著者
河原 菜摘 入村 健児 内村 智香子 緒方 昌倫
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.758-762, 2019

<p>20歳代,男性。バイク転倒時の右膝擦過傷から毒素性ショック症候群(toxic shock syndrome; TSS)を発症した。主訴は発熱,嘔吐,下痢であった。検査データ,消化器症状,結膜充血,皮膚紅潮からTSSが疑われた。右膝擦過傷の培養検査で黄色ブドウ球菌(<i>Staphylococcus aureus</i>; <i>S. aureus</i>)を分離した。分離株のスーパー抗原検査は,SEA(staphylococcal enterotoxin A)および,TSST-1(toxic shock syndrome toxin-1)が陽性であった。血液培養は2セット(4本)すべて陰性であった。不適切な右膝擦過傷の処置に加えて,患者の右膝皮膚にTSST-1産生遺伝子保有<i>S. aureus</i>が常在していた可能性があったことも,TSSを発症した原因であると考えられた。</p>
著者
賀田 立二 緒方 九洲男
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
燃料協会誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.414-428, 1929

現在家庭用としての煉炭の使用は含有硫黄による臭氣の発散により著しく阻害せられ居るを以て之が除去に就き研究せる結果工業的に實施容易なる方法により殆んど硫黄分の全量を灰中に固定せしめ全く無臭の煉炭を製造するを得たり.本硫黄固定法の理論と賓際とに就き説明し本邦煉炭工業の発達に資せんとす
著者
山本 博徳 緒方 晴彦 松本 主之 大宮 直木 大塚 和朗 渡辺 憲治 矢野 智則 松井 敏幸 樋口 和秀 中村 哲也 藤本 一眞
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.2685-2720, 2015 (Released:2015-12-25)
参考文献数
282
被引用文献数
13

カプセル内視鏡・バルーン内視鏡の開発・普及により,小腸領域においても内視鏡が疾患の診断・治療に重要な役割を果たすようになった.小腸内視鏡の適応として最も頻度が高いのは,いわゆる原因不明の消化管出血(obscure gastrointestinal bleeding:OGIB)である.その他には小腸狭窄,腫瘍,炎症性腸疾患などにおいて小腸内視鏡の有用性が確認されている.小腸内視鏡の有用性が認識された今,臨床現場で安全かつ効率的に使用し,最大限の効果を得るためには一定の指針が必要となる.そこで,日本消化器内視鏡学会では,日本消化器病学会,日本消化管学会,日本カプセル内視鏡学会の協力を得て,現時点で得られるだけのエビデンスに基づく「小腸内視鏡診療ガイドライン」を作成した.しかし,まだ比較的新しい内視鏡手技であり,エビデンスが不十分な部分に関しては専門家のコンセンサスに基づき推奨度を決定した.本ガイドラインは小腸疾患診療のガイドラインとしての疾患中心のまとめではなく,小腸内視鏡というモダリティを中心としたガイドラインとして作成し,小腸内視鏡としては臨床現場の実情に即して小腸カプセル内視鏡とバルーン内視鏡に絞り,指針を作成した.
著者
畑 明美 緒方 邦安
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.132-137, 1976
被引用文献数
1

