著者
中村 大輝 藤原 聖輝 石飛 幹晴 川崎 弘作 小林 和雄 小林 優子 三浦 広大 雲財 寛
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
科学教育研究 (ISSN:03864553)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.137-154, 2023 (Released:2023-07-08)
参考文献数
124

The purpose of this study was to derive the types, characteristics, historical evolution, and issues for future research on assessment methods of understanding of the Nature of Science (NOS). The assessment methods for NOS understanding were extracted from an article database, and 69 assessment methods were identified. These assessment methods differed in response format and subjects, and there was some bias in the elements measured. Finally, we summarized issues for future research from the three viewpoints of “What should be assessed as NOS understanding,” “What methods should be used for assessment,” and “What is the purpose of assessment”.
著者
土肥 眞奈 佐々木 晶世 小林 優子 叶谷 由佳
出版者
一般社団法人 日本臨床栄養代謝学会
雑誌
学会誌JSPEN (ISSN:24344966)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.186-195, 2020 (Released:2021-02-12)
参考文献数
32

【目的】看護師が胃瘻カテーテル内汚染・閉塞予防のため実践してきた管理方法と交換期間を調査すること【対象および方法】無作為抽出した日本の有床病院と介護保険施設2,000箇所の看護師に質問紙を配布した.【結果】チューブ型胃瘻を使用する287施設の内,回答が多かった平均交換期間はバルーン型1カ月以上,バンパー型4カ月以上だった.カテーテル内汚染・閉塞予防策は白湯充填,汚染への対処方法,汚染に有用と考える対処方法は白湯フラッシュの回答が多かった.バルーン型カテーテルを1カ月以上使用する施設は有意に非常勤管理栄養士配置数が多かった(p=0.02).【結論】管理栄養士数を適正に配置し,看護師と連携して胃瘻管理を行うことがカテーテルを長く使用可能にすると推測される.また不使用時に白湯を充填しておくこと,カテーテル内汚染には白湯フラッシュが最も行われていた.
著者
小林 優子
出版者
一般社団法人 日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.281-297, 2022-11-30 (Released:2022-11-30)
参考文献数
30

本研究は,日本の高等学校で行われている探究活動においてNOSが言及される場面を明らかにした。そのために,自然科学の探究を行う生徒2名と人文社会科学の探究を行う生徒2名を対象に,1年間の探究活動中の発話を記録し,質的データ分析ソフトウェアを用いて質的に分析した。NOSの要素のうち「主観性」,「科学と社会」,「科学の中の社会・文化」に着目して分析したところ,いずれの生徒においても「目的に合わせた方法」や「研究の蓄積」などのサブカテゴリーにおいて発言に深まりが見られた。このことから,NOSの指導を意識していない日本の探究活動においてもNOSについて学ばれる可能性を指摘することができる。一方で,「科学内部の社会的プロセス」や「科学者間のコミュニケーション」についてはほとんど言及されておらず,言及されるNOSには偏りがあることが明らかになった。また,これ以外のNOSについても探究活動の進捗に合わせて質的な深まりが見られた。こうした質的な深まりは,探究する領域の違いや指導形態の違い,生徒の個人的な経験や関心に影響を受けることが明らかになった。
著者
馬場 駿吉 高坂 知節 稲村 直樹 佐藤 三吉 鈴木 茂 遠藤 里見 石戸谷 雅子 小野寺 亮 山田 公彦 大久 俊和 荒井 英爾 鈴木 雅明 大山 健二 粟田口 敏一 戸川 清 岡本 美孝 松崎 全成 寺田 修久 喜多村 健 石田 孝 馬場 廣太郎 島田 均 森 朗子 池田 聖 金子 敏郎 今野 昭義 山越 隆行 石井 哲夫 窪田 市世 鍋島 みどり 田口 喜一郎 石山 哲也 中野 雄一 中村 英生 五十嵐 文雄 古川 仭 作本 真 山下 公一 久保田 修 宇佐神 篤 伊藤 博隆 鈴木 元彦 間宮 紳一郎 横田 明 加藤 薫 大屋 靖彦 河合 〓 岩田 重信 横山 尚樹 井畑 克朗 瀧本 勲 稲福 繁 坂倉 康夫 鵜飼 幸太郎 雨皿 亮 山田 弘之 坂倉 健二 平田 圭甫 伊藤 由紀子 村上 泰 竹中 洋 山下 敏夫 久保 伸夫 中井 義明 大橋 淑宏 阪本 浩一 村田 清高 平沢 昌子 原田 康夫 森 直樹 白根 誠 多田 渉 小林 優子 竹林 脩文 河野 嘉彦 夜陣 紘治 平田 思 宮脇 修二 津田 哲也 山下 隆司 二階堂 真史 柿 音高 永澤 容 増田 游 後藤 昭一 西岡 慶子 折田 洋造 東川 康彦 武 浩太郎 進 武幹 前山 忠嗣 百田 統洋 堤 昭一郎 茂木 五郎 川内 秀之 松下 太 吉村 弘之 高田 順子 石川 哮 定永 恭明 大山 勝 松崎 勉 坂本 邦彦 廣田 常治 内薗 明裕 鯵坂 孝二 中島 光好
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.389-405, 1995-03-01
被引用文献数
13 16

