著者
堤 梨恵 秋元 史恵 早川 裕子 後藤 由紀 榎 悦子 鈴木 昌子 河野 啓子
出版者
東海大学
雑誌
東海大学健康科学部紀要 (ISSN:13474162)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.115-120, 2001

本研究は精神健康調査の一部として得られた自由記載欄の内容を分析することによって具体的なストレッサーを把握し、また看護婦・士が考える対応策を明らかにすることを目的に行った。NIOSH (National Institute for Occupational Safety and Health:米国国立安全保健研究所)の職業性ストレスモデルを用いてT大学病院のストレッサーを分類すると、仕事のストレッサー(226件)、仕事外の要因(14件)、個人要因(148件)であり、仕事のストレッサーが最も多かった。ストレッサーの中では、長時間労働や休日労働の記載が多く、反対に看護技術に関する記載が少なかったことが特徴的であった。また、看護婦・士が考える対応策として、「ストレスを軽減するような病院のサポートシステム」(5件)や「ストレスを軽減するような病院環境」(5件)、「組織運営の改善」(4件)、「仕事に対する評価」(2件)があった。
著者
今村 孝史 野田 敦子 柴田 重信 渡辺 繁紀 野田 浩司 小野 容子 後藤 茂 井上 善文
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.113, no.5, pp.400-405, 1993-05-25

A series of pentanthrene type heterocyclic compounds were synthesized and evaluated for anxiolytic activities by three kinds of behavioral pharmacological tests. Several compounds showed anxiolytic activities. In particular, s-triazolo [3,4-a] phthalazine (Tri-P) and 3-propyl derivatives of Tri-P (PTP) showed remarkable activities, although the activities were slightly lower than those of diazepam. The results suggested that Tri-P or PTP is a useful lead compound for the development of the antianxietic agents. The relationship between the structure and anxiolytic activity, and the inducing mechanism of the activity was discussed.
著者
内田 一秀 後藤 千枝 務川 重之 光永 貴之 鈴木 芳人
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.157-164, 2009-11-25 (Released:2009-12-16)
参考文献数
27
被引用文献数
1

The relationship between larval instar and head-capsule width in Helicoverpa armigera (Hübner) was examined in laboratory-reared and field-collected insects from Ibaraki and Yamanashi in eastern Japan. Each of the first three and each of the last three instars could reliably be distinguished using head-capsule width for both strains fed on an artificial diet. In the laboratory, 91.8% of larvae from Ibaraki had five instars, and 8.2% had six or seven instars, while 36.1% of the larvae from Yamanashi had five instars, and the rest had six instars. Pupation occurred when the larval head-capsule width reached about 2.6 mm, and the development time for each instar was independent of the total number of instars. Consequently, head-capsules were typically larger at each instar for larvae with fewer instars. The distribution of head-capsule widths in larvae obtained from sunflowers in Ibaraki showed peaks corresponding to the first, penultimate, and ultimate instars of laboratory-reared larvae. However, the widths supposedly representing the second and third instars were smaller than those found in the laboratory, suggesting that H. armigera larvae molt more times in the field than in the laboratory and require a longer time to complete development on sunflowers. These results may enable improvement of H. armigera forecasting and insecticide bioassay tests.
著者
任 恵峰 高木 敬彦 包 航 後藤 純雄 遠藤 英明 林 哲仁
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.460-464, 2000-06-15
被引用文献数
2 3

Many reports on anti-mutagenicity have been made with vegetables cultivated by an ordinary manner (OV). This paper presents the results of anti-mutagenicity study of organically cultivated vegetables (OCV), using water soluble chitosan for soil improvement and leaf surface spray, in comparison with that of OV. Their anti-mutagenicity were evaluated by the forward mutation assay using <i>Salmonella typhimurium</i> TM677. A clear difference between the juices prepared from OCV and OV was observed in the ability to inhibit the mutagenicity of authentic mutagenic compounds, 4NQO, BaP, and Trp-P-2.
著者
後藤 良造
出版者
化学史学会
雑誌
化学史研究 (ISSN:03869512)
巻号頁・発行日
no.13, pp.p14-36, 1980-07
著者
後藤 良造
出版者
化学史学会
雑誌
化学史研究 (ISSN:03869512)
巻号頁・発行日
no.12, pp.p20-30, 1980-03
被引用文献数
1
著者
谷口 宏充 栗谷 豪 宮本 毅 長瀬 敏郎 菅野 均志 後藤 章夫 中川 光弘 伴 雅雄 成澤 勝 中川 光弘 奥野 充 伴 雅雄 前野 深 嶋野 岳人 板谷 徹丸 安田 喜憲 植木 貞人 古畑 徹 小嶋 芳孝
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