果菜類のナス,ピーマン,メロン,イチゴについて,生育中ならびに貯蔵中の硝酸塩含量について調べた。<BR>(1) ナスの果実の生育に伴い硝酸塩含量は増加し,いわゆる収穫適期に最高になり,夏採りナスでは,その後,完熟期にはやや減少した。部位別の含量分布をみると,果梗側の基部に含量が高く,出荷適期のもので270ppmも含まれており,果頂部はその1/4~1/5の含量であった。貯蔵中,硝酸塩はやや減少するようであるが,低温下では低温障害が生じ,20℃下では貯蔵後6日で一部腐敗果がでて亜硝酸塩の生成がみられた。<BR>(2) ピーマンの果実の硝酸塩含量を7月と8月の採取果で比較すると,収穫初期の7月果に含量が高く後期では約半分となった。生育に伴う硝酸塩の変化については8月収穫の果実でみたが,幼果期から完熟期へしだいに減少した。 1℃, 12℃, 20℃および1℃のCA(O<SUB>2</SUB> 3%: CO<SUB>2</SUB> 3%)下に貯蔵したが,いずれの区も貯蔵1カ月を経過しても硝酸塩量の変化はみられなかった。<BR>(3) メロンでは未熟果が適熟果に比し含量が高かった。とくに皮部に多く,胎座には少なく,食用とする適熟果の果肉部で17ppm程度であった。<BR>(4) イチゴの硝酸塩は約10ppmで果菜類中では少ない方であるが, 0℃および0℃のCA貯蔵でもあまり減少がみられなかった。 CA貯蔵では,かびの発生がおさえられる傾向がみられたが,亜硝酸塩含量は普通空気区とあまり変らなかった。<BR>本実験を行なうにあたり,試料提供など実験に援助をいただいた京都府大附属農場,寺田友良,今井俊夫の両氏に対し,また分析にあたりご協力いただいた川崎俊和氏,竹崎宏氏に深謝します。
著者
舘林 史子 緒方 稔泰 斉藤 潮
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.439-444, 1999
被引用文献数
1

Our representations of landscapes change though both land development and psychological changes. During Taisho periods Ena-kyo had an experience that both physical and psychological changes happened simultaneously. This study focuses on the influence of these physical and psychological changes on our representations of Ena-kyo and the relationship between them. The results show that naming elements of landscapes is able to change our representations of landscape. This could be one of the adequate methods to remain the landscapes in our mind despite that the physical change of land actually occurs. Furthermore seeing artificial objects in natural landscapes and vice versa refer to our expectation of friendships between human and nature.
著者
大山 幸輝 兵頭 正浩 緒方 英彦 石井 将幸 上野 和広
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造) (ISSN:21856567)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.108-118, 2021 (Released:2021-08-20)
参考文献数
23

本研究では,埋設管の耐力評価手法として提案されている内面載荷法をとう性管に適用した場合の地盤内挙動を明らかにするため,PVC管とFRPM管を対象に地上と地盤内での変形挙動の比較評価を行った.埋設管における荷重-変形量の関係は載荷初期では線形挙動を示し,ある点を過ぎると傾きが低下した.この非線形挙動は,地盤が圧縮される過程と地盤がせん断変形を起こす過程の2区間に分離することができると考えられた.地上と地盤内での荷重-変形量の傾きを比較すると,環剛性の低いPVC管の方が地盤による拘束の影響を大きく受けることが明らかになった.また,埋設管外面の円周方向では,管頂・管底部において引張ひずみが突出するが,斜め方向の拡径は地盤により拘束され,載荷軸を対称に斜め方向4か所の圧縮ひずみが増加することがわかった.
著者
緒方 あゆみ Ayumi Ogata
出版者
同志社大学大学院総合政策科学会
雑誌
同志社政策科学研究 (ISSN:18808336)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.151-161, 2004-02

わが国の精神保健福祉施策は、1995年に制定された「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」(以下、「精神保健福祉法」と略称する)以降、自治体レベルで積極的に展開されてきたが、長年の精神障害(者)への偏見や差別等から、他の障害者施策に比べると遅れているのが現状である。特に、精神障害者の社会復帰支援(自立生活支援および就労支援)に関する施策の遅れは深刻であり、地域住民への啓発活動をさらに推進するとともに、地域生活支援センター、授産施設、グループホーム等の社会復帰関連施設の整備が急務である。問題は、精神障害者が地域の中で安心して社会生活を営めるようになるためには、地域精神科医療と地域精神保健福祉に関する支援や施策をどのように実施し発展させるかにある。そこで本稿では、障害者福祉に関する施策の歴史が長く、精神医療においても先進国であるイギリスの取り組みを検討したい。イギリスの精神障害者施策は、病院での入院中心のケアからコミュニティケアへと移行したが、その経緯と現状については批判もあるものの、世界的にも高く評価されており、わが国の精神保健福祉施策を検討するにあたって、イギリスの動向を知ることは必要であると考える。また、イギリスの現行法である「精神保健法」(The Mental Health Act 1983)は、強制入院手続に関する規定等に関してわが国の精神保健福祉法と類似しており、また、2003年7月に国会で可決・成立したばかりの「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」(以下、「心神喪失者等医療観察法」と略称する)は、主としてイギリスの制度を参考にして提案されたものである。本稿では、イギリスの精神保健法の概要の紹介に加え、同法を含む法律からみた精神医療史、医療制度等を中心に検討する。研究ノート
著者
小峯 秀雄 緒方 信英
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集
巻号頁・発行日
vol.2002, no.708, pp.133-144, 2002
被引用文献数
5

