著者
諸 久永 富樫 賢一 土田 昌一 藤田 康雄 小管 敏夫 大関 一 林 純一 斉藤 憲 山崎 芳彦 江口 昭治
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.507-510, 1989-04-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
10

IABPの腎血行動態に及ぼす効果について、腎交感神経切除を施行して、腎血流と腎交感神経トーヌスの関係を中心に、検討した。雑種成犬10頭を用い、熱希釈法にて腎血流量、心拍出量を測定し、腎血流量分配率、腎血管抵抗および末梢血管抵抗を算出し、次の結果を得た。1. IABP作動時の腎血流量の増加は、主として腎血管抵抗の低下によりもたらされた。2. denervation後では、IABP作動の有無に拘らず、腎血管抵抗は低値を維持し、腎血流量は変化しなかった。3. 腎血管抵抗は交感神経トーヌスにより影響されているが、IABPは、かかる交感神経支配下でも、血管抵抗の低下をもたらした。
著者
山岸 明彦 三田 肇 田端 誠 小林 憲正 横堀 伸一 東出 真澄
出版者
東京薬科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

国際宇宙ステーションで実施した曝露実験試料および超高速微粒子捕集実験試料の解析を行い、生命の起源に関する二つの仮説を検証する結果を得た。エアロゲルの表面に0.1mm以上の衝突痕を合計200個以上発見した。捕集粒子および曝露パネルの分析から以下の結果を得た。1.微生物密度の上限を決定した。2.曝露微生物生存率を推定し、宇宙での死滅が指数関数的であることを確認した。3. 複雑態アミノ酸前駆体がヒダントインのような単純な前駆体よりも安定であることを確認した。4. 捕集超高速衝突粒子の無機鉱物分析を行い宇宙塵を確認した。 5. 世界最高性能エアロゲルを実証した。 6. 微小デブリの衝突頻度を得た。
著者
滝沢 寛之 小久保 達信 片海健亮 小林 広明
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.46, no.SIG12(ACS11), pp.37-45, 2005-08-15

HPC Challenge(以下HPCC とする)ベンチマークは,高性能計算(High-Performance Computing,以下HPC)システムの総合的な性能評価のために提唱されているベンチマーク集である.現在までに広く用いられている浮動小数点演算性能に加えて,メモリアクセスやネットワーク通信の性能等,複数の観点から多角的にHPC システムを評価することにより,HPCC ベンチマークは実用的な科学技術計算に対する実効性能を適切に評価する指標として期待されている.本論文では,東北大学情報シナジーセンターで運用しているNEC SX-7 システムの性能をHPCC ベンチマークを用いて評価した結果について述べる.28 の評価項目のうち16 項目において著しく高い評価が得られた結果に基づいて,HPC 分野におけるベクトル型アーキテクチャの優位性について議論する.
著者
駒林 邦男
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.294-304, 1963-12-30 (Released:2009-01-13)
参考文献数
7
著者
林 正男
出版者
名古屋大学
巻号頁・発行日
1974

博士論文
著者
林 順 HAYASHI Jun
出版者
名古屋大学大学院人文学研究科図書・論集委員会
雑誌
名古屋大学人文学フォーラム (ISSN:24332321)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.113-128, 2020-03-31

Tunnel tombs were ancient graves excavated into the side of the hill or cliff in the late of the tumulus period (end of the 5th AD. to the end of the 6th AD.) in Japan. They were characterized by their density, and in many cases, they made some groups in certain areas. In addition, by focusing on the group structure and the rank of the burial goods offered in each grave, it will be able to make clear various social relationships of each man who buried in each grave.This contribution aims to clarify the mortuary principle of the tunnel tombs in Shizuoka area. This means how each man was buried while taking account of the relationships in each group who built these tombs, and between groups who built other graves, that is, mounded tombs. To achieve this object, I analyzed following 2 subjects in this paper: 1) the hierarchy system inside of each groups of the tunnel tombs and 2) the relationships between the tunnel tombs and general mounded tombs which were made nearby them, while focusing on the group structure. As a result of these analyses, I could find out the excellence of Totomi area, especially Saka river basin, from the viewpoint of the clearness of the hierarchy inside of the tunnel tombs, and the superiority of them when compared to the mounded tombs. Finally, I assumed that the background of these phenomena links the way of governing system of burial ground (contains both graves) by central policy.
著者
岡野 弘 立花 昭生 谷本 普一 中田 紘一郎 中森 祥隆 蝶名林 直彦 中谷 龍生 吉村 邦彦 原 満
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.24, no.8, pp.858-864, 1986-08-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
22

