著者
近藤 真由 後藤 昌人 安田 孝美
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第24回全国大会
巻号頁・発行日
pp.140-143, 2009 (Released:2010-02-26)

In recent years, the websites that were successful on web business are the ones that functions as a "database media". An original database is built, and users participate adding data to it. As a result, the value of contents that can be offered on the website is enhanced. In this study, we verify how these concepts of database media are applied in a new local community website. Showing clearly how database media are utilized in an area and what kind of effect is obtained is important not only for the local website, but also for the local community.
著者
田中 信行 宮田 昌明 下堂薗 恵 出口 晃 國生 満 早坂 信哉 後藤 康彰
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.263-272, 2011 (Released:2013-10-18)
参考文献数
22

研究の目的:同レベルの心拍上昇作用を示す 41°C、10分入浴と200m/1.2分走行の、心血管機能、血液ガス、代謝、末梢血組成への効果を比較、検討した。対象と方法:被験者は健康男子13名(28.7 ±3.6才)である。入浴、走行研究の前に30分安静させ、血圧、脈拍、舌下温、皮膚血流を測り、正中静脈に採血用の留置針を挿入した。その後、予備実験で約30拍の心拍増加を惹起した41°C、10分の入浴と200m/1.2 分(時速10km)の走行を別々に実施し、測定と採血を負荷直後と15分後に行った。結果と考察:入浴、走行直後の心拍増加は夫々27∼25拍と同レベルだった。走行後の収縮期血圧の上昇は入浴後よりも大きく、入浴後の拡張期圧は安静時より低下した。舌下温と皮膚血流は入浴でのみ増加し、温熱性血管拡張が示唆された。 入浴後、静脈血pO2は有意に上昇し、pCO2は有意に低下したが、乳酸、ピルビン酸レベルの変化はなかった。200m走では逆にpO2は低下し、pCO2は増加し、乳酸、ピルビン酸、P/L比は有意に上昇した。これらの結果は、入浴では代謝亢進はなく、血流増加に基づく組織の著明な酸素化とCO2の排出があり、そして走行では筋肉の解糖系の促進と TCA サイクルにおける酸化の遅れを意味している。 入浴、走行による白血球増加は短時間で消失することから、これらの変化は白血球の多い壁在血流と血漿の多い中心血流の混合で説明可能と思われた。入浴や運動後のリンパ球サブセットの変化に関する従来の報告も、この観点からも検討すべきであろう。赤血球や血清蛋白の変化から算出した血液濃縮の関与は、入浴で2%、走行で4%と、比較的少なかった。結論:入浴による健康増進は、代謝亢進なしに温熱性血管拡張による十分なO2供給とCO2排出が起こることで惹起される。運動による健康増進は強力な心血管系と筋の代謝の賦活により生ずる。この受動的効果の入浴と積極的効果の運動を組み合わせが、バランスの取れた健康増進には有益と思われる。
著者
後藤 正人
出版者
中日本入会林野研究会
雑誌
入会林野研究 (ISSN:2186036X)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.6-10, 2019 (Released:2020-05-04)

民法の物権として保障されている入会権の概念をめぐって、その内容的理解が希薄になっている。入会・入会権は、歴史的に共同「所有」・共同労働を基礎とする平等な権利を有する入会権者たちによって担われている。その起源は、稲作社会の定着につれて、中世社会に淵源を持つ。近世社会では入会権者たちによる共同所持・共同労働を基礎とする所持的入会権と、領主の林業直営地などに成立する地役的入会権がある。近代に入り、所持的入会権は私的所有地としてなかなか認められなかった。法律上は明治民法の物権編で認められていくが、官有地編入処分や入会林野統一政策によって入会権や入会地は多かれ少なかれ攻撃を受けたが、入会集団は粘り強く入会地の確保に努めてきた。戦後、日本国憲法によって主権者の地位を獲得した入会集団達には、所謂「入会林野近代化法」によって、生産森林組合等に組織変更することが生じた。しかし政府の「外材依存政策」によって木材価格の低迷下に悩んでいるのが現状である。未だ100万町歩程の大小入会地が存在するようである。入会権を維持しつつ地域民衆へ開かれた、豊かな利用が展開されるならば、入会地は永遠の生命を有するであろう。
著者
坪井 謙之介 寺町 ひとみ 葛谷 有美 水井 貴詞 後藤 千寿 土屋 照雄
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.8, pp.522-533, 2012-08-10 (Released:2013-08-10)
参考文献数
24
被引用文献数
18 18

