著者
林 健一 長嶋 満宏 蘇原 祥夫 和田 英男 梶谷 淳
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. C, 電子・情報・システム部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. C, A publication of Electronics, Information and System Society (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.124, no.11, pp.2278-2286, 2004-11-01
参考文献数
6

The low cost improved recognition of an uncooled infrared image processing has been required urgently for the development of high sensitive uncooled sensor like a cooled sensor. In this study, the uncooled infrared image taken by YBaCuO bolometer camera was improved with applying a special low cost image processing systems. The improved image with this processing exhibited not only the edge enhancement in a large contrast area but also the suppression of heat noise in a small contrast area. It is clarified that this improved recognition image processing is easy to realize at low cost, and the demand for this image processing will be expected to grow up as the use of uncooled infrared sensor system increases.
著者
倉増 啓 鶴見 哲也 馬奈木 俊介 林 希一郎
出版者
環境科学会
雑誌
環境科学会誌 = Environmental science (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.401-409, 2010-09-30
参考文献数
10

本研究では,経済指標,社会・人口統計上の指標および性格指標が幸福に与える影響をコントロールした上で,主観的幸福度指標が環境指標とどのような関係性にあるのかについて検証を行う。分析には,東京都および神奈川県で行ったサーベイデータ及び各サンプルの居住地における局所的な環境汚染のモニタリングデータを用いた。本研究で得た推計結果から,光化学オキシダント排出量の低減が主観的幸福度向上の可能性を有していることが示唆された。
著者
下谷 祐子 鎌田 紀子 林 史和 百木 和 十河 光栄 山上 博一 渡辺 憲治 荒川 哲男 塚田 定信 羽生 大記
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.1361-1367, 2012 (Released:2012-12-17)
参考文献数
11

【目的】病態が活動期で入院を要した炎症性腸疾患患者について、NSTによる適切な栄養学的介入を行うことを目的に栄養状態の評価を行った。【対象及び方法】潰瘍性大腸炎患者、クローン病患者に対し、入院時に身体計測、インピーダンス法を用いた身体組成分析、血液検査・血液生化学検査、SGAを用いて栄養学的評価を行った。【結果】入院を要した炎症性腸疾患患者は栄養状態が不良であることが示唆された。特に潰瘍性大腸炎患者は、急激な病状の増悪による炎症反応の亢進や重篤な消化器症状により、代謝の亢進、食事摂取量の低下が起こり、急激に低栄養状態に陥っていると考えられた。【結論】潰瘍性大腸炎はクローン病に比して栄養療法の必要性が低いと認識されがちであるが、急激な栄養状態の悪化のみられる潰瘍性大腸炎患者においても、原疾患の治療とともにNSTを通じた積極的な栄養学的サポートが必要であると考えられた。
著者
中村 太一 斎藤 聡 池田 健次 小林 正宏 鈴木 義之 坪田 昭人 鯉田 勲 荒瀬 康司 茶山 一彰 村島 直哉 熊田 博光
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.94, no.3, pp.157-162, 1997-03-05 (Released:2011-06-17)
参考文献数
12

従来より肝性脳症合併肝硬変症例では頭部MRIT1強調画像にて淡蒼球に高信号域を認めるとされる. 今回各種慢性肝疾患で頭部MRIを施行し若干の知見を得た. T1強調画像の淡蒼球の高信号は慢性肝炎では21例中1例 (4.8%), 肝硬変では41例中32例 (78%) に出現し, Child分類別ではA59%, B78%, C100%であり, 出現率は肝機能と相関がみられた.この所見は経過観察により不可逆性であった.さらに脂肪抑制画像では高信号域はより明瞭となり, その原因が脂肪沈着でないことが示唆された. MRIの所見は慢性肝炎ではほとんどみられず, 肝硬変では脳症を発症する以前より病変を認め, 慢性肝疾患の重症度の予測に役立つと考えられた.
著者
小林 武
出版者
南山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究は2年を期間としたもので、第1年度たる平成13年度においては、基礎をなす作業にとりくみ、まず直接民主政にかんする研究文献に検討を加え、またスイスに赴いて、その直接民主主義制度を調査した。これをふまえて、第2年度の平成14年度においては、文献の研究を深め、また、アメリカ合衆国カリフォルニア州の直接民主政、とくに住民投票について調査した。こうした研究の進行の中で、大韓民国において憲法上定められている重要政策についての国民投票をも検討対象とし、その調査のためにソウル市に赴いた。わが国で、この間に直接民主政にかんして顕著な動向がみられたのは、住民投票、とりわけ市町村合併についてのそれである。市町村合併は、住民生活の場のありようを決定する基本的な問題であるだけに、住民投票の動きが全国各地で生じており、直接民主政研究にとっての重要テーマである。そこで、関係の自治体に赴いて実態にふれ、調査した。併せ、国立国会図書舘等で文献研究を進めた。以上の作業をとおして、平成14年には、スイスの国家緊急法制および政治過程を扱った各研究、またわが国の民主主義を立憲主義との関係で論したものとを公にした。ついで、平成15年には、憲法改正手続および首相公選構想における国民投票と、市町村合併等における住民投票にかんする論稿を発表した。『研究成果報告書』は、これらを軸にしたものであり、そして、今後できるだけ早い時期に、本研究の包括的成果を一書にして上様したいと考えている。
著者
大内 一成 小林 大祐 中洲 俊信 青木 義満
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J100-B, no.12, pp.941-951, 2017-12-01

