著者
宮原 誠 西山 光郎 吉田 久美子 一宮 正道 多田 耕輔 藤田 雄司 秋山 紀雄 久保 秀文 長谷川 博康 宮下 洋
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1+2, pp.29-34, 2011-04-30 (Released:2011-07-01)
参考文献数
36
被引用文献数
1

症例は37歳,男性.トラックの荷台から飛び降りた際,立てかけてあった熊手の柄が肛門より刺入した.柄を自己抜去した後,肛門出血および疼痛が出現し当院救急搬送された.受診時,下腹部に軽度圧痛があり,肛門の5時から8時の方向にかけ挫傷を認めた.腹部CTで右傍直腸腔内に血腫および遊離ガスを認め,注腸造影で造影剤の腸管外への漏出を認めた.以上より,杙創による直腸穿孔と診断し緊急手術を施行した.開腹時,右傍直腸腔内に血腫,体毛,衣服の断片が存在し,直腸Rb部右壁に1.8cm大の穿孔を認めた.穿孔部を縫合閉鎖し,S状結腸を用いた人工肛門を作成した.また経肛門的に裂創部粘膜を縫合した.経過は良好で術後25日目に退院,8ヵ月後に人工肛門を閉鎖し完治した.杙創において,会陰部や肛門周囲から刺入した場合には骨盤内臓器や腹腔内臓器を損傷する危険性があり,受傷早期に臓器損傷の有無とその程度を把握し,これに応じた治療を迅速に行う必要がある.また体腔内に異物が存在することもあり注意すべきであると思われた.
著者
長山 格 宮原 彬 島袋 航一
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.139, no.9, pp.986-992, 2019
被引用文献数
3

<p>In this paper, we propose a new intelligent security camera system, that is named COMDES, for automated detection of snatching incidents on streets during the night by using LSTM network. Although over a half of all snatching incidents occur at night, this has not been considered in past studies. Thus, we have proposed an intelligent security camera system using a deep neural network and snapshot of a video frame to detect snatching incidents in the night by our previous paper. The COMDES can perform more efficient detection of snatching than our previous paper, by using sequential frames observed in the criminal scene and LSTM. It can classifies the situations into criminal or non-criminal scenes precisely. The experimental results show that the system, COMDES, can effectively detect snatching incidents with an accuracy of 98.89%.</p>
著者
吉川 枝里 宮原 詞子 成瀬 妙子 島田 和典 東 史啓 原 啓高 猪子 英俊
出版者
日本組織適合性学会
雑誌
日本組織適合性学会誌 (ISSN:21869995)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.21-31, 2003 (Released:2017-03-30)
参考文献数
4
被引用文献数
2 2

蛍光ビーズを用いたLuminex法は, 簡便, 正確かつ短時間で多検体処理が可能(high-throughput)な新しい遺伝子多型判別法である. このLuminex法を用いて, HLA-A, HLA-BおよびHLA-DRB1遺伝子に関して, 日本人を対象とする4桁DNAタイピングを検討した. HLA-Aで33種類, HLA-Bで46種類, HLA-DRB1で44種類のプローブを1ウェルに混合し, 日本人集団で遺伝子頻度が0. 1%以上みられる対立遺伝子(allele)が4桁レベルで判別可能な方法を構築した. 遺伝子型が既知の138検体で検討した結果, HLA-AとHLA-Bで各々1検体, 増幅不良による判定不能があったもの以外は4桁の判定が可能であった. 本法は, HLA-AとHLA-Bについて1ウェル, HLA-DRB1について1ウェルの, 計2ウェルでタイピングが可能な, 迅速な方法であり, 計47検体について約5時間でHLA-A, -Bおよび-DRB1遺伝子の4桁レベルのタイピングが1名の検査員で行える. 特に, 大量検体を短時間で行うHLA検査方法として有用であると考えられる.
著者
佐藤 岳彦 土井 章子 落合 史朗 宮原 高志 藤岡 万也 ラマサミー ラズ 浦山 卓也 中谷 達行
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.145-146, 2005

