著者
川上 栄子 森下 紗帆
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.28, 2016

<br><br><b>【目的】</b>日本の食文化において緑茶は欠かすことのできないものであり、最近では、緑茶が健康に及ぼす好効果も評価されている。また、静岡県では日本有数な緑茶の産地として有名であるが、急須で入れる緑茶(リーフ)を飲む習慣が薄れ、家庭でもペットボトル緑茶が飲まれている現状がある。そこで、その実態を明らかにするために、緑茶離れが進んでいる大学生を対象にアンケートを行なった。<br><br><b>【対象及び方法】</b>本調査は、2015年6月~12月の間に、授業において説明の上、同意が得られた学生に対して、自己記入アンケート形式で行われた。対象者は、H市内の2校に通う大学生213名で、その内訳はT大学169名(女98名、男71名)、S大学44名(女35名、男9名)である。アンケート調査は4項目とした。質問内容は属性、各食事の主食の内容、各食事における1日の飲料の種類及び量、1日の食事以外に飲む飲料の種類及び量である。統計分析はSPSS(ver.20)により行なった。有意水準は5%とした。<br><br><b>【結果】</b>対象者の年齢、体形、居住状況は以下の通りであった。T大学の平均年齢は19.8歳、S大学は20.0歳。T大学の自己申告の体形が、やせ22名(13%)、普通123名(72.8%)、肥満24名(14.2%)。S大学はやせ3名(6.8%)、普通29名(65.9%)、肥満12名(27.3%)であった。また。T大学の居住状況は単身62名(36.7%)、核家族82名(49.1%)、3世帯同居24名(14.2%)。S大学は単身16名(36.4%)、核家族19名(43.2%)、3世帯同居9名(20.4%)であった。2大学間の属性に大きな差異がなかったため213名の調査結果をまとめた結果、朝食時では緑茶(リーフ)が16.4%、ペットボトル緑茶が15.5%であり、昼食時では緑茶(リーフ)が12.7%、ペットボトル緑茶が37.1%で、夕食時は、緑茶(リーフ)が21.6%、ペットボトル緑茶が18.3%という結果であった。<br><br><b>【結論】</b>緑茶は、昼食時では緑茶(リーフ)よりペットボトル緑茶が飲まれている。朝食時と夕食時においては、ペットボトル緑茶より緑茶(リーフ)が飲まれていることがわかった。
著者
川上 正浩 小城 英子 坂田 浩之 Masahiro KAWAKAMI Eiko KOSHIRO Hiroyuki SAKATA
雑誌
大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.7, pp.57-65, 2008-01-31

