著者
池田 裕二 中島 健
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.229-238, 1993-09-20 (Released:2011-03-04)
参考文献数
38
著者
池田 安世
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.86, no.5, pp.456-466, 2015 (Released:2015-12-25)
参考文献数
39
被引用文献数
3 9

This study aimed to develop the Japanese version of the Achievement Emotions Questionnaire in a test situation and to examine its reliability and validity. In a test situation, undergraduate students (N = 369) completed a questionnaire including the Achievement Emotions Scale (AES) that contains 8 sub-scales: enjoyment, hope, pride, relief, angry, anxiety, shame, and hopelessness. The validity of AES was evaluated using academic control, self-efficacy, task-value, the Japanese version of Positive and Negative Affect Schedule scale, motivational style, learning strategies, and test scores (n = 191). The component structures of AES were tested among three models for each of the 8 sub-scales through Structural Equation Modeling. Results suggest that for most scales, hierarchical models were superior for fit indexes, and reliability was confirmed. Further, positive achievement emotions were positively related to academic control, self-efficacy, positive affect, intrinsic regulation, metacognitive strategies, and deep-processing strategies, while negative achievement emotions were positively related to negative affect, introjected regulation, and external regulation. These results were confirmed to be consistent with previous studies, and indicated new research directions.
著者
池田 登顕
出版者
山形大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

筋骨格系疼痛(以下、疼痛)は最も有訴者率が高く、健康寿命の短縮に大きく寄与している症状の一つであり、疼痛有訴者率にも都道府県や市町村間の格差があると予想される。しかし、それを明らかにする研究はなされていない。また、疼痛の発症には、健康格差と密接に関わっている社会経済状況やうつ症状といった心理社会的要因が寄与している可能性が指摘されているが、メカニズムの解明には至っていない。本研究の目的は①疼痛の発症メカニズムを明らかにすること、②都道府県・市町村間における疼痛有訴者率の格差の有無およびその要因を明らかにすることである。
著者
桑田 千尋 佐藤 勉 池田 利恵
出版者
学校法人 日本歯科大学東京短期大学
雑誌
日本口腔保健学雑誌 (ISSN:24347108)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.27-32, 2019 (Released:2020-01-24)
参考文献数
10

近年,健康寿命を延伸させることの重要性が大きく叫ばれ,国民の健康に対する意識が一段と高まってきている.健康を保持・増進させるためには,規則正しい食生活習慣を身に付けることが極めて重要であると考える.発酵食品は,比較的古くから健康によいと考えられている.そのなかで,乳酸菌は発酵食品に利用されている代表的な細菌であり,免疫賦活化作用,整腸作用およびコレステロール低減作用を有することが知られている.歯科領域では,う蝕や歯周病細菌に対して増殖抑制作用を示すことが報告されており,その効果を利用した様々な乳酸菌配合の口腔ケア製品が開発・市販されている. 本研究の目的は,市販のオーラルケア用乳酸菌含有食品のStreptococcus mutans(S.mutans)とCandida albicans(C.albicans)に対する増殖抑制効果を検証し,口腔ケアツールとしての有用性を検討することである.具体的には,3種類の被験食品を溶解させて被験食品溶解液を作成し,その一定量を添加した培養液中でのS.mutansとC.albicansの増殖能を測定した. その結果,乳酸菌含有食品を掲げて市販されている食品でも,S.mutansやC.albicansの増殖に及ぼす効果については,違いがあることが示された. 今後は,効果の持続時間や口腔内疾患を有する患者を対象とした検討のほか本研究で使用したS.mutansやC.albicans以外にも歯周病菌に対する増殖抑制効果の有無といった検討を行うことも重要である.
著者
吉川 優樹 池田 俊史
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.46 Suppl. No.1 (第53回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.H2-62_2, 2019 (Released:2019-08-20)