高レベル放射性廃棄物の地層処分において, 処分孔や坑道を充填する緩衝材や埋戻し材には低透水性や膨潤性が要求されており, ベントナイトを用いた材料が有望である. 産業廃棄物処分場における遮水材としてもベントナイトを用いた材料が利用され始めている. 本研究では, 砂とベントナイトの配合割合が5~100%と広範囲に亘るベントナイト系緩衝材・埋戻し材の基本的な透水特性を調べるとともに, 乾燥密度の影響や最長120日間における透水係数の長期変化および膨潤変形前後での透水性の変化について実験的に調査した. また, 著者らが提案するパラメータ「モンモリロナイトの膨潤体積ひずみ」を用いて, 緩衝材・埋戻し材の透水特性を簡易に評価する方法を提案した.
著者
米田 一成 竹下 晃音 緒方 美月 安田 伸 井越 敬司 木下 英樹
出版者
日本酪農科学会
雑誌
ミルクサイエンス (ISSN:13430289)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.53-62, 2021 (Released:2021-09-08)
参考文献数
41

解糖系酵素であるグリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(GAPDH)は代表的なムーンライティングプロテインとして知られている。我々は以前の研究で,GAPDHが腸ムチンやその糖鎖末端に発現しているABO式血液型抗原のA型およびB型抗原と結合することを明らかにしているが,糖鎖のどの部位に結合しているのかは不明なままであった。そこで,すでに明らかにしているLactiplantibacillus plantarum subsp. plantarum JCM 1149T由来リコンビナントGAPDH(rGAPDH)の結晶構造情報に基づいてA型血液型抗原結合部位の探索を行ったところ,サブユニット間の分子表面部分にリジン残基やアスパラギン酸残基がクラスターを形成しているキャビティー(空洞;357 Å2)があることを見出した。さらに,キャビティーの中心に位置する175番目のリジン残基(Lys175)がA型血液型抗原の結合に重要な役割を担うと予測した。そこで,DpnI法を用いて遺伝子工学的に部位特異変異導入を行い,Lys175を電荷を持たないアラニンに変異させたLys175Ala変異体であるgap(Lys175Ala)遺伝子を作製し,wild-typeと同様に発現と精製を行った。本酵素を用いて,A型血液型抗原との分子間相互作用をQuartz Crystal Microbalance (QCM);水晶振動子マイクロバランス法で測定した。その結果,wild-typeのΔFの平均値(-173 Hz)はLys175Ala変異体酵素のΔFの平均値(-103 Hz)の1.7倍高い値であることから,L. plantarum由来rGAPDHのLys175がA型血液型抗原の認識に重要な役割を担っていることを明らかにした。rGAPDHとA型血液型抗原の詳細な結合構造を解明するため,AutoDock Vinaを用いた分子ドッキングシミュレーションを行った結果,rGAPDHとA型血液型抗原との結合エネルギーは-6.3 kcal/molであった。三糖で構成されるA型血液型抗原との結合は,Gln312の主鎖のNHがN-アセチルガラクトサミン(GalNAc)と水素結合しており,Lys175の側鎖がガラクトース(Gal)と水素結合していた。また,Asn311の側鎖がGalと水素結合しており,Asp255の側鎖がフコース(Fuc)と水素結合していることを明らかにした。
著者
緒方,康二
出版者
日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, 1987-09-01

