著者
福田 亮子 原田 文雄 奥村 太作
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.259-278, 2018-09-01 (Released:2019-02-28)
参考文献数
113

Frequent traffic accidents caused by older adults became a serious social problem in Japan. In order to decrease the number of traffic accidents and victims, older adults are now encouraged to give up their driver’s license, when they become anxious about their driving ability or are diagnosed as dementia. However, it poses problems for their social lives, and even takes away their fun or something to live for. In worst cases, not only quality of life (QOL), but also activities of daily living (ADL) may deteriorate. Technologies such as driver assistance systems or automated driving system compensate declined functions of human beings and secure their mobility. Especially full automation driving system is expected to secure higher safety. However, their fun and something to live for are not brought back by such a full automation system. To ensure both safety and fun, the idea of “person-centered care” would be a good reference. Within person-centered care, the care recipient is considered as an independent and capable individual with his/her own abilities to make informed decisions. Caregivers take the whole person into account including one’s abilities, or resources,wishes, health and well-being as well as social and cultural factors. Advanced driving assistance system in near future is expected to sense the “driver” continuously, to give some suggestions or to support discreetly regarding both his/her condition and moods at the right time, so that the person can drive safely with fun.
著者
武智 多与理 原田 和樹
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成23年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.58, 2011 (Released:2011-08-30)

セリシンタンパク質の抗酸化性についての考察○武智多与理1)、原田和樹2)1)平安女学院大学 2)水大校【目的】蚕の繭を構成するセリシンは、絹糸タンパク質であるフィブロインを接着するタンパク質であり、繭に20~30%含まれている。近年になりセリシンの物理・化学特性(粘性,乳化性,抗酸化性,チロシナーゼ阻害活性等)が報告され、化粧品や医薬品分野での利用が提案されている。私たちは、セリシンの様々な化学的特性の中の抗酸化性に着目し、具体的な抗酸化活性値を明らかにすることを試みた。本研究では4種類の方法を用いてセリシンのラジカル捕捉活性を測定し、その抗酸化性について検討した。【方法】セリシン試料は、異なる繭から調整したセリシン粉末2種類(緑繭、白繭由来)を使用した。緑繭はあざやかな黄色の繭で、セリシン粉末にケルセチンなどのフラボノール色素を含んでいる。抗酸化測定試料は、セリシン粉末に水を加えて磨砕し、遠心分離(15,000×g、4℃、15分)後、上清をろ過して調整した。調整した抗酸化測定試料について、DPPH法、化学発光法、ORAC法、及びESR法の4法でラジカル捕捉活性を測定した。【結果】4法での測定により、数種類のラジカル捕捉活性を知ることができる。いずれの方法でも、2種のセリシンタンパク質は高い活性を示した。DPPH法では緑繭セリシンが白繭セリシンの約1.3倍、ORAC法では約2倍の抗酸化能を示した。化学発光法では緑繭セリシンと白繭セリシンの抗酸化能はほぼ同程度であった。一方、ESR法では白繭セリシンが緑繭セリシンよりはるかに高い抗酸化能を示した。これらの結果から、セリシンタンパク質が高い抗酸化性を持つことが明らかになった。これまで言われてきたセリシンタンパク質の抗酸化性について、具体的な抗酸化能の測定値により裏付けることができた。
著者
米田 稔 瀬戸口 浩彰 原田 浩二 福谷 哲 高橋 知之
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

福島第一原発事故で放射能汚染された地域の復興では、森林活動の復活が欠かせない。本研究では、実際に被災した村が考える森林を活用した復興のあり方を実現するための知識の普及、技術の確立、村有林等を対象としてモデル事業を実施した場合の有効性の検証を行う。その研究内容は大まかには以下に分類される。1.森林を活用した住民の生活時間パターンの把握とそのパターン毎の被曝量評価2.現地での天地返し法を主たる除染法とした線量削減効果の評価3.様々な健康リスクを考慮した森林活用健康生活モデルの提案4.村有林を対象としたパイロット除染事業の可能性検討と効果の予測これらの研究を実施し、帰還地域の復興加速化に貢献する。
著者
原田 隆平 Vladimir Sladek 重田 育照
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.199-201, 2019 (Released:2020-02-26)
参考文献数
7

