著者
中村 朋健 上土井 陽子 若林 真一 吉田 典可
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.468, pp.31-37, 2003-11-18

近年,巨大なデータベースが世界中の至るところで作成され,そこから役立つ情報を抽出するデータマイニング技術が実用に供されるようになった.規則性の見え難いデータベースからデータベースの性質を見つけ出す場合に,類似したデータ要素を集めるクラスタリングは有効である.特に,大規模な高次元データベースからの知識抽出において,実時間性や即時応答性が要求される分野ではメモリ使用量が少なく高速なクラスタリングが要求される.本稿では,実社会データを想定した高次元かつ疎なデータ空間を対象に,処理時間とデータ要素数が線形関係であるクラスタリング手法を提案する.また,数次元の入力データに対して提案手法を適用し,与えた評価基準により提案手法を評価する.提案手法では入力のデータ空間を階層的に不均一なサイズのセルに区切り,パラメータにより密と判断された隣接したセルを結合させることで,類似したデータ要素を集めるアルゴリズムである.
著者
盛永 審一郎 加藤 尚武 秋葉 悦子 磯部 哲 今井 道夫 香川 知晶 忽那 敬三 蔵田 伸雄 小出 泰士 児玉 聡 小林 真紀 坂井 昭宏 品川 哲彦 松田 純 山内 廣隆 山本 達 飯田 亘之 水野 俊誠
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

1)20世紀に外延的に同値された神学的-哲学的概念としての「尊厳」と政治的概念としての「権利」は内包的に同一ではないということ。また、「価値」は比較考量可能であるのに対し、「尊厳」は比較考量不可であるということ。2)倫理的に中立であるとされたiPS細胞研究も結局は共犯可能性を逃れ得ないこと、学際的学問としてのバイオエシックスは、生命技術を押し進める装置でしかなかったということ。3)20世紀末に登場した「身体の倫理」と「生-資本主義」の精神の間には何らかの選択的親和関係があるということ。
著者
藤井 良知 阿部 敏明 田島 剛 寺嶋 周 目黒 英典 森 淳夫 佐藤 肇 新納 憲司 砂川 慶介 横田 隆夫 秋田 博伸 岩田 敏 佐藤 吉壮 豊永 義清 石原 俊秀 佐野 友昭 中村 弘典 岩井 直一 中村 はるひ 宮津 光伸 渡辺 祐美 久野 邦義 神谷 齊 北村 賢司 庵原 俊昭 桜井 實 東 英一 伊藤 正寛 三河 春樹 久保田 優 百井 亨 細井 進 中戸 秀和 西村 忠史 杉田 久美子 青木 繁幸 高木 道生 小林 陽之助 東野 博彦 木野 稔 小林 裕 春田 恒和 黒木 茂一 大倉 完悦 岡田 隆滋 古川 正強 黒田 泰弘 武田 英二 伊藤 道徳 松田 博 石川 純一 貴田 嘉一 村瀬 光春 倉繁 隆信 森田 秀雄 森澤 豊 浜田 文彦 辻 芳郎 横尾 哲也 林 克敏 冨増 邦夫 木戸 利彦 上原 豊 森 淳子 森 剛一 内田 哲也 大塚 祐一 本廣 孝 半田 祥一 山田 秀二 沖 眞一郎 吉永 陽一郎 荒巻 雅史 織田 慶子 阪田 保隆 加藤 裕久 山下 文雄 今井 昌一 鈴木 和重 岡林 小由理 金子 真也 市川 光太郎 曽田 浩子 清水 透子 長田 陽一 木葉 万里江 石橋 紳作 高橋 耕一 杉山 安見児 三宅 巧 荒木 久昭 垣迫 三夫 前野 泰樹 下飛田 毅 高岸 智也 松隈 義則 平田 知滋 田中 信夫 永山 清高 安岡 盟 林 真夫 天本 正乃 津村 直幹 小野 栄一郎 神薗 慎太郎 中嶋 英輔 永光 信一郎 野正 貴予 松尾 勇作 樋口 恵美 長井 健祐 末吉 圭子 橋本 信男 弓削 健 久保田 薫 川上 晃 渡辺 順子 藤澤 卓爾 西山 亨 岩永 理香子 牛島 高介 山川 良一 山村 純一 富永 薫 臺 俊一 安藤 寛 久田 直樹 藤本 保 元山 浩貴 丸岡 隆之 伊達 是志 杉村 徹 西依 淳 朝木野 由紀 山田 克彦 是松 聖悟 早川 広史 佐々木 宏和 木村 光一 山田 孝
雑誌
The Japanese journal of antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.921-941, 1995-07-01
被引用文献数
19
著者
林 真照 渡辺 幸信 加来 大輔 中島 秀紀 相良 建至
出版者
九州大学大学院総合理工学府
雑誌
九州大学大学院総合理工学報告 (ISSN:13467883)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.321-328, 2005-12

