著者
山本 ちか
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.15-22, 2010-03-31

本研究の目的は,大学生の全体的自己価値の様相を検討することである.全体的自己価値については,男子の得点が高く,女子の方が自分自身を否定的に評価している.また1年生と比較して2,3年生の方が肯定的に評価している.具体的側面の自己評価も同様で女子の方が否定的に評価している.また全体的自己価値と具体的側面の自己評価,具体的側面の重要度の関連の仕方については,男女ともいずれの学年も「身体的外見の自己評価」と「知的能力の自己評価」が全体的自己価値に影響していた.その他については,学年別・性別に影響の仕方が異なっていた.
著者
山本 秀樹 田川 忠道 宮崎 敏彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.1967-1981, 1993-09-15
被引用文献数
23

近年、英語を母国語とする人と実際に会話をしているような環境の撮供を目的とした環境型のCAIシステムが開発されている。しかし、これらのシステムは英会話の教育において重要な音声こよる会話文の入力機能を持たないため、十分な臨揚感を学習者に提供できていない。またこれらのシステムのいくつかは会話の目的や状況を理解していない学習者を対象としていない。そこで、本諭文では、音声による会話文の入カ機能とビデオを魅話的こ操作する機能の両方を持つこと1こより、会話の臨場感を高めること、および会話の目的や状況を理解していない学習者をも対象とすることを可能にした英会話用知的CAIシステムについて述ぺる。まず対話的に操作可能なビデオと音声による対話機能により、目標のある会話を行う際こ必要な英会譜能力を段階的こ習得可能な指導方法を提案する。次に、音声による会話のシミュレーションを実現するために、音声認識システムをどのようにシステムに統合したかについて述ぺる。さらに教材の作成が容易な会話の知識表現を提案する。本システムは、ワークステーション上に実装されており十分な速度で音声による会話を可能としている。本諭文で述ぺた方式は他の音声対話システムにも応用可能である。
著者
山本 外茂男
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.291-297, 2009-06-01

大学で産学官連携を支援するコーディネーターの多くは,自己の専門性以外の研究テーマ支援活動や,未経験の業種,土地勘のない地域での企業探索など,対応すべき課題がある。これらは,必ずしも個々の自己啓発努力だけでは解決せず,マッチングの質的向上や支援活動の効率向上が望めない状況にある。そこで,本論文では企業保有の特許と大学研究者の論文をテキストマイニング手法によって処理し,可視化することにより,マッチング性のマクロ的分析を支援することを試みた。この結果,コーディネーターが,自らの専門性外のマッチング活動においても,マッチング可能性の評価を踏まえた活動が可能となり,その有効性が示唆された。
著者
村田 彰 羽飼 直記 本郷 仁志 加藤 邦人 山本 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.97, no.387, pp.55-60, 1997-11-21
被引用文献数
8

顔の表情や視線方向などを認識し、コンピュータとのインタラクションに応用することを目的とし、顔の向きや傾き、瞬きによる形状の変化や環境変化に強い目、口領域の抽出方法を提案する。本手法では、まず環境に応じて基準肌色色相値を決定し、肌色領域の抽出を行う。抽出された領域内にて、4方向面特徴と色情報によるテンプレートマッチングを行うことにより目、口を抽出する。このとき、テンプレートを自動更新することで形状の変化に対応する。
著者
小島 悠子 山本 匠 西垣 正勝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. マルチメディア通信と分散処理研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.16, pp.375-380, 2007-03-01
参考文献数
6

我々は,人間の有する「経験を活用する能力の高さ」をユーザ認証に応用する試みとして,「ウオーリーを探せ」をコンセプトとした画像認証方式を提案している.しかし本方式は,毎回の認証時に正解キャラクタを直接クリックすることにより認証を行う方式となっているため,認証行為を覗き見られると,認証システムそのものの安全性が消失してしまうという問題を残していた.そこで本稿では,本方式に「間違い探し」のコンセプトを融合させることによって,認証方式のワンタイム化を図る.本稿では,本方式の有効性を基礎実験により評価する.
著者
菅谷史昭 竹澤 寿幸 隅田 英一郎 匂坂 芳典 山本 誠一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.2230-2241, 2002-07-15
被引用文献数
12