Nontargeted parallel cascade selection molecular dynamics (nt-PaCS-MD) is a rare event sampling method of proteins, which does not rely on knowledge of the target structure. nt-PaCS-MD is an extension of targeted PaCS-MD (t-PaCS-MD). In nt-PaCS-MD, it makes use of cyclic resampling from some relevant initial structures to expand the searched conformational subspace. Reliable identification of these initial structures is the key to using nt-PaCS-MD. In the present study, we introduce the moving root-mean-square deviation (mRMSD) as a metric for identification of these statistical conformation outliers. mRMSD can be calculated for any ith geometry in the trajectory generated by short MD runs. The reference to which the mRMSD relates is the close surrounding of the ith conformation, often the (i-1) st one. Based on mRMSD, we show that it increases its effectiveness compared to the conventional MD.
著者
井上 秀保 高野 喜名 OUYANG Wenwen 伊藤 卓 THAWONMAS Ruck 原田 智広
雑誌
2018年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集 (ISSN:1884197X)
巻号頁・発行日
vol.2018, 2018-09-21

キュリオシティドリブンとは、人間などが持つ好奇心によって環境や目標へのアプローチの探索を行う概念である。これを強化学習に適用し、多様な探索を行わせることで、格闘ゲームにおけるキュリオシティドリブンの有用性を検証する。
著者
野口 隼 石井 稜大 伊藤 卓 原田 智広 THAWONMAS Ruck
雑誌
2018年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集 (ISSN:1884197X)
巻号頁・発行日
vol.2018, 2018-09-21

Open Loopに基づくRolling Horizontal Evolutionary Algorithm (RHEA)を用いたペルソナの実現を提案する。本稿では、リアルタイムゲームにおいての有用性が高いRHEAを対戦格闘ゲームに適用し、ペルソナと呼ばれるプレイヤーのプレイスタイルを実現する。
著者
小峰 幸夫 林 美木子 木川 りか 原田 正彦 三浦 定俊 川野邊 渉 石崎 武志
雑誌
保存科学 = Science for conservation
巻号頁・発行日
no.50, pp.133-140, 2011-03-31

Extensive survey of beetles with sticky insect traps (about 27,000 traps) in about seventy historic buildings in Nikko World Heritage site was performed from the end of April to August 2010. Several species of Anobiid were found on the sticky traps: Priobium cylindricum, Trichodesma japonicum, Sculptotheca hilleri, Hadrobregmus pertinax, and Oligomerus japonicus. Some of them had caused severe infestation at certain buildings. There is little information about the anobiid species, but from the sporadic patterns of numbers of anobiids on sticky traps in many buildings over fairly vast areas, it is supposed that these anobiids may inhabit the natural places (forests) around the historic buildings. Nicobium hirtum is a well known anobiid which infests wooden objects and buildings in Japan. But surprisingly, we did not observe the species in the surveys in the Nikko area. Adult insects were most significantly caught on sticky traps from May to July. Since there is little information about these kinds of anobiids, this trapping survey provided important information about the characteristics of the insects and ideas for appropriate countermeasures to protect the buildings from the insects.
著者
原田 征宏 崎田 省吾 西本 潤 西村 和之
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第25回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.425, 2014 (Released:2014-12-16)

