著者
吉田 順子 添田 博 菊池 英夫 神山 かおる 早川 文代
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.85-94, 2009-02-15
参考文献数
17
被引用文献数
1

シュウマイの中でも最も生産量の多い肉シュウマイに焦点を当て,8種類の肉シュウマイの評価用語および評価方法を設定し,各試料の官能特性を明らかにした.その結果,以下の結果を得た.<BR>(1) 分析型パネルによる評価用語収集により135語が得られた.専門家パネル4人によって用語を整理し,第一次用語リスト61語を作成した.<BR>(2) 第一次用語リストについて,パネリスト全員に5段階のカテゴリー尺度を用いて試料を評価させた.クラスター分析の結果,61語は20のクラスターに分類された.クラスター分析結果について専門家パネルによる討議を行い,最終的にシュウマイの評価用語を選定し,19語を決定した.<BR>(3) 分散分析の結果,19用語中18語に試料間の有意差が見られた.ジューシー感が強いと,油っぽさが強い傾向がみられたが,一部例外もみられた.有意差のある評価項目間の相関係数の数は,肉の味が最も多かった.肉の味は,肉のくさみ,肉粒の大きさ,弾力感と正の相関があった.従って,肉の味の強さは,様々な評価項目と相関性が高く,肉シュウマイの評価では中核的な項目であることが推察された.<BR>(4) データを一元的に把握するために主成分分析を行った.その結果,第5軸までが意味のある主成分として抽出された.第1軸は「肉の存在感」,第2軸は「味付けの濃さ」,第3軸は「肉汁の量」と解釈した.試料の主成分得点と評価項目の因子負荷量を用いて散布図を作成したところ,それぞれの試料の特徴を読み取ることのできる肉シュウマイの官能特性マッピングを得た.<BR>(5) 8試料以外の肉シュウマイでも,得られた評価方法が適用できるのか否かを検討するために,新たに7種類の肉シュウマイの評価を行なったところ,同様の傾向がみられ,広範囲の肉シュウマイの品質特性を客観的に把握できることがわかった.
著者
早川 勇
出版者
日本英学史学会
雑誌
英学史研究 (ISSN:03869490)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.31, pp.85-96, 1998 (Released:2009-09-16)

This paper is an attempt to examine a 'dictionary war' between two English-Japanese dictionaries from a bibliographical point of view. They were compiled heavily dependent on Webster's dictionary and first published in the same year of 1888. One was compiled by Yutaka Shimada and published by Okura, while the other was compiled by F. Warrington Eastlake and Ichiro Tanahashi and published by Sanseido. They had many lexicographical characteristics in common. They were revised and enlarged several times in order to gain a decisive victory in the war which raged about twenty years in the Meiji period.The examination of their editions and contents reveals that they were not competing in terms of precise description of lexical items but in terms of size, total number of entry words, and repeated additions of supplements or appendixes to their main body, which cannot be regarded as substantial from a lexicographical viewpoint but very important from a historical viewpoint for a deeper understanding of the development of English-Japanese lexicography.
著者
藤正彦 早川栄一
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.569-570, 2013-03-06

コンピュータの仕組みを理解する上で,オペレーティングシステムの学習は重要である.しかし,オペレーティングシステムの概念はつかみにくく,学習者が理解しにくいという問題がある.そこで本報告では,ゲームを用いてタスクスケジューリングに焦点をあてた学習ツールの開発を行った.Webブラウザを用いることで環境に依存することなく学習が可能になった.ラウンドロビン,優先度,Rate Monotonicといったスケジューリングに対して,パズルやリズム,制限時間やスコアといった要素を取り入れたゲームを開発した.これにより,学習者が学習に対する意欲を削ぐことなく理解をすることが可能となった.
著者
早川 智
出版者
診断と治療社
雑誌
産科と婦人科 (ISSN:03869792)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.242-245, 2005-02
著者
早川 治子
出版者
文教大学
雑誌
文学部紀要 (ISSN:09145729)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.25-38, 2006-10-01

戦時下のラジオドラマの台本を電子化資料 とし、内容分析をするために「戦争キーワード」 という語彙群を設定した。それらの相互関係を分析することにより、強化しあいながらプロパガンダ効果を及ぼすやわらかい「戦争キーワード」の有り様を明らかにする。
著者
棚橋 伸行 廣森 晴香 早川 まい 野々田 千紘 三輪 このみ
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.83-89, 2018 (Released:2018-04-16)
参考文献数
12