頭山およびそれを包括する蓋馬溶岩台地に関して、現地調査、衛星データー解析、採集した資料の化学分析・年代分析、国内の関連地層の調査・年代分析などの手法を用いて、白頭山10世紀巨大噴火の概要、白頭山及び蓋馬溶岩台地の火山学的な実態を明らかにしようとした。開始してから1年後に北朝鮮のミサイル問題・核開発問題などの諸問題が発生し、現地での調査や研究者との交流などの実施が徐々に困難になっていった。そのため、すでに収集していた試料の分析、衛星データーの解析及び国内での調査に研究の主力を移し、可能な限りの成果を得ようとした。その結果、近年発生している白頭山における地震多発とマグマ活動との関係、存在は知られているが分布や内容が全く未知である蓋馬溶岩台地の概要が明らかになり、更に、地下におけるマグマの成因についても一定の結論を得た。混乱状態にある白頭山10世紀噴火の年代問題をふくめ、また、北朝鮮からの論文を含め、研究成果は12編の論文として論文集にまとめられつつある。
著者
櫻川 昌哉 後藤 尚久
出版者
慶應義塾経済学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.98, no.3, pp.431(55)-453(77), 2005-10

論説この論文では, 資本規制に強く規制された銀行が, 所定の資本比率を達成するために, 不良融資を追い貸しで存続させるメカニズムを分析する。銀行への経営統治が弱体であり, 政府が会計操作を許容するとき, 経営者に不良融資を存続するインセンティブが生じることが示される。後半では, 追い貸しの検証をこころみる。90年代以降, 地価下落が進むにつれて, 建設・不動産・金融への融資を増加させるという検証結果が見出され, 追い貸しがあった形跡を示唆している。This paper analyzes the mechanism compelling banks that are heavily regulated by capital requirements to continue forbearance lending for bad loans to achieve a designated capital ratio. It indicates that when the corporate governance of banks is weak and the governments allowed for window dressing, incentives emerge for managers to continue forbearance lending for bad loans. In the letter half, we verify forbearance lending. Empirical results reveal that as land prices declined since the 1990s, loans for construction, real estate, and finance increased, suggesting evidence of forbearance lending.
著者
松本 尚子 後藤 美津夫 加藤 一雄
出版者
群馬県畜産試験場
雑誌
群馬県畜産試験場研究報告 (ISSN:13409514)
巻号頁・発行日
no.7, pp.71-76, 2001-03

1.当場繋養種雄豚を父親候補とし、18種類のマイクロサテライトマーカーを用いて子豚の父子判定を行った。2.今回は、デュロック種(D)、ランドレース種系統造成豚グンマL(GL)、デュロック種とランドレース種の二元交雑種(LD)の3区分について、それぞれ父子判定を試みた。3.GLについては、当場Dよりも父子判定できた割合が比較的高かった。マーカーの種類によっては系統豚でも父子判定が可能であることがわかった。4.当場のDについては、今回のマーカーでは得られる情報が少なく更にマーカーを増やさなければ父親を決定できないという結論に至った。5.今回の検討でブタにおける父子判定が可能であることが示唆され、このような遺伝情報を用いて血統を確認できることが判明した。今後生産現場などにおける種豚の特定に利用できると思われる。
著者
後藤 拓也
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.34, 2005 (Released:2005-11-30)

近年,「食」をめぐるグローバル化の進展は著しいものがあり,それに対する地理学の分析枠組みも再検討を迫られている。そのような状況下で,農業・食料部門のグローバル化を捉える分析枠組みとして欧米の地理学者に注目されているのが,「フードレジーム論(Food Regime Theory)」である。実際,1990年代以降における欧米の地理学では,このフードレジーム論に依拠した実証分析が相次いで蓄積されている。しかしながら,日本の地理学においては,これまで農業・食料部門のグローバル化を捉える理論的な枠組みとして,このフードレジーム論が十分に導入・活用されているとは言い難く,その有効性と限界について議論する必要があろう。そこで本報告では,欧米やわが国におけるフードレジーム論の展開を整理し,それが「食」の地理学へどのように適用が可能なのかについて検討を行うことを目的とする。 フードレジーム論とは,アメリカの農村社会学者であるFriedmannやMcMichael(1989)が提唱した概念である。この概念は,国際的な農業・食料システムの変化を歴史的観点から説明しようとする枠組みであり,現在までに3つのレジームが確認されている。具体的には,イギリスが基軸となる農産物貿易を特徴とする第1次レジーム,アメリカに基軸が移行する第2次レジーム,日本や欧米など先進諸国の多国籍企業が農産物貿易に主導的役割を果たす第3次レジームから成り,現在は第3次レジームへの移行期であるとされる。このフードレジーム論を実証する上での重要なキー概念となるのが,「NACs」と呼ばれる新興農業国の出現である。「NACs」とは,成長著しいアジアや南アメリカの農産物輸出国を総称した概念であり,中国・タイ・ブラジル・アルゼンチン等が該当するとされる。この「NACs」の出現において重要な役割を果たしているとされるのが,日本や欧米など先進諸国のアグリビジネスであり,その企業活動の空間的展開,農産物の調達戦略、現地での農産物調達拠点の形成行動が,フードレジーム論を「食」の地理学へ導入する重要な論点になり得るものと考えられる。 これまで日本の地理学において,フードレジーム論の枠組みに基づいて国際的な農産物貿易に言及した論考は,管見の限りでは高柳(2005)が先駆的な論考といえる。しかしながら,第3次のフードレジームで重要な役割を果たしているとされる日本のアグリビジネスが,どのように中国や東南アジアの「NACs」化を進めてきたのかは未解明であり,日本のアグリビジネスによる海外進出状況を包括的に整理した論考さえも未だに得られていないのが現状である。本報告では,日本の食品企業による1980年代以降の海外進出状況を整理し,日本の農業・食料部門においてフードレジーム論や「NACs」概念がどの程度当てはまるのかを検証したい。
著者
後藤 喜恵 原田 妙子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.31-40, 1986-03-01

