著者
林 真人 金 賢徹 寺薗 英之 服部 明弘 安田 賢二 大津 敬 宮城 洋平 荒尾 徳三 西尾 和人
出版者
日本サイトメトリー学会
雑誌
サイトメトリーリサーチ (ISSN:09166920)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.1-6, 2011-10-25 (Released:2017-06-12)
参考文献数
13

転移性がんの治療方針の策定や転移メカニズムの解明の為には,CTC を採血サンプル中から出来るだけ損傷を与えずに取りこぼし無く回収し,回収したCTC の生理学的性質や遺伝子変異を迅速に計測する技術が必要となる。 本稿では非浸襲的で高感度なCTC 分離精製法開発の取り組みについて概観した後,我々が開発を進めている画像認識型セルソーターシステムと超高速PCR のCTC 分離精製,遺伝子解析への応用可能性について論じた。
著者
大谷 陽範 田村 康宏 馬場 糸子 林 真輝 森岡 みほ子 新藤 哲也 橋本 常生
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.183-186, 2018-08-25 (Released:2018-08-30)
参考文献数
10
被引用文献数
2

魚類中PCBsの簡易かつ迅速なモニタリング分析を目的に,高速溶媒抽出装置(ASE)およびGC-MS/MSを用いた分析法を検討した.測定対象は3~7塩化PCBsとし,試料を抽出温度125°C,抽出溶媒n-ヘキサンでASEにて抽出の後,硝酸銀シリカゲル/硫酸シリカゲル積層カラムで精製し,GC-MS/MSで測定することで,簡易で迅速に分析を行うことができた.定量下限は総PCBsで0.78 μg/kgであった.スズキ,サバ,ブリ,サケ,サンマおよびイワシを対象に5並行の添加回収試験を行った結果,総PCBsの回収率は91–108%,変動係数は1∼3%であった.
著者
林 真一 高田 有時 畑崎 恵介
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.136, no.12, pp.1746-1752, 2016-12-01 (Released:2016-12-01)
参考文献数
17

For the system providing server SSD (Solid State Drive) cache and volume tiering functions, it is difficult to determine which data to be placed into SSD tier on the basis of the number of I/O (Input/Output). In this paper, we propose a volume tiering method cooperating with the server SSD cache, which counts the number of I/O on the server and allocates storage SSD to read-intensive areas. We conduct an I/O simulation experiment using I/O log traced on the real environment to validate the proposed method. We show that the proposed method reduces I/O average response time by up to 10% compared to the existing method through the I/O simulation experiment.
著者
奥山 拓哉 吉村 地尋 林 真人 田中 咲 山岡 雅直
雑誌
研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:21888566)
巻号頁・発行日
vol.2016-AL-158, no.14, pp.1-7, 2016-06-17

組合せ最適化問題を省電力かつ高速に解くため,イジングモデルの基底状態探索問題に変換して回路動作で解探索するイジング計算機が提案されている.半導体回路で空間的に効率良く表現可能なイジングモデルは規則的な構造であり,任意の最適化問題を解くためには基底状態を保持しつつモデルを変換する必要がある.本報告では Contractive graph minor-embedding を提案する.提案手法により対角線付き格子グラフに対してスピン数 100 のイジングモデルを 1 秒以内に変換する見込みを得た.
著者
小林 悠記 小林 真輔 坂主 圭史 武内 良典 今井 正治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.1311-1321, 2004-05-15
被引用文献数
14

