著者
加藤 春恵子
雑誌
東京女子大学紀要論集
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.91-117, 1989-03-10

This essay is written from three points of view-women's study, the theory of communication, and the sociology of social change. It tries to investigate the meaning of discommunication in recent Japanese society, and to offer analytical tools to those who are in search of a deeper understanding of situation and self in the historical context. Table of contents is as follows: I. The Directions and Mechanisms in Social Change 1. The Inevitability of Social Change 2. The directions of Social Change 3. The Patterns of Social Change 4. Society and the Individual in the Process of Social Change 5. The Mechanisms of Social-Individual Change II. Gender Change as a Post-patriarchalization Process 1. Gender 2. Patriarchy 3. Changes in the Gender Role System 4. Changes in the Gender Personality System 5. Types of Processes in Post-patriarchalization III. The 'Patriarchy Complex' and Communication 1. The 'Patriarchy Complex' 2. Multiplying Relationships between Inter-personal and Extra-personal Discommunication 3. Nonverbal Communication and the Double-bind 4. Patriarchic Structure in Inter-personal Communication
著者
他田 真理 池内 健 竹林 浩秀 加藤 隆弘 柿田 明美
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

白質の恒常性維持機構のキープレイヤーはミクログリアとアストロサイトである。私たちはミクログリアの分化や機能に必須であるCSF1Rの変異によるAdult-onset leukoencephalopathy with axonal spheroids and pigmented gliaの患者脳に、ミクログリアの異常に加え、アストロサイトの過剰な反応と変性を見出し、ミクログリアの機能不全によるアストロサイトへの制御機構の破綻が白質変性を引き起こすという仮説を得た。本研究では、ミクログリオパチーをモデルとして、ミクログリアによるアストロサイトの制御機構の存在とその白質変性への関与を証明する。
著者
高尾 聡 浅居 悦子 小松 優子 桑原 陽子 福田 珠里 山根 主信 多門 大介 吉田 直之 工藤 翔二 上武 智樹 加藤 大輔
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.263-267, 2014-08-31 (Released:2015-11-13)
参考文献数
12

在宅酸素療法(home oxygen therapy: HOT)では携帯用酸素ボンベの使用時間を延長させるために,呼吸同調装置を併用して吸気時に酸素供給を行う同調式が一般的である.しかし,院内で使用される医療用酸素ボンベのような吸気,呼気に関係なく酸素が供給される連続式と比較すると,経皮的酸素飽和度(SpO2)の値が同調式で低くなることを経験する.今回,慢性呼吸器疾患患者20名に対し,携帯用酸素ボンベを使用しての6分間歩行試験(6 minutes walking test: 6MWT)を連続式と同調式で行った.その結果,同一酸素流量においてSpO2の平均値・最頻値・最高値・最低値が同調式で有意に低かった.HOTを処方する際には,呼吸同調装置を取り付けた携帯用酸素ボンベを用いたうえで労作時のSpO2の測定および酸素流量の設定を行うことが望ましい.
著者
糸井 隆夫 良沢 昭銘 潟沼 朗生 岡部 義信 洞口 淳 加藤 博也 土屋 貴愛 藤田 直孝 安田 健治朗 五十嵐 良典 後藤田 卓志 藤本 一眞
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.337-365, 2017 (Released:2017-03-22)
参考文献数
227

日本消化器内視鏡学会は,新たに科学的な手法で作成した基本的な指針として,「EPLBD診療ガイドライン」を作成した.EPLBDは近年普及している総胆管結石に対する治療法の一つである.この分野においてはエビデンスレベルが低いものが多く,専門家のコンセンサスに基づき推奨の強さを決定しなければならないものが多かった.本診療ガイドラインは「EST診療ガイドライン」に準じて,定義と適応,手技,特殊な症例への対処,偶発症,治療成績,術後経過観察の6つの項目に分け,現時点での指針とした.
著者
加藤 拓巳
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.12-23, 2020-04-15 (Released:2020-05-15)
参考文献数
52

再購入率を高めることは,企業の効率的な利益に貢献する.したがって,その要因を特定し,効果的に投資することが重要である.しかし,多様な企業活動や顧客との接点を横断的に評価した事例は少ない.本研究では,自動車業界の企業・商品・販売会社の観点から,再購入意向に寄与する要因を共分散構造分析で評価した.その結果,販社スタッフの魅力が最も効果的であり,次いで商品の魅力,企業ブランドイメージが寄与することが明らかになった.企業において,プロジェクト数が増大し,大きな負担になるケースが散見される.各部門から上がってきたプロジェクト計画の優先順位を全社的な視点で概算的に判断できる基準を持つことは有益である.
著者
加藤 俊徳
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10special1, pp.1029-1063, 1977-10-25 (Released:2011-11-04)
参考文献数
32
著者
瀬戸 順次 鈴木 恵美子 山田 敬子 石川 仁 加藤 裕一 加藤 丈夫 山下 英俊 阿彦 忠之 水田 克巳 中谷 友樹
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.22-072, (Released:2022-11-08)
参考文献数
15

