著者
城野 靖朋 金井 秀作 後藤 拓也 原田 亮 藤高 祐太 谷出 康士 長谷川 正哉 大塚 彰
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.533-537, 2013-08-20

〔目的〕本研究の目的は,運動課題と認知課題の二重課題練習において,注意に関する指示の影響を明らかにすることである.〔対象〕健常成人60名を対象とした.〔方法〕二重課題練習で注意を運動課題に向ける条件,認知課題に向ける条件,注意の指示を与えず自由選択できる条件,練習を実施しない条件を設定し,練習前後の各課題パフォーマンスを評価した.〔結果〕dual-taskの運動課題パフォーマンスおよび高難易度運動課題パフォーマンスは,練習期の注意配分を自由に選択できる条件で向上した.〔結語〕健常成人を対象にした本研究では,注意の指示を与えない二重課題練習が,運動課題パフォーマンス向上に効果的である可能性が示唆された.<br>
著者
原田 恵理子 福田 麻莉 神野 建
出版者
東京情報大学
雑誌
東京情報大学研究論集 (ISSN:13432001)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.55-63, 2014-09-30

本稿は、大学生を対象とした文章力を向上させる授業実践の効果を検討することを目的としたものである。調査対象者は大学1年生13名であり、計15回の授業実践を実施した。実践の効果の指標として、読み方略尺度と自由記述による文章力テストを用い、実践前と実践後に測定を行った。t検定を行った結果、実践を通じて命題的方略の使用が増加したことが明らかとなり、本研究で実施した授業実践に一定の効果があることが示された。
著者
浅野 有紀 横溝 大 藤谷 武史 原田 大樹 清水 真希子 松中 学 長谷川 晃 田村 哲樹 松尾 陽 加藤 紫帆
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

研究2年目に当たる本年度は、トランスナショナルローを巡る法的・政治的問題についての理論研究をさらに進めると共に、組織規範動態WGと国際金融規制WGにおいて、実証研究に向けた本格的検討を開始した。先ず、理論研究については、3回の全体研究会を開催し(2017年7月、8月、及び、2018年2月)、共同研究者や国内の他の研究者による報告を基に意見交換を行い、知見を深めた。具体的に扱ったテーマは、「トランスナショナル・ローと法哲学の課題――多様な正統性と機能主義的考察」、「グローバルな土地収奪のトランスナショナル・ローの観点からの研究」、「解釈主義的法理論とトランスナショナル・ロー」、「立法過程と政治学の応用」、「批判法学から法多元主義、法多元主義から批判法学へ-無意識的な『法の帝国』化について」、「グローバル・ガバナンスと民主主義-方法論的国家主義を超えて」である。また、実証研究については、組織規範動態WGが2回の会合を(2017年9月、12月)、国際金融規制WGが1回の会合を(2018年3月)開催し、実証研究を進める際のテーマの選定や方法について検討を重ねた。その上で、各研究分担者が、3年目以降にさらに理論又は実証研究を進展させるべく、その基礎となる論稿を中間的成果として日本語・英語で執筆・公表した。具体的には、'Self-regulations and Constitutional Law in Japan as Seen From the Perspective of Legal Pluralism'、「法多元主義の下での抵触法」、「グローバル・ガバナンスと民主主義」、「グローバル化と行政法の変容」、「ソフトロー」、「コーポレートガバナンスと政治」、「グローバル資本規制」等である。
著者
原田 生功磨 國井 博史 小山 新一郎 勝見 さち代 村上 信五
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.109-115, 2009 (Released:2010-07-01)
参考文献数
22
被引用文献数
3

口蓋扁桃摘出術における周術期抗生剤の投与期間を手術当日のみから術後3日以上に延長, 術後経過をカルテで追跡した. その結果, 抗生剤投与日数を3日以上に延長しても術後出血率, 解熱鎮痛剤使用数, 発熱の有無に影響がみられなかった. 周術期の抗生剤投与は手術当日のみで十分と考えられたが, 術後出血例の検討では局所感染を伴うものもあった. 術前より術野の常在菌叢, 薬剤感受性を把握し最適な抗生剤を使用するなど症例毎に感染対策を行うことが良いと思われた. 一方, 抗生剤使用期間にかかわらず, 解熱鎮痛剤の使用が多いと, 有意に術後出血が増加した. その原因は不明であり解熱鎮痛剤の抗血小板作用なども含め今後の検討を要する.
著者
原田 智也 西山 昭仁 佐竹 健治 古村 孝志
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2016年大会
巻号頁・発行日
2016-03-10