川上・小城・坂田 (2007a) は,現代大学生における科学に対するイメージを自由記述によっ て収集し,テキストマイニング手法を用いて分析した。その結果,現代大学生の科学イメージは,実 験をしたり,宇宙について調べたり,勉学したりするものであり,そこに有用性を感じる一方でロマ ンをも感じていること,また先進性や力動性といった進歩するイメージを抱いていることが示された。 本研究では,川上他 (2007a) の自由記述データをもとに,科学続・自然観を測定する尺度を構成す ることを目的とする。大学生 316 名を対象とした質問紙調査の結果から,現代大学生の科学観・自然 観を構成する因子として,癒す自然,未来を築く科学,脅威を与える科学,保護を求める自然,人智 を超えた自然,脅威を与える自然の 6 つの因子が抽出された。癒す自然、得点については性差が認めら れ,男性よりも女性で得点が高いことが示された。Kawakami,Koshiro, & Sakata (2007a) collected university students' view of science with a free description questionnaire and analyzed them with Text Mining Technique. As a result,it was shown that university students' view of science was to conduct experi­ ments,to examine space, and to study, to be both romanticism and utility,and to had advancing image as progressive and dynamism. The purpose of this study was to con­ struct a scale for university students' view of science and nature,based on the free descri­ ption data of Kawakami et al. (2007a).Three hundred and sixteen university students were participated in a questionnaire survey. The responses were analyzed by factor analysis,and as a result six factors were extracted: "healing nature","future-promising science","threatening science","nature beyond human control","nature to be conserved",and "threatening nature". The results also showed the sexual difference on the score of "healing nature",that is, the scores were higher in woman than in men
著者
秋吉 澄子 小林 康子 柴田 文 原田 香 川上 育代 中嶋 名菜 北野 直子 戸次 元子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】地域に残されている特徴ある家庭料理を、聞き書き調査により地域の暮らしの背景とともに記録し、各地域の家庭料理研究の基礎資料、家庭・教育現場での資料、次世代へ伝え継ぐ資料などとして活用することを目的とし、(一社)日本調理科学会の特別研究「次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理」が実施された。<br /><br />【方法】熊本県内を6地区(阿蘇、県北、熊本近郊、県南、天草、球磨)に分類し、11名の協力者を対象に聞き書き調査を行った。その調査結果や参考文献を基に、おやつの特徴を検討した。<br /><br />【結果】おやつは農繁期の小昼(こびる=熊本弁でおやつのこと)としてよく食べられ、小麦粉を使用したものが多かった。熊本近郊では小麦粉の団子に大豆を混ぜた「豆だご」や、輪切りにしたからいもを包んだ「いきなり団子」が挙げられた。県北ではその土地で採れる里芋や栗を小麦粉の団子で包んだ「里芋団子」や「栗団子」、米の粉にゆずの皮、味噌、砂糖、水を加えて練り、竹の皮に包んで蒸した「ゆべし」があった。県南では夏場に「みょうがまんじゅう」が作られ、八代地区では神社の祭りで「雪もち」が食べられていた。天草では特産であるからいもを使った「こっぱ餅」や﨑津名物の「杉ようかん」があった。球磨では3月の神社の祭りで作られる「お嶽まんじゅう」や、からいもともち米を一緒に炊いてついた「ねったんぼ」が食べられていた。その他、小麦粉を使って簡単にできるおやつとして「あんこかし」や「べろだご」、「焼きだご」が県内各地で作られていた。
著者
川上 明久
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.272, pp.72-77, 2015-12

新規事業への参入ではタイミングが重視されます。特に"早い者勝ち"な市場である場合、常識では考えられないほど短期間で多くのシステムを構築することが求められます。このようなビジネスの要求には、クラウドがうってつけです。
著者
中西 秀之 樋口 ゆり子 川上 茂 山下 富義 橋田 充
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.129, no.12, pp.1433-1443, 2009-12-01 (Released:2009-12-01)
参考文献数
58
被引用文献数
3 3

Transposons are mobile genetic elements that move between or within vectors and chromosomes. For the transposition, an enzyme called transposase recognizes transposon-specific terminal inverted repeat sequences (IRs) located on both ends of transposons, and remove them from their original sites and, integrates them into other sites. Because of this feature, transposons containing genes of interest between their two IRs are able to carry the genes from vectors to chromosomes. Transposons are promising systems for chromosomal integration because they can not only integrate exogenous genes efficiently, but also be transfected to a variety of cells or organs using a range of transfection methods. In this review, we focused on the therapeutic application of transposons. A few transposons can integrate transgenes into mammalian chromosomes. They have been used in preclinical studies of gene therapy and cell therapy. In addition, they have recently been used for generation of induced pluripotent stem cells. Transposon-based integrative vector systems have two components. One is the transposon containing transgenes, and the other is the expression cassette of the transposase. Both viral and non-viral vectors have been used to deliver these two components to mammalian cells or organs, and sustained transgene expression has been achieved. Transposon-mediated sustained transgene expression has also produced therapeutic effect in disease models of hereditary and chronic diseases. Although transposon-based integrative vector systems have problems, such as insertional mutagenesis, studies to overcome these problems have been progressing, and these vector systems will become indispensable tools to cure refractory diseases.
著者
川上徹也[著]
出版者
KADOKAWA
巻号頁・発行日
2016
著者
川上 礼次 マッキン ケネスジェームス 永井 保夫
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.619-622, 2012 (Released:2013-07-25)