An atmospheric low temperature plasma flow using a coaxial cable for microwave transmission has been applied to sterilize Escherichia coli to investigate the relationship between gas temperature and sterilization rates. The plasma source mainly consists of a cavity, a quartz discharge tube, a coaxial cable, a microwave power source and a gas supply system. The sterilization rate shows 100% in the center region of plasma exposure when the exposure temperature is 333K. The rate is decreased in the outer region of the plasma exposure. The gas temperature distribution shows the same tendency of the sterilization rate. This implies that the gas temperature is one of sterilization indicators.
著者
三木 文雄 生野 善康 INOUE Eiji 村田 哲人 谷澤 伸一 坂元 一夫 田原 旭 斎藤 玲 富沢 磨須美 平賀 洋明 菊地 弘毅 山本 朝子 武部 和夫 中村 光男 宮沢 正 田村 豊一 遠藤 勝美 米田 政志 井戸 康夫 上原 修 岡本 勝博 相楽 衛男 滝島 任 井田 士朗 今野 淳 大泉 耕太郎 青沼 清一 渡辺 彰 佐藤 和男 林 泉 勝 正孝 奥井 津二 河合 美枝子 福井 俊夫 荒川 正昭 和田 光一 森本 隆夫 蒲沢 知子 武田 元 関根 理 薄田 芳丸 青木 信樹 宮原 正 斎藤 篤 嶋田 甚五郎 柴 孝也 池本 秀雄 渡辺 一功 小林 宏行 高村 研二 吉田 雅彦 真下 啓明 山根 至二 富 俊明 可部 順三郎 石橋 弘義 工藤 宏一郎 太田 健 谷本 普一 中谷 龍王 吉村 邦彦 中森 祥隆 蝶名林 直彦 中田 紘一郎 渡辺 健太郎 小山 優 飯島 福生 稲松 孝思 浦山 京子 東 冬彦 船津 雄三 藤森 一平 小林 芳夫 安達 正則 深谷 一太 大久保 隆男 伊藤 章 松本 裕 鈴木 淳一 吉池 保博 綿貫 裕司 小田切 繁樹 千場 純 鈴木 周雄 室橋 光宇 福田 勉 木内 充世 芦刈 靖彦 下方 薫 吉井 才司 高納 修 酒井 秀造 西脇 敬祐 竹浦 茂樹 岸本 広次 佐竹 辰夫 高木 健三 山木 健市 笹本 基秀 佐々木 智康 武内 俊彦 加藤 政仁 加藤 錠一 伊藤 剛 山本 俊幸 鈴木 幹三 山本 和英 足立 暁 大山 馨 鈴木 国功 大谷 信夫 早瀬 満 久世 文幸 辻野 弘之 稲葉 宣雄 池田 宣昭 松原 恒雄 牛田 伸一 網谷 良一 中西 通泰 大久保 滉 上田 良弘 成田 亘啓 澤木 政好 三笠 桂一 安永 幸二郎 米津 精文 飯田 夕 榊原 嘉彦 螺良 英郎 濱田 朝夫 福山 興一 福岡 正博 伊藤 正己 平尾 文男 小松 孝 前川 暢夫 西山 秀樹 鈴木 雄二郎 堀川 禎夫 田村 正和 副島 林造 二木 芳人 安達 倫文 中川 義久 角 優 栗村 統 佐々木 英夫 福原 弘文 森本 忠雄 澤江 義郎 岡田 薫 熊谷 幸雄 重松 信昭 相沢 久道 瀧井 昌英 大堂 孝文 品川 知明 原 耕平 斎藤 厚 広田 正毅 山口 恵三 河野 茂 古賀 宏延 渡辺 講一 藤田 紀代 植田 保子 河野 浩太 松本 慶蔵 永武 毅 力富 直人 那須 勝 後藤 純 後藤 陽一郎 重野 秀昭 田代 隆良
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.914-943, 1987
被引用文献数
2