本稿では,コンフィギュラブルなVLIW プロセッサのアーキテクチャモデルに基づいたプロセッサ仕様記述から,合成可能なHDL 記述を生成する手法を提案する.本生成手法では,パイプラインステージの数やスロットの数,発行された命令を適切なリソースに割り付けるディスパッチ処理のルールなどを変更することが可能である.これらの変更パラメータや各命令の動作は,プロセッサ仕様記述中に表現されてり,VLIW プロセッサのパイプライン制御を含む制御部,命令デコーダ部,データパスはこのプロセッサ仕様記述から生成される.提案手法で用いるプロセッサ仕様記述の記述量は小さく,変更量もまた小さいため,提案手法を用いることで,設計者は効果的に設計空間探索をすることができる.評価実験では,約8 時間で36 種類のプロセッサ仕様を記述でき,その記述量は生成されるHDL 記述の記述量と比較して約82%削減できることを確認した.This paper proposes a synthesizable HDL code generation method using a processor speciffication description based on a configurable VLIW processor model.The proposed approachcan change the number of pipeline stages,the number of slots,and a dispatching rule that manages issued operations assigned to resources,and these parameters and each instruction behavior are represented in the processor specification description.The control logic including the pipeline controller,the decode logic,and the data path for VLIW processor are generated from the processor specification.Designers can explore ASIP design space using the proposed approach effectively,because the amount of description is small and the modification cost is also small.Using this approach,it took about eight hours to design 36 VLIW processors. Moreover,this approach provides a 82%reduction on the average compared to the description of the HDL code.
著者
平川 史央里 白仁田 秀一 小栁 泰亮 堀江 淳 林 真一郎 渡辺 尚
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0749, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】The Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)が報告しているCOPDに対する呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)のエビデンスにおいて,不安や抑鬱の軽減はエビデンスAと強い根拠を示している。当院においても3ヵ月間の呼吸リハを施行したCOPD78例に対し,HADS鬱の点数は初期が6.8±3.1点から3ヵ月後は5.1±3.0点(p<0.01)で,また,HADS鬱疑いである8点以上の割合も初期が38%から3ヶ月後は22%(p<0.01)と有意な改善が認められた。しかし,鬱疑いのあるCOPDは22%も継続されていることは課題である。そこで今回,鬱が改善した群と改善しない群の諸項目の変化量の比較と変化量の影響因子の検討をする事で鬱改善はどのような項目のリハ効果に影響しているのか調査した。【方法】対象はHADSが8点以上の鬱疑いのある外来COPD30例(年齢:71.8±10.6歳,BMI:22.2±4.3,%FVC:80.0±26.7%,%FEV1.0:60.0±29.9%,modified Medical Research Council scale(mMRC):2.4±1.1,COPD Assessment Test:19.3±8.9点)中,呼吸リハ実施3ヶ月後にHADSが8点未満になった(鬱改善群)13例,HADSが8点以上のままだった(鬱非改善群)17例とした。検討する項目は,症状検査はmMRC,生活範囲検査はLife Space Assessment(LSA),身体活動量検査は国際標準化身体活動質問票(IPAQ),身体機能検査は膝伸展筋力/体重比(%膝伸展筋力)と6分間歩行距離テスト(6MWT),QOL検査(St. George's Respiratory Questionnaire(SGRQ)とした。統計解析方法は,鬱改善群と鬱非改善群の諸項目の変化量の比較を対応のないt検定を用い,また,HADSの点数の変化量と諸項目の変化量の関係をpearsonの積率相関を用いて分析した。なお,帰無仮説の棄却域は有意水準5%とし,解析にはSPSS ver21.0を用いた。【結果】2群間の実測値と比較結果は,改善群vs非改善群の順に⊿mMRCは-0.5±0.7vs-0.4±0.6(p=ns),⊿LSAは+13.2点±11.4vs+0.4±12.5点,⊿IPAQは+164.9±206.4vs+48.4±366.7(p=ns),⊿%膝伸展筋力は+9.0±11.7%vs+6.3±9.4%(p=ns),⊿6MWTは+44.6±56.1mvs+38.2±37.3m(p=ns),SGRQは-7.0±10.9vs-0.7±7.1(p<0.05)であった。⊿HADSとの相関分析の結果は,⊿mMRC(r=0.05),⊿LSA(r=-0.48),⊿IPAQ(r=-0.27),⊿%膝伸展筋力(r=0.33),⊿6MWT(r=0.12),⊿SGRQ(r=0.05)で有意差が認められたのはLSAだけであった。【考察】鬱改善群は非改善群より,生活範囲や外出の頻度,QOLの改善が高かった。その他の身体活動量,症状,身体機能は両群ともに同量の改善を示した。また,HADSの変化量には特にLSAの変化量の影響を受ける事が示唆された。鬱軽減に対して,身体活動や身体機能の改善ではなく,外出頻度向上させることが重要となることが示唆された。【理学療法学研究としての意義】本研究は,COPDの鬱改善に関わる検討であり,COPDの鬱に対する呼吸リハの効果を客観的に示した研究である。本研究結果は鬱に対する呼吸リハプログラムのアセスメントとなる研究である。
著者
小林 真朝 麻原 きよみ 大森 純子 宮﨑 美砂子 宮﨑 紀枝 安齋 由貴子 小野 若菜子 三森 寧子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.25-33, 2018 (Released:2018-02-10)
参考文献数
14