近年,スポーツ界ではICTを活用したトレーニング,戦術分析の導入が進んでおり,画像認識技術を用いた試みも行われているが,ラグビーでは試合に出場する選手の数が1チーム15人と多く,接触/密集プレーが頻繁に発生するため,画像による分析は技術的にハードルが高く,これまで積極的に取り組まれていない.筆者らは,特徴量設計方式によるボール検出/追跡と,ディープラーニング方式による選手検出/追跡を行うハイブリッド型映像解析により,一つのカメラ映像からボール/選手の移動軌跡を精度良く二次元フィールド上にマッピングする技術を開発した.また,ディープラーニングによる自動的なプレー分類を行い,これまで人手で行われていた主要プレーのタグ付け作業の自動化を検討した.本技術は,ラグビーに限らず様々なスポーツへの活用が可能である.
著者
林 政彦 高木 秀雄 安井 万奈 山崎 淳司
出版者
宝石学会(日本)
雑誌
宝石学会(日本)講演会要旨 平成29年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
巻号頁・発行日
pp.10, 2017 (Released:2017-06-30)

はじめに 1962 年に, 東京芝浦電気株式会社 中央研究所(現東芝研究開発センター)で合成ダイヤモンドが製造さ れた.これはスウェーデンのASEAで 1953 年に,米国のGEでは 1954 年に製造されてから僅か数年後の事である.この頃に東芝で造られたとされる合成ダイヤモンドが,早稲田大学の鉱物標本室に収蔵されていたので,その特徴について報告する.特 徴 この標本は,ほぼ無色の色調を呈し,表面に見られる成長模様から{100}で囲まれた結晶と見られる(Fig.1).その外観は,コンゴ産の天然ダイヤモンドに似ている.この標本の成長の様子を調べるために RELION Industries 製 RELIOTRON を使いてカソ―ドルミネッセンス(CL)像を観察したところ, 小さなセクターに分かれた組織が認められた(Fig.2).
著者
野口 聡子 駿河 康平 中井 久美子 村嶋 章宏 木村 泰裕 小林 昭雄
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.76, no.6, pp.156-162, 2018-12-01 (Released:2019-01-21)
参考文献数
13
被引用文献数
2

【目的】オカラを食用微生物であるテンペ菌で発酵させた発酵オカラ(OT)にバナナを加えたオカラ発酵素材(OTB)を開発した。本研究ではヒトにおいて血糖とインスリンに対するOTB粉末の影響を探索的に検討した。【方法】研究デザイン:単群試験。健常ボランティア17名を対象とし,OTB粉末を 10 g添加したヨーグルト(OTB試験食),糖質を同等量とするためにグルコースを 6 g添加したヨーグルト(対照食)をそれぞれ別の日に摂取させ,食前,食後30分,60分,120分の血糖値と血清インスリン値を比較した。【結果】 OTB試験食と対照食のいずれにおいても血糖値と血清インスリン値の上昇は小さかった。OTB試験食と対照食の摂取後を比較すると,食後血糖値の上昇には有意な差はなかった(30分値:対照群 92.8±11.6 mg/dl vs OTB群 91.1±11.5 mg/dl)が,30分後のインスリン値がOTB試験食群で対照食と比べ有意に低かった(30分値:30.6±15.3 μU/ml vs 22.1±13.8 μU/ml,p<0.01)。【結論】 本研究で実施したOTB試験食と対照食のいずれにおいても十分な血糖と血清インスリン上昇をきたさなかったため,OTB粉末がヒトにおける糖代謝改善効果を有するかどうか明確な結果を得ることは出来なかった。食後インスリン値が低いにもかかわらず血糖値が同程度であった点について検証するために,本研究結果を踏まえてプロトコールを再検討した上で実施する必要がある。
著者
林 要
出版者
毎日新聞社
雑誌
労働評論
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.10-11, 1950-02
著者
宮武 宗利 林 幸男
出版者
環境資源工学会
雑誌
環境資源工学 (ISSN:13486012)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.153-158, 2009 (Released:2009-11-21)
参考文献数
12
被引用文献数
1 6

