著者
工藤 拓 山本 薫 松本 裕治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. NL,自然言語処理研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.161, pp.89-96, 2004-05-13
参考文献数
21
被引用文献数
26

本稿では,Conditonal Random Fields(CRF)に基づく日本語形態素解析を提案する.CRFを適用したこれまでの研究の多くは,単語の境界位置が既知の状況を想定していた.しかし,日本語には明示的な単語境界が無く,単語境界同定と品詞同定を同時に行うタスクである日本語形態素解析にCRFを直接適用することは困難である.本稿ではまず,単語境界が存在する問題に対するCRFの適用方法について述べる.さらに,CRFが既存手法(HMM,MEMM)の問題点を自然にかつ有効に解決することを実データを用いた実験と共に示す.CRFは,階層構造を持つ品詞体系や文字種の情報に対して柔軟な素性設計を可能にし,label biasやlength biasを低減する効果を持つ.前者はHMMの欠点であり,後者はMEMMの欠点である.また,2つの正則化手法(L1-CRF/L2-CRF)を適用し,それぞれの性質について論じる.
著者
工藤 奈織美 山本 春江 杉山 克己
出版者
青森県立保健大学
雑誌
青森県立保健大学雑誌 (ISSN:13493272)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.1-7, 2005-03-31

国立情報学研究所の「学術雑誌公開支援事業」により電子化されました。The amount of exercise of 29 people in the snowfall period and non-snowfall period was investigated in Aomori City to clarify the influence of "Snow crearing" on the amount of exercise in the snowfall period and to clarify the difference season in the amount of exercise and the number of steps. The results were as follows : 1) The season and the weather such as the snowfall and snow did not influence people who took regular exercise, and the amount of exercise and the number of steps were the same in the snowfall period. 2) "Snow crearing" contributed to the amount of exercise and the number of steps in the snowfall period. 3) "Snow" did not influence the amount of exercise and the number of steps of people who took regular exercise so much. 4) A significant correlation was seen between the amount of the exercise or the number of steps, and daily activity, such as shopping on foot.
著者
山本 直彦 田中 麻里 牧 紀男
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究は、インド洋大津波後のバンダアチェ市内外に建設された再定住地を対象とした。まず、全住戸への質問紙調査を行い、被災前の住宅所有状況などを把握した。次に範囲を絞って悉皆調査を行い、再定住地入居後の生活について聞き取りを行った。以上から生活再建を、①仕事の再建(仕事があること)、②コミュニティ形成が進むこと、③住宅に住み続けられることを視点として、市内と市外の再定住地を比較した。市外の再定住地入居者は、市内の再定住地入居者より、いずれの生活再建状態も厳しく、今後の定住・転出動向は、インフォーマルセクターの仕事へ従事か否か、仕事場へ通勤可能か否かで分かれる可能性があることを指摘した。
著者
山本 景子 橋本 光平 倉本 到 辻野 嘉宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.45, pp.211-216, 2012-05-15

創造的な活動において,制作者は対象に集中して作業を行っているため,その後の活動において有用な情報を付与する機会を失っている.そのため,自身の制作物に対してPVR(Post-Valued Recall)の問題が発生する.この問題を解決するために再発見(re-finding)に効果的なインタフェースを構築する必要があるが,創作の作業自体を妨害しないよう,活動プロセスにおける情報を充実させる必要がある.個人的活動の記録である日記においても,作成時に自身の感情をデータとして付与できれば,後の振り返り時に有用であるが,意図的にそれを行うことは感情の性質から困難である.そこで本稿では,日記作成時のキーボードの打鍵間隔時間から感情を推定する手法を提案する.感情ごとの打鍵情報の特徴を評価した結果,悲しみ・怒り・喜び・諦めの4感情のうち悲しみの感情を約7割の精度で推定することが可能であることがわかった.
著者
山本 晃 賀勢 晋司
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.43, no.508, pp.470-475, 1977-04-05 (Released:2009-07-23)
参考文献数
1
被引用文献数
6 27

