著者
小澤 満津雄 国森 亮平 車戸 克巳 森本 博昭
出版者
日本コンクリート工学協会
雑誌
コンクリート工学年次論文報告集 (ISSN:13404741)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.631-636, 2000-06-01
参考文献数
1
被引用文献数
1

本研究では,近年実施工への使用が増大している高強度コンクリートについて,若材齢時のクリープ試験により(1)載荷時材齢の影響,(2)載荷応力についての線形性,(3)圧縮クリープと引張クリープの相違点について検討した。その結果,(1)圧縮クリープおよび引張クリープとも載荷時材齢が大きくなるとクリープの進行が小さくなる(2)圧縮クリープは,載荷応力比40%以下の範囲で載荷応力についての線形性が認められた。一方,引張クリープは計測値のばらつきが大きく単位クリープに対する載荷応力の影響は確認できなかった(3)本研究の範囲では圧縮および引張クリープの挙動に明確な差異は認められなかった,などの知見が得られた。
著者
伊藤 俊一 久保田 健太 隈元 庸夫 森山 秀樹
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.45-51, 2009 (Released:2009-12-19)
参考文献数
11
被引用文献数
1

慢性腰痛に対する筋ストレッチングとセルフエクササイズの効果に関して検討した. 研究デザインは無作為化対照試験とし,外来受診からの治療期間を最大3カ月間として,コントロール群と,SLRと体幹筋強化を行ったエクササイズ1(E1)群,SLRと体幹筋強化とさらに腰背部ストレッチング加えたエクササイズ2(E2)群として,3カ月後,6カ月各群の痛みと身体機能変化と健康関連QOLをご検討した. 結果,E2群では痛みおよび身体機能は3カ月以内の改善を認め,E1群も6カ月では同様の結果を示した.痛みの軽減と最も関連が高かった項目は,体幹の柔軟性と伸展筋力であった. 以上の結果,慢性腰痛にけるセルフエクササイズによる体幹伸展筋力強化と柔軟性の改善を優先しての外来でのフォローアップは,疼痛および身体機能改善と患者満足度の改善により効果的と考えられた.
著者
森田 恵美子 横山 久代 竹田 良祐 山科 吉弘 河合 英理子 福村 智恵
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.317-325, 2020-08-01 (Released:2020-07-15)
参考文献数
49

We examined the relationship between masticatory ability and bone mineral density (BMD) and the role of muscle strength in those relationships in 156 female university students. Masticatory ability was assessed using a color-changeable chewing gum method. The BMD of the calcaneus was measured using quantitative ultrasonography and represented by a T-score, the standard deviation (SD) from the mean BMD of young adults. Body composition, grip strength, physical activity level, and daily nutrient intake were also assessed. Osteopenia, defined as the T-score < ‒1.0 SD, was present in 43 participants (27.6%). There was no significant relationship between masticatory ability (ΔE) and T-score in all participants. In participants with normal BMD (T-score ≧ ‒1.0 SD: the normal BMD group), masticatory ability significantly correlated to BMD (r = 0.289, p = 0.002). There was significant correlation between ΔE and grip strength neither in all participants nor in either group, although the grip strength in the normal BMD group was greater than that in the participants with osteopenia (the low BMD group) (p = 0.039). Physical activity level was positively correlated to the total daily energy intake (r = 0.193, p = 0.041) only in the normal BMD group. The present results suggest that masticatory ability is associated with BMD in young females with normal BMD, but the role of muscle strength in those relationships remains unclear. Meanwhile, there was no relationship between masticatory ability and BMD in young individuals with lower BMD.
著者
西山 正吾 Lozi Julien 高橋 真聡 孝森 洋介 美濃和 陽典 斉田 浩見 Guyon Olivier
出版者
宮城教育大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究の目的は、銀河系の巨大ブラックホールを周回する星の観測を通した、ブラックホール重力場での一般相対論の検証である。そのためにまず、すばる望遠鏡の補償光学装置に装備する赤外線波面センサーを開発する。赤外線波面センサーの導入により、ブラックホールに近い、明るい赤外線星を補償光学のガイド星として観測することができるようになる。これにより一般相対論の検証に適した晩期型の星の観測が可能となる。この開発が終わり次第、ブラックホールを周回する星の観測を開始する。年数回のモニター観測を継続し、その視線速度の変化から、ブラックホールがつくりだす重力場を測定し、一般相対論の予想との整合性を検証する。
著者
宮森 一彦
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究 (ISSN:18834744)
巻号頁・発行日
no.23, pp.22-36, 2011-09

