い年ほど雨域等価通路長が長くなる傾向が見られた。しかし、雨域等価通路長の増加は単に地上気温の上昇に伴う降雨高度の増加だけでは容易に説明できず、むしろ夏季に発生する夕立や台風等の熱帯性降雨による降雨減衰の年間発生時間率と密接な関係があり、夕立や台風の発生時とそれら以外の降雨時における雨域等価通路長の差とその年間発生時間率の割合で各年の雨域等価通路長がほぼ決まることが分かった。
著者
門前 進
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田大学人間科学研究 (ISSN:09160396)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.19-28, 1993-03-25
被引用文献数
1

本研究の目的は,心理現象をとらえるとき,「対人緊張」,「興奮」,「主体の活動性」という三次元から捉える必要があるのではないかということを,血圧と心拍という生理的指標の観点から調べるために計画された.手続としては,音楽を聴いた前後で,各生理的指標が測定された.音楽として,テンポの速さが速い場合と遅い場合が設けられた.また,聴いていて快気分の生じる音楽と不快気分の生じる音楽が用いられた.コントロール群としては,ジェイコブソンのリラクセイション技法の筆者による簡略版が用いられた.結果の整理として,各生理指標の実験前の値をもとに,高群と低群に被験者が分けられた.結果としては,どの指標においても,高群は低群よりも減少を示した.心拍数に関しては,遅い快群は速い快・不快群よりも減少した.遅い不快群は,他の音楽群に比べ,少し異なる傾向を示した.リラクセイション群では,脈圧値の変化に関して,音楽群と比べ,高群,低群に関して逆の傾向を示した.これらのことから,音楽は対人緊張を低下させ,さらに興奮をも低下させることが見出された.快・不快に関しては,緊張,興奮の次元とは異なる次元で影響していると考察された.
著者
高橋 成五 前野 義晴 荒木 壮一郎 末村 剛彦 田島 章雄 高橋 宏明 玉貫 岳正 堂前 巧 逸見 直也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PS, 光スイッチング
巻号頁・発行日
vol.98, no.481, pp.31-35, 1998-12-18
被引用文献数
1

256ポート2.56Tbpsスループットまで拡張可能なパケット交換用フルクロスバ光スイッチの設計試作を行った。光スイッチ素子には, 高速動作と同時に損失補償も可能な半導体光アンプゲートを用いた。この光スイッチは, 波長多重技術を空間分割スイッチに組み入れることにより, 単純な空間分割スイッチと比較し装置規模を1/8に削減可能である。光レベルダイヤグラムとスイッチ制御方式の設計を基に, 2.56Tbpsの光スイッチを構成するのに必要な全てのコンポーネントを含むデモ装置を開発した。10Gbpsの光信号を用いて, 試作した光パケットスイッチの信号透過特性とスイッチング特性の評価を行った。測定の結果, 符号誤り率10^<-14>以下とInsec以下のパケットスイッチング時間及びそのスキューが500psec以下であることを確認し, Tbpsクラスのスループットを持つパケットスイッチの実現性を確認した。
著者
松下 景 春原 嘉弘 飯田 修一 前田 英郎 根本 博 石井 卓朗 吉田 泰二 中川 宣興 坂井 真
出版者
農業技術研究機構近畿中国四国農業研究センター
雑誌
近畿中国四国農業研究センター研究報告 (ISSN:13471244)
巻号頁・発行日
no.7, pp.1-14[含 英語文要旨], 2008-03