カキ殻には、重金属や有機汚濁物質などに対する吸着能があることが知られており、微生物の付着機能も期待できることから、付着残渣を除去し、有機物含有量を下げたカキ殻を埋め立てると、埋立層の安定化促進に寄与すると考えられる。 本研究では、廃カキ殻を埋立層に投入した際の影響を調べることを目的として、廃カキ殻の環境庁告示第13号法試験(JLT13) 、pH依存性試験、重金属または栄養塩類の吸着実験を行った。また、アルカリフォスファターゼ(ALP)活性を測定した。 埋立地の環境下では、廃カキ殻からの重金属の溶出は、埋立基準値未満となることが分かった。また、廃カキ殻には、重金属、PO43--P、NH4+-N、NO3--Nに対する吸着能があった。さらに、ALP活性が認められたことから、微生物付着担体としての機能も有すると考えられた。したがって、廃カキ殻には、浸出水に対する浄化能があることが示された。
著者
庄﨑 賢剛 今村 知之 中道 剛 松井 良一 柴田 和哉 松永 圭一郎 玉利 光太郎 原田 和宏 元田 弘敏
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101575, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】 現在、腰痛の約80%が原因不明の非特異的腰痛であり、アライメント異常は腰椎椎間関節・腰仙関節などにストレスが生じ、腰部・骨盤帯の不安定性による機能障害や疼痛を引き起こす可能性が考えられる。そのため、理学療法において腰部・骨盤帯に関連する仙腸関節の可動性の評価は重要である。仙腸関節の可動性に関する先行研究では、新鮮死体用いた報告、生体に直接Wire・ボールを挿入しカメラやX線を用いた報告、MRIを使用した報告などがある。しかし、これらの方法では侵襲やコストの面から臨床応用は困難であると思われる。加えてこれらの報告は腰椎前屈・後屈・股関節屈曲での他動的測定姿勢位で行われており、骨盤周囲筋を動員し自動運動時の測定肢位での研究は見当たらなかった。そのため、本研究では安静立位と自動運動時の骨盤前傾・後傾時にそれぞれX線撮影し、仙腸関節の可動性の定量化と信頼性を検討した。【方法】 信頼性の検討では健常成人男性15名を対象とし(年齢:27.9±4.6歳、身長:168.4±5.9cm、体重:60.8±9.0kg)、仙腸関節の定量化の測定では健常成人男性62名とした(年齢:28.7±5.7歳、身長:169.7±5.9cm、体重:64.0±9.3)。X線撮影は安静立位、骨盤前傾立位、骨盤後傾立位の3つの姿勢にて、腰椎・骨盤における矢状面を立位の左側方からX線を照射し撮影を行った(L→R画像を撮影)。骨盤の動きは検査者が徒手的に骨盤前後傾の動きを誘導した。その際、体幹が前傾・後傾することなく、正中位を保持し、両膝が屈曲位とならない範囲での姿勢を保つように指導した。被験者に動きを十分学習させた後、骨盤周囲筋を最大に動員した自動運動の最終域で姿勢を保持させ撮影を行った。再現性に関しては同様の方法で、その後1か月以内に2回目の撮影を行った。得られた画像はDICOM形式医用画像Viewer(Radis Version 1.2.0)を使用してパソコン上に描写し、その画像処理を行った後、GNU画像編集プログラム(GIMP2.6.7)を使用して、骨盤傾斜角、腰仙角(第1仙椎上縁と水平線との角度)を計測した。