著者
後藤 恒允 GOTO Tsuneyoshi
出版者
秋田大学教育学部研究紀要 教育科学
雑誌
秋田大学教育学部研究紀要 人文科学・社会科学 (ISSN:03870111)
巻号頁・発行日
no.48, pp.1-25, 1995-12-01

The aim of this paper is to clarify historical reviews of unit learning and to discuss teaching materials and methodologies of unit learning. In the first place new tripartite classification is introduced: "proto unit learning", "new unit learning", and "comprehensive unit learning". Secondly I will elucidate the main theme of this paper by discussing theories and practices in terms of its historical context. Lastly significance and some problems ofpresent-day unit learning are to be treated in details.
著者
後藤 悠里
出版者
名古屋大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2017

障害者差別禁止法が施行された今、障害学生に対して学ぶ機会を保障することは大学にとって喫緊の課題であり、そのためには、情報アクセシビリティにおけるバリアフリー化が欠かせない。その中でも、授業の情報を伝えるシラバスをアクセシブルなものにすることが重要である。本研究の目的は、障害学生の学ぶ権利を保障することができるシラバスの作成指針を提案することである。そのために、障害学生に、現行のシラバスの問題点や改善点を示してもらい、シラバス作成指針を提案する。本研究においては、以下の手続きを取った。調査は、障害学生4人を含む10人の学生を対象とし、大学で実際に使われている、ランダムに抽出された75のシラバスを評定してもらった。対象者は、それぞれのシラバスに4段階で評価をし、評価が高いシラバス、評価が低いシラバスをそれぞれ5つずつ選ぶ。その後、調査者が対象者に対し、半構造化面接を行った。得られた結果は「シラバスの見やすさ」と「シラバスに必要な情報」の2つにまとめられる。第1の、「シラバスの見やすさ」については、視覚障害学生から意見があった。第2の、「シラバスに必要な情報」は半数以上の学生から意見があった。具体的には、文言の曖昧さや、情報の不十分さについて指摘がされた。以上の結果から、以下の2点が提言できる。第1に、「シラバスの見やすさ」について、インデントを使用する、英字のフォントサイズはやや大きめにするなどの指示が必要である。第2に、「シラバスに必要な情報」について、評価については割合を提示することや学外活動やグループワークについてはより具体的に情報を提示することである。本研究では、障害のあるなしにかかわらず、対象者からシラバス改善の要求が挙げられた。シラバスの改善は障害のあるなしにかかわらず、学生の学ぶ機会の確保に繋がるユニバーサルな取り組みであるといえるのではないだろうか。
著者
渡辺 武 後藤 実
出版者
日本生薬学会
雑誌
生薬学雑誌 (ISSN:00374377)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.35-37, 1953-01-01

The quantitative determination of essential oil and cinnamic adlehyde was caried out on the leaves, bark of trunks, bark of branches, bark of roots of the Cinnamomum Loureirii Nees (Lauraceae) collected in Wakayama and Kagosima prefecture in Japan, and on the Cassia barks collected abroad (and brought to the market in Japan.) The determination was effected acordig to the method provided in J. P. V. with scant material a satisfactory result was obtained by the use of the essential oil extracting apparatus devided by the present authors or micro cassia flask. The quantity of essential oil and cinnamic aldehyde the collection. But as far as the bark of roots is concerned, the quantity compares favoures favourably with that of the Cinnamornum Cassia Blume, if the bark is fresh or stored in good condition. The refore, the bark of roots of the Cinnamoum Ioureirii Nees collected in Japan is valuable as vegetable drug.
著者
木村 勇一 大久保 隆夫 後藤 厚宏
出版者
FIT(電子情報通信学会・情報処理学会)運営委員会
雑誌
情報科学技術フォーラム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.119-120, 2014-08-19

既存Webアプリケーション(WebAP)の入力処理の脆弱性を調査し,対策を考察した.2014年4月に広く認知されたStruts2,及びStruts1の脆弱性(Struts脆弱性)は,Javaの基本的な枠組みで発生する脆弱性である.課題はWebAPの内部構造のブラックボックス化とパラメタの正否を識別する仕組みの欠如である.対策としてホワイトリストのパラメタチェックフィルタがある.ホワイトリストは必要なパラメタのみ取り込み,その他のパラメタを除外するので,ブラックボックスとなるコンポーネント利用時の未知の脆弱性の防止に有効である.対策となるチェックルールの設定方法3案を提示する.
著者
遠藤 敏夫 松岡 聡 橋爪 信明 長坂 真路 後藤 和茂
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.87, pp.43-48, 2006-07-31
参考文献数
8
被引用文献数
5