【はじめに、目的】 側腹筋の評価として超音波診断装置を使用した研究が散見され、その信頼性の高さや筋活動評価として妥当性が報告されている。しかし、骨盤の傾斜角度の違いによる側腹筋の動態についての報告は少ない。本研究は安静時から収縮時にみられる内腹斜筋・腹横筋の筋厚および筋厚変化率と骨盤傾斜角度との関連について明らかにすることを目的とした。【方法】 対象は健常成人17名(男性13名、女性4名、平均年齢26.5±3.6歳)とした。測定肢位は端坐位にて骨盤中間位と骨盤後傾位とした。骨盤の角度は、上前腸骨棘(ASIS)と上後腸骨棘(PSIS)を結ぶ線と水平面の角度を東大式ゴニオメーターで測定し、骨盤中間位を前傾10°、骨盤後傾位を後傾15°と設定した。検査中は骨盤の角度が変わらないよう後方から骨盤を把持し固定した。各肢位で安静吸気終息時(以下、安静時)および腹部引き込み運動時(以下、ドローイン時)の内腹斜筋・腹横筋を、超音波診断装置(フクダ電子 UF-760AG)で測定し左右の平均値を筋厚とした。測定部位は前腋窩線上における肋骨下縁と腸骨稜の中央部とし、安静時とドローイン時の筋厚と筋厚変化率(ドローイン時筋厚-安静時筋厚/安静時筋厚×100)を比較検討した。【結果】 筋厚について内腹斜筋では安静時(中間位6.8±1.4mm,後傾位8.1±1.6mm)、ドローイン時(中間位11.0±2.4,後傾位12.1±2.6mm)ともに後傾位で有意に大きかったが、腹横筋では安静時(中間位2.9±0.6mm,後傾位3.3±0.6mm)とドローイン時(中間位6.1±1.2mm,後傾位6.2±1.7mm)で有意差はなかった。筋厚変化率では内腹斜筋(中間位63.5±26.1%,後傾位51.2±29.7%)、腹横筋(中間位111.1±36.1%,後傾位91.9±50.1%)ともに中間位で有意に大きかった。【結論(考察も含む)】 筋厚の比較では内腹斜筋の安静時、ドローイン時ともに骨盤後傾位で有意に大きかったが、腹横筋では有意差がなかった。筋厚変化率の比較では、内腹斜筋・腹横筋ともに骨盤中間位で有意に大きかった。腹横筋の筋線維は水平方向に走行しているのに対し、内腹斜筋は筋線維が斜めに走行しているため、骨盤後傾により筋が弛み筋厚が大きくなった可能性がある。一方、骨盤中間位では内腹斜筋が静止長となり筋厚変化率が大きかったと考えられる。腹横筋においても付着部である腹直筋鞘に適度な緊張が得られること、腹横筋と協同的に作用する骨盤底筋群が収縮しやすい肢位であることから、骨盤後傾位と比べ筋厚変化率が大きくなったと考えられる。【倫理的配慮,説明と同意】 研究の目的と方法、研究上の不利益、プライバシー保護などについて説明し承諾を得た。
著者
中尾 武久 二宮 英彰 藤原 正博 池田 暉親
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.935-939, 1981-09-15

抄録 逆さ眼鏡を使用した場合,逆転してみえる外界への適応の過程,すなわち,知覚的,行動的適応の機序をより詳細に検索するために,4人の被検者を用いて各種実験を行なった。 まず適応の過程についてみると,実験第1日では視野の動揺が著明で,外界はゆれ,現実性(reality)を失ない,書字・文字の判読は不能である。また自分の目的とする行動をなしとげるまでの時間が長く,拙劣であった。しかし,これらは実験日を追うごとにほぼ回復し,実験最終日には普段に行なっている行動はほぼ支障なくでき,自転車にのる程度までに回復した。また,視野の動揺による不快感,外界の異和感などは経時的に減少するのに対し,逆さ眼鏡を除去して歩行した場合にみられる船酔に似た眩暈感は次第に増強する傾向を示した。以上の所見の外に,眼球運動の経時的変動の所見をあわせ,適応の過程の神経生理学的意義について考察を加えた。
著者
山﨑 薫 石神 優紀子 綿貫(吉澤) 仁美 奈良 一寛 池田 加奈 飛川 由梨枝 田中 友里恵
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成27年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.141, 2015 (Released:2015-08-24)