We have investigated the response of a 6Li loaded neutron coincidence spectrometer to MeV neutrons. The spectrometer has a structure consisting of three 6Li-glass scintillators in a liquid organic scintillator BC-501A, which can detect selectively neutrons that deposit the full energy in the BC-501A using a coincidence signal generated from the capture event of thermalized neutrons in the 6Li-glass scintillators. The efficiency and response functions were measured using 4.7, 7.2 and 9.0 MeV mono-energetic neutrons, and were compared with those derived by combination with both neutron transport calculation in the spectrometer and scintillator response calculation. The calculation results showed fairly good agreement with the measured ones. Finally, the response function matrices were obtained for 1 to 10 MeV neutrons.
著者
小出 哲士 北川 章夫 若林 真一
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

本研究では,ディープサブミクロンVLSIチップのレイアウト自動設計に注目し,ディープサブミクロンVLSIチップの実用化と共に顕著になってきた回路のパフォーマンスの考慮,ハード・ソフトマクロブロックの考慮,及び設計時間の短縮,等の問題を解決するための以下の新しいレイアウト設計手法を開発した.1.パフォーマンスを考慮した回路分割手法の開発回路のパフォーマンスを最適化するために,論理合成後に行われる回路分割において,回路のパス遅延を陽に考慮した回路分割手法を開発した.2.パフォーマンスを考慮したフロアプランニング手法の開発ハード・ソフトマクロを取り扱うフロアプランニングにおいて,バッファ挿入と配線幅調整を考慮した概略配線とフロアプランニングを実用的な計算時間で同時に求める手法を開発した.3.パフォーマンスを考慮した配置手法の開発タイミングを考慮したクラスタリングと新しい配置モデル(アメーバモデル)に基づくタイミングドリブン配置手法を開発した.4.パフォーマンスを考慮した配線手法の開発6層以上の配線層に対して,配線幅とバッファ挿入を考慮したスタイナ木生成アルゴリズムを用いて,与えられたタイミング制約を満たす概略配線経路を階層的に求める手法を提案した.5.パフォーマンスを考慮した階層的バッファブロックプランニング手法の開発チップ領域をグローバルビンに分割し,タイミングを考慮したバッファブロックプランニングを階層的に行う手法を提案した.6.パフォーマンスドリブンレイアトに対する適応的遺伝的アルゴリズムの適用エリート度に基づく適応的遺伝的アルゴリズムを提案し,レイアウト設計手法に適用した.また,高速化のためのLSI化を行い,パフォーマンスドリブンレイアウト手法の数10倍の高速実行の見通しを得た.
著者
中林 真佐男 乾 展子
出版者
一般社団法人大学英語教育学会
雑誌
JACET全国大会要綱
巻号頁・発行日
vol.43, pp.83-84, 2004-09-01

一般的にmotivationは教育概論において「動機づけ」と訳されているが、「動物の行動を喚起し、ある目標へ方向づけ、維持する課程」と定義されている。この「動機づけ」を児童生徒に対して如何に図るかは授業展開上の重要課題である。佐藤(2003)は「学習の動機づけには、競争や賞罰などの外発的動機づけと学習自体に興味や面白さを感じさせる内発的動機づけがある。学習意欲を高めるためにはこのうち内発的動機づけが重要であるが、児童生徒の興味や面白さに個人差があり、また教育価値をともなわないこともあるので、常に内発的動機づけを重くみることは望ましくない。」と指摘している。関西外国語大学短期大学部の約半数以上の学生は、海外留学、4年制大学(他大学を含む)への編入や専門学校への進学を希望している。編入の審査にあたってTOEFLスコアも参考にされるので、学生の関心が極めて高い。また、1年生の成績も条件となるために、編入という内発的動機づけがあるので学習態度は良好であり意欲的にクラスに参加している。果たして、編入希望学生(以下編入)と就職希望学生(以下その他)との間に、英語学習において動機づけの差はあるのか興味深い課題である。英語の四技能を習得する「コンプリヘンシブ・イングリッシュ」を受講する64名の短大生を被験者として、TOEFLではなく使用テキストの「TOEIC模擬ミニテスト」を使い編入とその他に分けてmotivation learning(動機づけ学習)の成果を調査した。2003年度前期末にpre-testを実施し、約5ヶ月後の後期末にpost-testを行った。それぞれ模擬ミニテスト(1)と(2)を使ったが、問題数は同じで内容は違うものであった。この間に、編入希望の多い2クラスには「TOEIC頻出英単語」(250語)のテストを実施したが、就職希望の多いクラスには実施しなかった(統制群)。編入・その他のTOEICスコアを比較し、同じ授業を受けていても編入という動機づけと目標のある学生はその他の学生よりも成績が向上すると考えられる。また、TOEICスコア向上というtask-based learningの結果にも注目される。仮説として、「編入希望学生は短大から大学へ進むという動機づけがあるので、就職希望学生よりもTOEICスコアが高く、全般的に成績が向上する」ことを掲げた。今回は3クラスだけの予備的な調査であったが、編入という目標からMotivation Learningは如何にして学習効果を高め、成績向上に資するかを検証して行く。
著者
林 真由美
出版者
愛知医科大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2008