An important aspect of medicinal treatment is having the patient take the medicines prescribed by the doctor. However, a previous questionnaire about medication compliance and adherence showed that approximately 50% of patients forget to take their medicines. In this study, the status of patient medication-taking behavior and factors affecting adherence were investigated through a survey involving 226 patients who presented at Gifu Municipal Hospital from November 2009 to February 2010. The survey items included patient characteristics (age, sex, occupation, side effects, allergies, etc.), medication status (dosing time, medicine formulations), and factors affecting medication adherence (awareness of taking medication, awareness of illness and medicines, life rhythm, character, relationship of trust with doctor or pharmacist, use of medicine information leaflets). Overall, 73% of patients took medicines as directed. Evaluation by medication adherence status revealed that patients with poor adherence most frequently forgot to take their medicines after lunch and between meals. A separate factor analysis of good and poor medication adherence groups showed significant differences between the groups for 18 of 30 factors. Then, using Customer Satisfaction analysis and excluding factors related to personality, 4 factors for improvement were selected from the remaining 16 factors. These findings suggest that patient medication adherence increases when the factors of “regularity of life rhythm”, “regularity of meals”, “trust in pharmacists”, and “use of medicine information leaflets” are improved.
著者
向井 貴彦 二村 凌 丹羽 大樹 後藤 暁彦 三輪 直生 石塚 航 矢追 雄一 高木 雅紀
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.149-156, 2015-11-05 (Released:2018-03-26)
参考文献数
35

Japanese char Salvelinus leucomaenis, red-spotted masu salmon Oncorhynchus masou ishikawae, hybrid individuals were collected from a tributary of the Ibigawa River, Gifu Prefecture, Japan. The char and hybrids were mainly distributed in the headwater area where eyed eggs of red-spotted masu salmon are released in each year. Principal component analysis (PCA) of the morphological features of parental and hybrid individuals indicated that hybrid body shape was similar to that of char. Partial nucleotide sequences of mitochondrial DNA indicated the female parental species to be red-spotted masu salmon, without exception. Genotyping of three loci of short interspersed repetitive elements (SINE) of inserted alleles showed all hybrid individuals to be F1, with no evidence of backcrossing. These results indicated that the introduced red-spotted masu salmon hybridized with male char, with a high survival rate of sterile F1 offspring.
著者
加藤 萌 富田 理哉 後藤 高明 西園 久慧 加藤 光樹
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.42-48, 2022-06-20 (Released:2022-06-21)
参考文献数
18

目的:在宅医療を受けている患者における訪問看護利用と往診時診療時間との関連を明らかにすること.方法:2019年9月1日から11月30日の間に日本の3ヶ所の都市部クリニックで在宅医療を受けていた患者を対象とし,両者の関係について単変量解析および多変量解析(施設クラスターを考慮した負の二項回帰分析)を行った.結果:解析対象者は278人であり,訪問看護の利用は単変量解析,多変量解析いずれにおいても,有意に往診時診療時間の減少に関連していた(それぞれ P < 0.018,P < 0.001).訪問看護の利用による往診時診療時間の減少量は平均10.3分(95%信頼区間,9.9-10.8)と推定された.結論:訪問看護の利用によって往診時診療時間が短縮することが示された.訪問看護は在宅医療において医師の負担を軽減しうることが示唆され,より良い協働方法についてさらなる研究が必要である.
著者
水原 敬洋 後藤 隆久
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.736-741, 2013 (Released:2013-11-09)
参考文献数
30