本稿は、管理栄養士・栄養士の公衆衛生関連専門職としての教育、職業生活および家族生活、とりわけパブリックなものと民業としての性質をあわせもつその職域を対象にした探索的な研究を行い、少子高齢社会における栄養士の教育・職業・産業社会学的研究の必要性の提示を行う。研究調査結果の部分的アセスメントとしては、公衆の福祉と健康に資する「公益的職業」としての職域の確立が急務である一方で、管理栄養士・栄養士候補生たちには多様な就労形態に柔軟に適応する構えがあり、性別を問わない家庭重視の傾向を持ちつつ出産・育児・介護などのライフイベントを経ても就労を継続する意志を持っていることなどを、端的な人権問題として管理栄養士・栄養士の職業団体は尊重してそれを実現してゆく努力を行う必要性がある。それは、就労継続の困難が問題になっている医療福祉の他職種はもちろん、すべての労働者がかかわるテーマでもある。
著者
森田 幸子
出版者
長崎大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2010

矯正治療時の歯根吸収には、いまだ予防法がない。ビスフォスフォネートは、破骨細胞をアポトーシスへ誘導することにより骨吸収抑制の作用を発現することが知られている。また、これまでの研究でビスフォスフォネートは矯正学的歯の移動と歯根吸収それぞれを抑制するということがわかっている。本研究では、ビスフォスフォネートの投与量等を検討することにより歯の移動を妨げることなく歯根吸収を抑制できるのではないかと考え、実験を行った。マウスの第一臼歯と前歯部を超弾性のNiTiクローズドコイルスプリングでつなぎ、歯の移動開始時から、左側第一大臼歯頬側粘膜下にそれぞれのグループで、さまざまな濃度のビスフォスフォネートを2日おきに注射で投与した。コントロールであるPBS投与の右側第一臼歯を対照群とした。12日間矯正力をかけ歯を移動させた後に歯の移動距離を測定、その後、第1臼歯を取り出し、軟組織を次亜塩素酸ナトリウムで除去後、走査型電子顕微鏡で歯根吸収の評価を行った。ビスフォスフォネート2μg投与群において、歯の移動距離はPBSのみ投与群と比較して有意に減少し、また歯根吸収もPBSのみ投与群と比較して有意に減少した。ビスフォスフォネート20ng、200ng投与群では歯の移動、歯根吸収においてPBSのみ投与群と比較して有意な差は認められなかった。他のいずれの濃度投与群においても、PBSのみ投与群と比較して歯の移動も歯根吸収も有意差を認めない、もしくは、歯の移動も歯根吸収も有意に抑制するという結果が得られた。本研究で、ビスフォスフォネートは投与量によって歯の移動および歯根吸収に同様な影響を与えることがわかった。またビスフォスフォネートは投与量により歯の動きを抑制ヘコントロールし歯根吸収を予防する可能性が示唆された。
著者
森次 幸男 水野 裕久 柴 英幸 今野 浩一 岩崎 幸司
出版者
一般社団法人 日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.156-172, 2018-11-30 (Released:2018-12-08)
参考文献数
5

Objective:The purpose of this survey was to identify the roles,responsibilities and skills of medical science liaisons(MSLs) in Japan. In addition,we compared to the prior survey results in 2011,2013 and 2015.Method:We contacted 47 pharmaceutical companies with a questionnaire survey on MSLs which included 22 items and analyzed the anonymized results using a web response system.Results:The total number of MSLs increased compared to prior surveys(ranged from 0 to 110). Many companies need MSLs with medical professional qualifications and sophisticated medical expertise. The roles and responsibilities MSLs were expected to perform included managing thought leaders(TL)and/or key opinion leaders (KOL)and implementing medical strategies. On the other hand, issues reported included management of MSLs and cooperation with other stakeholders in the company,and a still low level of recognition of MSLs.Conclusion:The roles of MSL are diverse,and while their activities and status are becoming established they are not yet unified across companies. It is recommended that at the earliest opportunity the roles,responsibilities and key performance indicators(KPI)of MSLs are defined,and educational programs established so that they can act as effective liaisons with medical professionals.
著者
森 雅俊 後藤 正幸
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.26-35, 2003-04-15 (Released:2017-11-01)
参考文献数
15
被引用文献数
2

本論文は, 新製品を市場に投入する切り替えに関して価格と投入タイミングを戦略的に決定することに焦点を当てている.すべての製品には, 導入期, 成長期, 成熟期, 衰退期といった製品ライフサイクルがあるので, この中で現行製品から新製品への切替えがあり, 旧製品の生産中止と新製品の販売開始を最適に決定していく必要がある.この製品の切替えをスムーズに行なう為には, 新旧製品の価格に関する役割が大きい.我々は, この研究においてパーソナルコンピュータなどの比較的短期間の製品ライフサイクルを対象に利益の最大化を目指した最適な切替え問題に対しヒューリスティックな最適化モデルを開発した.
著者
金永 圭祐 岡 真由美 星原 徳子 橋本 真代 森 壽子 河原 正明
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.249-255, 2014 (Released:2015-03-19)
参考文献数
18
被引用文献数
1

