著者
沼田 宗純 高津 諭 山内 康英 中井 佳絵 目黒 公郎 伊藤 哲朗 平松 進 伊妻 伸之 赤津 善正 佐藤 勝治 二上 洋介 大関 将広 土井 祐司 田中 朝子
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.471-480, 2016-11-01 (Released:2016-11-29)
参考文献数
3

本研究は,石巻市における避難訓練の結果を報告するものである.2015 年11 月15 日(日曜日,天候:雨)に石巻市総合防災訓練において,各避難所と災害対策本部の情報共有を支援し,効率的な避難所運営を実施することを目的として避難所情報共有システムCOCOA を用いた検証を行った.COCOA は沼田研究室が開発している避難所情報共有システムである.本訓練により,各避難所における避難者数をリアルタイムに把握でき,効率的に避難者名簿も作成されるため要配慮者の把握も容易にできるなど,時系列的な状況変化に応じた効率的な避難所運営が実施できることが確認できた.
著者
山本 浩 澤村 淳 向井 信貴 菅野 正寛 久保田 信彦 上垣 慎二 早川 峰司 丸藤 哲
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.401-404, 2013-07-01 (Released:2013-08-09)
参考文献数
9
被引用文献数
2 1

過去10年間において男性2名,女性4名の計6例の急性リチウム中毒を経験した。炭酸リチウムの服薬量は,全症例において中毒域に達するとされる40 mg/kg以上であった。血清リチウム濃度が判明した症例は2例であり,ともに致死濃度である4 mmol/lを超えていたが,1症例に持続的血液濾過透析を施行した。輸液療法主体の症例では血清リチウム濃度の減少勾配は比較的緩やかであり36時間後でも有効治療域を超えていたが,continuous hemodiafiltration(CHDF)症例では速やかに血清リチウム濃度は治療域に減少し,CHDF離脱後の再上昇も認められなかった。血清リチウム濃度の測定ができない施設があり,臨床症状では中毒症状の判断ができないことが指摘されている。血清リチウム濃度が中毒域を超えている場合,あるいは中毒域に達するとされる40 mg/kg以上の服用例では急性血液浄化法導入を考慮すべきと考えられた。
著者
本田 元志 廣澤 覚 三村 充 早水 督 北口 紗織 佐藤 哲也
出版者
一般社団法人 日本繊維機械学会
雑誌
Journal of Textile Engineering (ISSN:13468235)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.47-54, 2020-06-15 (Released:2020-09-01)
参考文献数
21
被引用文献数
2

In this paper, we propose a convolutional autoencoder with a new structure for unsupervised learning when the purity of the training data is not guaranteed. This autoencoder has two unique features: the target area is reconstructed from the surrounding areas and the L2 loss is predicted simultaneously. The superiority of this model was verified using SEM images of defective nanofibrous materials by calculating the AUC value. The results of our experiments with the training data contaminated by defective data show that the former feature improves the robustness against contamination of the training data and the latter improves the accuracy. Although this approach did not achieve the highest accuracy, it could reduce the cost of annotation for practical use. Furthermore, we applied our method to images of NISHIJIN textiles and found that it worked well for some types of textiles.
著者
雉子谷 佳男 高田 克彦 伊藤 哲 小川 雅子 永峰 正教 久保田 要 坪村 美代子 北原 龍士
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.340-349, 2011-11-25 (Released:2011-11-28)
参考文献数
21
被引用文献数
6 6

日本における造林樹種としてのslash pineの有用性を探ることを目的に,南九州で生育した46年生slash pineについて年輪形成と木材材質を明らかにした。slash pineは,スギやヒノキに比べて晩材形成期間においてより活発に細胞分裂をおこなうことがわかった。容積密度数および曲げ性能は,北米産slash pine材とほぼ同じであった。ミクロフィブリル傾角および晩材仮道管長さでは,胸高直径の大きなslash pineにおいて,未成熟材から成熟材への移行がより早い時期におこり,成熟材部での変動が小さかった。日本におけるslash pineでの木材生産は,スギに比べてより効率的に力学的な性質の優れた木材を安定して生産できると考えた。
著者
斉藤 雅也 片山 めぐみ 伊藤 哲夫 吉田 淳一 吉野 聖 酒井 正幸
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.15, no.29, pp.207-210, 2009-02-20 (Released:2009-04-08)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

The old-fashioned orangutan house in Sapporo Maruyama Zoo was renovated with a concept of “environmental enrichment” in 2008 spring. The concept was stretched for not only the orangutan but also visitors and a zookeeper as well. In the outside field for the orangutan, there are soils, many natural plants, and some play equipments such as ropes, beds, seat swings, and ponds. On the other hand, at the observation area for visitors, they can see the movement and the condition of the orangutan at close range through the full-height glazing. In summer solar shading strategies as Sudare and louvers can provide the cool spots for the orangutan, visitors, and a zookeeper as well.
著者
片山 めぐみ 木戸 環希 足利 真宏 朝倉 卓也 河西 賢治 田村 康宗 本間 耕 土佐 貴樹 向井 猛 伊藤 真樹 吉野 聖 伊藤 哲夫
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.17, no.35, pp.289-292, 2011-02-20 (Released:2011-02-18)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

