著者
佐々木 裕 磯崎 秀樹 平 博順 廣田 啓一 賀沢 秀人 平尾 努 中島 浩之 加藤 恒昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.401, pp.17-24, 2000-10-20
被引用文献数
16

本稿では, いくつかの質問応答システムを独立に作成し, 50問の質問文に対する性能評価を行なった結果を報告する.質問応答システムは1999年のTREC-8のQAタスクの開催以降注目を集めており, 次のような点で従来の情報検索や情報抽出と異なっている.従来の情報検索では, 質問に対する答えを文書の単位で列挙していたが, 質問応答システムは質問の答えを記述した部分を返す.また, 従来の情報抽出は対象分野と抽出項目があらかじめ限定されていたが, 質問応答では, 抽出する項目が質問文により自由に決まる点で異なっている.本稿は, 今後の質問応答システム研究の参考とするため, 日本語QAシステムの性能のベースラインを探るとともに, 日本語QAシステムの比較・評価法を紹介するものである.
著者
加藤 由美子 豊瀬 恵美子
出版者
帝京短期大学
雑誌
帝京短期大学紀要 (ISSN:02871076)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.21-24, 2004-03-31

幼児を体格指数で3群(正常群、やせ群、肥満群)に分類し、その食事状況とTC・TGとの関連を比較、検討し以下の様な知見を得た。1)総コレステロール・中性脂肪値は、正常値よりやせ、肥満群が高く、正常群と肥満群の中性脂肪値には有意差が見られた(p<0.05)。2)食物摂取頻度で、やせ群は正常群に比べ野菜ソテーの摂り方が有意に少なく(p<0.01)、肥満群は正常群に比べ野菜、野菜ソテーの摂り方が有意に少なかった(p<0.05/p<0.01)。3)よく食べるおやつで、やせ群はスナック菓子、プリン・ゼリー類、チョコレート、煎餅が多く、肥満群は菓子パン、キャラメル・飴類、饅頭・羊羹類が多く有意差が見られた(p<0.001)。4)よく食べる夜食で、やせ群は菓子パン、キャラメル・飴類、饅頭・羊羹が多く、正常群は煎餅、チョコレート、プリン・ゼリー類が多く有意差がみられた(p<0.001)。5)総コレステロール・中性脂肪値は、正常群が最も低く、3群間の野菜、おやつ、夜食の摂り方に関連があると推論された。

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著者
黒田 真也 広報誌編集委員会 加藤 千恵 平岡 秀一 須藤 靖
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.3-6, 2009-09

生物情報科学科、起動!/「連載:理学のキーワード」が単行本化!この9月に出版/参加者数3300人を記録した理学部オープンキャンパス2009/理学部オープンキャンパスあれこれ/ガリレオが見た宇宙、見なかった宇宙~世界天文年・七夕講演会~
著者
加藤 博 柏木 健一 松本 弘 岩崎 えり奈 斎藤 修 北澤 義之
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

社会調査での世帯単位でのミクロデータの収集とそれのパネル化を中心に、エジプトとヨルダンを中心としたアラブ諸国が現在直面している社会経済問題を多角的かつ実証的に明らかにするための基礎データ・情報を収集し、そのデータベース化を計った。なかでも、世帯単位のマクロデータのパネル化を重視し、そのために、過去に世帯調査を行った村や町において追跡世帯調査を実施した。現在、それらのデータ・情報の解析を進め、その成果の一部はすでに学会報告や学術雑誌への投稿などで公表しているが、その結果、世帯を静学的な経済行動において分析するほか、異時点間の変動の解明によって動学的に分析する基礎が築かれた。
著者
澤田 英夫 岡野 賢二 藪 司郎 加藤 昌彦
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

ビルマ語はチベット=ビルマ語派ビルマ語群に属する東南アジアの主要言語の一つで、12世紀にまで遡る大量の文字資料を持つ。本研究では、ビルマ語および隣接諸言語の碑文テキストを外注入力し、写真撮影調査で得られた碑文画像も参照しつつ電子コーパス化した。この碑文コーパスに基づき、ビルマ語の音韻・文法およびビルマ文字の体系の通時的研究を行った。また碑文コーパスとフィールド調査で得られた言語データに基づき、ビルマ語・ビルマ文字と周辺少数民族言語・文字の間の相互影響の研究、ならびに、ビルマ語群マル下位語群の祖語の再構に向けての研究を行った。現在、碑文コーパスのオンライン公開の準備に向けた作業を行っている。
著者
土井 誠 善 正二郎 奥田 充 中村 宏子 加藤 公彦 花田 薫
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.181-188, 2003-08-25
被引用文献数
8