近年爆発的に増加するマルウェアが社会問題にもなっている。マルウェアが増加している理由の一つにパッカーがある。パッカーとはソフトウェアが実行可能な形式のまま圧縮や暗号化ができるソフトウェアである。増加しているマルウェアの大部分がパッカーを用い既知のマルウェアとして検知されないように加工が施されている。そのためパッカーをアンパックし復元することができれば爆発的に増加した亜種に対応することができると考えられている。 現在のウイルス対策ソフトでは特徴量を用いたシグネチャによるパターンマッチングが一般的な検知手法であり、それを補助する形でヒューリスティック検知が用いられている。研究ではヒューリスティック検知の一種のデータマイニング手法を用いたマルウェア検知の前段階処理としてマルウェアのアンパックを行い検知率の向上を図る手法を検討している。 本論文では実際にマルウェアを実行させることによって自らアンパックさせる手法を取り入れ、その結果アンパックしたマルウェアはパックさせたマルウェアより検知率が上昇することを明らかにする。
著者
田淵 真愉美 久保木 真 水道 裕久 河原 和枝 冨岡 加代子 川上 貴代 平松 智子 塚本 幾代
出版者
岡山県立大学保健福祉学部
雑誌
岡山県立大学保健福祉学部紀要 (ISSN:13412531)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.27-37, 2015

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、外来診療や健診で高頻度に認められる疾患である。近年、NAFLD における抗酸化療法が試みられているが、ビタミンC 摂取の効果に関する報告はほとんどない。本研究では、外来受診したNAFLD 患者を対象に、通常の食事に加えて緑色野菜ジュースを8 週間飲用させ、身体状況、臨床検査値、栄養素等摂取状況、血中脂肪酸組成、血漿α−トコフェロール濃度の分析を行い、緑色野菜ジュースの飲用が血清アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)値および血漿α−トコフェロール濃度に及ぼす影響について検討した。緑色野菜ジュースの飲用により、9 例中6 例にALT の低下が認められた。緑色野菜ジュースの飲用は、ビタミンC の摂取量を増大させ、特に肥満度が軽度(BMI < 30)のNAFLD 患者では血漿α−トコフェロール濃度の上昇によって脂肪酸代謝を改善させ、肝機能を改善させる可能性が示唆された。Nonalcoholic fatty liver disease (NAFLD) is a disease to be found in ambulatory care andhealth check-up frequently. In late years antioxidant therapy in NAFLD is tried, but there are few reports about the effect of vitamin C intake. In this study, NAFLD outpatients were given green vegetable juice in addition to a daily diet to be drunk for eight weeks, and we analyzed anthropometric measurements, clinical data, dietary intakes, fatty acid composition in erythrocyte membrane phospholipid and plasma α-tocopherol concentration to examine the effect of supplementation of green vegetable juice on serum ALT level and plasma α-tocopherol concentration. After the supplementation of green vegetable juice, serum ALT level was decreased in six of nine patients. It is suggested that green vegetable juice supplementation increases intake of vitamin C, and particularly in NAFLD patients that an obesity index is mild( BMI<30), fatty acid metabolism may be improved by the increase in plasma α-tocopherol concentration and liver function may be also improved.
著者
古賀 敬一 川上 良一 加々良 耕二
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.1174-1179, 1996-09-10 (Released:2009-11-12)
参考文献数
8
被引用文献数
2 3

チアゾール酸には, 1.5水和物, 無水和物が確認されていたが, 今回, 新たな0.5水和物が出現したので, 各多形結晶のメタノール水溶液中における転移挙動を水分計, X線回折を用いて調べ, 多形間の相互関係を明らかにした.各多形結晶の転移はメタノール濃度に依存し, 1.5水和物の場合, 0~30Vol%では転移は起きず, 50~80Vol%では0.5水和物へ, 85~100Vol%では無水和物へ転移した.その際, 無水和物の種晶を1Wt%添加すると, 80Vol%でも無水和物へ転移した.0.5水和物の場合, 80~95Vol%では転移は起きず, 100%で無水和物へ転移した.無水和物の場合, 0~40Vol%では, 1.5水和物へ転移したが, 50~100Vol%では転移は起きず無水和物のままであった.
著者
川上 明 関森 秀伸 篠原 昭
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.59, no.566, pp.3224-3229, 1993