肺アスペルギローマをもつ自験22例の免疫学的反応について検討した. A. fumigatus の皮内反応は―相性の即時型が特徴的であった. 症例の30%が血清IgE高値, A. fumigatus のIgE型特異抗体が陽性であり, IgE値が12,000IU/ml以上の症例も認めた. A. fumigatus の沈降抗体は症例の約70%が陽性であり, A. fumigatus によるリンパ球刺激試験は症例の50%が陽性であった. 本症例中には自験のアレルギー性気管支肺アスペルギルス症の免疫学的反応と差のない症例も認めた. 本症例の62%がツ反の陰性または偽陽性であり, 剖検肺で活動性結核性病巣を認めたツ反陰性の2例から本症治療上, 注意すべき点と考える. 本症の免疫学的反応は本症の診断. 治療, 病態を考える上に有用と考える.
著者
上馬塲 和夫 浦田 哲郎 鈴木 信孝 新井 隆成 ストロング ジェフリー・マイケル 大野 智 林 浩孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.97-103, 2009 (Released:2009-07-07)
参考文献数
9
被引用文献数
2 3

キウイフルーツの新鮮なジュースを凍結乾燥した食品の高齢者に対する便通促進効果と QOL に対する影響について検討した.軽度から中等度の便秘で悩む 60 歳以上の高齢者 42 名(60~84: 67±6 歳)を医師の判断のもと対象者として,文書による同意を取得した後,1 週間の対照観察期間をおいて,当該食品を 4 週間 1 日 3 回 2 カプセルずつ,計 6 カプセル/日を摂取させ,排便状態と腹部の自覚的所見,全身的な QOL について調査した.その結果,開始後 14 日目からは摂取開始前日と比較し,排便回数や便性が有意に向上し,開始後 28 日目まで持続した.QOL 調査票によっても,皮膚の状態やむくみなど手足の外見所見,腰痛や頭痛などの痛みによる QOL の低下が改善した.結論として,キウイフルーツの新鮮ジュース凍結乾燥食品が,60 歳以上の便秘で悩む高齢者において,便通を促し,腹部の不快感を改善させ,生活の質を向上させる効果があることが示された.安全性の点では,明らかな問題は認められなかった.
著者
田中 沙耶 江崎 芳子 谷藤 香菜江 藤本 真衣 波田 善夫 西村 直樹 松尾 太郎 小林 秀司
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.29, 2013

&nbsp;近年,ニホンジカ <i>Cervus nippon</i>(以下,シカとする )の個体数が全国的に増加しつつある.これに伴い,各地で農林業被害や自動車・鉄道との衝突事故が増加し,自然植生への影響も危惧されている.対策として,これまでは個体の直接駆除や防止柵などによる排除が行われてきた.しかし,猟友会や農山村の高齢化などの問題から,十分な個体数の駆除ができているとは言えない.また,防止柵についても,設置費や維持費がかかること,人の移動まで阻害することなど,さまざまな問題が生じている.そこで岡山理科大学動物系統分類学・自然史研究室では,シカが心理的な圧迫を受けることで,シカ自らが忌避するような移動阻害構造体 (以下,構造体と表記 )の開発を一昨年から試みている.<br>&nbsp;今回は,岡山理科大学内で飼育しているメスの成獣個体2頭を用いて,シカが構造体上を通過する際に,どのような行動がみられるのかを観察した.試験個体は 2011年に岡山県美作市の山中で捕獲されたもので,野生状態での実験結果に近づけるため,山の中で隔離して飼っている.過去のデータより,構造体上で,静止・構造体に鼻先を近づける・檻のフェンスに鼻先を近づけるといった行動や,構造体を前に引き返す・セルフグルーミングをするなどといった行動がみられることがわかっているが,これらの行動と,構造体を設置していない場合にみられる行動を比較することにより,構造体がシカにどの程度の心理的圧迫を与えているか分析した.また,構造体設置による行動の変化の度合いが個体によって異なることや,慣れによってシカの行動が変化することが考えられる.このことより,構造体を通過する際,どのような行動変化がみられるかを,構造体設置後から継続観察することで,行動の変化も調査することにした.そしてこれらのデータを分析し,構造体はどの程度シカに心理的圧迫を与えるのか,どれほどの期間シカに効果があるのかについて評価した.