The Hokkaido brown bear house in Sapporo Maruyama Zoo was designed with the concept of “environmental enrichment”. To consider the environmental elements which enrich bear’s behavior ‘Evaluation grid method’ was used to draw wide range of ideas from zoo keepers. In the outside exhibition area all ground is covered by soil and there are a hill, a pond, caves, many natural plants and dead trees for bear’s play. In the two observation spaces visitors can see the bear at close range and hear and smell of the bear through the pipes fixed in the wall. Many characteristic behaviors of the bear and visitors were observed including their communication through the window with a large and thick acrylic resin.
著者
村岡 伸哉 上野 豊 佐藤 哲大 小野 直亮 杉浦 忠男 金谷 重彦
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第37回情報化学討論会 豊橋
巻号頁・発行日
pp.O04, 2014 (Released:2014-11-20)
参考文献数
4

生体内高分子の反応を可視化する分子アニメーション作成には、静的な分子モデルが採用され、分子の動的な特性を考慮しにくいのが現状である。本研究では、高分子の基準振動解析の結果を用い、熱揺らぎを考慮した動的なモデルを構築する手法を考案したので、その結果について議論したい。
著者
津田 英一 藤 哲 石橋 恭之 岡村 良久 小松 尚 佐藤 英樹
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究は膝前十字靭帯損傷受傷の危険因子を解明し,それを元に予防に有効なトレーニングプログラムを作成し,その効果を評価することを目的としています.本年度の目標は,本プロジェクトの最も基礎となる危険因子の解明のために,フィールドワークを行いスポーツ選手の身体的特徴,運動能力などのデータを採取することでした.昨年度に行った予備調査によって決定した調査項目1)全身関節弛緩性,2)膝関節前方安定性,3)Q角,4)関節位置覚,5)大腿四頭筋・ハムストリング等尺性筋力,6)バランス機能,7)全身反応時間,8)動的下肢アライメントについて高校生スポーツ選手を対象としてデータ採取を行いました.平成17年度男子106名,女子100名,平成18年度男子118名,女子77名,合計男子224名,女子177各につき調査項目のデータを採取しました.男女間による統計学的比較では,全身関節弛緩性,Q角,大腿四頭筋・ハムストリング等尺性筋力,動的膝関節アライメントで有意差を認め,膝前十字靱帯断裂の危険因子として男女間の発生率の相違に関連している可能性が示唆されました.特に動的下肢アライメントの分析では,女子で有意にknee-inとなることが明らかとなり,危険因子となりうる可能性が示唆されました.その後の追跡調査によって,平成19年4月の時点で男子1名,女子5名に前十字靭帯損傷の受傷が確認されました,しかしながら現時点では対象数が少なく,受傷者に特徴的な所見は得るには至っていません,更なる調査対象の拡大,追跡調査の延長が必要と考えられます.また,独自に予防トレーニングプログラムを作成し,膝関節キネマティクスに対する効果を三次元動作解析法を用いて検討しました.大学生バスケットボール選手を対象とした6週間のトレーニングでは,女子選手でジャンプ着地動作における膝外反の減少が認められ,予防につながる可能性が示唆されました.
著者
伊藤 哲朗 牧野 浩志 藤井 健 大口 敬
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.303-307, 2021-11-01 (Released:2021-12-01)
参考文献数
6

オリンピック等のビッグスポーツイベントや国際博覧会などの大規模イベントを開催する場合,雑踏事故警備には細心の注意が必要である.また,地震・テロ等の突発事象の発生も想定した対策が必要であり,施設等のハード面の対策と運営上のソフト面の対策が求められる.このため,あらかじめ事故防止のための事前の準備であるリスクマネジメントと事案発生時を見据えたクライシスマネジメント両面の対策が不可欠である.本論文では,大規模イベントにおける雑踏警備の基本的要素を整理し,雑踏警備を行う上でのハード・ソフト両面の危機管理を考える.
著者
近藤 哲郎
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.47-60, 1994-06-30 (Released:2010-11-19)
参考文献数
56

フーコー最晩年の『快楽の活用』と『自己への配慮』に基づいてフーコーの経験的分析手法を体系的に理解しようとする関心のもとで, 1970年代中葉以降のフーコーの変貌を方法論レベルで検討する。本稿では, 『知への意志』における権力分析の構想から最晩年の二つの著書に至るフーコーの変貌を, 権力モデルの変更, 分析水準の一元化, 〈倫理〉の設定という三つの側面から捉え.最晩年における基本的なパースペクティブを明らかにする。
著者
河江 敏広 加藤 哲也 高木 隆司 松岡 立也 中山 誠子 服部 順和
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.31 Suppl. No.2 (第39回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.D0627, 2004 (Released:2004-04-23)