【目的】自然界には多くの有用微生物が存在し,近年,自家製の天然酵母を使用したパン作りが注目されている。そこで,自然豊かな本学町田校舎敷地内に生息する野草から野生酵母を採取することを目的とし,パン製作への応用を検討した。【方法】試料に本学の敷地内から採取した12種類の野草を用い,各試料を1.0%糖液に浸け,30℃で24~48時間培養後,普通ブイヨン寒天培地等にて培養,目視にて形状別にコロニーを釣菌し,液体培地に培養,酵母様の細菌が単一になるまで寒天培地から釣菌,液体培地への培養を繰り返し行い,目的の酵母を単離した。単一になった菌は形状や構造などを肉眼・顕微鏡観察,カタラーゼ活性試験等を行った。加えて,糖の資化性試験を行った。市販ドライイーストを比較対照のためにポジティブコントロールとして使用した。単離野生酵母を食品(パン)に応用するために,市販温州ミカンを活用した自家製天然酵母パンの製作方法を参考に,市販温州ミカン発酵液+ノアザミ酵母(本学敷地内より分離)発酵液を調整し,実際にパン製作をして市販ドライイーストで製作したパンと比較した。【結果】一試料から平均3~5種の形状が異なるコロニーを確認し,野草から7種の酵母様の細菌を採取した。糖資化性テストの結果,いずれも病原細菌ではないことが明らかになった。単離ノアザミ酵母発酵液に市販温州ミカン発酵液も併用した自家製天然酵母パン製作を行ったところ,発酵時間は市販ドライイーストを用いた場合の約3倍近くかかったが,ドライイースト利用時に劣らない発酵力が認められた。今後は単離した野生酵母のみにて,パン製作に必要な発酵力を持たせる条件を探索していく予定である。
著者
池田 真治
巻号頁・発行日
pp.1-56, 2012-12-05

2012年12月5日,富山大学中央図書館で開催された「レポート・論文の書き方―入門―」において発表された資料と当日配布資料。【内容】• なぜレポートを書かなくてはならないのか?• BAD SAMPLES:落ちたレポートたち• レポート・論文を書くために、何をすべきなのか?• レポート・論文の育て方• レポート・論文の構成• 論証の仕方• 読み手に「伝わる」文章を書く
著者
三浦 萌 福田 稔彦 植木 淳史 池ヶ谷 あすか 池田 亜耶 阿南 智顕 竹鼻 一也 山口 英一郎 金 檀一 佐藤 繁 山岸 則夫
出版者
日本家畜臨床学会 ・ 大動物臨床研究会
雑誌
日本家畜臨床学会誌 (ISSN:13468464)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.8-11, 2009-04-30 (Released:2013-05-16)
参考文献数
9
被引用文献数
2 2

4ヵ月齢の黒毛和種牛が、2ヵ月齢時より発症した左後肢の跛行を主訴に来院した。症例は患肢を後方に過伸展し、蹄を着地せずに振り子状に動かす特徴的な歩様を呈していたが、疼痛反応はなく、X線所見においても異常は見られなかった。以上の所見から痙攣性不全麻痺を疑い、脛骨神経切除術を行ったところ、速やかに症状の改善が見られ、その後再発もなく治癒に至った。
著者
冨田 栄二 佐々木 浩一 赤松 史光 池田 裕二 河原 伸幸
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では,二酸化炭素や有害排出物の排出の低減のために,従来とは異なる新たなプラズマ支援燃焼方式を提案している.すなわち,大気圧・室温状態から高温・高圧状態までの着火・燃焼と非平衡プラズマの関係を物理的・化学的に調べるとともに,スマート燃焼という新たな研究分野を創出するための基礎現象を解明して,熱機関への応用を試みた.ラジカル密度,燃焼に及ぼすマイクロ波プラズマの影響,非平衡プラズマを重畳させたレーザー着火過程におけるラジカル挙動と燃焼特性,含水エタノールの燃焼・化学反応への影響を調べ,火炎の時空間制御の可能性を見出した.その結果,マイクロ波による燃焼の新たな可能性を見出すことができた
著者
池田 拓郎 佐々木 聖馬 岡 真一郎 後藤 純信
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.215-219, 2013-04-20
参考文献数
21