ATR音声翻訳通信研究所(ITL)が研究開発した音声翻訳システムATR-MATRIXのシステム概要,コーパス収集,評価結果などについて,研究開始当初の目標や研究経緯に則して述べる.コーパスベースの技術を全面的に取り入れたATR-MATRIXの要素技術の詳細については文献を参照し,システムに特徴的な技術について本論で述べる.対話実験による総合評価を実施し,利用分野は限定されるものの,タスク達成率が90%となることを確認した.また,対話実験において実験を重ねるに従って,同一タスクに対する性能が向上するなど,ATR-MATRIXを介した対話実験結果について述べる.ATR-MATRIX speech translation system was developed at ATR Interpreting Telecommunications Research Laboratories (ATR-ITL).In this paper we explain the system's outline and its development process including the initial objective, corpus collection and its overall evaluation.Each of three major components of the system: speech recognition, language translation, and speech synthesis, introduced an innovative corpus-based technology.In the paper, however the explanation is focused to major topics in the overall system, while rendering appropriate references to detail explanations of specific technology.We also explain some experimental results: additional sessions improve the performance of the same task.
著者
中村 聡史 山本 岳洋 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.50, pp.111-116, 2008-05-21

近年,人々の情報検索を支援する研究が盛んに行われている.我々は膨大な検索結果を効率的に閲覧し,目的とする情報にたどり着くための手法として強調・削除操作に基づく検索結果の閲覧手法を提案している.しかし,これまでのシステムでは検索のランキングのためのインタラクションを引き出すには不十分であった.そこで本稿では,検索結果に対するインタラクションを引き出すため,検索結果のページ中に含まれる味覚や嗅覚,視覚や聴覚など各種の感覚情報に注目し,感覚情報の抽出方法や感覚の可視化手法,感覚情報に基づくリランキング手法について提案および実装する.また,本提案をベースとした応用について議論を行う.Recently, there are many works to support user's information finding. In our previous work, we proposed and implemented the reranking method of Web search results by using emphasis and delete operations. However, our previous work is not safficient to encourage users to rerank search results. In order to solve this problem, we pay attention to senses (taste, smell, sight, hearing and touch) on the Web. In this paper, we propose the extracting method of information about senses from the Web and the reranking method based on senses. Then, we demonstrate our system and explain about the potential applications.
著者
山本 英子 内山 将夫 井佐原 均
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.104, pp.101-106, 2002-11-12

本研究では,文字認識の分野で用いられている補完類似度をテキストコーパスから事物間の関係を推定する問題に適用する際に,事物が持つ各文書における頻度を考慮した場合を考える.補完類似度は,ベクトルで表された文字の画像パターンの類似度を測ることによって劣化印刷文字を認識するために経験的に開発された尺度である.この扱うベクトルをコーパス中の事物の出現パターンに置き換えると,補完類似度は事物間関係の推定に適用できる.そこで,これまでに二値ベクトルを対象として事物間関係の推定を行った.しかし,二値ベクトルでは,Document Frequency しか考慮しておらず,Term Frequency(文書内頻度)を考慮していない.そこで,Term Frequencyを考慮した多値ベクトルを対象とした補完類似度を用いて事物間関係の推定を行った.その結果,Term Frequencyを考慮した補完類似度のほうが推定能力が高かったことを報告する.In this paper, we applied CSM (Complementary Similarity Measure) considering term frequency to estimate relationship between entities. Here, term frequency is times that certain entity appears in a document. CSM was developed experientially for robust character recognition. This measures inclusion degree of vectors expressing character image pattern. We have even estimated relationship between entities by replacing the image pattern to occurrence pattern of entity in corpus. However, we have considered only document frequency and have not considered term frequency. From experimental results, we reported that CSM considering term frequency obtained higher performance than original CSM.
著者
井田 慎一郎 山本 紘子 照沼 真衣 伊藤 眞義
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.55-60, 2009 (Released:2009-02-25)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