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著者
能登 宏七 小林 典男 渡辺 和雄
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.649-650, 1990-05-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
13
著者
松村 良之 木下 麻奈子 白取 祐司 佐伯 昌彦 村山 眞維 太田 勝造 今井 猛嘉 林 美春 綿村 英一郎 長谷川 晃
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

2020年度には実査が予定されているので、総括班、社会調査班を中心に実査の大枠を固めた。本調査は継続調査であり、第1、2波の調査と同一の調査方法によることが必須であることが確認された。予算制約の結果、抽出サンプル数は900(予想回収数500)であり、第1波、第2波調査の半分程度となるが、統計学的に許容できる水準であることが確認された。調査票については、16頁構成のうち、シナリオ部分約4頁を新規設問に入れ替えることが確認された。そして、心理学班も加えて検討した結果、責任主義関連項目では、心理学的な能動性(moral agency)評価と責任能力、少年、過失・故意を取り上げることとした。心理学班は第1に、日本人の法意識の背後にあると想定される公正観(公正世界尺度に由来する「運の等量仮説」、ハイトに由来する道徳尺度の日本バージョンなど)尺度の開発を試た。さらに、agency性評価の心理尺度について、その妥当性、信頼性を検討し調査票に組み込むべく準備した。第2に、少年犯罪について、人々が少年を罰しようとする応報感情の性質について検討した。世論は非行少年に対して厳罰志向的な態度を有しているが、他面、非行少年の置かれた環境的負因(責任主義につながる)について全く意識していないわけではない。そのことを踏まえて、少年に対する保護と刑罰という観点からの質問票作成を試みた。第3に、刑事法学班と協力して、刑法学の観点からは学説史に遡りつつ、また近年の脳科学の成果を踏まえた自由意思についての見解にもよりつつ、錯誤論、共犯論と関連させて過失・故意の教義学的議論について検討を深めた。それを踏まえて、大きくは結果責任と主観責任という枠組みで、質問項目を検討した(なお、少年、過失・故意については、シナリオを用いた実験計画法による)。
著者
平林 聡 徳江 義宏 伊藤 綾 ELLIS Alexis HOEHN Robert 今村 史子 森岡 千恵
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.44-49, 2016 (Released:2017-01-30)
参考文献数
42
被引用文献数
3 4

川崎市川崎区を事例に,都市樹林評価モデルi-Tree Ecoを試行し,その解析結果および都市樹林管理業務への活用について考察した。モデルの改変,パラメータの設定を行い,一般に公開されているデータを入力データとして用いることで,街路樹による炭素蓄積・固定量,住宅の冷暖房使用増減量,大気汚染物質除去量とそれによる健康被害軽減,雨水流出量の削減を推定した。また,それらの貨幣価値は,参考値であるが年間約530万円と推定された。
著者
村松 歩 小林 昌平 水野(松本) 由子
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.263-271, 2019 (Released:2019-08-30)
参考文献数
36
被引用文献数
1