The efficacy and safety of Kampo preparation Sho-seiryu-to were studied in a joint double-blind trial in comparison with a placebo. The study was carried out on 220 patients with perennial nasal allergy at 61 hospitals. Granules in a dose of 3 g were administered 3 times daily for 2 weeks. Moderate to high improvement was recorded in 44.6% of the treated patients and in 18.1% of those receiving placebo. The difference is significant (p <0.001). Side effects were noted in 6.5% of the treated patients and in 6.4% of the controls (not a significant deference). The side effects were mild and had no influence on the daily life of the patients.
著者
小林 優子
出版者
一般社団法人 日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.95-108, 2021-07-30 (Released:2021-07-30)
参考文献数
13
被引用文献数
3

本研究では,探究活動を行う高校生80名に対して質問紙調査と「振り返りメモ」の分析を行い,探究活動の前後における「科学の本質(Nature of Science: NOS)」に対する理解の変化を明らかにした。これにより以下の三点が明らかになった。第一に,選択式質問項目の分析結果から,自然科学の探究活動を行う生徒においては「暫定性」,人文社会科学の探究活動を行う生徒においては「理論負荷性」に対する理解に深まりが見られた。第二に,探究活動を通じて「暫定性」や「理論負荷性」に対する理解に深まりが見られた生徒の「振り返りメモ」の分析から,探究活動の中でも特に先行研究を検討する過程においてNOSに対する理解が深まることが示唆された。第三に,自然科学や人文社会科学といった探究する領域の違いや指導形態の違いによってNOSの理解の仕方に相違が生じる可能性が示唆された。以上より,探究活動を通じてNOSに対する理解が深まることが明らかになった。これらを踏まえ,探究活動が今後日本におけるNOS教授の足がかりとなる可能性を指摘した。
著者
小渕 千絵 原島 恒夫 田中 慶太 坂本 圭 小林 優子
出版者
国際医療福祉大学学会
雑誌
国際医療福祉大学学会誌 = Journal of the International University of Health and Welfare (ISSN:21863652)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.29-36, 2020-02-29