キセノンに麻酔作用があることが1946年に報告されて以来さまざまな研究が行われ,その特性が麻酔薬として理想的であることが判明している.キセノンはすでに欧州では麻酔薬として臨床認可されており,本邦でも臨床認可される可能性はあると考えられる.キセノンは導入・覚醒が早い,鎮痛作用を持つ,術中の循環動態が安定する,脳保護作用を持つ,術後認知機能障害を予防できる可能性がある,といった多数の利点を持っている.しかし一方で,キセノン自体のコストは高く,臨床普及を阻む欠点となっている.本稿ではキセノン麻酔の利点と欠点を概説し,今後の展望についてまとめる.
著者
後藤 裕介 森田 裕之 白井 康之 市川 尚 濱田 直希 原田 智広
出版者
進化計算学会
雑誌
進化計算学会論文誌 (ISSN:21857385)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.23-39, 2022 (Released:2022-09-09)
参考文献数
27

In recent years, evidence-based policy-making (EBPM) has been called for to accommodate diverse stakeholders when local governments formulate new policies. Social simulation allows virtual observation of changes in social conditions resulting from various alternatives in policy-making. However, there has not been a generic social simulation for designing subsidy payment policies that can be used in various situations. The Evolutionary Computation Competition 2021 (EC Comp 2021), an optimization competition that has been held since 2017 and intends to promote interaction between industry and academia, asked participants to design subsidy payment policies with social simulation. EC Comp 2021 newly formulates a generic social simulation framework for designing subsidy payment policies. This social simulation estimates the effects of subsidy payment policies in response to changes in household economic conditions based on economic shock scenarios using statistically valid data on the residents in a city. This paper gives a detailed explanation of the subsidy payment design problem with the social simulation in EC Comp2021. This paper explains the participants’ optimization methods and their results, accompanied by a brief analysis of their results, and discusses the characteristics of the optimization problem.
著者
中川 裕太 笠松 悠 福岡 里紗 森田 諒 山根 和彦 小西 啓司 麻岡 大裕 中河 秀憲 白野 倫徳 天羽 清子 外川 正生 後藤 哲志
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.94, no.6, pp.814-820, 2020-11-20 (Released:2021-06-10)
参考文献数
11

大阪市立総合医療センターに入院したCOVID-19関連肺炎13例において,再検例を含むのべ20件の胸部CT画像について検討した.全例で胸膜直下の病変とground-glass opacity(GGO)を認めたが,胸水,心嚢水,縦隔・肺門部リンパ節腫脹,空洞形成は認めなかった.また,酸素投与を要した3例は下葉のvolume loss とともに胸膜直下の病変と結合する気管支血管束の病変が認められた.発症時期から画像所見を分類するとGGOは発症早期(10日未満)に多く認められ,crazy-paving pattern,consolidation,背側のconsolidation の帯状の融合像は発症後期(10日以降)に多く認められた.鑑別疾患としてはインフルエンザなどによるウイルス性肺炎と器質化肺炎が重要と考えられた.詳細な問診による発症からの期間と胸部CT画像の特徴的な所見や経時的変化を合わせて理解することで,COVID-19の事前確率を適切に評価し,診断と治療および感染対策につなげることが重要である.
著者
後藤 亮吉 佐々木 ゆき 花井 望佐子 永井 雄太 田上 裕記 中井 智博
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.836-842, 2016 (Released:2017-01-13)
参考文献数
18
被引用文献数
3 1