Clavulanic acid (以下CVAと略す) とticarcillin (以下TIPCと略す) の1: 15の配合剤, BRL28500 (以下BRLと略す) の呼吸器感染症に対する有効性と安全性をpiperacillin (以下PIPCと略す) を対照薬剤として, welI-controlled studyひこより比較検討した.<BR>感染症状明確な15歳以上の慢性呼吸器感染症 (慢性気管支炎, びまん性汎細気管支炎, 感染を伴った気管支拡張症・肺気腫・肺線維症・気管支喘息など) およびその急性増悪, 細菌性肺炎, 肺化膿症を対象とし, BRLは1回1.6g (TIPC1.5g+CVA0.1g) 宛, PIPCは1回2.0g宛, いずれも1日2回, 原則として14日間点滴静注により投与し, 臨床効果, 症状改善度, 細菌学的効果, 副作用・臨床検査値異常化の有無, 有用性について両薬剤投与群間で比較を行い, 以下の成績を得た.<BR>1. 薬剤投与314例 (BRL投与161例, PIPC投与153例) 中, 45例を除外した269例 (BRL投与138例, PIPC投与131例) について有効性の解析を行い, 副作用は293例 (BRL投与148例, PIPC投与145例) について, 臨床検査値異常化は286例 (BRL投与141例, PIPC投与145例) について解析を実施した.<BR>2. 小委員会判定による臨床効果は, 全症例ではBRL投与群78.8%, PIPC投与群79.4%, 肺炎・肺化膿症症例ではBRL投与群 (79例) 82.1%, PIPC投与群 (73例) 79.5%, 慢性気道感染症症例ではBRL投与群 (59例) 74.6%, PIPC投与群 (58例) 79.3%の有効率で, いずれも両薬剤投与群間に有意差を認めなかった.<BR>3. 症状改善度は, 肺炎・肺化膿症症例では赤沈値の14日後の改善度に関してPIPC投与群よりBRL投与群がすぐれ, 慢性気道感染症症例では胸部ラ音, 白血球数, CRPの3日後の改善度に関してBRL投与群よりPIPC投与群がすぐれ, それぞれ両薬剤投与群間に有意差が認められた.<BR>4. 細菌学的効果はBRL投与群68例, PIPC投与群57例について検討を実施し, 全体の除菌率はBRL投与群75.0%, PIPC投与群71.9%と両薬剤投与群間に有意差は認められないが, Klebsiella spp. 感染症においては, BRL投与群の除菌率87.5%, PIPC投与群の除菌率16.7%と両薬剤群間に有意差が認められた. また, 起炎菌のPIPCに対する感受性をMIC50μg/ml以上と50μg/ml未満に層別すると, MIC50μg/ml未満の感性菌感染例ではBRL投与群の除菌率69.6%に対してPIPC投与群の除菌率94.7%とPIPCがすぐれる傾向がみられ, 一方, MIC50μg/ml以上の耐性菌感染例ではPIPC投与群の除菌率12.5%に対して, BRL投与群の除菌率は66.7%と高く, 両薬剤間に有意差が認められた.<BR>5. 副作用解析対象293例中, 何らかの自他覚的副作用の出現例はBRL投与群5例, PIPC投与群11例で, 両薬剤投与群間に有意差は認められなかった.<BR>6. 臨床検査値異常化解析対象286例中, 何らかの異常化が認められた症例は, BRL投与141例中45例 (31.9%), PIPC投与145例中28例 (19.3%) で, 両薬剤投与群間に有意差が認められた. 臨床検査項目別にみると, GPT上昇がBRL投与140例中26例 (18.6%), PIPC投与140例中14例 (10.0%), BUN上昇がBRL投与128例中0, PIPC投与127例中4例 (3.1%) と, それぞれ両薬剤投与群間での異常化率の差に有意傾向が認められた.<BR>7. 有効性と安全性を勘案して判定した有用性は, 全症例ではBRL投与群の有用率 (極めて有用+有用) 76.3%, PIPC投与群の有用率の74.8%, 肺炎・肺化膿症症例における有用率はBRL投与群81.0%, PIPC投与群75.3%, 慢性気道感染症症例における有用率はBRL投与群70.0%, PIPC投与群74.1%と, いずれも両薬剤投与群間に有意差は認められなかった.<BR>以上の成績より, BRL1日3.2gの投与はPIPC1日4gの投与と略同等の呼吸器感染症に対する有効性と安全性を示し, とくにβ-lactamase産生菌感染症に対しても有効性を示すことが確認され, BRLが呼吸器感染症の治療上有用性の高い薬剤であると考えられた.
著者
岡田 仁志 甲斐 司 前田 温子 瀬尾 明裕 尾崎 賢 坂上 貴光 横井 宏佳 宮原 茂
出版者
一般社団法人 日本フットケア学会
雑誌
日本フットケア学会雑誌 (ISSN:21877505)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.124-129, 2017-09-30 (Released:2017-09-30)
参考文献数
23