京都・奈良の日記には,明応七年六月十一日(ユリウス暦1498年6月30日)の申の刻(午後3〜5時)に“大地震”と記録されている.また,江戸時代に編纂された史料では,鹿児島県から山梨県にかけて大地震が記録されている.特に,江戸時代初期に書かれた『九州軍記』という軍記物語には(以下,“軍記”と呼ぶ),九州地方における,この地震による大被害が記述されている(ただし,地震の発生時刻は,巳の刻(午前10〜12時)と書かれている).軍記は,明応七年六月十一日の地震から100年以上後に書かれた文学作品であるにもかかわらず,九州における地震被害の記述は,多くの地震学者に無批判で受け入れられ,この地震の震源を推定するための情報として重要視されてきた.宇佐美(1987)は,軍記における記述の信頼性は低いとしながらも,京都およびその以東で申の刻に記録された地震と,軍記に記述された巳の刻の地震とを別々の地震と考え,巳の刻の地震の震央を日向灘に推定した(M7.0〜7.5).ただし,震央の精度は100km程度としている.都司・上田(1997),都司(1999)は,軍記の被害記述の一部を津波の描写であるとし,また,中国上海における同日の水面動揺(宇津,1988)も同じく津波であると考え,六月十一日の地震を,同年八月廿五日(9月11日)に発生した明応東海地震に先行した南海地震であると主張した.石橋(1998,2002,2014)は,軍記の記述と上海の水面動揺を津波とする解釈には無理があることを指摘し,さらに他の史料の精査により,六月十一日の地震は南海地震でありえないとした.なお,石橋(1998,2002,2014)は,この地震が,1909年宮崎県西部の地震(M7.6)のような,九州下のスラブ内大地震である可能性もあるとしている.また,「[古代・中世]地震・噴火史料データベース(β版)」では,「14~16時頃に京都で強い地震の揺れを感じた。被害は記録されていない。三河の堀切や熊野地方の新宮も強く揺れた模様。この日午前10時頃に日向灘で大地震が起きて九州で大災害とする説があるが、根拠とする『九州軍記』の記事は疑問である。」という綱文が立てられている.以上のように,この地震の震源について議論が続いているが,この議論を解決するには,九州における地震被害の有無を検討する必要がある.そのためには,軍記における被害記述の信頼性を確かめる必要があるので,本研究では,軍記の成立過程と被害記述の検討とを行った.その結果,以下の理由により,軍記における被害記述の信頼性は非常に低いと考えられ,明応七年六月十一日の地震による九州での大被害の有無は不明,あるいは,無被害である可能性も高いことが分かった.したがって,六月十一日巳の刻の地震が日向灘の大地震であるという説は再考が必要である.(1)地震被害の記述には,具体的な地名が無く,大地震による一般的な被害の描写である印象を受ける.(2)被害記述後に,過去の大地震が列挙されているが,このことから作者が過去の大地震を調べることができたことが分かる.よって,明応七年六月十一日の地震も,年代記等から調べられた可能性がある.(3)誇張された地震発生時刻に関する記述から,この地震が巳の刻に発生したと読めるが,この時刻は,明応東海地震の発生時刻である辰の刻に近い.実際,同時代史料である『親長卿記』や『塔寺八幡宮長帳』では,明応東海地震の発生時刻を巳の刻としている.したがって,軍記の作者が,明応東海地震と六月十一日の地震を混同していた,あるいは,混同して記された史料に基づいて,六月十一日の地震を描写した可能性がある.(4)地震の記述がある章は,明応七年に終わる章と永正二年(1505年)から始まる章との間にあり,文亀三年(1503年)の大飢饉と,度重なる災害による人々の苦しみも記されている.したがって,この章は後に続く物語の舞台設定の性格が強く,地震被害も物語を盛り上げるための創作である可能性も考えられる.(5)軍記には,僧了圓による慶長十二年(1607年)四月と記された序がある.序によると,軍記は,肥前国松浦郡草野村(現福岡県久留米市)において,烏笑軒常念(文禄四年(1595年)没),草野入道玄厚によって書き継がれ,慶長六年(1601年)に完成した.また,軍記完成から約250年後の史料であるが『橘山遺事』によると,了圓も軍記の修正と補筆を行っていたようだ.よって,玄厚(と了圓)は,文禄五年(1596年)の慶長豊後地震を近くで体験していると考えられ,その体験や情報が軍記の記述に影響した可能性も考えられる.本研究は,文部科学省委託研究「南海トラフ広域地震防災研究プロジェクト」の一環として行われた.
著者
原田 経子 小泉 武栄
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
季刊地理学 (ISSN:09167889)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.1-14, 1997
参考文献数
25
被引用文献数
3 1