近年, えん下困難者用食品許可基準測定法に対して問題点があることが指摘されている。そこで, 我々は特別用途食品えん下困難者用食品許可基準の各段階の物性範囲を検証した試料を用いて, この許可基準に対する改善点について検討した。プランジャーの高さ (8 mmと30 mm) の違いにおいて, お茶ゼリーと牛乳ゼリーの硬さ, 付着性及び凝集性の測定値はほとんど相違が示されなかったが, 圧縮速度が異なるとこれらの測定値も異なることが示された。測定用シャーレの直径の違いでは, 直径40 mmのお茶ゼリーの硬さと付着性は直径50 mmの試料より有意に高値を示すが, 凝集性は有意に低値を示すことが示唆された。さらに, 圧縮速度の違いで見られたお茶ゼリーの硬さ, 付着性及び凝集性の値は測定用シャーレを直径50 mmにすると, ほぼ同じになった。従って, えん下困難者用食品許可基準測定法に関して, 測定用シャーレの直径は物性値に影響することがわかった。
著者
金澤 輝代士 早川 尚男
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.96, no.1, pp.141-142, 2011-04-05

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
早川 尚男
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.96, no.1, pp.133-134, 2011-04-05

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
杉村 安幾子 早川 文人 三上 純子 平松 潤奈 趙 菁 Sugimura Akiko Hayakawa Fumito Mikami Junko Hiramatsu Junna Zhao Jing
出版者
金沢大学国際基幹教育院外国語教育系
雑誌
外国語教育フォーラム = Forum of Language Instructors (ISSN:18842356)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.65-103, 2018-03

This article reports the results of a three-year education project (from 2015 to 2017) conducted by the Faculty of Foreign Language Studies of the Institute of Liberal Arts and Science. This project aimed developed an effective education system inside and outside of classes for students preparing to study abroad or continuing learning after coming back from studying abroad. According to the analysis of the investigation into the students’ actual learning requirements, we consider the further possibilities of learning support provided by teachers.

1 0 0 0 OA 幽香叢書

著者
早川憲
出版者
巻号頁・発行日
vol.[3],

1 0 0 0 OA 花祭

著者
早川孝太郎 著
出版者
岡書院
巻号頁・発行日
vol.後編, 1930
著者
スピンドラー ジェラルド 早川 勝
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.2440-2431, 2010-03

翻訳(Translation)2004年のSE規則は、当初の構想と異なり、枠組み法であって、基本的な骨組みを定めるにすぎず、その肉付けは、EU加盟国の国内法によるため、極端な場合は、加盟国数に相応したSEが存在することになる。当初慎重であったドイツ・オーストリアでは、少しずつSEを創設してきているが、超国家性という特色を生かすというよりも、ヨーロッパブランドという側面を重視している。訳:早川勝
著者
ラーチャハート サコーン 鈴木 雄詞 早川 耕太郎 渡部 綾 河野 芳海 福原 長寿
出版者
公益社団法人 石油学会
雑誌
石油学会 年会・秋季大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

Ni/CeO<sub>2</sub>系のハニカム型構造体触媒における構造様式の違いがCO<sub>2</sub>のメタン化特性に及ぼす影響を調査した。ストレートチャネルにより構成されるプレーン様式の構造体触媒に比べて,流路部を短く分割し,間に空隙を設けたセグメント様式の構造体触媒が高い反応性を示した。セグメント様式の反応場はNu数とSh数が大きく,この物質・熱移動の促進が高い反応性の一因であると推測された。
著者
磯野 誠 堀口 明男 田崎 新資 黒田 健司 佐藤 全伯 朝隈 純一 瀬口 健至 伊藤 敬一 早川 正道 淺野 友彦
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.103, no.6, pp.691-696, 2012-11-20 (Released:2013-12-03)
参考文献数
13

