著者
CHO Heeryon 稲葉 利江子 石田 亨 高崎 俊之 森 由美子
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.110(2006-ICS-145), pp.1-8, 2006-10-25

絵文字メッセージをやり取りして人間同士が意思疎通するには,コミュニケーションに参加している人間たちが同じ絵文字解釈(意味理解)を持たなければならない.絵文字コミュニケーションシステムの潜在利用者である日本と米国の子供たちが,同じ絵文字解釈を持つかを調べるために,システムで利用される120個の絵文字の意味を問うアンケート調査を行った.結果,ジェスチャー,色と性別,時間,空間,馴染みのもの,顔/表情の六つの領域に関係する19個の絵文字に対して,両国の子供が異なる解釈を持つことが分った.ここでは,多様な解釈を持つ絵文字を,絵文字コミュニケーションシステムでうまく利用するための方法として,絵文字の解釈語リストと頻度情報を利用し,たくさんの絵文字の中から検索語に関連する絵文字を検索する方法を提案する.提案手法は,絵文字の意味的なあいまい性を考慮した検索を実現し,文化的な解釈の差を扱う検索システムの土台となる.
著者
常岡 由美子 藤野 佳代子 月成 愛華 山本 勝己 大坪 由佳 岡松 加恵 森永 健三 長島 義之 松永 興昌 城戸 寛史 高橋 裕 佐藤 博信 松浦 正朗
出版者
福岡歯科大学学会
雑誌
福岡歯科大学学会雑誌 (ISSN:03850064)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.51-59, 2006-06-30

Treatment with mandibular bone-anchored implant bridges can solve long-term problems of prosthetic rehabilitations in totally or partially edentulous patients. However, a bone-anchored bridge creates a narrow and deep space between the base of the super-structure and alveolar ridge, and therefore, a patient's personal hygiene with a bone-anchored bridge is more difficult to perform than with an implant-supported overdenture. The aim of this study is to evaluate the oral hygiene status of patients with mandibular bone-anchored bridges, and to analyze their problems. From September 2000 to April 2004 in our hospital, 10 cases (5 males and 5 females; average age 48.9 years) with totally and partially edentulous mandibles were treated using implant-supported bone-anchored bridges with immediate or conventional loading. Oral hygiene instructions were given immediately after delivery of the superstructure, and follow-up examinations were provided for a period ranging from 9 months to 4 years and 5 months. The oral hygiene status of each patient was classified into one of 4 levels ("excellent", "good", "marginal" and "poor") at the follow-up observations. As a result, 1 patient (44 year-old female) was evaluated as "excellent", 2 (average age; 58.5 years) were "good", 5 (average age; 44.4 years) were "marginal" and 2 (average age; 53.0 years) were "poor". The ages of the patients with bone-anchored bridges were relatively young (26-70 years), and therefore, no observable tendency was recognized among different generations in the ability to perform oral hygiene. As a result, the patient's skill involved in cleaning and understanding the importance of oral hygiene was considered important for maintaining a healthy oral condition. We conclude that continuous professional oral hygiene care by dental hygienists is needed for patients with bone-anchored implant bridges.
著者
坂本 和彦 西田 峰勝 前田 義隆 岡 正朗 栗本 典昭 森田 克彦
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.2338-2343, 1999-09-25
被引用文献数
8 1

肝細胞癌切除後の肺門リンパ節転移巣を切除し,良好な経過を得た症例を経験したので報告する.症例は63歳男性.平成5年10月,肝S7の肝細胞癌に肝後区域切除を施行し,約2年後S8の残肝再発と右肺上葉の肺転移に対し肝部分切除と肺部分切除を施行した.平成8年8月の胸部CTにて約2cmの肺門リンパ節腫大を認め, 3カ月後には腫瘤は約3cmに増大した.肺門リンパ節転移と診断し,平成9年1月よりミトキサントロンによる化学療法を施行し経過観察した. 5月の胸部CTで腫瘤は約4cmと増大したが,画像上で新たな他病変はなく手術適応と考えた.血管造影で大血管への浸潤はなく, 6月25日右開胸下右肺上葉切除とリンパ節郭清を行い術後15日目に退院した.術後約1年経過した現在,外来にて厳重に経過観察をしているが血液検査および画像診断で再発の徴候はない.
著者
渡邉 志 塚本 博之 松本 有二 中川 雅文 白濱 成希 宮本 和典 中谷 直史 冨田 雅史 森 幸男
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.75-84, 2014-04-25