〔目的〕本研究では,巧緻運動(DM)と粗大運動(GM)における運動イメージの脳内活動の相違を検討した.〔対象〕健常若年成人10名(平均年齢21.3±1.1歳,男性10名).〔方法〕DMとGMを運動イメージ,自己ペースと外的ペース随意運動で行わせ,課題中の脳血流変化をNIRSで計測した.〔結果〕DMイメージ時は,自己ペースおよび外的ペース随意運動時と比べ全ての関心領域で有意なoxy-Hbの変化はなく,また,GMイメージ時と比べ左運動前野領域と左一次感覚運動野領域で有意なoxy-Hbの増加があった.〔結語〕手指に関与する神経細胞は,肩の神経細胞と比べて高密度に存在していることから,DMによる運動イメージは,GMによる運動イメージよりも脳血流が増加したのではないのかと示唆された.<br>
著者
吉松 孝 池田 美奈子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第66回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.2, 2019 (Released:2019-06-27)

「シットコム・コメディ番組」という虚構空間に於いて、人名や地名に「実在する固有名詞」が挿入されるケースが見られる。著名人本人が、その著名人の名前で登場するカメオ出演のみならず、会話中に「実在人物」「ニュース性の高い話題」を挿入させる表現技法である。当技法は、米国 Big Bang Theory、中国「愛情公寓」ともに使用されており、番組に俯瞰性を与え、笑いの生成に一定の効果を生んでいると考えられる。笑いの先行研究における4つの理論を元に、笑いが起きる仕組みを7つの大分類項目、67の小分類項目を設定した。分類に、両作品のスクリプトを当てはめた結果、事前に区分された項目「実在人物の会話の話題への挿入」を中心に、主題を説明できる要因が見られる。「固有名詞の挿入」は、直接笑いを取れる効果のあるものと、設定レベルに影響を与えるものに分けられる。本研究は、シットコム番組に於ける「実在固有名詞」の持つ機能と効果についての考察と、米中作品に挿入される実在固有名詞の属性の共通性と差異の検討を目的とする。番組に「さらなる虚構」や「現実」が出現することで、メタ構造を与え、笑いのバリエーションが増加するのではないかという仮説を検証する。
著者
相良 優太 乾 泰大 小川 孝 西川 仁史 池田 均
出版者
一般社団法人 日本臨床整形外科学会
雑誌
日本臨床整形外科学会雑誌 (ISSN:18817149)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.39-47, 2017

<p>目的:投球障害肩にみられる投球側の肩甲骨位置異常と,肩関節90°外転位での内旋,外旋(第2肢位すなわち2nd planeでの内旋,外旋;以下2nd内旋,2nd外旋)可動域の変化との関連性について検討した.</p><p>方法:対象は,投球障害肩を加療した37人の小学生と中学生である.理学療法開始前には,全例に肩甲骨位置異常が認められた.肩甲骨の位置が左右対称となるように理学療法を行い,理学療法開始前と肩甲骨の位置が左右対称となった時点での2nd内旋,2nd外旋および全回旋可動域を投球側と非投球側とで比較した.</p><p>結果:理学療法開始前には,投球側の2nd内旋可動域の有意な制限と2nd外旋可動域の有意な拡大が認められた.全回旋可動域には有意差はなかった.一方,肩甲骨の位置が左右対称となった時点では,すべての項目で投球側と非投球側との間の有意差はなかった.</p><p>考察:骨性の要因や軟部組織性の要因以外に肩甲骨位置異常が,2nd内旋可動域と2nd外旋可動域の変化に関連していると考える.</p><p>結論:肩甲骨位置異常は,2nd内旋可動域の制限と2nd外旋可動域の拡大を引き起こす一因である.</p>
著者
池田 七衣 白井 文恵 土肥 義胤
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.5_19-5_25, 2006-12-01 (Released:2016-03-31)
参考文献数
17