標準化された聴覚検査では,静寂下での単音節や単語の聴取検査が多く,雑音下での検査など聴取に負荷のかかる検査は少なく,日常生活での聞き取りの困難度を検査によって明らかにはしにくい.そこで本研究では,聴覚障害児者や聴覚情報処理障害が疑われる児者の抱える聞き取り困難を評価する臨床的な検査として,雑音下の単語聴取検査や両耳での分離聴検査,交互聴検査などの 7 つの聴覚情報処理検査を作成し,学齢児 60 名の適用について検討した.この結果,今回作成した検査については,就学後の学齢児で実施できない児はおらず,適用可能であった.検査ごとに比較すると,早口音声聴取検査および雑音下の単語聴取検査においてのみ,学年間で統計的に有意な差がみられたが,それ以外の検査では学年間差はなく,学齢児では同程度の得点を示した.今後は,幼児や成人例への適用,および聞き取り困難を抱える方への応用についても検討していく必要性が考えられた.
著者
小林 優子
出版者
日本イギリス哲学会
雑誌
イギリス哲学研究 (ISSN:03877450)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.69-85, 2006-03-20 (Released:2018-03-30)
参考文献数
18

David Hume is renowned for his objection to the design argument. However, in his book Dialogues Concerning Natural Religion, Philo appears to believe in God although he is against the design argument. Why does Hume allow Philo to have faith? To answer this question, I think we should not resort to the concept of natural beliefs because in Hume's other writings he explains that people can believe in God by virtue of some principles of human nature. In this paper, I answer this question by elucidating that Hume considered that a belief in God can be explained by passion, imagination, customs and education.
著者
奥田 稔 高坂 知節 三宅 浩郷 原田 康夫 石川 哮 犬山 征夫 間口 四郎 新川 秀一 池野 敬一 松原 篤 稲村 直樹 中林 成一郎 後藤 了 小野寺 亮 遠藤 里見 亀井 民雄 室井 昌彦 馬場 廣太郎 島田 均 舩坂 宗太郎 大橋 伸也 鄭 正舟 小澤 実佳 八木 聰明 大久保 公裕 後藤 穣 服部 康夫 上野 則之 柏戸 泉 大塚 博邦 山口 潤 佃 守 池間 陽子 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 藤井 一省 福里 博 寺田 多恵 小川 裕 加賀 達美 渡辺 行雄 中川 肇 島 岳彦 齋藤 等 森 繁人 村上 嘉彦 久松 建一 岩田 重信 井畑 克朗 坂倉 康夫 鵜飼 幸太郎 竹内 万彦 増田 佐和子 村上 泰 竹中 洋 松永 喬 上田 隆志 天津 睦郎 石田 春彦 生駒 尚秋 鈴木 健男 涌谷 忠雄 宮國 泰明 夜陣 紘治 森 直樹 田頭 宣治 宮脇 浩紀 青木 正則 小林 優子 高橋 正紘 沖中 芳彦 遠藤 史郎 池田 卓生 関谷 透 奥園 達也 進 武幹 前山 忠嗣 恒冨 今日子 増山 敬祐 浅井 栄敏 土生 健二郎 中崎 孝志 吹上 忠祐 角田 憲昭 渡辺 隆 野口 聡 隈上 秀伯 吉見 龍一郎 茂木 五郎 鈴木 正志 大橋 和史
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.633-658, 1996-09-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
21

通年性アレルギー性鼻炎患者211例を対象に, KW-467910mg/日 (KW群) の有効性, 安全性および有用性をoxatomide 60mg/日 (OX群) を対照薬として多施設二重盲検群間比較試験により検討した.最終全般改善度の「改善」以上は, KW群61-6%, OX群57.6%で, 両群間に有意差は認められなかつたが, 同等性の検証を行った結果, KW群はOX群と比較して同等ないしそれ以上と考えられた. 概括安全度の「安全性に問題なし」と評価された症例は, KW群68.0%, OX群61.4%で, 両群間に有意差は認められなかった. 主な副作用症状は両群とも眠気であった. 有用度の「有用」以上は, KW群54.9%, OX群50.5%であり両群間に有意差はなかったが, KW群の方がやや有用率が高かった.以上の成績より, KW-4679は通年性アレルギー性鼻炎に対して, 臨床的に有用性の高い薬剤であると考えられた.