8名の被験者(20代男性)について1/fゆらぎを持つとみなせる楽曲(以下,1/fゆらぎ楽曲)および環境音(白神山地のせせらぎ音)を聴取させたときの加速度脈波解析を行った.加速度脈波の測定は1/fゆらぎ楽曲および環境音の聴取前・聴取中・聴取後の合計300s間行い,その後Visual Analog Scale(VAS)による主観評価測定を行った.加速度脈波解析の結果,交感神経活動の指標値であるLF/HFについては,1/fゆらぎ楽曲の聴取時に有意に減少する傾向が見られた.一方,環境音聴取時には増加する傾向が見られた.また,これらの音源の印象についてのVASによる主観評価値から被験者を分類し考察することを試みた.
著者
森安 孝夫
出版者
東洋史研究会
雑誌
東洋史研究 (ISSN:03869059)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.538-506, 2007-12
著者
高橋 純平 森 聰明
出版者
公益社団法人 石油学会
雑誌
Journal of the Japan Petroleum Institute (ISSN:13468804)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.262-267, 2006 (Released:2006-11-01)
参考文献数
20
被引用文献数
7 9

バイオマスからの水素製造システムを確立するために,Ni系水蒸気改質触媒を用いた流動床反応装置によりりんご搾りかすの高温水蒸気改質を行った。Ni系触媒はりんご搾りかすと水との反応を促進して水素を生成した。反応物と生成ガスの物質収支および原料の熱分析結果より,高温水蒸気改質反応において,Ni触媒ではりんご搾りかすの分解が先行し,その後分解生成した析出炭素が水と反応すると考えられた。析出炭素と水蒸気との反応を促進すると考えられるカリウムやカルシウム化合物をNi触媒に添加すると,りんご搾りかすの水蒸気改質におけるガス化率は顕著に向上するが,このような事実は上の考えと合致する。バイオマス水蒸気改質による高性能水素製造システムの開発にとって,析出炭素と水蒸気との反応を促進することが有効な方策になり得る。
著者
富樫 千之 松森 一浩 上出 順一
出版者
農業食料工学会
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.83-89, 1998-09-01 (Released:2010-04-30)
参考文献数
11

ディーゼル機関の代替燃料の一つとして研究している植物油 (ナタネ脱酸油, パーム脱酸油) および両油と軽油の混合油の動粘度と噴霧粒径の関係を調べた。噴霧粒径の測定は前報と同様に受止め液をシリコン油とする液浸法とし, 動粘度は供試植物油と軽油の混合割合および燃料噴射温度を変えて調整した。その結果, 各噴射温度において供試油の動粘度が高くなるにつれて, 平均噴霧粒径は連続的に大きくなり, 2油種間に相違は認められなかった。さらに, 噴射温度が異なっても, 平均噴霧粒径は供試油の動粘度との関係で1本の曲線に整理できることを明らかにした。
著者
森下 政浩 阿曽沼 剛 栗木 茂幸 竹本 憲介 齊藤 和伸 松尾 啓
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A (ISSN:18806023)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.865-876, 2006 (Released:2006-10-20)
参考文献数
19

本研究では,爆発荷重を受ける鉄筋コンクリート構造物の設計法及び防護法の確立に資するため,豊浦標準砂を用いた覆土の有無,ペントライト爆薬の質量及びスタンドオフ距離をパラメータとして鉄筋コンクリート版試験体の近接爆発試験を実施し,試験体に生じたクレータ,スポール及び貫通孔の発生状況に着目して検討を行った.その結果,爆発荷重に対する覆土の緩衝効果が明確に認められること,McVayのスポール損傷予測法を基に本研究で提案した方法により,覆土のない場合の鉄筋コンクリート版の損傷をより精度よく予測できることなどが明らかとなった.

1 0 0 0 森芳雄

著者
森芳雄 画
出版者
美術書院
巻号頁・発行日
1957
著者
和田 耕治 森山 美緒 奈良井 理恵 田原 裕之 鹿熊 律子 佐藤 敏彦 相澤 好治
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.103-109, 2007-05
被引用文献数
5

慢性疾患は労働者の仕事の生産性に影響を与える.本調査は関東地方にある事業場の労働者を対象にして慢性疾患による仕事の生産性への影響の評価として,慢性疾患の有訴率,慢性疾患の影響として労働障害指数,欠勤による損失労働時間を測定することを目的とした.関東地方にある4つの製造業の事業場における労働者544名を対象に2006年4月から6月の定期健康診断の際にStanford Presenteeism Scaleの日本語版を配布した. 433名(回答率79.6%)から有効な回答を得た.48.9 %の労働者が,なんらかの慢性疾患が仕事の生産性に影響を与えたと回答した.最も仕事の生産性に影響を与えていた慢性疾患のうち,有訴率が高かったのは,「アレルギー」(13.3%),「腰痛・首の不調」(9.7%)であった.労働障害指数が高かった慢性疾患は,「うつ病・不安又は情緒不安定」と「偏頭痛・慢性頭痛」であった.最も影響を与えていた慢性疾患で欠勤により損失した労働時間の総計は,対象労働者の総労働時間の1.4%であった.欠勤による損失労働時間の高かった疾患は「アレルギー」,「腰痛・首の不調」,「うつ病・不安又は情緒不安定」であった.こうした結果をもとに,生産性に影響を与える疾患に対しての対策を講じることが可能となる.