目的 感染症の流行状況を的確に示すためには,時・場所・人の3つの情報の要約が求められる。本報告では,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が山形県において「いつ・どこで・どのように」広がっているのかを可視化したCOVID-19時空間三次元マップ(時空間マップ)を用いて実施した公衆衛生活動の概要を紹介することを目的とした。方法 山形県および山形市(中核市)のプレスリリース情報を基に感染者の疫学情報をリスト化し,無料統計ソフトを用いて時空間マップ(自由に回転,拡大・縮小が可能な3次元グラフィクスを含むhtmlファイル)を作成した。時空間マップの底面には,山形県地図を配置した。各感染者は,XY平面の居住地市町村(代表点から規定範囲でランダムに配置)とZ軸の発病日(推定を含む)の交点にプロットした。また,色分けにより,感染者の年齢群,感染経路を示した。さらに,県外との疫学的関連性を有する感染者には,都道府県名等を挿入した。完成した時空間マップは,山形県衛生研究所ホームページ上で公開し,随時更新した。活動内容 2020年8月に時空間マップの公開を開始し,以降,山形県で経験した第六波までの流行状況を公開した。その中で確認された,第一波(2020年3~5月)から第五波(2021年7~9月)までに共通していた流行の特徴をまとめ,ホームページ上に掲載した。あわせて,その特徴を踏まえた感染対策(山形県外での流行と人の流れの増加の把握,飲食店クラスターの発生抑止,および家庭内感染の予防)を地域住民に提言した。2022年1月以降の第六波では,10歳未満,10代,そして子育て世代の30代の感染者が増加し,保育施設・小学校におけるクラスターも増えていたことから,これら施設においてクラスターが発生した際の家庭内感染の予防徹底を呼びかけた。結論 時・場所・人の情報を含むCOVID-19流行状況をまとめた図を作成・公開する中で得られた気づきを基に,地域住民に対して具体的な感染対策を提言することができた。本報告は,自治体が公表している感染者情報を用いた新たな公衆衛生活動の方策を示した一例と考えられる。
著者
加藤 泰久 喜多 敏博 中野 裕司 鈴木 克明
出版者
教育システム情報学会
雑誌
教育システム情報学会誌 (ISSN:13414135)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.200-211, 2013-07-01 (Released:2018-04-25)
参考文献数
26
被引用文献数
1

This paper describes an evaluation to verify the reliability, sensitivity, and effectiveness of the checklist. An improvement of the checklist is also described. The checklist, based on flow theory, was developed as a support tool for teachers and courseware designers to redesign learning materials and environments from the view point of motivational design. After the literature review of the applied research on flow theory to the educational field, it is found that there are few practical tools proposed. This paper focuses on the formative evaluation of the flow-theory-based checklist, which has been already proposed, and the verification of its reliability, sensitivity, and effectiveness. To carry out the whole evaluation experiment, the e-learning materials were developed and the preliminary experiment, the expert review, and the evaluation experiment were performed. As a result, the checklist is found to be practical enough and the future tasks are clarified.
著者
江村 恒一 加藤 正隆 渡辺 英治
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.1102-1107, 2022 (Released:2022-10-11)
参考文献数
13

思い込みや動静不注視などの交通事故要因には,人の予測特性が作用していると考えられる.本稿では,大脳皮質の動作原理として有力な仮説のひとつである予測符号化理論を組み込んだ深層学習機を用いて,運転において人の視覚が走行環境をどのように予測しているかをシミュレーションする新しいアプローチを提案する.
著者
加藤 正隆 江村 恒一 渡辺 英治
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.1108-1113, 2022 (Released:2022-10-11)
参考文献数
15

思い込みや動静不注視などの交通事故要因には,人の予測特性が作用していると考えられる.本稿では,人の視覚をシミュレートする深層学習モデルを用いて,実際の走行映像から人が認知したであろう映像を生成し,実際の映像と比較分析することで,交通ヒヤリハットに影響を及ぼし得る人の予測特性の知見を得たので報告する.
著者
加藤 顕 沖津 優麻 常松 展充 本條 毅 小林 達明 市橋 新
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.169-174, 2015 (Released:2016-04-19)
参考文献数
21
被引用文献数
5 1

ヒートアイランド現象の緩和対策として,都市緑地による熱環境緩和効果が期待されている。これまでの緑化対策では樹高しか着目されておらず,樹冠構造については考慮されなかった。樹冠構造の異なる緑地を対象に,樹冠構造の発達が地表面温度に影響するか検討した。その結果,樹冠の厚みが増すと日中の表面温度を下げ,夜間の表面温度を下げないことがわかり,昼夜間の温度変化を緩和する効果があった。そのため,樹冠構造を発達することが,都市林におけるヒートアイランド現象緩和機能を強化することがわかった。
著者
加藤 大樹 李 嘉誠 能登 正人
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022)
巻号頁・発行日
pp.2J4GS1003, 2022 (Released:2022-07-11)

近年、株価予測に関する研究が盛んに行なわれている。株価予測では始値や終値を利用して予測を行うテクニカル分析が主流となっている。この手法ではデータの傾向を掴み予測するため、データによって予測のしやすさが異なる。従来は主に日足、研究内容によってはその他の分足などが人の手によって選択されてきた。現状、選択した足が最も適切である根拠が薄く、結果をより改善できる可能性が存在する。本研究では、機械学習と統計的手法の結果を関連付ける手法を提案する。実験では、USDJPYをベースに複数の時系列を使用する。まず、予測しやすい足の調査を簡単なLSTMモデルを用いて行う。その結果に対して統計的な裏付けを行うことで、説明可能性への足がかりを掴むことを目的とする。実験の結果、足ごとの予測精度に違いがあることが分かった。また、データとの相関も確認できた。最後に、本研究を利用して説明可能性を広げる機会について述べる。