【要旨】血液透析(HD)患者は動脈硬化症のリスクが健常人に比して高いとされている.足関節上腕血圧比 (ankle brachial pressure index:ABI) は動脈硬化症のスクリーニング検査として重要であるが,その 0.9 未満の症例において栄養障害と動脈硬化の関連した病態を有する症例の多いことが報告された.HD 患者 29 名を対象に ABI を測定し,geriatric nutritional risk index (GNRI) を含めた種々のパラメータとの関連について検討した.ABI は栄養指標の GNRI,Alb,body mass index (BMI)(τ=0.39,0.31,0.25)や糖尿病,WBC,CRP,LDL-C(τ=0.27,0.27,0.24,0.21)と相関を認めた.HD 患者において ABI は各種栄養指標との関連性を認め,特に GNRI と密接な関連があることが示唆された.各種栄養指標の中で,GNRI は ABI と最も強い相関を認め,GNRI が動脈硬化症の病態を反映する 1 つの指標となりうると考えられた.
著者
佐々木 修 釘宮 敏定 田所 正人 田浦 幸一 新里 健 草場 照代 松隈 玄一郎 船越 衛一 河野 茂 原田 孝司 宮崎 正信 宮原 嘉之 大園 恵幸 錦戸 雅春 松屋 福蔵 齊藤 泰 高木 正剛
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.37-43, 1998
被引用文献数
1

近年, 透析患者の増加に伴い, 動脈硬化性疾患の合併は大きな問題となっている. 腹部大動脈瘤 (abdominal aortic aneurysm, AAA) や閉塞性動脈硬化症 (arteriosclerosis obliterans, ASO) は, その治療として外科手術を要することがあり, 透析患者の生命予後, quality of lifeの観点からも重要な疾患である. 今回我々は, 当院における透析患者のAAA4例およびASO3例の血行再建術症例の臨床的検討を行った.<br>AAAの症例は年齢45-61歳で, 全例高血圧を伴い, 透析導入後6か月-6年であった. 2症例が腹痛ないし背部痛を訴えたが, 2症例は腹部腫瘤触知が発見の契機であった. 4例ともinfrarenal typeで, 3例にY graft, 1例にstraight graft置換を施行し, 全例とも予後は良好である.<br>3例のASOは年齢51-67歳で, 2例で高血圧を伴い, 発症は透析導入後5年4か月-19年3か月とAAAに比し長期間の症例が多かった. いずれの症例も, 下肢痛・間歇性跛行・足趾壊死などの症状, 所見を認めた. 2例は左側のiliac~popliteal arteryの閉塞で, 自己大伏在静脈によるfemoro-popliteal bypass術を施行, 他の1例は右側のcommon~external iliac arteryの閉塞で, femoro-femoral cross over bypass術を2回施行した. 術後1例は予後良好であるが, 2例はASO以外の死因で死亡した.<br>近年, 手術手技の向上および周術期の透析管理の進歩により, 透析患者に対し安全に手術が施行し得るようになってきたが, ASOの症例は, 必ずしも予後が良好でない場合もあり, 治療法選択, 手術時期に対するさらなる検討が必要と思われた.
著者
志久 修 中村 彰 黒田 英夫 宮原 末治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.1086-1095, 2000-04-15
参考文献数
17
被引用文献数
2

本論文では,手書きされた日本語単語の認識方法について述べる.提案方法では,単語からの個別文字の切出しと認識を行わずに,単語全体を1つのパターンと見なして認識を行う.手書き日本語単語には,文字単体の手書き変形のほかに,文字間隔や文字サイズの変動,単語長さ方向への文字の伸縮が生じており,一般的な個別文字認識方法を単語画像にそのまま適用しても,高い認識性能を得ることは困難であると考えられる.そこで,提案方法では,上記の単語変形に対し,3段階の正規化処理〔図形間隔,図形幅,および単語画像サイズ(非線形正規化)〕と単語長さ方向へのDPマッチングを採用することにより対処している.郵政研究所の手書き漢字画像データベースIPTP CD-ROM2から作成した2種類の単語画像セット(町域部:1655件,都道府県名:174件)を用いて,提案方法と基本的な従来方法(個別文字に注目する方法)との正読率の比較実験を行った.その結果,これらの画像セットに対しては,従来方法において良好な条件(文字切出し正解率100%)での正読率と同等の結果〔正読率:96.50%(町域部)?<,95.98%(都道府県名)〕が得られ,提案方法の有効性を明らかにした.This paper describes a method for handwritten Japanese words recognitionbased on holistic strategy which treadts a word as a whole unitwithout segmenting it into individual characters.Our method, to compensated for word shape distortions,adopts three processes of normalization (i.e.\ figure gap normalization,figure width normalization and word size normalization) and DP matching.We tested the proposed method for 1,655 (town name) and 174 (prefecture name)images in the IPTP CD-ROM2 (the database of handwitten KANJI character images).As a result, 96.50% of 1,655 town names and 95.98% of174 prefecture names were correctly recognized.
著者
宮原 広翼 江尻 祐介 池田 栄次 佐々木 泰芳
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.2G3OS2a02, 2019 (Released:2019-06-01)