地域の知的障がい者施設の職員を対象に、生活支援に関する冊子(教材)の送付と研修会の実施により、職員の支援行動の変化を調査した。冊子は全国の施設調査の結果に基づき作成した改訂版冊子を使用した。冊子を用いた行動変化は、既に生活支援に取り組む施設に効果は低かったが、支援を実施していない施設では取り組み状況は有意に増加した。また、多くの生活支援に取り組む施設では、冊子より研修会実施による効果が高かった。
著者
藤林 真美 齋藤 雅人 大田 香織 松本 珠希 森谷 敏夫
出版者
一般社団法人 日本女性心身医学会
雑誌
女性心身医学
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.86-93, 2008
被引用文献数
1

女性の就業率が増加し,多忙で不規則な生活を強いられることと相俟って,簡便で即効性の保湿・栄養効果があり,尚且つ爽快感や心地よさなどの心理的作用を期待できるスキンケアが求められている.本研究では,化粧水などの液状製剤を含浸させたシート型コスメティック・フェイシャルマスクによる心身のリラクセーション効果を自律神経活動の観点から評価することを試みた.14名の健康な若年女性(年齢21.2±0.8歳)を対象に,フェイシャルマスクを15分間装着させ,マスクの使用前・使用中・使用後の心電図を胸部CM_5誘導より測定した.自律神経活動は,心拍のゆらぎ(心電図R-R間隔)をパワースペクトル解析し,非観血的に交感神経活動と副交感神経活動を弁別定量化した.また,フェイシャルマスク使用前後に,Visual Analog Scale(VAS法)を用いて主観的心理反応(さわやかさ,うるおい感)も計測した.その結果,マスク使用前と比較して,心拍数は,使用中(p<0.05),使用後(p<0.05)に有意に低下した.総自律神経活動は,使用中に有意に増加(p<0.05),副交感神経活動については使用中(p<0.05),使用後(p<0.05)ともに顕著な増加を示した.また使用感スコアは,フェイシャルマスク使用後,さわやかさ(p<0.01),うるおい感(p<0.01)ともに顕著な上昇を認めた.これらの結果から,フェイシャルマスクの総合的な質感が,直接的あるいは間接的に自律神経系に作用し,副交感神経活動の亢進により,心拍数を減少させたことが考えられた.また短時間のフェイシャルマスクの装着により,肌のうるおい感と心理的な爽快感を生み出すことから,心身のリラクセーション効果も得られることが推察された.
著者
小林 真雄 伊藤 孝行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.211, pp.1-6, 2009-09-18

昨今,インターネットにおける商取引が盛んに行われている.特にインターネットオークションは大きな市場の一つである.現在多くのオークションサイトで用いられているユーザ評価システムには,取引の情報を反映しきれない等の問題点がある.そこで,本研究ではインターネットオークションにおけるユーザ間の関係性を考慮したユーザ評価システムの提案を行う.本論文では本システムにおけるユーザの評価手法を述べ,またユーザ間の関係性を実取引データを用いて検証を行った.らその結果,既存の評価システムとのユーザランキングにおける比較で高い相関を示し,また既存の評価指標よりも提案する関係性値はユーザを低く評価する傾向にあることが分かった.
著者
林 真理
出版者
工学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

生命倫理学が進展する一方、それに対する歴史的反省の試みも始まっている。本研究はかつて生命倫理学なるものがまだ形をなしていなかった時代の言説を振り返って、その中から忘れ去られたもの、失われたものを拾い上げることを目的とした。その結果、生命の手段化・資源化・商品化批判を軸にした生命倫理思想を見いだした。そして、それらをもとにしつつ、生命の偶然性、固有性、有限性、関係性を基礎とした新しい生命倫理のあり方が可能であることを示した
著者
林 真理
出版者
工学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