目的 公衆衛生看護の倫理に関するモデルカリキュラム・教育方法・教材開発のために,全国の保健師養成機関における倫理教育に関する実態を把握することを目的とした。方法 全国の保健師養成機関(専修学校(1年課程の保健師養成所,4年課程の保健看護統合カリキュラム校),短大専攻科,大学)229校に質問紙を送付し,公衆衛生看護教育を担当する教員に回答を求めた。 質問紙の内容は,回答者および所属機関の属性や保健師資格教育の形態のほか,公衆衛生看護の倫理の独立・関連科目の有無と導入予定,公衆衛生看護以外の倫理科目,公衆衛生看護の倫理を学ぶことの重要性や望ましい対象など,担当できる教員の有無やその研修の必要性,教育にあたって必要な資源,公衆衛生看護の倫理として扱う内容などを尋ねた。回答は変数ごとの記述統計量を算出するとともに,自由記載の内容分析を行った。結果 全国の保健師養成機関に質問紙を送付し,89校(回収率38.9%)から回答を得た。保健師養成機関の内訳は大学78.7%,短大専攻科4.5%,専修学校9%であった。公衆衛生看護の倫理の独立科目はなく,9割近くは導入予定もなかった。42.7%が科目の一部で公衆衛生看護倫理を扱っていた。公衆衛生看護倫理を学ぶ重要性については「非常に重要・ある程度重要」を合わせて9割であった。58.4%が保健師教育において公衆衛生看護の倫理に関する授業を必須化する必要があると回答したが,倫理教育を担当する教員については4割以上が「いない」と回答した。教員の研修は8割以上が必要と答え,必要な研修形態は「専門職団体や学会などによる学外研修」が8割と最も多かった。必ず行う必要があると思われる公衆衛生看護の倫理教育の内容の上位は「公衆衛生看護実践者としての職業倫理」,「健康と基本的人権」,「個人情報とその保護」,「公衆衛生看護における倫理」,「公衆衛生看護における倫理的自己決定」であった。結論 公衆衛生看護倫理教育はその必要性は高く認識されているものの,実施率は低かった。モデルカリキュラム,教材,教授できる教員が不足していること,教授が必要とされる公衆衛生看護の倫理の教育内容が体系化されていない現状が明らかになった。公衆衛生看護倫理の定義の合意形成と,モデルカリキュラムと教育方法,教材の開発,教員の養成が急務であると考えられた。
著者
前川 隆彰 武 純也 河村 俊邦 堀内 俊克 加藤 章一郎 彦田 玲奈 山村 武史 渡邉 純一 小林 彩香 小林 真一 佐藤 謙 木村 文彦
出版者
The Japan Society for Hematopoietic Stem Cell Transplantation
雑誌
日本造血細胞移植学会雑誌 (ISSN:21865612)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.114-119, 2014 (Released:2014-10-15)
参考文献数
15