Biomethylation of arsenic is usually considered as a detoxification of arsenic because toxicity of most organic methylated arsenic is much less than that of inorganic arsenic. We investigated the feasibility of a novel bioremediation using an arsenic methylating bacterium. An arsenic methylating bacterium Bacillus cereus strain R2, isolated from soil in Miyazaki, was evaluated for growth characteristics and arsenic metabolism. The growth of strain R2 was inhibited in 50.0 mg As/l arsenic medium. Strain R2 metabolized arsenite (
著者
堀田 栄喜 ポンチャイ カーンパーニット 林 泉
出版者
社団法人 プラズマ・核融合学会
雑誌
核融合研究 (ISSN:04512375)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.115-124, 1980

Dynamic stabilization of high beta plasmas by axial rf current has been theoretically investigated. It is shown that higher-number modes are very easy to be stabilized. In case of m=1 mode, if there is no conducting shell, the shorter wave-length instabilities can be stabilized, but the stabilized wave-number region is very narrow. When the plasma column is surrounded by a concentric conducting shell, however, the stabilizing force of the rf image current induced in the conducting shell is so effective that the long wave-length m=1 mode can be perfectly stabilized by very small rf current.
著者
林原 純生
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.18-30, 1991

末広鉄腸の『雪中梅』は、同時代の文学の動向に対応した新しい政治小説とされるが、その本質は近代文学と重なりあうものなのか。本稿では、この政治小説のなかの政治を明らかにして、同時代の政治状況において持つ意味に言及する。
著者
林 京子 田中 昭弘
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.108, no.6, pp.401-412, 2013-06-15
参考文献数
14

マイタケはサルノコシカケ目サルノコシカケ科のキノコであるが,所謂,サルノコシカケとは異なり,食用としても,香り,味および歯応えが良好で,現在は広く食卓に供されている。元来は深山幽谷に発生する希少なキノコであったが,1980年初め頃より栽培技術の開発および量産化に成功して生産販売が開始され,食品としての市場を確立して現在に至っている。量産技術により生み出されるマイタケは,季節を問わずに入手可能かつ品質に差が少ないという利点もあり,1980年後半より,抽出物あるいはその画分の研究が精力的になされた。その結果,抗腫湯化学療法剤による骨髄抑制の回復樹状細胞の成熟化などの免疫に関する薬理効果,あるいは,降圧血糖値低下血中脂質低下等,主に食物繊維が関与する機能と考えられる薬理効果が報告されている。(株)雪国まいたけ(以後当社と表記)は熱風乾燥マイタケ抽出物を健康食品MDフラクション(R)(以下MDと省略)として1997年に日本で,また,2000年に米国で発売を開始しており,この抽出物については,米国スローンーケタリング記念がんセンター(以下,MSKCCと省略)が,2001年から薬理研究を開始し,その後2004年には,手術および化学療法を施して既に治癒している元乳癌患者(治験時点では健常者の範疇)を対象として臨床試験(第一相:P-I/II;乳癌罹患歴があるためP-Iではない)を実施したへその結果,MDは一方的に免疫を尤進するのではなく免疫を制御する可能性が示され,その結果を2008年6月に第44回米国腫蕩学会(ASCO)で発表した。そこで,当社はこの免疫制御作用に着目して2008年に,(独)農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター(生研センター)の平成20年度民間実用化研究促進事業に「まいたけ免疫制御成分の特定と機能性食品としての開発研究」をテーマとして応募し,採択され,3年間を事業期間として研究開発に着手した。研究開発の基本的なコンセプトを,マイタケに含有され,従来から免疫を允進する作用が明らかになっているB-グルカン以外の免疫制御成分を同定することに置いた。その結果,マイタケの貯蔵多糖と考えられるa-(1→6)分岐-a-(1→4)グルカンが意外にもインフルエンザ治療効果を有することを見出した(インフルエンザ治療効果評価は富山大学医学薬学研究部薬用生物資源学研究室が遂行)ので紹介する。しかしながら,マイタケの仕グルカンは生育,保存,抽出等の様々な条件で大きく含有量,分岐構造あるいは分子量が大きく変化し,その変化がインフルエンザ治療効果と密接に関係することが判明したため,先ずは,マイタケに含有されるa-グルカンについて説明する。