1970 年代におけるライフサイエンス創成期の日本の生命倫理思想には、生命科学技術の発展に伴って生じつつあった、生命操作の可能性の増大に対する批判的な見解が存在していたが、それは「生命」と「科学技術」のあいだの両立不可能性という考え方を基礎にしていたことを明らかにした。そして、そういった生命の概念を特徴付けるものを、偶然性、固有性、有限性、関係性としてまとめることができること、この生命の概念は近年の生命倫理論争においても、重要な役割を果たしてきたことを示した。
著者
林 真理
出版者
工学院大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

ゲノム研究に関する科学コミュニケーション活動への適用を視野に入れながら、scientific citizenshipの考え方に基づく新しい科学コミュニケーションのあり方を理論的に考察することを行った。scientific citizenship(科学的市民権)の考え方は、受け身であり、科学技術の受容者になるという、これまでの市民像に代わって、本来のあり方として科学技術を支援あるいは制御しうる(すべき)主体としての市民という新たな市民の見方を提供するものである。とりわけ、本年度はこういった見方の問題点についても検討して、多面的な理解を得た。また、こういった理論的考察に加えて、現在のゲノム研究に関係する科学コミュニケーションが置かれいる状況を把握するための実証的な研究を行った。それは、現在の「ゲノム概念」(遺伝子、DNA等の遺伝学上の概念をこのように呼ぶ。以下同様)の社会的な広がりを知るために、様々な社会的な場面におけるゲノム言説(遺伝子、DNA等の遺伝学上の言説をこのように呼ぶ。以下同様)を収集し分析する研究という形をとる新聞記事とインターネット上のブログを対象として収集を行い、その分析からゲノム言説の傾向を明らかにした。さらに、これらの研究ガゲノム研究をめぐる科学コミュニケーションに示唆することをまとめた。
著者
林 真人
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.493-510, 2006-12-31
被引用文献数
3

構造的矛盾や階層的問題であるはずのものが, 個人的ないし内面的なレベルへたえず移転されることで, 「自発的」な若年野宿者の形成/現存が促されている.本稿の主な目的は, この若年野宿者の形成/現存のプロセスを具体的に示すことである.<BR>まず量的データによって若年野宿者と中高年野宿者を比較した.若年野宿者が野宿を始めるうえで, 「個人的理由」が関与している可能性が浮かんだ.さらに生活史を用いて若年野宿者の形成/現存を具体的に検討した.主な知見は3つである. (1) 家族や友人などの親密圏から切り離され, 不安定な雇用や住居を転々とするなかで, 不安感や焦燥感を強めていく. (2) たび重なる失職と生活の不安定化をやり過ごすために覚悟・諦め・狼狽といった内面形式を獲得し, 野宿と非野宿の境界を踏み越えていく. (3) 生活上の過酷な環境に加, えて, 内面形式の持続に後押しされ, 野宿からの「自立」が困難となる.<BR>最後に個人化論と下層の再編成の議論を結びつけることで, 経済的・社会的・内面的の諸次元から構成される説明のシェーマを提示した.若年野宿者では, 中高年層に見られる環境要因だけでなく, 内面的要因が顕著に働くのはなぜか.下層の再編成を通じて新たな個人化のモード (再埋め込みなき脱埋め込み) が出現し, 意識や生活の個人化に拍車がかかっているからである.
著者
細谷 好志 若林 真一 小出 哲士 吉田 典可
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.89-90, 1993-09-27

ネットワーク管理における重要な問題の1つに最短経路木更新問題がある.特に各通信リンクの負荷晴報をコストと考えた場合に最短経路木更新問題を解くことは,メッセージを送る経路を決定する際に混雑した経路を避けるという意味で有用である.オンラインシステムではネットワークのトポロジが頻繁に変化するため,その都度最短経跨を更新する必要がある.動的ネットワークにおける最短経路木更新問題はこれまでにも多くの研究がなされてきた.特に,アルゴリズムの実行中でもトポロジの変化を許す場合,いつかはネットワークのトポロジ変化が安定するという仮定のもとでいくつかのアルゴリズムが提案されている.一般にメッセージ複雑度と空間計算量はトレードオフの関係にあり,さらにメッセージに持たせる情報を少なくすれば,一時的に経路木中にサイクルが生じるなどして各プロセスが正しい情報を保持するまでに時間がかかったり,ネットワークが非連結になった場合に正しい更新が保証されない.文献では,静的ネットワークのアルゴリズムを動的ネットワークに適用する手法として,トポロジの変化ごとにアルゴリズムをリセットして再起動させているが,その手法だとそれまでに集められた情報が無駄になってしまう.本稿では,少ない局所情報及びメッセージ情報によって,分散最短経路木更新問題を効率良く解くイベントドリプンアルゴリズムを提案する.