自主グループの発足要因と自主グループへの参加及び継続に関連する要因を明らかにすることを目的とした。対象は設楽町の自主グループ参加者とし,自主グループへ参加したきっかけ(以下:参加要因),自主グループを発足した要因(以下:発足要因),自主グループを継続している要因(以下:継続要因)を調査した。自記式質問紙法にて行い自由記述の内容をKJ法に準じて整理した。類似した内容のラベルをまとめ,サブカテゴリーを生成し,類似したサブカテゴリーからカテゴリーを生成した。 96名(男性7名,女性89名)から回答を得た結果,自主グループの参加要因は,6つのカテゴリーが得られ「他者からの勧め」が最も多かった。次に,自主グループの発足要因として,7つのカテゴリーが得られ「仲間の存在」が最も多かった。自主グループの継続要因としては,7つのカテゴリーが得られ「自身の健康」が最も多かった。自主グループの参加・発足要因として「仲間の存在」など他者の存在が大きく影響していると考えられた。また,継続要因は「自身の健康」であり,主体的に参加することにより,さらに参加継続に繋がっていると考えられた。以上のことから,地域の実情と人々のつながりを考慮し,住民の健康意識を高め,住民を主体とした自助・共助の関係性を築くことが重要であると考えられた。
著者
篠田 知和基 吉田 敦彦 丸山 顕徳 松村 一男 中根 千絵 鈴木 正崇 不破 有理 服部 等作 山田 仁史 立川 武蔵 後藤 敏文 荻原 真子 木村 武史 後藤 明 廣田 律子 近藤 久美子 竹原 新 坂井 弘紀 諏訪 春雄 小松 和彦 鷹巣 純 栗原 成郎 依田 千百子
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

世界神話の基本的な二元構造を日本神話、ギリシャ神話、エジプト神話、インド・イラン神話、オセアニア神話、シベリア神話、アメリカ神話などにさぐった。明暗、水中の火、愛の二元性、罪と罰、異界と常世などのテーマでシンポジウムをおこない、それぞれの論文集を刊行した。生死、善悪の問題はそのつど検討された。最後は聖と穢れについて総括討論会をおこなった。その結果、世界神話は聖なるものを水中の火のような矛盾した概念のなかに追及するものであることがあきらかになった。
著者
後藤 奈保子 調 裕次
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association/Meeting of Keiji Dermatological Association
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.1, no.6, pp.400-403, 2002 (Released:2010-08-25)
参考文献数
5

26歳, 女性。初診の約5年前より2カ月前まで定期的に近医婦人科にてピル (トライディオ-ル®) を内服していた。初診2日前に後頭部脱毛に気付き, 当クリニックを受診した。初診時に円形脱毛症と診断し, グリチロン®, セファランチン®内服, フロジン®外用にて経過をみていたが, 約2週間後に脱毛が次第に拡大してきため, 薬剤性脱毛, 内分泌異常による脱毛などを疑い血液検査を行ったところトライディオール®のDLSTが陽性であった。治療にも関わらず脱毛の拡大を認め, 脱毛の増悪の原因として薬剤も疑われた。また, 生理不順もあったため近医婦人科へ紹介した。婦人科では卵巣機能不全, 排卵障害の診断で, トライディオール®とほぼ同一の薬剤のドオルトン®を処方された。脱毛はさらに広がってくるため, 同薬剤の中止を指示した。その後脱毛は止まり, 徐々に改善した。
著者
富田 隆 後藤 英和 吉村 勇哉 坪内 良子 中西 利恵 小島 千賀子 米島 美穂子 吉田 正 田中 勝也 住谷 賢治 幸田 幸直
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.135, no.6, pp.835-840, 2015-06-01 (Released:2015-06-01)
参考文献数
8
被引用文献数
11 17

It has been reported that magnesium oxide tablets are excreted in a non-disintegrated state in the stool of patients when the tablets are administered after being immersed in a food thickener. Therefore we examined whether immersion in a food thickener affects the pharmacological effect in patients taking magnesium oxide tablets, and whether immersion affects its disintegration and solubility. The mean dosage (1705 mg/d) was higher for patients who took tablets after immersion in a food thickener than for those who took non-immersed tablets (1380 mg/d). The disintegration time and dissolution rate of the immersed tablets were lower than those of non-immersed tablets in vitro. Furthermore, components that constitute the food thickener and differences in composition concentrations differentially affect the disintegration and solubility of magnesium oxide tablets. This suggests that commercially available food thickeners are likely to be associated with changes in the degradation of magnesium oxide tablets, and they therefore should be carefully used in certain clinical situations.