In order to clarify the filament surface color for accident reconstruction, the experimental destruction of seven kinds of light bulbs was carried out by changing the time between the light bulb power off and bulb rupture. The following results were obtained. (1) According to the time, the oxidized color changes to dark grey, green, blue, purple, yellow, and light grey in this order. (2) The relationships among the time, color index number alloted to a typical filament surface color, and the light bulb's rated consumption of electricity were obtained as an approximate equation. (3) Elapsed time starting from the power off can be derived on the basis of the surface color or an approximate equation. (4) The oxidized color is very useful for traffic accident reconstruction. By means of this information along with conventional findings, drivers' behavior at the accident may be postulated more precisely.
著者
古賀 昭人 川上 弘泰 野崎 秀俊
出版者
日本化學雜誌
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1280-1284, 1958

酸性硫化水素泉と含食塩重曹泉とについて40℃, 60℃のおのおのに老化現象として認められるもの-pH, 含有ガス, 濁度, 酸化還元電位, 過酸化水素分解速度定数, 吸収スペクトルなどについて同時測定を行い, つぎの結果を得た。<BR>いずれも含有ガスの逸脱によって幾多の老化現象が起り, 高温になるほどはやくなる。また泉質により異なり酸化還元電位は酸性硫化水素泉は低く時間による変動も大きく強力なる還元力泉であるに反し, 含食塩重曹泉は変動はずっと小さい。また過酸化水素分解速度定数の泉温による違い, 泉質による違いや人工泉との差異もはっきり形が現われており, 種々の変化はおのおの関連性があって時間的に一致している。硫化水素泉の大きな特長は吸収スペクトルの吸収端が一方に動かず反転することである。つまり一度,短波長側にうつりつぎに反転して長波長側に吸収が移動する。含食塩重曹泉はこれに反し長波長側に移行するのみであった。これらの点につき種々考察を行った。
著者
川邉 翔平 浅野 勇 森 充広 川上 昭彦
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.85, no.1, pp.II_17-II_23, 2017 (Released:2017-04-05)
参考文献数
9

農業用コンクリート開水路の補修工法として,無機系表面被覆工が多く施工されている.しかし,無機系表面被覆工の中性化深さの供用環境による差や空間的なばらつきについては明らかにされていない.これらに関する知見は,今後の中性化深さのモニタリングに際する調査位置や調査点数を決定するための重要な基礎データとなる.本研究では,施工後約3年経過した実水路の無機系表面被覆工を対象に,中性化深さの多点調査を行った.その結果,中性化深さは正規分布を仮定でき,その変動係数は20-40%であること,水路側壁の気中部と水中部では,気中部の中性化深さが大きいこと,などが示された.また,本調査結果に基づくと,中性化深さを信頼度95%,誤差20%で得る場合には,サンプル数を9以上とする必要があると推定された.
著者
松岡 摩耶 門野 岳史 松浦 佳奈 北澤 智子 川上 民裕 相馬 良直
出版者
学校法人 聖マリアンナ医科大学医学会
雑誌
聖マリアンナ医科大学雑誌 (ISSN:03872289)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.213-220, 2017 (Released:2017-03-28)
参考文献数
8

2005年1月から2015年12月までの11年間に当科で病理組織学的に皮膚悪性腫瘍と診断した680例について統計的検討を行った。男性348例,女性332例で男女差はみられなかった。疾患別では,基底細胞癌214例,Bowen病129例,有棘細胞癌98例,日光角化症91例,悪性黒色腫87例,乳房外Paget病40例であった。過去に報告された他施設における統計と比較検討したところ他の地域がん拠点病院と類似する疾患分布であった。悪性黒色腫は集学的な治療が必要となるため,各施設の症例数に差がみられた。今後,免疫チェックポイント阻害薬の出現により,治療施設の一層の集約化が行われると考える。
著者
川上 ちひろ 西城 卓也 藤崎 和彦 鈴木 康之
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.365-371, 2015-09-25 (Released:2017-03-03)
参考文献数
38
被引用文献数
1

背景 : 問題をもつ学習者の問題は体系的に示されてない. 教育者が, その問題を適切に理解するため, 問題をもつ学習者を表現する英語用語と定義を集約し, その問題を因子ごとに分類する.方法 : 系統的文献検索結果 : 用語にはdisability, learning disorders, at-risk, difficult, problem, struggle, underperform, unprofessional unsafe, gifted, outstandingが同定された. 問題因子は, 学習者の特性, 認知, 態度, 技術に大別された.考察 : この分類は教育者が問題を的確に理解する一助となる.