HLA一致非血縁ドナーより同種骨髄移植を受けた46歳の原発性骨髄線維症の男性。移植後の血小板数は3×104/μl台で安定していたが,移植後199日目に感染や慢性移植片対宿主病(GVHD)を伴わず,急性の経過で0.7×104/μlまで低下した。好中球減少や貧血は認めず,末梢血のキメリズム解析では完全ドナー型を維持しており,二次性の生着不全は否定された。脾腫の増大も認めなかった。血小板輸血に反応せず,抗HLA抗体は陰性であったが,抗GPIIb/IIIa抗体が検出された。PAIgGの上昇も認め,免疫性血小板減少症(ITP)と診断した。prednisolone 1mg/kgで治療を開始し,治療開始7日目より血小板数が増加した。同種移植後のITPの多くはGVHD等が関与しており,しばしば治療抵抗性である。本症例は他の免疫反応を伴わず治療反応性も良好であった。病態を検討する上で重要な症例と考えたため,文献的考察を加え報告する。
著者
佐藤 岩夫 広渡 清吾 小谷 眞男 高橋 裕 波多野 敏 浜井 浩一 林 真貴子 三阪 佳弘 三成 賢次
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、法社会学・法史学・犯罪学専攻の研究者の学際的・総合的な共同研究を通じて、19世紀から現代に至るヨーロッパ各国の司法統計(裁判所組織統計・訴訟統計・犯罪統計等)の歴史的・内容的変遷を詳細に明らかにするものである。研究成果として、ヨーロッパの司法統計の歴史的発展および内容を包括的に明らかにした研究書としては日本で最初のものとなる『ヨーロッパの司法統計I:フランス・イギリス』および『ヨーロッパの司法統計II:ドイツ・イタリア・日本』を刊行した。
著者
内田 直樹 小林 秀行 戸嶋 洋和 三邉 武彦 小林 真一
出版者
The Japanese Society of Clinical Pharmacology and Therapeutics
雑誌
臨床薬理 = Japanese journal of clinical pharmacology (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.57-64, 2012-03-31
参考文献数
13

MSG203 was developed by Meiji Seika Pharma Co., Ltd. as a generic drug of paroxetine hydrochloride hydrate (Paxil<sup>®</sup> Tablets). Paroxetine is mainly metabolized by CYP2D6.Therefore, in addition to the evaluation of bioequivalence between MSG203 and Paxil<sup>®</sup>, the effects of CYP2D6 polymorphism on the pharmacokinetic (PK) parameters of plasma paroxetine were also investigated.<BR>Ninety-six Japanese healthy subjects aged 20-35 years participated in the study. The study was performed in 3 different groups: MSG5 group compared 2 tablets of MSG203 5 mg versus 1 tablet of Paxil<sup>®</sup> 10 mg; MSG10 group compared 1 tablet of MSG203 10 mg versus 1 tablet of Paxil<sup>®</sup> 10 mg; and MSG20 group compared 1 tablet of MSG203 20 mg versus 1 tablet of Paxil<sup>®</sup> 20 mg. Bioequivalence between MSG203 and Paxil<sup>®</sup> was confirmed in all three groups. The safety profiles of both drugs were also similar. The PK parameters after a single oral dose of MSG203 20 mg in subjects with different CYP2D6 phenotypes were as follows. Mean C<sub>max</sub> (ng/mL) of paroxetine was 0.78 in ultra-rapid metabolizers (UM; n=1), 5.82 in extensive metabolizers (EM; n=24), and, 18.60 in intermediate metabolizers (IM; n=4). Mean AUC <sub>t</sub> (ng•h/mL) was 7.93 in UM, 88.52 in EM, and 495.61 in IM. Similar PK profiles in these phenotypes were confirmed after a single oral dose of Paxil<sup>®</sup>.<BR>In this study, plasma concentrations of paroxetine were very low because of the high clearance profile in UM subjects. Generally, inadequate treatment would occur in patients with the UM phenotype of CYPs. However, information on the PK profiles in different CYP phenotypes is insufficient. Evaluation of the PK profiles of drugs in different CYP phenotypes provides valuable information for clinical use of drugs that are metabolized by polymorphic enzymes.