This research aimed to investigate the effect that smartphones have on brain networks. The Subjects were 23 healthy adults (25.7 ± 5.64 years old). Five sessions with relax, pleasant, unpleasant, pleasant sentences, and unpleasant sentences, stimuli were conducted using a smartphone. The electroencephalography (EEG) was measured soon after the stimuli. The coherence analysis and the complex network analysis were conducted for EEG in the alpha2 wave band. In the stress-free group, the brain shows low network efficiency under relax or pleasant stimuli, and high network efficiency under unpleasant stimuli. In the stress group, there are no differences in network efficiency among any kinds of stimuli. In either group, the network efficiency under sentence stimuli is close to that under unpleasant stimuli. Our study using complex network analysis for the coherence value from EEG revealed that network efficiency of the brain depends on the category of emotional stimuli during smartphone operation.
著者
岡田 啓司 小林 晴紀 花田 直子 平沼 宏子 林 奈央 嵐 泰弘 千田 廉 出口 善隆 佐藤 繁
出版者
日本家畜臨床学会 ・ 大動物臨床研究会
雑誌
産業動物臨床医学雑誌 (ISSN:1884684X)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.183-188, 2011-12-30 (Released:2013-05-17)
参考文献数
12
被引用文献数
1 2

挙肢を行わない簡便な蹄病診断法の確立を目的として,3軸加速度センサと跛行スコアを組み合わせて,牛の跛行の主な原因となっている蹄底潰瘍および白帯病の摘発を試みた.その結果,正常牛の歩様は外蹄から着地し内蹄で踏み切り,重心が左右にぶれない安定した歩様であるため,跛行スコアは1,加速度変量総和は3622±227m/s2で安定していた.蹄底潰瘍罹患牛は歩行時に罹患肢の内蹄と外蹄を同時に着地し,跛行スコアは2~3,加速度変量総和は7225±877m/s2であり,正常牛に比べて有意(p<0.01)な高値を示した.白帯病罹患牛の加速度変量総和は正常牛と同様の値を示したが,跛行スコアは3~4であった.よって加速度センサと跛行スコアを組み合わせることにより蹄底潰瘍と白帯病を摘発できる可能性が示唆された.
著者
小林 茂雄 村中 美奈子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.73, no.634, pp.1341-1346, 2008-12-30 (Released:2009-10-28)
参考文献数
12
被引用文献数
5 3

In this research, people's sitting postures in various types of eating and drinking spaces were observed, and their characteristics and related factors were analyzed. The principle results are summarized as follows.1. More people tended to bend forward in fast-food restaurants, and more people tended to bend backward in izakaya (Japanese-style bars). Men tended to bend forward more than women in izakaya and restaurants, on the other hand, women tended to bend forward more than men in cafes.2. Younger people tended to bend forward in fast-food restaurants more than older people, and older people tended to bend forward in izakaya more than younger people.3. People in conversation tended to put their elbows on the tables more than people who were not talking, and people who were not eating tended to put their elbows on the tables more than people who were eating.4. People in bright spaces tended to bend forward more than people in dark spaces, and people in noisy spaces tended to put their elbows on the tables more than people in quiet spaces.
著者
村井 里依子 松崎 緑 岩崎 みすず 小林 美子
出版者
長野県看護大学
雑誌
長野県看護大学紀要 (ISSN:13451782)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.41-49, 2002-03-31

本研究は,学生が実習前後において精神障害者に抱くイメージとその変化を明らかにすることを目的とした.対象者は,1998~2000年度の精神看護実習に参加した長野県看護大学生236名である.自由記述による回答を質的に分析してカテゴリー化し,カテゴリー毎に実習前後のデータ数を比較した.その結果,精神障害者に抱くイメージとして≪疾患と症状≫≪特有の性質≫≪学生自身の思い≫など,実習前14,実習後18のカテゴリーが抽出された.また実習前後におけるイメージは,学生の生活体験や授業の知識によるものから,実際に精神障害者
著者
小林 慶一郎 中嶋 智之
出版者
独立行政法人経済産業研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

不良債権の蓄積が経済に非効率をもたらすモデルを作成できた。その応用として、不良債権が経済成長を低下させるモデルを作成した。また、Diamond-Rajan型の銀行危機モデルを使って、システミックな流動性危機を説明するモデルを作成した。これらのモデルにより、金融危機の実相とメカニズムをより深く理解することができ、新しい政策的対応を提案することができる。