【目的】注意欠陥多動性障害(以下、ADHD)児は眼球運動異常を伴うことが報告されている。今回我々はADHD児において文字間隔と行数が読みの眼球運動に与える影響について検討した。【対象および方法】対象はADHD児5例(平均年齢6.4 ± 0.5歳)(以下、ADHD群)とした。このうち間欠性外斜視が2例であった。対照は正位または斜位5例を対照群(6.4 ± 0.5歳)、間欠性外斜視5例(7.0 ± 0.6歳)を斜視群とした。読みの眼球運動発達検査はDevelopmental Eye Movement test(DEM)を用いた。DEMはテストA、テストBおよびテストC で構成されている。テストA、Bでは数字が縦(2行)に等間隔に、テストCでは横(16行)に不等間隔に配列されている。DEM測定中の眼球運動の記録にはEye Mark Recorder-9®を用いた。分析はテストCの1行あたりの読み時間、文字間の視角別(<2º、 2º≤ <4º、 4º≤ <6º、 6º≤ <10º、≥10º)の衝動性眼球運動(saccade)回数、saccade速度、停留時間とした。【結果】DEM比率の平均はADHD群が1.90±0.3、対照群が1.47±0.1、斜視群が1.40±0.2であった。ADHD群は対照群に比べ1行あたりの読み時間が3、4、5、6、7、13行目で延長した。saccade回数は文字間の視角が4º未満の場合、両群に差はなかった。しかし文字間の視角が4º以上ではADHD群のsaccade回数が有意に増加した。両群のsaccade速度および停留時間に差はなかった。【結論】ADHD児は文字間隔と行数が読みの眼球運動に影響していた。ADHD児には眼球運動の側面から視覚教材の文字配列を工夫し、学習障害の早期発見と予防を行う必要がある。
著者
福森 史郎 辻 泰弘
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.18-25, 2018-01-25 (Released:2018-04-25)
参考文献数
27

抗菌薬の多くは注射薬により投与されている。しかし、注射薬は速やかに効果が出現する半面、急激な血中濃度の上昇により副作用が出たり、痛みを伴ったりするため、患者にとって最適の投与形態ではない。したがって、注射による投薬を経口に変更することによって、患者の負担を軽減することができる。内服DDS製剤の技術には、プロドラッグ化および分解酵素阻害剤の併用による薬物吸収改善技術と、徐放化システムおよび放出制御システムを用いた薬物放出制御技術が重要な項目となる。本稿では、バカンピシリンやアジスロマイシンなど感染症領域において実際に使用されている内服DDS製剤の特徴および現況について概説する。
著者
下江 文子 野口 雅久 中南 秀将 笹津 備規 黒川 晃夫 森脇 真一
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.520-527, 2012 (Released:2013-05-10)
参考文献数
22

伝染性膿痂疹は,乳幼児に好発し,主として黄色ブドウ球菌,時にレンサ球菌に起因する皮膚細菌感染症である。今回我々は,1%ナジフロキサシン軟膏の伝染性膿痂疹に対する効果および臨床材料より分離された細菌株に対する各種抗菌薬の薬剤感受性を調査した。同疾患に罹患した解析対象42例に対して,1日2回7日間1%ナジフロキサシン軟膏の外用および抗菌薬1剤の内服で加療し,治癒率および改善率を検討したところ,それぞれ57.1%,97.6%であった。全例から黄色ブドウ球菌が検出され,そのうち,MSSA は37例(80.4%),MRSA は9例(19.6%)から分離された。ナジフロキサシンは MSSA にも MRSA にもともに高い感受性を示した。以上より,伝染性膿痂疹の治療において,1%ナジフロキサシン軟膏はその起因菌が黄色ブドウ球菌の場合は MRSA であっても効果が期待できる有用な抗菌外用剤であると考えられた。(皮膚の科学,11: 520-527, 2012)
著者
松田 美枝 森 由紀子 二本柳 覚 小嶋 佳代
出版者
京都文教大学
雑誌
心理社会的支援研究 = Reports from the Faculty of Psychosocial Support Research Kyoto Bunkyo University (ISSN:21860033)
巻号頁・発行日
no.11, pp.59-70, 2020-09-01

This paper is focused on recovery from mental crisis in Japan. First, I present the meaning of recovery, followed by outline of recovery programs in Japan, beginning with WRAP®. Then, a researcher's experience of a mental crisis is reported, as well as the social contributions facilitating WRAP® at our university. It is effective for both students and survivors of mental crises. Thus, we can expand the activity to the community to live as we are.
著者
森 宏
出版者
専修大学経済学会
雑誌
専修経済学論集 (ISSN:03864383)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.197-213, 2019-12-16