(目的) 尿道狭窄症に対する内尿道切開術の有効性について検討した. (対象と方法) 当院で内尿道切開を行った尿道狭窄症19例を対象とした.狭窄部位は球部尿道17例,膜様部尿道1例,振子部尿道1例であった.狭窄長は1 cm未満13例,1~2 cmが2例,2 cm以上が4例で,狭窄原因は騎乗型損傷7例,経尿道的手術後7例,骨盤骨折1例,不明4例であった.全例とも手術はガイドワイヤーを併用した,cold knifeによる切開で行った.術後尿道カテーテルの留置期間は5~35日(平均12.8日)であった.術後観察期間は1カ月から139カ月で,術後再狭窄の定義は画像上の再狭窄,もしくは自覚症状の悪化とした. (結果) 術後19例中13例に再狭窄を認めた.術後3カ月,6カ月,5年時点での無再狭窄率はそれぞれ44.4%,38.1%,20.3%であった.再狭窄例のうち7例に2回目の内尿道切開術を行ったが,6例に再々狭窄を認めた.再々狭窄を認めた6例のうち2例に3回目の内尿道切開術を行ったが,2例とも尿道カテーテル抜去直後から再狭窄により尿閉となった.統計学的有意差は認めなかったが,1 cm以上の狭窄例は1 cm未満の例に比べて再狭窄率が高い傾向にあった. (結論) 内尿道切開術の有効性は低く,過剰に適応されている可能性がある.内尿道切開術は長い狭窄や術後再狭窄例に対しては適応すべきではない.
著者
小林 哲夫 早川 由紀夫 荒牧 重雄
出版者
The Volcanological Society of Japan
雑誌
火山.第2集 (ISSN:24330590)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.129-139, 1983-07-01 (Released:2018-01-15)

大隅降下軽石堆積物は, 約22, 000年前に鹿児島湾最奥部で起こった一連の巨大噴火の最初期のプリニアン噴火の産物である.灰白色の軽石と遊離結晶および少量の石質岩片からなる本堆積物は, 全層にわたってほぼ均質な見かけを呈するが, 多くの場合, 上方に向かって粒径がやや大きくなる逆級化層理を示す.層厚分布図(Fig.3)と3種の粒径分布図(軽石の平均最大粒径・石質岩片の平均最大粒径・堆積物の中央粒径;Figs.5, 6, 7)は, いずれも本堆積物の噴出火口が姶良カルデラの南縁, 現在桜島火山の位置する地点付近にあったことを示している.分布軸は火口からN120°E方向に伸びるが, 分布軸から60 km以上離れた地点にも厚く堆積している.又, 堆積物は分布軸の逆方向すなわち風上側にも20 km以上追跡できる.分布軸上で火口から30 km離れた地点での層厚は10 mに達するが, 40 km地点より遠方は海域のため層厚値は得られない.そのため噴出量の見積もりには多くの困難が伴うが, すでに知られている他のプリニアン軽石堆積物の層厚-面積曲線(Fig.4)にあてはめて計算すると, 総体積98 km3(総重量7×1016g)が得られ, 本堆積物は支笏-1軽石堆積物(116 km3)に次ぐ最大規模のプリニアン軽石堆積物であることがわかる.3種の粒径分布図から得られる粒径-面積曲線(Fig.8)は, 噴出速度・噴煙柱の高さ・噴出率などで示される噴火の「強さ」を比較する上で有効である.それにより, 大隅降下軽石噴火の「強さ」はけっして例外的なものではなく, プリニアン噴火の平均あるいはそれをやや上回る程度であったことが判明した.
著者
鈴木 厚 傍島 裕司 早川 哲夫
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.183-187, 2005 (Released:2008-04-11)
参考文献数
15

症例は59歳, 男性. 多発性膵管内乳頭腫瘍で膵全摘術を施行され, 術後血糖管理の目的で当院に転院した. 膵内分泌機能は完全に欠落し, 超速効型インスリン毎食前6単位のBolus法で高血糖が持続した. 就寝前に中間型インスリン (NPHヒトインスリン) を6単位追加し, Bolus-Basalの4回法に変更した後, 深夜から早朝にかけて低血糖を頻回に起こした. NPHインスリンを2単位まで減量したところ, 夜間の低血糖は消失したが, 今度は夕食前から急速に血糖が上昇した. 基礎インスリン分泌補充をNPHインスリンから持効型ヒトインスリンアナログのグラルギンに変更すると, 就寝前2単位投与で血糖値は安定した. 膵全摘後の糖尿病は, 深夜のインスリン必要量が極端に少なく, 従来のインスリン治療では生理的な基礎分泌の補充が困難であったが, 持効型インスリンにより安定した血糖を保つことが可能になったことで, 低栄養や合併症抑制による予後の改善が期待された.