TSUBAMEスーパーコンピュータは,655ノード10480 Opteron coreと360枚の ClearSpeed SIMDアクセラレータボードを備えるヘテロ型の大規模クラスタシステムである.TSUBAMEはLinpackベンチマークで38.18TFlopsを記録し,この結果により2006年6月のTop500ランキングに7位としてランクされた.しかしその測定にはOpteronのみが使われ,アクセラレータは用いられていない.本論文は汎用CPUとアクセラレータによる不均一な環境においてLinpack 性能を得る上での課題について論じ,解決法を述べる.16ノード256 CPU coreを用いた予備実験では,アクセラレータ8枚を加えたときに8.2 %,16枚を加えたときに19%の性能向上が観測された.The TSUBAME supercomputer is a heterogeneous large-scale cluster system, which is equipped with 10480 Opteron CPU cores on 655 nodes and 360 ClearSpeed SIMD accelerator boards. The TSUBAME system has achieved 38.18TFlops with Linpack benchmark and is ranked 7th in the Top500 supercomputer ranking in June 2006, even though the measurement is done without any accelerator boards. This paper discusses issues to obtain high Linpack performance on heterogeneous systems with general purpose processors and accelerators, and describes solutions. Through preliminary experiments with 256 CPU cores on sixteen nodes, we observed +8.2% speed-up when eight accelerators are added, and +19% with sixteen accelerators.
著者
鈴木 康弘 堤 浩之 渡辺 満久 植木 岳雪 奥村 晃史 後藤 秀昭 Mihail I STRELTSOV Andrei I KOZHURIN Rustam BULGAKOV Nikolai TERENTIEF Alexei I IVASHCHENKO
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.109, no.2, pp.311-317, 2000-04-25 (Released:2010-11-18)
参考文献数
12
被引用文献数
3 4

We have prepared a preliminary active fault map of Sakhalin, Russia, based on an interpretation of aerial photographs and satellite images. Major active structures include 110-km-long active faults along the western margin of the Yuzhno-Sakhalinsk Lowland in southern Sakhalin and 120-km-long active faults along the western margin of the Poronaysk Lowland in central Sakhalin. These active faults are parallel to but are located as far as 10 km east of the Tym-Poronaysk fault. Geomorphic surfaces on the upthrown side of the fault are tilting westward, therefore, the faults are considered to be west-dipping low-angle reverse faults. The vertical component of slip rates of these faults are >0.3 mm/yr in southern Sakhalin and 1.0-1.5 mm/yr in central Sakhalin. The net-slip rates could be much greater because the faults are low-angle reverse faults. If these faults rupture along their entire length during individual earthquakes, the earthquakes could be as great as M7.6-7.7. In northern Sakhalin, we have identified a series of right-lateral strike-slip faults, including the 1995 Neftegorsk earthquake fault. The slip rates for these faults are estimated at 4 mm/yr. The right-lateral shear in northern Sakhalin and east-west compression in central and southern Sakhalin may reflect relative plate motion in far-east Asian region.
著者
渡辺 将史 長島 史弥 作田 泰隆 後藤 富朗 平野 智 桜井 優
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.15, pp.1-4, 2013-03-07

従来の超解像技術の中でもTotal Variation (TV)正則化手法は,エッジを保持しつつ劣化を防ぐ,最も効果的な手法である.しかし,計算コストが大きいことが問題とされている.本論文ではショックフィルタを組み合わせることによって同等以上の画質を維持しつつ,処理時間の削減を試みる.
著者
作田 泰隆 川本 祐大 渡辺 将史 後藤 富朗 平野 智 桜井 優
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J96-D, no.3, pp.686-694, 2013-03-01

本論文では,Total Variation(TV)正則化を用いた高画質・高速な超解像拡大手法を提案する.TV正則化を応用した超解像手法はリンギングを発生させず,エッジの鮮鋭化を効果的に実現する手法であり,事例学習法を組み合わせることで細かい模様(テクスチャ)の再構成も実現する有望な手法である.しかし,TV正則化を応用した拡大手法は反復非線形演算により計算時間が増大し,画質を維持した大幅な高速化が困難とされており,動画像などへの応用が難しいという問題がある.そこで本論文では,TV正則化を応用した拡大手法に効果的なエッジ鮮鋭化フィルタであるShock Filterを用いた新方式を提案し,従来の各手法と比較して大幅な計算時間の削減,または画質の改善に成功した結果を報告する.
著者
後藤 泰宏 由井 典子
出版者
北海道教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では,正標数の体上で定義された3次元カラビ・ヤウ多様体について,その形式群に焦点を当てつつ数論的性質を考察した。主たる研究対象は,3次元重さ付きデルサルト型多様体とBorcea-Voisin型多様体であり,それらの形式群の高さについて多くの新しいデータを得るとともに,ホッジ数をはじめとする多様体の幾何学的性質と形式群の高さとの関係性を調べた。また,その応用としてミラー対称なカラビ・ヤウ多様体の形式群について考察した。
著者
後藤 芳彦 佐々木 央岳 鳥口 能誠 畠山 信
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.461-472, 2013-09-30 (Released:2017-03-20)