This paper presents a solution for self-loosening mechanism of bolt-nut joints under transverse vibration. At the first stage of relative transverse displacement between fastened plates, a bolt-thread inclines in a mating nut-thread with slip on the screw-surface of the nut-thread, producing elastic torsion of the bolt-shank. At the next stage of the transverse displacement, the washer face of the nut slips on the surface of the vibrating plate, accompanying loosening rotation of the nut caused by spring back of the elastic torsion of the bolt-shank. Repetition of these behaviours in each cycle of the vibration, advances the self-loosening of the bolt-nut joint. Above mentioned self-loosening mechanism is analyzed theoretically, considering loci of slip on the screw surface and washer face. The theory is compared with the experiment, resulting that they show fairly good agreement, except small difference which is seemed to be caused by the fluctuation of the frictional coefficients on the screw surface and the washer face.
著者
山本 純也
出版者
公益社団法人 低温工学・超電導学会
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.222-228, 1976-11-10 (Released:2010-02-26)
参考文献数
4

This article describes methods of measuring liquid helium quantity, preparing a transfer tube, experimental set up of a cryostat, precooling, and transfering liquid helium, The properties of liquid helium are also simply explained for beginners. Precooling by liquid nitrogen is strongly recommended for decreasing liquid helium consumption.
著者
園田 茂 榊原 美紀 森 光代 山本 純子 岡島 康友 千野 直一
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.9, pp.641-644, 1998-09-18
被引用文献数
2

サウンドスペースプロセッサRSS-10を用いたヘッドフォン方式の音方向覚検査の信頼性を検討した. 15名の難聴でない健常被験者を対象に, ホワイトノイズ(WN)および女声(FV)を正面と, 左右に30度, 60度, 90度の計7点より3回ずつ呈示した. 音は全試行とも方向覚を持って聞こえ, 平均正答率62%, 呈示音と回答とのずれの角度は5〜18度, 平均12度(SD=9) (WN), 1〜19度, 平均11度(SD=8) (FV)であった. WNを左から右, 右から左に被験者の前を通るように約10秒で移動させ, 正中を通過したと感じられる時点の位置の平均はそれぞれ正面から-11.1度(SD=8.0), 3.4度(SD=7.5)であった. RSS-10を用いた音方向覚検査は再現性が高く, 臨床上有用と考えられた.
著者
小川 祐樹 山本 仁志 宮田 加久子 池田 謙一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

Twitter上の社会的ネットワークがもたらす情報接触やコミュニケーション環境は、意見の異なる他者への接触機会を促進させるのか、あるいは、選択的接触を促進させるのか。本研究では、これらを探るための基礎的分析として、社会調査のデータと、Twitter上で得られる個人の行動ログのデータを結びつけた分析により、個人の社会的態度とTwitter上で形成するフレンドや情報接触環境の関連性について探る。
著者
岡崎 隆 山本 美枝
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.73-76, 2005
被引用文献数
3

地球上の異なる二地点での金星の太陽面通過時間差を測定することによって金星視差を求め,ケプラーの第三法則を援用して太陽視差,地球-太陽間距離を得ることができる。百数十年ぶりにこの現象が起こる時期に,ハレーが提案したとして知られる太陽視差測定法を振り返り,理科教育教材として取り上げるいくつかの視点を検討する。
著者
山本 政儀 星 正治 遠藤 暁 今中 哲二
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

旧ソ連核実験場周辺住民の長期低線量率・低線量放射線被曝の健康・リスク評価を行うための基礎研究として、被曝を受けた周辺集落住民の出来るだけ正確な被曝線量を評価することを目的とした。この目的達成のために、最も大きな被害を被ったドロン村を中心に、南の集落、サルジャール村、カラウル村できめ細かな土壌サンプリングを行い、放射性雲の通過したセンター軸の位置,幅、さらに降下量を明らかにし,被曝線量を推定した。
著者
小久保 秀之 山本 幹男
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.90-105, 2009-03-01