1873年に登場した「色図」は, 日本における色彩教育のはじめての試みである。「色図」は, 当時アメリカで盛んであったオブジェクト・レッスンのためのウイルソン掛図を, 直接的に取り入れたものであった。この「色図」教育は1881年頃に終わり, 以後長いあいだ, 色彩教育は空白のままとなった。1900年代の初頭にいたり, 海外留学から帰国した白浜徴によって, 再びアメリカにおける色彩教育システムが導入されることになる。白浜がアメリカに留学の途についた1900年代の初頭は, アメリカでさまざまな色彩教育システムが登場した頃でもあった。『新定画帖』(1910)にみられる白浜の色彩教育システムは, フローリッヒとスノーによる『美術教育テキスト』(1904)に準拠したものといわれるが, プラングの『カラー・インストラクション』(1893)の影響も認められよう。白浜の色彩教育法は, 明治時代をこえて長く適用されている。
著者
緒方 康介
出版者
日本犯罪心理学会
雑誌
犯罪心理学研究 (ISSN:00177547)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.37-48, 2015

<p>本邦における犯罪心理学の実態を明らかにするために『犯罪心理学研究』の論題をテキストマイニングにより分析した。半世紀にわたる原著および資料の研究論文326本から抽出されたキーワードの関連性を多重対応分析で探索し,研究テーマの時系列による変遷ならびに領域による相違を調べた。総じて,本邦の犯罪心理学は多様化してきており,伝統的な矯正領域に加え,警察領域や児童領域の研究テーマが増え,大学でもさまざまな研究が行われている実態を描き出すことができた。</p>
著者
神渡 巧 瀬戸口 眞治 上田 次郎 瀬戸口 智子 緒方 新一郎
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.101, no.6, pp.437-445, 2006-06-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
14
被引用文献数
10 15

8種類のサツマイモを原料として芋焼酎の製造を行い, 種類の違いによる酒質の特性を明らかにするとともに, その酒質に及ぼす特徴香成分の検索を行った。1.サツマイモの種類によりデンプン価は大きく異なり, 最高と最低では約2倍の違いがみられた。またもろみのアルコール濃度もサツマイモのデンプン価と同じ傾向を示した。2.紫系サツマイモを原料とした製品は, 甘酸っぱく, ヨーグルト的な風味を持つ酒質であり, その風味にジアセチルが大きく影響していた。3.橙系サツマイモを用いた製品には加熱処理したニンジンやカボチャの香りが認められ, この香りは, β-イオノンに起因することを明らかにした。4.リナロールは, ジアセチルやβ-イオノンと共存した場合, それらの特徴的な香りに影響を与えなかった。5.ジョイホワイト製品の酒質は, さわやかな果実香を持つ軽快な香気を有し, この香気はモノテルペンアルコールの1種であるリナロールにより形成されていた。6.β-ダマセノンは芋焼酎の特異成分であると共に, 芋焼酎の甘い香りに関与する重要な特徴香成分であることがわかった。
著者
森 千鶴夫 神谷 均 佐合 穣 宮川 俊晴 田中 隆一 掛布 智久 森山 正樹 緒方 良至 秋吉 優史 臼井 俊哉 村上 浩介 羽澄 大介 中村 嘉行 渡辺 賢一 瓜谷 章
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.1-12, 2020

<p>高等学校などで使用されているクルックス管は,一般的に漏洩X線を発生している。X線の線量率の測定に,これらの学校が保有している箔検電器を使う方法を提案した。箔検電器の箔の開き角は電極に与えられた電位に依存して変化する。この電位はX線によって空気中に作られたイオンを集めて減少し箔は閉じて行く。しかし,空気中のイオン密度は周辺の電位や風,および箔検電器に荷電する電荷の正負の影響も受ける。正電荷を荷電した場合に箔が閉じる時間と負電荷を荷電した場合のそれとの幾何平均値をとることによって,電離箱で測定した線量率との間に再現性のある関係を得ることができた。この関係を校正線と呼ぶが,他の同様の市販の箔検電器にも適用できる。</p>