「はいいぶき」は苗立ちの良い巨大胚品種を育成する目的で巨大胚水稲「奥羽359号(後の「恋あずさ」)」を母,「中国151号」を父とする交配後代より育成した品種である。1996年中国農業試験場(現・近畿中国四国農業研究センター)において交配を行い,以後,系統育種法に準じて育成を進め,2003年以降は系統名「中国183号」を付して地域適応性を検討してきた。2006年度に「水稲農林418号」として登録された。1 出穂期は「はいみのり」より4~5日早く,成熟期は「はいみのり」より4日程度早い。瀬戸内平坦部では"中生の晩"に当たる。稈長は「はいみのり」並かやや短く,穂長は「はいみのり」並かやや短い。穂数は「はいみのり」より多く,草型は"穂重型"である。稈の剛柔は"やや剛",稈の細太は"中"で,耐倒伏性は「はいみのり」並かやや強い"強"である。芒は通常生じず,ふ先色・ふ色はともに"黄白"で,粒着密度は"密",脱粒性は"難"である。2 「はいいぶき」の発芽率は通常品種よりやや低いものの,「はいみのり」よりやや高い。出芽率は通常品種より低いが,「はいみのり」より明らかに高い。すなわち,「はいいぶき」は「はいみのり」と比較して苗立性が優れ,浸漬を十分に行った種子を2割程度多めに播種することにより機械移植が可能となる。3 「はいいぶき」の玄米の外観品質は「はいみのり」に優り,「日本晴」並である。4 「はいいぶき」の玄米千粒重は「はいみのり」並の19g程度で,胚芽重歩合は通常品種の2~3倍である。「はいいぶき」は搗精時の胚芽残存歩合が「はいみのり」より高く,胚芽精米としての利用に適する。「はいいぶき」玄米および胚芽精米の25℃水浸漬におけるGABAの生成量は,通常品種の2倍程度である。5 「はいいぶき」の発芽玄米の食味は「はいみのり」に優る。また「はいいぶき」は胚芽精米を用いた調理飯として,五目ちらし寿司などの混ぜご飯や炊き込みごはんに適する。6 育成地における普通期移植栽培では「はいいぶき」の玄米収量は「はいみのり」よりやや多収である。7 いもち病真性抵抗性遺伝子はPia,PiiおよびPikを有すると推定され,葉いもち圃場抵抗性は"弱",穂いもち圃場抵抗性は"やや弱"である。白葉枯病抵抗性は"やや弱",穂発芽性は"やや難"である。
著者
前田 一雄 伊藤 隆志
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.1923-1930, 1983-11-01

sinusoidal patternの暫定的な基準を以下のように定め症例を集めて検討した.1)連続反復する正弦波様心拍数図で,その周波数は約6cpm以下である.ただしdecelerationやaccelerationは周波数計算の対象にしない.2)最大振幅10bpm以上,3)持続時間10分以上であるが,decelerationやaccelerationで中断されるのはこの時間に含めたい.4)各波の周期や振幅がなるべく良く揃っている.5)本波形に重なるvariabilityが小さく,波形がなめらかにみえる.以上の条件を満たす症例が7例あつた.心拍数基線は140〜170bpmで,波形の周期は11.60±1.68〜27.04±3.88秒,周波数では2,22〜5.17cpmであり,周期の変動係数は6例が10〜30%であった.振幅は6.40±0.84〜17.76±4.76bpmで変動係数は13〜30%であった.各症例の周期と振幅の相関係数は0.14〜0.69であったが4例は0.42以上と大であった.各症例の振幅の平均(x)と周波数の平均(y)の関係はy=4.70-0.14xと逆相関し,r=-0.56と大であった.持続時間は10 数分〜35分であった.7例中2例は分娩時発生で予後は良かった.残り5例は妊娠中発生したもので,22週に発生し1週問後に胎児死亡した1例,34週に発生し胎児水腫があり帝王切開後に新生児死亡した1例,母体白血病で高度貧血時に発生し胎児仮死となり帝王切開した1例,および分娩時に胎児仮死となり吸引分娩した2例で,妊娠中の発生例はすべてに何らかの異常経過が認められた.同様のsinusoidal patternが低酸素状態の未熟児にも認められた.
著者
石郷岡 玄一郎 丸山 陽央 小島 楓 市村 智康 前田 義信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.427, pp.41-44, 2014-01-30

本稿では四肢動物の歩行パターン("歩く","走る"等)を制御する中枢パターン発生器(CPG)の電子回路モデルを提案した.四肢動物の場合,"走る"には,トロット,ペース,キャンター,バウンド(ギャロップ)の4つがあり,今回は,3つの"走る"と"歩く"を1つのパラメータを用いて切り替えが可能となるhard-wiredなCPGネットワークを提案した.
著者
前川 喜久雄 北川 智利
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.74, pp.9-16, 1999-05-21
被引用文献数
2

筆者らはこれまでにパラ言語情報の伝達にかかわる音声特徴を音饗的に分析してきた. 本稿ではパラ言語情報の知覚に対する検討をおこなう. 6種類のパラ言語情報(疑い, 感心, 落胆, 無関心, 中立, 強調)の同定実験を実施し, そのデータから計算された類似度を多次元尺度構成法(MDS)によって解析したところ, 3次元解が最適との結果を得た. 三つの次元それぞれにおける刺激の座標値を従属変数, これまでに報告してきた音響特徴を独立変数として重回帰分析をおこなったところ, 高い精度で刺激の布置を予測できることが明らかになった.
著者
前野 紀一 黒岩 大助
出版者
北海道大学低温科学研究所
雑誌
低温科學. 物理篇 (ISSN:04393538)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.81-89, 1966-03-22