白いぼキュウリの切片(実験試料)に30分間非接触ヒーリングを行った後、実験試料から生じる極微弱生物光をヒーリングしなかった対照試料とともに18時間測定した。2008年6月〜12月に行ったキュウリシリーズ7で、種々の流派のヒーラー24名(初心者10名、中堅・ベテラン14名)を各2回ずつ測定した結果、制御されたヒーリングパワーの指標であるJ値は、平均0.084、95%信頼区間±0.026(n=24)であった。初心者群(J=0.081)と中堅・ベテラン群(J=0.086)の間には有意差はなかった。J値と相関した変数は年齢だけであった(r=-0.487,p=0.016,両側)。詳細な解析から、1回目と2回目のJ値の増減は、被験者の性格特性のうち利発性因子と弱い正相関が(r=0.466,p=0.022,両側)、また、ヒーリング方法のうち「愛の心」(神仏や精霊への祈りを含む)の使用程度の増減と弱い正相関があった(r=0.417,p=0.043,両側)。利発的な被験者は比較的うまく実験状況に対応できると考えられた。「愛の心」の増減は中堅・ベテランで顕著であり、この方法に被験者が慣れていることを意味すると考えられた。
著者
橋本 是浩 土田 秀雄 赤澤 寿一 新井 文子 乾 東雄 加藤 章三 坂本 宏和 下出 心 疋田 直樹 山本 景一
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. V, 教科教育 (ISSN:03893480)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.61-80, 2005-09-30

本研究は,数学学習での「文字」の習熟の実態について,中学生・高校生・大学生を対象として,予備調査を行った。予備調査の調査結果の部分的な分析から中学生・高校生の文字に対する未成熟なイメージの実態を明らかにするとともに,それらの結果から 仮説(I):生徒は,文字の表す「数」を固定的に捉えている 仮説(II):生徒は,文字のイメージを自然数的に捉えているの2つの仮説が導出できたことを報告する。
著者
山本 眞一 近藤 誠 横田 利久
出版者
筑波大学大学研究センター
雑誌
大学研究 (ISSN:09160264)
巻号頁・発行日
no.25, pp.59-159, 2003-03

皆さん、こんばんは。それからこの衛星回線を通じてご覧になっておられます広島大学、それから愛知教育大学、山形大学、そしてまた、筑波大学のつくば地区の皆さん、こんばんは。今日はそういうことで、ここに今多数の方がいらしていますが ...
著者
田中 洋次 澤田 佳宏 山本 聡 藤原 道郎 大藪 崇司 梅原 徹
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.30, no.Special_Issue, pp.255-260, 2011-11-15 (Released:2012-11-15)
参考文献数
18
被引用文献数
12 4

To clarify the current status of irrigation pond abandonment and the problem for aquatic plant conservation, we investigated the percentage of abandoned pond in local area, the relationship between the depth of pond and aquatic and meadow plants diversity at farm village on hilly terrain in northern part of Awaji Island. The investigation was carried out by interviewing 133 pond manager and by field survey. We found half of ponds had been abandoned already, and, we verify the strong correlation between depth of pond and species richness of aquatic plants.
著者
柳原 純夫 仲村 成貴 後藤 洋三 山本 幸 柿本 竜治
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.I_564-I_574, 2021 (Released:2021-07-22)
参考文献数
4

熊本地震直後の社会基盤設備の応急復旧での地元建設会社の初動対応の実態把握と課題抽出を目的とし,ヒアリング及びアンケート調査を実施した.調査結果と課題は次の通り.(1) 地震後の初動対応に遅れや混乱が発生した.協定内容の改善が必要である.(2) 対応工事の必要資源の不足が発生した.防災計画等での考慮が必要である.(3) 建設会社が実施した応急復旧工事における,費用清算面の問題はなかったが,施工数量の確定や支払処理の円滑化が課題として残った.(4) 応急復旧作業時は作業安全レベルが低下していた.地震後の工事を対象とした安全教育システムの確立が急務である.(5) 事故発生時には「公務災害補償」と同等の補償の適用を望む回答が大半を占めた.法律面を含めた補償制度面の対応が必要である.
著者
瀬川 拓郎 水野 章敏 秦野 裕介 葛原 俊介 岡 陽一郎 中村 和之 山本 けい子 寺門 修
出版者
札幌大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

奥州藤原氏の建立になる平泉・中尊寺や、藤原秀衡の平泉館といわれている柳之御所遺跡から出土した金箔に用いられている砂金に、北海道の砂金が使われていたかどうかを明らかにする。そのため、SEM-EDSおよびXRFにより、非破壊分析を実施する。それと平行して北海道・東北各地の砂金および産出地の土壌サンプルを蓄積する。このデータベースの数値と平泉での測定数値を比較して、砂金の産地同定を行う。