本研究では、仙腸角は腰仙角から骨盤傾斜角を引いたものと定義した。骨盤傾斜角はASISとPSISとを結ぶ線と水平線とのなす角度とし定義した。X線撮影に関しては当院の医師の指示の基、診療放射線技師が行った。統計学的解析はSPSS Statistics Ver.20 を用いた。信頼性に関しては、相対信頼性として級内相関係数(ICC)を算出し、また絶対信頼性を検証するために測定の標準誤差、最小可検変化量(MDC)を算出した。そして、安静立位、骨盤前傾立位、骨盤後傾立位において各被験者の各姿勢における平均値を算出した。また仙腸関節の可動性として各姿勢での仙腸角の差の絶対値の平均を求めた。【倫理的配慮、説明と同意】 本研究は吉備国際大学倫理審査委員会の承認を得て(承認番号11-31)、各対象者に対し研究の主旨を書面と口頭で十分に説明し、同意書に署名が得られた方を対象とし実施した。【結果】 仙腸角について安静立位、骨盤前傾立位、骨盤後傾立位におけるICCは全て0.99となり、MDCは安静立位0.86°、骨盤前傾立位1.38°、骨盤後傾立位1.11°となった。62名の仙腸角の平均値を算出すると安静立位20.04±6.80°、骨盤前傾立位19.29±6.85°、骨盤後傾立位22.25±6.90°であった。仙腸関節の可動性は安静立位と骨盤前傾立位との比較では3.06±2.65°(最大値9.82°、最小値0.12°)、安静立位と骨盤後傾立位では3.91±2.75°(最大値13.43°、最小値0.13°)という結果になった。骨盤前傾の際、腸骨に対し仙骨が後屈した者は38名(-3.23±2.40°)、前屈した者は24名(3.19±2.63°)であった。骨盤後傾の際は仙骨が前屈する者は37名(5.13±2.73°)、後屈する者は25名(-2.10±1.64°)であった。【考察】 今回の結果ではICCは0.99となり、相対信頼性が良好であることが確認できた。またMDCは0.86°~1.38°となり、仙腸関節の可動性がMDC以上の値となり、「誤差以上の変化」が見られた。今回、仙腸関節は安静立位と骨盤前傾立位との比較では3.06±2.65°、安静立位と骨盤後傾位では3.91±2.75°の可動性が見られた。仙腸関節の可動性に関する先行研究では、竹井らは一側の股関節最大屈曲位にて仙腸関節は2.3°前屈位となり、両側の股関節屈曲では仙腸関節の動きは認められないとし、Sturessonらは股関節90°屈曲の際に-1.0°~ -1.2°の仙骨の後屈が見られたと報告している。本研究においては仙腸関節の可動性は先行研究を超える値が示された。その原因として、本研究での測定は骨盤周囲筋を最大限に動員した自動運動の測定肢位で行われたことなどが考えられる。【理学療法学研究としての意義】 今回考案したX線を用いた仙腸関節の測定法での信頼性の確認と仙腸関節の可動性に関する新たな知見は臨床応用に繋がる可能性がある。
著者
石井 僚 原田 雅也 松木 莉奈 川島 実紗 北村 紫織 高橋 麻緒 豊田 昂
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.457-466, 2020-03-20 (Released:2020-03-30)
参考文献数
57
被引用文献数
2