PET/PEN/PET-PEN コポリマーからなる三元系ブレンドについて,系内で進行するエステル交換反応が,ブレンド系からコポリマーのみからなる一元系への変化に与える影響を検討した.エステル交換反応の進行度が小さい場合,PET/PEN/PET-PEN コポリマーブレンドは上部臨界溶解温度(UCST)型の相図を示した.エステル交換反応の進行に伴い,ブレンド系は一元系へと変化した.この変化が生じるために必要なエステル交換反応の進行度は,三元系のブレンド比や PET-PEN コポリマーのブロック性にほとんど依存せず約 1 mol%以上であることがわかった.
著者
小川 新吉 古田 善伯 山本 恵三 永井 信雄
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.45-55, 1973-06-01
被引用文献数
1

巨大な体格、豪力の持ち主であると考えられている現役上位力士)(関取)の形態、機能の測定および調査を行ない、種々なる検討を試みた。形態的な測定、1.関取の平均身長は180.2cmと、日本人としてはずばぬけて大柄な集団であるが、スポーツ選手の大型化を考えるとき、特筆すべき特徴とは考えられない。2.体重は平均122.2kgと超重量級で、ローレル指数も平均210.5と異常に近い充実度を示し、この超肥満体に力士の特徴がみられる。身体の軟組織に富む周囲径、特に腰囲は、114.9cm、臀囲は115.7cmと著しく大きく、皮脂厚(3部位の合計)も109.9mmと驚くべき肥厚を示し、力士の体型の特徴は皮脂厚の異常なまでの発達にあることがわかる。機能の測定、3.背筋力の平均は181kg、握力左右平均47.9kgと予想したほど大きくなく、オリンピックの重量挙や投擲選手以下である。筋力の測定方法等に問題があるにしても、筋力は形態に比べ予想外に発達していないと考えられる。5.垂直とび47.9cm、サイド・ステップ35.1回、腕立屈伸21.4回と、体重が負荷となるテストでは体重の影響が問題となり、スポーツ選手としては著しく小さい。6.しかし、身体の柔軟性や全身反応時間等は肥満体にもかかわらず、さして劣っていな
著者
安東 孝信 山城 明宏 神谷慎吾 山本修一郎 峰岸 巧 永田 守男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.22, pp.109-116, 2003-03-06
被引用文献数
3

OMGはMDAと呼ばれる技術を発表し,またそれに用いる表記としてUML Profile for EDOCをまとめている.これらは仕様としてまとめられているが,効果的な利用方法はまだ明らかにされていない.そこで我々は,簡単な業務システムを対象に, 実際に設計モデルまでを構築する試作を通して,MDAやUML Profile for EDOCに基づくシステム開発のノウハウの収集や実現可能性の検討を行い,実適用への足がかりを得ることができた.本論文では,この試作を通して得られた知見から,ソフトウェア生産技術に関する従来手法との関係/比較や,実適用に向けて今後解決せねばならない課題等について考察する.OMG published MDA as a new software development technology. OMG is specifying UML Profile for EDOC as a tool for the MDA. However, effective use of them has been unclear yet. So we have made a feasibility study using these new technologies through actual development of a simple business application. We got some clues for practice using these new technologies through the study. Based on the result, this paper describes relations and comparisons between these new technologies and some typical existing software development technologies. In addition, some left unsolved problems for practice picked up from the study are described.
著者
中村 智幸 片野 修 山本 祥一郎
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.745-749, 2004 (Released:2005-07-08)
参考文献数
27
被引用文献数
4 2

コクチバスとオオクチバスの成長に対する流水と水温の影響を実験的に検討した。給餌下では, 両種ともに流水池と止水池との間で成長率に有意差は認められなかった。しかし, オオクチバスに対するコクチバスの成長比は, 水温の低い時期に大きかった。無給餌下では, オオクチバスの体重の減少率は止水池に比べて流水池において大きかったが, コクチバスでは両池の間で体重の減少率に有意差は認められなかった。以上の結果は, コクチバスのほうがオオクチバスに比べて, 流水と低水温に対する適応能力において優れていることを示している。