1998年1月及び1999年6月に静岡県で,また2001年には佐賀県で施設栽培のトルコギキョウに,葉にえそやえそ輪紋等の症状が発生した.これら発病株からウイルスを分離し,T2, T3, SGA及びSG1分雑株を得た.4分雑株の汁液接種によりトルコギキョウで原病微が再現された.T2及びT3分離株の宿主範囲は狭く,13科25種の植物のうちで,3科4種のみに全身感染した.T2及びSG1分離株はミカンキイロアザミウマでは媒介されず,ネギアザミウマのみにより媒介された.発病株を電子顕微鏡で観察した結果,平均粒子径85nmの球状粒子が認められた.DAS-ELISA法でT2及びT3分離株ともにIYSV抗体と強く反応したが,TSWV及びINSV抗体には反応しなかった.4分離株のヌクレオキャプシドクンパク質のアミノ酸配列を解析した結果,T2及びSG1分離株はオランダで発生したIYSVと相同性がそれぞれ97.8%,97.1%であり,T3及びSGA分離株はブラジルで発生したIYSVとのそれが97.4%, 97.8%であった.以上から,4分離株をIYSVと同定した.本病害をえそ輸紋病と命名する.IYSVのトルコギキョウヘの病原性は系統により多少異なることと,IYSVに対するトルコギキョウの感受性には品種間差があることが明らかとなった.
著者
土橋 昌 中山 英久 加藤 寧 JAMALIPOUR Abbas
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.627, pp.73-76, 2006-02-23

デジタルコンテンツの配信をセキュアに保つDRM(デジタル著作権保護)技術に注目が注がれている.トレイタートレーシング技術は,DRM技術の一種であり,配信側がコンテンツの視聴状況を把握する技術である.その例として,電子透かしを用いる手法や暗号配信の際の暗号鍵を利用するものがある.しかし,コンテンツに対する加工情報を利用するそれらの手法では,ユーザ側での不正な加工によりトレーシングを無効化される可能性を払拭できない.ユーザ側での不正な加工を防ぐためには,ネットワーク上のルータで加工情報を解析しなければならない.しかしながら,現在の高速広帯域ネットワークにおいては,流れているパケットの解析が非常に高負荷であるため,現実的ではない.したがって,加工情報以外の情報を用いる手法を検討する必要がある.本稿では,ストリーミング再生中のトラヒック量の変化に着目したトラヒックパターンを用いて,コンテンツを視聴しているか否かを判定する手法を提案する.提案手法は,無線環境でエラーが頻発することを考慮し,動的な判定方法や崩れた波形のマッチング方法についても検討を行った,画期的なトレイタートレーシング技術である.実際にPCを用いた実ネットワークにおける実験環境を構築し,有線だけではなく無線においても提案手法が有効であることを確認する実験を行い,良好な結果が得られたことを示す.
著者
加藤 隆吉
出版者
人体科学会
雑誌
人体科学 (ISSN:09182489)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.43-47, 1999-10-30

This study is based on an investigation of 356 patients who complained about an unidentified clinical syndrome during the period between 1983 and 1994. This unidentified clinical syndrome, with its diversified symptoms and deep-rooted factors, is a serious problem. The patients suffer for long periods of time with no appropriate treatment. Many of them repeatedly visit medical facilities, receive folk remedies or resort to religion. Up to 28% engage in antisocial behavior such as pachinko gambling addiction, consumer-loan addiction, kitchen-drinking and drug dependency. The more the patients become absorbed in these diversions, the lighter their symptoms seem to become. Husbands who have been affected by these unidentified clinical syndromes in their wives can take refuge in divorce or even sexual abstinence, but frequently mistreat their children. The incidence of problem children who refuse to attend school and exhibit anorexia nervosa as an escape mechanism is on the increase, and they are also left adrift without receiving effective clinical treatment. Problem children in themselves cause problems, but their mothers are frequently the root-cause. In addition, in many cases, their fathers are involved as well. Resolving the family's problems is the most important task. If the couples remain sexless, with the wives thus going into menopause at an early age, they will become susceptible to the unidentified clinical syndrome. Why do they engage in sexual abstinence? The reason for it is a sexual disorder. Male sexual disorders can be detected rather readily, but female cases are difficult to detect. In the meantime, family problems occur from causes buried in the subconscious mind. These couples experience the unidentified clinical syndrome with a sexless relationship.
著者
加藤 肇 山口 富夫
出版者
日本植物病理學會
雑誌
日本植物病理学会報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.p607-612, 1982-12
被引用文献数
1

シコクビエいもち病菌の2つの交配型Aおよびaに属する, それぞれ2株の標準菌株とイネいもち病菌をオートミール培地上で対ぢ培養により交配し, 後者の交配型を決定した。イネ菌は世界20か国, すなわち, アフリカのセネガル, ギニア, マリ, コートジボアール, オートボルタ, カメルーン, エジプト, ウガンダ, マダガスカル, 西ヨーロッパのイタリア, アジアのインド, タイ, マレーシア, インドネシア, フィリピン, 中国, 日本, 南アメリカのコロンビア, スリナム, ブラジルから集めた718菌株である。172株はA型, 18株はa型で, 残り528株は子のう殻を形成せず, 交配型不詳であった。Aおよびa型に属するイネ菌を相互に交配した結果, 一部の組合せで子のう殻, 子のう, 子のう胞子が形成された。これらの形態, 大きさは Magnaporthe grisea (Hebert) Barr に類似した。