本研究の目的は,情報モラルの教示に合わせて集団もしくは個人アイデンティティを強化することが,SNS 上の否定的文脈への同調を抑制するか,パーソナリティ要因としての同調的対人態度を統制した上で検討することであった.実験協力者である大学生114名を情報モラルの教示と集団アイデンティティの強化を行う集団アイデンティティ強化群,情報モラルの教示と個人アイデンティティの強化を行う個人アイデンティティ強化群,教示や強化を行わない統制群に分け,場面想定法を用いた質問紙実験を行った.その結果,情報モラルの教示を行っても集団アイデンティティを強化された場合にはSNS における否定的文脈への同調は抑制されないこと,個人アイデンティティを強化された場合には場面によって同調が抑制されることが明らかとなった.情報モラル教育は,SNS の持つ状況的特徴が同調を抑制しづらくすることに配慮して行う必要があることが示唆された.
著者
樋口 晃生 齊藤 修治 池 秀之 三箇山 洋 原田 浩 三辺 大介 今田 敏夫 山本 直人 湯川 寛夫 利野 靖 益田 宗孝
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.68-73, 2014 (Released:2014-01-31)
参考文献数
12
被引用文献数
8 8

【目的】大腸癌術前症例に3D-CT angiography(3D-CTA)を施行し動脈の走行分類を行う.【方法】2012年3月から8月の新規大腸癌患者56例に対し3D-CTAを行い(1)右結腸動脈(2)中結腸動脈(3)左結腸動脈およびS状結腸動脈の分岐走行を分類した.【結果】(1)右結腸動脈:上腸間膜動脈からの独立分岐(Type A)が25.0%,中結腸動脈からの分岐(Type B)が37.5%,回結腸動脈からの分岐(Type C)が26.8%,欠損例(Type D)が10.7%であった.(2)中結腸動脈:右枝と左枝が共通幹を形成しているものが80.4%,右枝と左枝が独立して分岐しているものが12.5%であった.副中結腸動脈は33.9%に認められた.(3)左結腸動脈およびS状結腸動脈:左結腸動脈とS状結腸動脈が独立して分岐(独立分岐型)が51.8%,同じ部位から分岐(同時分岐型)が16.1%,共通幹形成(共通幹型)が32.1%であった.【結語】3D-CTAによる動脈走行分類は腹腔鏡下手術をはじめとしたすべての大腸癌手術に有用と思われる.
著者
坂梨 左織 田島 康子 青木 芳恵 宗正 みゆき 吉川 千鶴子 原田 広枝
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.1_61-1_70, 2016-04-20 (Released:2016-12-02)
参考文献数
28

目的:学士課程における血圧測定に関する教育プログラム開発に向けて,看護基礎教育における教育上の課題を明らかにすることを目的とした。方法:新人看護師4名を対象としてグループインタビューによってデータ収集を行い,質的帰納的に分析した。結果:課題として,〈血圧に関する生体機能の理解〉〈バイタルサイン測定の目的の理解〉〈血圧測定方法の基本的原理の理解〉〈血圧測定に関する科学的判断に基づく援助〉〈血圧測定を受ける患者の心情に配慮したかかわり方〉〈血圧測定時に患者に触れることの意味の理解〉〈電子血圧計の原理と特性の理解〉の7つが明らかになった。結論:血圧測定に関する知識・技術を1~2年次だけでなく,3~4年次の臨地実習前および卒業前に再度学習し評価する新たな教育方法の必要性やリフレクションの有用性が示され,教育プログラム開発に貢献できる可能性が示唆された。
著者
五明 誠 原田 陽雄 岡野 泰典 鳫 大樹 浦野 千里 有沢 宏
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 2007年 日本液晶学会討論会 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
pp.99, 2007 (Released:2009-04-01)

ゼラチンと寒天のゾルゲル変化を応用して、単層稠密にPDLC構造を作成するアイデアを考案し、実験検証した。プロセス中のゼラチンと寒天の温度をコントロールすることで、ゾル状態のゼラチンエマルジョンの上に、ゲル状態の寒天層が積層される状態を作り出した。その結果、固いゲル状態の寒天層が液晶ドロップを押し込む効果が発現し、多角柱に変形した液晶滴が単層稠密に配置され、かつ表面がフラットなPDLC構造を実現した。
著者
安藤 俊平 原田 雅史 小此木 信一 羽賀 大輔 近藤 康介 周郷 延雄
出版者
特定非営利活動法人 日本脳神経外科救急学会 Neurosurgical Emergency
雑誌
NEUROSURGICAL EMERGENCY (ISSN:13426214)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.170-176, 2022 (Released:2022-12-16)
参考文献数
16

両側椎骨動脈のアテローム硬化性閉塞により急性の両側感音性難聴をきたし,経皮的血管形成術で治療した1例を経験したので報告する.症 例:59歳男性,両側感音性難聴が出現した.MRIで右小脳半球および左後頭葉に脳梗塞を,CT angiographyで両側椎骨動脈の閉塞と後交通動脈を介した脳底動脈および後大脳動脈の血流を認めた.内科的治療を行ったが神経症状が悪化したため,緊急で経皮的血管形成術を施行し,左椎骨動脈の再開通と症状の改善が得られた.結 論:内耳動脈は前下小脳動脈の終末動脈であるため,突発性の両側感音性難聴は両側椎骨動脈閉塞の前駆症状になりうる.他に明らかな神経症状がなくても,早期の画像検査と迅速な血管内治療が必要である.