人の身長は,動物蛋白(特に幼少期における)で決まるは,学界の通説である。1960年代から70年代にかけて,高3男子の平均で,日本のほうが韓国より3cm前後高かった。この差は「蛋白説」が妥当する。両国とも学童身長の増進は目覚しく,1990年代の初期には両国の差はほぼ解消した。韓国の児童はその後も着実に伸び続け,2000年代半ば(2005)には韓国のほうが3-4cm高くなった。韓国における動物性食品の増加は際立っていたが,2005年時点でも,1人当たり動物性食品の摂取量は,日本のほうが20%程度多かった。「もともと」朝鮮人のほうが日本人より(民族的に?)その程度高かったという説がある。一世紀前の1900-20年代,20歳の成年男子の比較で,朝鮮人のほうが日本人より2cm前後高かった。同じ頃,日本の統治下にあった台湾のほうが朝鮮の若者より3cm高かった。2005年前後,1人当たり食肉消費に関し,台湾は韓国を60%越えていた。台湾の児童は平均的に日本とほぼ同じ水準で,韓国より3-4cm低かった。「もともと」「民族的に」は,説得力を失う。FAOSTATによると,韓国は動物性食品の消費は少ないが,日本と台湾に比べ,1人当たり供給カロリーは,1970年代後半から200-300kcal/day程度多く,同じく1人当たり野菜の純供給は,200kg/yearを超え,それぞれ日本と台湾の2倍前後の水準を維持していた。台湾については分析結果を持たないが,日本において「若者の果物・野菜離れ」は,これまで繰り返し述べてきたように,度を外れている。
著者
稲森 正彦 飯田 洋 日下部 明彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1, pp.16-21, 2019-01-10 (Released:2020-01-10)
参考文献数
7

慢性便秘の診療は,医師として基本的な診療能力(技能・知識)の1つである.「慢性便秘症診療ガイドライン2017」(日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会,2017年)1)では,警告症状及び危険因子の概念の他,ブリストル便形状スケールの利用や二次性便秘を念頭に置いた検体検査,除外診断としての大腸内視鏡検査等の画像診断について記載され,専門施設で行われる検査についても触れられている.実地診療で遭遇する慢性便秘症の診断に関する医学的エビデンスは少なく,今後の検討が必要である.
著者
椿 信一 佐藤 友博 檜森 靖則
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.67-73, 2014-01-15 (Released:2014-03-31)
参考文献数
14

秋田県の伝統食品の一つ,「いぶりたくあん漬」に適した加工用ダイコン‘秋農試39号’を育成した.‘秋農試39号’は肉質の硬い地方品種‘山形’から選抜育成した系統を両親としており,その硬い肉質特性から「いぶりたくあん漬」に適した加工特性を持っている.‘秋農試39号’はF1品種であるため根部の均一性が高く,大規模栽培に適した栽培特性を持つ品種である.‘秋農試39号’は,す入りや空洞症がほとんど発生せず,良根率が95.0%と,高い生産特性を持っている.これらの品種特性から,2012年の栽培普及面積は約20 haにまで増加している.
著者
森 鈴果 田中 哉汰 橋田 光代 藤井 叙人 片寄 晴弘
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2020論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.113-114, 2020-08-22

現在,”うちで踊ろう”が流行するなど未経験者でもダンスに触れる機会が増えている.カラオケの採点機能に相当する定量的な評価がダンスに対しても提供できるようになれば,その楽しみ方をさらに拡張できるだろう.我々は,恋ダンスを対象にダンス動画から取得した時系列ポーズデータとそれに対応するキレ評価結果の組みから深層学習を用いてダンス動作のキレ度を推定するモデルの構築を進めている.本稿では,そのモデルを利用した恋ダンスの採点システムについて紹介する.
著者
森 茂男
出版者
一般社団法人 日本オリエント学会
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.108-122, 1987-09-30 (Released:2010-03-12)

As is known well, the theme of Bistun inscription is the justification of the kingship Darius I the Great obtained, but the structure upon which his narration is based seems, in spite of the importance, to have never been discussed sufficiently. It is, I consider, shown as the following chain of ‘motifemes’;‹Affirmative Situation I›: ‹Occurrence of Negative S.›: ‹Negative S.›: ‹Previous Anouncement›: ‹Battle›: ‹Affirmative S. II›.The structure is identified with that of epical tales found out frequently in the Shahnama of Firdausi, the theme of which is the change of kingships from a previous king to a new one (ex. Faridun, Ardasir, Manucihr and so on). This also means that the tale structure owened in common with some epical tales limits and constructs the narration of Bistun inscription. This conclusion may throw some light on the problem if Darius is a usurper or not.