1.子供服の入手方法は,既製服の利用が大半を占めるが,お下がり服の利用も多い.手作り服は,女児服に多くみられ母親の手による物が多い. 2.所持服の好みは,女児年少にワンピース,年長はスカート,ブラウス等年齢による違いがみられる.男児はTシャツ,ズボンが大半を占めた.好みの理由は,着脱しやすい,着くずれしない,組合せやすい等機能面が重視されている. 3.子供服模型・スモックによる嗜好色は,女児は赤・ピンク系,男児は青・緑系に集中した. 4.嗜好色のトーン傾向は,母・子共に上衣はv, ltの2トーンであり,下位はd, ltgである.色相傾向は,母・子共にR, Y, RP, Neの嗜好が高く,更に女児は多色に分散した. 5.所持服の色彩は,女児は上衣にlt 24, Wが多く,下衣はv 2, dp 18, Neがみられた.男児は,上衣にv 18, 下衣にdp・dkの18が多く青系に集中した.次いでW, Bkであった.稿を終わるに当り,御指導・御協力いただいた本学付属幼稚園長三輪弘道教授,松尾愛子前主任,名古屋文化幼稚園寺島房子主任に深く感謝申し上げます.また,園児・父母の皆様の協力に対し謝意を申し上げます.
著者
後藤 慶子 浅野 和海
出版者
Japanese Association of Communication Disorders
雑誌
コミュニケーション障害学 (ISSN:13478451)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.99-105, 2004-08-25
被引用文献数
1

1歳5ヵ月時に口蓋形成術を受けた硬軟口蓋裂児は,2歳2ヵ月の言語初診時に,軟口蓋の形態は良いが顕著な開鼻声と声門破裂音を示し,その後鼻咽腔閉鎖機能不全の状態が続いた.3歳3ヵ月でストロー使用と/p/の構音が可能になり,4歳を過ぎて破裂音/p,t,k/の構音が一貫して可能となるのと平行して,鼻咽腔閉鎖機能は良好になった.摩擦音,破擦音の習得のために4歳7ヵ月から1年間,系統的構音訓練と文字・音韻意識を活用する働きかけを行った.本児は言語理解に比し表出が遅れ,随意的口腔運動や模倣的な表出に困難さが認められた.特異的言語発達障害と呼ばれる臨床像に近く,聴覚情報の処理と構音運動の企画に問題があると思われた.鼻咽腔閉鎖機能良好の判定に術後3年と長期を要し,口蓋裂に合併した特異的言語発達障害の影響が示唆された.
著者
後藤 昌弘 彼末 富貴 西村 公雄 中井 秀了
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.521-525, 2000-06-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
17
被引用文献数
1

真空調理法の条件設定は, 経験と勘に基づく試行錯誤によって決められることが多い.本研究では, 少ない実験回数で最適値を決定することができるRCO法を用いて, 真空調理によるリンゴコンポートの最適調理条件を求めた.リンゴ果実は, 高知県佐川町産 “ジヨナゴールド”, “ふじ” を用いた.まず, 一般的調理書5冊の調理条件の平均値を用いて普通調理と真空調理を行い, 評点法によりどちらのコンポートが好まれるかを調べた.その結果, 真空調理品が有意に好まれた.次に, シロップの糖濃度10~50% (w/w), 加熱時間0~60分の範囲でRGOプログラムにより示された調理条件で調理を行い, 官能検査の総合評価が最も高くなる条件を最適調理条件とした.その結果, シロップの糖濃度37%, 加熱時間32分が最適調理条件であることがわかった.