平標山 (1983. 7m) の山頂から東に伸びる尾根には, パッチ状の裸地が多数分布し, 階段状構造土によく似た段々を形づくる。本研究ではパッチ状裸地の成因とその拡大速度を知るために, 裸地の北側の縁にある高さ20cm程度の小崖に測定棒を埋設し, 崖の後退速度を計測した。<br>小崖の後退速度は平均して年に1.8cmであった。この値は Perez (1992) がベネズエラの高山から報告した0.69cm/年の3倍近い。小崖での侵食量は5~7月頃最大となるが, これは春先, 凍土が融解することによって礫が緩み, 土壌や植物の根も霜柱などによってほぐされたところに, 強い南風が吹くことによって生じている。小崖の上部は植物の根が土壌を固定していひさしるため, 侵食されにくく, 基部の方が先に削られる。その結果小崖上部は庇となって突き出るが, それはやがて崩落し, 侵食されて消滅する。<br>わが国の高山によくみられるパッチ状裸地には, その向きから北西の季節風によって形成されたと考えられるものが多い。しかし平標山の場合は春と秋の強い南風が侵食の主因になっており, この点が非常に特徴的である。
著者
原田 雅子 大久保 三四朗 高 仁子 田村 隆生 森 敦子 山口 恵美子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.315-321, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)

オリンピックの経済効果は,競技会場新設や観戦関連消費等の「直接効果」よりも,都市インフラ整備や観光需要増加による「間接効果」が大きいと試算されている。そこで本稿は,東京オリンピック組織委員会のプロジェクト長から要請を受けたプロジェクトメンバーという設定で,東京オリンピックを『見せる場』として,インフラ輸出,観光需要を増加すべく,体験・体感を通して訪日外国人にアピールすべき日本技術・文化を検討した。アピールすべき日本技術・文化の選定は,「マーケットイン」の視点で訪日外国人のニーズを重視した。ニーズ抽出にはグローバルなオープンデータを活用し,対応する日本技術シーズは特許・学術文献解析と企業情報から選定,文化シーズについては日本政府のクールジャパン戦略や各省庁の情報から選定し,日本技術・文化の体験・体感方法までを総合的に検討した。
著者
渡辺 勇士 井上 愉可里 原田 康徳
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.468-473, 2017-05-15

ビスケットはコンピュータの専門家ではない人でもプログラミングを楽しく理解できるツールである.2016年にアプリ版がリリースされ,タブレットで使えることによって,指で操作できるため,ペンを使うことに慣れていない児童でも,ストレスを感じずにプログラムをつくることができる.ビスケットは開発されてから,言語の進化と同時にビスケットの教え方も進化してきた.根底にある原理は「子供たちの驚きと喜びを最大化する」ように情報を提示することである.本稿では,実際の子供たちへの教え方になぞって,我々がどのように子供たちに教えているのか解説する.
著者
備前 嘉文 原田 宗彦
出版者
Japanese Association for Sport Management
雑誌
スポーツマネジメント研究 (ISSN:18840094)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.19-32, 2010
被引用文献数
3

The use of celebrity endorsers is widespread in many countries. Today, many companies use famous athletes as endorsers for their products. These athletes are expected to accomplish a number of marketing objectives, such as capturing consumers' attention, building a positive image of a product, and increasing consumers' purchase intentions. However, despite the widespread use of athletes as endorsers, the influence of athlete endorsers on consumer behavior has not been well-understood. The purpose of this study is to examine the influence of athlete endorsers on consumers' purchase behaviors through the elaboration of the construct "attractiveness of athletes." This research consisted of two studies. The first study was conducted to identify the factors of athletes' attractiveness using an exploratory factor analysis. The second study examines what effects the attractiveness has on consumers' purchase behaviors. In Study 1, four factors underlying the attractiveness of athletes emerged. In Study 2, the influence of athlete endorsers on consumer behavior was discussed, followed by a reporting of the results.
著者
原田 佳澄 木村 圭佑 岩田 研二 河村 樹里 古田 大貴 坂本 己津恵(MD) 松本 隆史(MD) 櫻井 宏明 金田 嘉清
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌 第28回東海北陸理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.85, 2012 (Released:2013-01-10)