院内感染は,患者への新たなる感染や多剤耐性菌の拡散に繋がることから,医療従事者にとって重要な問題である。院内感染対策に重要なことは,感染源を認識しその伝搬経路を遮断することである。頭髪は手指が触れる機会も多く,感染源及び伝搬経路となる可能性がある。そこで,シャンプーで洗髪した頭髪への,院内感染で重要な位置を占める黄色ブドウ球菌,緑膿菌,大腸菌の付着性について調べた。その結果,頭髪には多量の細菌が付着することが明らかになり,付着した細菌の40 ~ 60%はシャンプー洗髪でも遊離せず付着したままであった。また,黄色ブドウ球菌は,種々のシャンプー剤により殺菌されるが,緑膿菌や大腸菌は全く殺菌されないことも明らかになった。従って,多くの緑膿菌株や大腸菌株は,シャンプー洗髪しても一部が生きたまま付着し続け,再び増殖することから,頭髪が院内感染における感染源および伝搬経路となる可能性を強く示唆した。
著者
門脇 晋 尾形 敏郎 五十嵐 清美 野田 大地 井上 昭彦 池田 憲政 佐藤 尚文
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.183-191, 2014-05-01 (Released:2014-06-27)
参考文献数
1

現在わが国は高齢化が急激に進むと同時に, 高齢患者が増加している. 高齢者を若年者と同様に検査・治療することで思わぬ合併症に見舞われる可能性がある. 当科では罹患前のADL, 認知症の有無, 疾患の重症度, 家族背景などを総合的に考慮した上で, 症状緩和を中心とした医療を提供し, 場合によっては看取りまで支援しており, このような概念をシルバーケアと呼称している. シルバーケアを実践した症例を通して当科の医療哲学を提示し, 超高齢化社会を迎えるにあたり, 今後のわが国の高齢者医療のあり方について提言したい.
著者
池田 英喜 Ikeda Hideki
出版者
新潟大学国際センター
雑誌
新潟大学国際センター紀要 (ISSN:13461583)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-9, 2014-03

In this article, I discuss common pronunciation mistakes that Chinese learners of Japanese make when they read Japanese sentences. I organize it into three arguments. 1) Common mistakes in pronunciation when they pronounce [ba][be][bo] as [pa][pe][po] unknowingly. 2) The mechanism of how they often pronounce the voiced labial explosive consonant [b] in Japanese as a voiceless un-aspirated labial explosive consonant [p] and also pronounce the voiceless labial explosive consonant in Japanese [p] as the voiceless aspirated labial explosive [ph] . In this section I also discuss the reasons behind why they make these mispronunciations. 3) How they can acquire correct Japanese pronunciation in labial consonants.
著者
村上 元 森元 隆文 三浦 由佳 池田 望
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.248-254, 2020-04-15 (Released:2020-04-15)
参考文献数
11

今回,地方都市において,“誰でも参加できるSST”を当事者と協働で実施する経験を得た.経過の中で,医療・福祉の枠外で立場に関係なく誰でも参加できるという場の構造の不安定さと,それ故に起こったトラブルやその前兆への対処など様々な課題はあったものの,その場に継続的に,かつ主体的に参加して新しい仲間づくりを行う者も多く存在した.このことから,医療・福祉の枠を超えて作業療法士が地域において実践を試みることで,当事者・家族を含む地域住民の健康やつながりの構築に寄与する可能性が示唆された.一方で,その実践には,運営スタッフとプログラムが開催される地域の支援者とのつながり,当事者との協働が必要と考えられた.