IoT技術や各種センサーの進化によって、ヒト・モノに関連する膨大な情報をデータ化、蓄積できるようになってきた。同時にビッグデータ解析やAI(人工知能)の活用によって、新たな価値創出を目指す動きが世界的に加速している。 一方で、多くのデータが組織やシステムに閉じて蓄積されているため、組織を超えて相互利活用可能な状態になっておらず、データが経営資源として資産化されていない。富士通はブロックチェーン技術をベースに、信頼のおける関係者同士が参加し、データを用いたイノベーション活動を促進するサービス「Virtuora DX データ流通・利活用サービス」(以下、Virtuora DX)を発表した。 本システムでは、東京大学・大澤幸生研究室によって提唱された「データジャケット」と「KeyGraph」の概念を取り入れており、各企業が保有するデータの概要情報を安心・安全に共有・可視化することで、企業を超えたデータ流通・利活用とアイデア創出が可能となる。 本稿では、アイデア創出が必要な利用者の状況に応じて、「KeyGraph」の見方を柔軟に変更できる方法を考察・検討した。
著者
橋原 孝博 小村 堯 宮原 満男
出版者
広島大学総合科学部
雑誌
広島大学総合科学部紀要. VI, 保健体育学研究 (ISSN:02893002)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.33-41, 1988

The purpose of this study was to establish the automated 16mm motion analysis system for three dimensional cinematography(DLT method).Nac motion analyser equipped with graf-pen degitizer,and NEC personalcomputer were used for the 16mm film analysis,where the coordinates were automatically transferred into the computer.The position data calculated by DLT method were very accurate.The mean deviations of computed coordinates from the actualcoordinates were 0.011m in the vertical direction(Z),0.019m in the horizontal direction(X)and 0.008m in the horizontal direction(Y).
著者
長山 格 宮原 彬 島袋 航一
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.139, no.2, pp.158-165, 2019
被引用文献数
2

<p>This paper proposes a new lazy learning algorithm, named balanced-kNN, for high performance robust classification of noisy patterns. K-nearest neighbor (k-NN) is a simple and powerful method with a high accuracy for various real world applications using unbiased datasets. However, noisy datasets are often gathered in real world applications. This paper presents a new robust algorithm, balanced-kNN, and compares the prediction accuracy with some conventional methods by using UCI datasets. The experimental results show that the balanced-kNN algorithm can perform more efficient classification of noisy data than the normal-kNN and weighted-kNN algorithms.</p>
著者
菅野 正嗣 西田 竹志 宮原 秀夫
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:03736091)
巻号頁・発行日
vol.J70-A, no.2, pp.278-288, 1987-02-25

地上回線と衛星回線とが結合された,大規模な地上/衛星系通信ネットワークシステムを設計するにあたって,従来様々な手法が提案されてきたが,これらの手法では対象とするネットワークの大きさや,設計時における制約条件が非常に限られていた.そのため,得られた解が現実性に乏しいという欠点を持っていた.そこで本論文では,制約条件としてネットワーク性能基準の他に,実際に構築する際に生ずる様々な制約条件をも考慮して,構築費用が最小となるネットワークシステム形態を発見的手法によって得るためのアルゴリズムを提案した.更に,このアルゴリズムによって実際にネットワークシステムを設計し,アルゴリズムの妥当性を示した.また,得られたネットワークシステムにおいて,トラヒック量が増加したり,地上局や地上回線などのネットワーク構成要素の費用が低下した場合,どのようにネットワーク形態を変更すべきかを示した.