北海道クッタラ火山登別地熱地域,大湯沼の北東200m地点において,トレンチ調査(深さ6.3m)を行い,登別地熱地域の噴火史を解明した。トレンチ断面の層序は,12層の水蒸気噴火堆積物(厚さ3-100cm)と,それらに挟在するB-Tmテフラ,Us-bテフラからなる。12層の水蒸気噴火堆積物は,変質したデイサイト質石質岩片(最大粒径80cm)と粘土質のマトリクスから構成され,サグ構造を示すことから,登別地熱地域から噴出したと考えられる。各々の水蒸気噴火堆積物は土壌層を挟在し,12回の噴火が休止期を挟んで繰り返し起きたことを示す。水蒸気噴火堆積物の直下土壌層の放射性炭素年代測定値,および広域テフラとの対比により,水蒸気噴火は,約BC6450年,BC5370年,BC3980年,BC3440年,BC1990年,BC1710年,BC1280年,BC900年,BC200年,AD980年,AD1480年,およびAD1663年以降に起きたと推定される。登別地熱地域では,過去8500年間に12回以上の水蒸気噴火が起こり,噴火の頻度は700年に1回程度であると考えられる。
著者
伊藤 明弘 後藤 孝彦 藤本 成明
出版者
JAPANESE SOCIETY OF TOXICOLOGIC PATHOLOGY
雑誌
Journal of toxicologic pathology (ISSN:09149198)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.79-84, 1998-06-01
被引用文献数
2 5

Cancer is a genetic disease and numerous genetic changes have been disclosed in its developmental stages. Corresponding to those endogenous events, environmental factors including chemicals, oncogenic viruses, and radiation participate in the initiation, promotion, and progression stages. Furthermore, development of cancer is greatly influenced by nutritional factors such as from daily food consumption and the additives in these foods. Retinoids, vitamins, essence of tea, and vegetables are believed to be highly effective in chemoprevention of cancer. In this mini review, miso, a fermented soy product, and the purported active chemopreventative component of soybeans, isoflavones, were examined for their biological activity; 1) during recovery from radiation induced damage, and 2) as a possible chemopreventor of cancers. Thus far, promising results have been obtained for prevention of liver tumors in mice, breast tumors in rats, and intestinal tract tumors in rats. Since chemopreventors derived from natural foods are not cytotoxic, they need not be given to the recipients intermittently. Furthermore, we have found that a combination of tamoxifen with miso greatly reduced occurrence of mammary tumors in rats and therefore might be applicable to human cancers.
著者
後藤 高広 加藤 史郎 飯野 陽一郎 齋藤 洋一 渡部 英敏
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.73, no.7, pp.589-592,a2, 2005-07-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
2

国営会津農業水利事業は, 喜多方市を中心とした会津北部地区 (昭和47年着手), 会津若松市を中心とした会津南部地区 (昭和52年着手), 会津高田町を中心とした会津宮川地区 (昭和55年着手) の3地区, 総計13, 6000haに及ぶ国営かんがい排水事業であり, 会津盆地の平坦部のほとんどを包含する一大事業であった。本事業も平成17年3月に会津宮川地区の完了をもって完全に終了することとなっているが, 本報では, 先に完了した, 会津北部, 会津南部両地区を含め, 会津盆地に見られる農業水利の歴史的な背景に触れながら国営事業実施までの経緯や事業概要, さらに事業の実施に伴う効果や課題等について述べる。
著者
松下 純子 後藤 月江 金丸 芳 遠藤 千鶴 長尾 久美子 有内 尚子 高橋 啓子
出版者
The Japan Society of Cookery Science
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.42-48, 2014

日本の調理文化の地域性の特別研究のうち,平成21年から平成22年に「行事食・儀礼食」についてアンケート調査を行った。徳島県に10年以上在住する人を対象に,正月を除く年中行事について30歳未満,30歳以上50歳未満,50歳以上の年代区分に分類し検討した。人日,端午の節句,七夕,土用の丑,盂蘭盆,重陽の節句,春分の日,秋分の日,冬至,秋祭りでは,認知率および経験率の双方に年代区分で有意差がみられた。節分「巻き寿司・のり巻き」,土用の丑「うなぎの蒲焼き」は行事食としての喫食率が高かった。春分の日,秋分の日の「ご飯・だんご」,春祭り,秋祭りの「ご飯・すし」は,若い世代への伝承が薄れていることが推察された。全ての年代区分で年末のクリスマス,大みそかは行事として定着しており,「ケーキ」や「年越しそば」を多く食べていた。多くの行事食は以前には家庭で作ったが,現在は買う入手方法へ変化しており,特に50歳以上で顕著であった。