【目的】 回復期リハ病棟で歩行を含む日常生活活動が改善し退院に至るも、退院後の不活動により再入院という例が存在する。しかし、回復期リハ病棟退院後の活動量を定量的に測定した研究報告は少なく、具体的な予防策がない。そこで、活動量の計測方法として使用される歩数計に注目した。本研究の目的は回復期リハ病棟退院前後における歩数の変化を明らかにし、入院時、退院後の運動指導に役立てるものである。今回は活動量計を用いて入院時から退院後3か月間の活動量の変化について経過を追った一症例を報告する。【方法】 症例は70歳代女性で当院回復期リハ病棟の入院患者である。左被殻出血を発症、右片麻痺を呈し、発症30日後当院回復期リハ病棟に転院し、発症115日後自宅退院となり、週2回の頻度で当院通所リハ短時間利用を開始した。評価より、当院入院時SIAS-m3-4-4-4-3、退院時SIAS-m5-4-5-5-4であった。移動手段は、入院時病棟内歩行器歩行自立、入院2週間後院内歩行器歩行、病棟内T字杖歩行自立、入院1か月後院内T字杖歩行自立、退院後屋内は独歩自立、屋外はT字杖歩行自立となった。また、退院後の目標歩数を退院直前の平均歩数5,000歩とした。計測は、パナソニック社製アクティマーカーを非麻痺側腰部に装着して行った。計測期間は、入院時、入院1か月後、入院2か月後(退院直前)、退院1か月後、退院2か月後、退院3か月後に各4日間、入院時は9時~17時、退院後は9時~就寝まで計測を行った。今回は各期間4日間の平均歩数のみとし、データ解析は、アクティマーカー解析ソフトを用いて行った。 本研究は当院倫理委員会の承認を得て行い、対象者には口頭にて十分な説明を実施し、書面にて同意を得た。【結果】 9時~17時までの平均歩数は、入院時2,609±521歩、入院1か月後5,168±317歩、入院2か月月後(退院直前)4,636±1,034歩、退院1か月後3,135±435歩、退院2か月後2,684±853歩、退院3か月後3,360±1,076歩であった。退院後の17時~就寝までの平均歩数は、退院1か月後595.5±8歩、退院2か月後1,475±16歩、退院3か月後2,392±27歩であった。【考察】 先行研究では、回復期リハ病棟入院中の平均歩数は、2,483歩(9時~17時)と報告している。今回、入院中の平均歩数は先行研究を上回っていた。また、退院1か月後の歩数が減少した理由は、冬季であったため屋外での活動が減少し、屋内中心の活動になったと推察された。そのため、気候や天候に合わせて対応可能な指導が必要になる。また入院時より定期的に歩数計測を行うことで、運動に対する動機付けができモチベーション維持につながったと推察された。退院後、17時以降に歩数の増加がみられた理由は、入院生活は非日常的な生活であり、退院後の活動時間と相違があったと推察された。そのため、退院後の1日の生活リズムに合わせて、運動指導を行っていくことが必要である。【まとめ】 活動量を意識させる上で、入院中より歩数計を使用し、目標歩数の設定、及び病棟と共通の活動量指標としての活用が重要である。今後は、対象者を増やし、退院後の活動量を維持するために必要な退院時の活動量、また退院後の介護保険サービスの種類、頻度を明らかにし、リハビリ介入の頻度調整に繋げていく。
著者
原田 勝弘 田中 直樹
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1150, pp.99-101, 2014-12-22

ヘッドマウントディスプレー(HMD)を使ったゲームのデモ映像が、2014年の東京ゲームショーで大反響を呼んだ。プレーヤーが大学生の家庭教師になって、女子高生の部屋に勉強を教えに行くという設定の「サマーレッスン」だ。来場者の人気が過熱して、展示が1日で…