【はじめに】近年、肥満症に対する有効な治療法としてVery Low Caloric Diet(VLCD)がある。これは総摂取エネルギーを420kcal/dayに制限し短期の減量を可能とするものである。先行研究によればVLCD中に運動を実施した報告は散見するが運動効果に関する報告は少ない。今回、糖尿病を合併した単純性肥満一症例に対しVLCD中にAmerican College of Sports Medicine(ACSM)の推奨する減量プログラムを実施しAerobic Exercise(AE)とResistance Training(RT)が体重(BW)、脂肪量(FM)、除脂肪量(LBM)に与える効果を文献的考察を交えて検討した。【症例】43歳、男性、身長162cm、体重104.5kg、BMI39.8、糖尿病、高度肥満指摘されるも放置。1ヶ月後、空腹時血糖268mg/dlとなり、controlおよびdiet目的にて入院となる。入院中の食事量は当初1200kcal/dayから開始し、3日後にoptifast70によるVLCDを15日間実施した。その後は漸次1200kcal/dayとした。運動指導日数は19日であった。【方法】 TANITA社製BC‐118によるインピーダンス法を用い午前、午後に身体組成を測定。数値に誤差の無いよう衣服は同一の物とした。運動プログラムはACSMに準じた内容でAE、RTを行った。【結果および考察】BWは治療前104.5kgから99.5kg(5kg減)、FMは45.3kgから41.5kg(3.8kg減)、LBMは59.3kgから57.4kg(1.9kg減)となった。先行研究によれば減量時のAEは体脂肪減少の相乗効果、RTはLBM維持効果があることを明確にしている。今回得られた結果もAEによる総消費量増加によりBW、FMの減少効果を相乗させたと考えられた。また本研究において、RTの実施にも関わらずLBMの減少が認められた。先行研究においてVLCD後のLBMの変化をみると増加または維持を認めた報告は少ない。長澤によれば絶食時の筋量減少は摂取エネルギー制限によるタンパク質不足によりアミノ酸合成が制限されることや、それによる恒常性維持の為、骨格筋タンパクが利用分解されることを原因として挙げており、VLCD中はRTによるLBM維持は困難であることが示唆された。しかしながら本症例のように肥満症は元来インスリン抵抗性を来しやすいことや糖尿病、高脂血症を合併することが多く、これらに対するRTの効果はインスリン感受性の亢進、VLDLの異化亢進による血中TGの低下など動脈硬化病変の進展防止に有効であるとの報告が多く見受けられる。VLCDにおけるRTのLBM維持効果は明確ではないがAEのみではなくRTを取り入れることはインスリン抵抗性改善の面では有用であると考えられた。
著者
近藤 哲夫
出版者
山梨大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的はエピジェネティクス修飾により甲状腺癌細胞にTTF-1 を誘導する有効的な方法の確立、TTF-1 による甲状腺機能分子の再誘導の検証、TTF-1の腫瘍抑制効の解明である。結果として一過性発現、安定発現細胞株ともにTTF-1の強制発現のみによっては甲状腺機能分子の発現や甲状腺ホルモン産生を誘導することはできなかった。一方でTTF-1発現誘導により甲状腺癌細胞の増殖抑制がおこることが確認された。cDNAマイクロアレイによってTTF-1発現誘導により有意に増加する遺伝子群と減少する遺伝子群が確認された。 本研究の成果によりTTF-1には腫瘍抑制的機能が存在することが示唆された。
著者
佐藤 洋祐 松田 律史 民谷 健太郎 増井 伸高 松田 知倫 瀧 健治 丸藤 哲
雑誌
第46回日本集中治療医学会学術集会
巻号頁・発行日
2019-02-04

【背景】我々はしばしば悪性症候群(NMS)に遭遇する。またICU-acquired weakness(ICU-AW)が知られているが、近位筋が侵され中枢神経に影響はない。今回我々はNMSに中枢神経を含む全身性の神経疾患を合併した一例を経験したので報告する。【臨床経過】60歳代男性。搬送3日前より四肢の脱力・感覚鈍麻を自覚、歩行困難・呂律障害も出現し当院搬送となった。既往症は双極性障害と脂質異常症で、内服薬は炭酸リチウム 600mg/日、クロチアゼパム 15mg/日、メコバラミン 1.5mg/日、フルニトラゼパム 2mg/日、ゾテピン 25mg/日。来院時現症:GCS E4V5M6, 瞳孔 4+/4+、RR 12/min、SpO2 98%(室内気)、HR 134bpm、BP 161/118mmHg、BT 36.8℃。頭部・胸腹部および脳神経(II-XII)に異常所見認めず、上下肢の脱力及びdermatomeに一致しない感覚鈍麻を認めた。頭部CT/MR、CXR、胸腹部CT、ECG及びUCGに特記所見は認めなかった。血液検査で軽度の白血球増多およびCRP高値を認めた。23年来のLi内服者で、血中Li濃度は低値だったが晩期リチウム中毒として入院加療を開始した。補液により感覚鈍麻は改善したが、四肢の脱力と、横隔膜の筋力低下を認めた。髄液検査では蛋白細胞解離を認めたが、原因は不詳であった。GBSやCIDPを考慮し各種検査を追加したが、オリゴクローナルバンドやGQ1b抗体、GM1抗体は陰性で、髄液HSV抗体は既感染パタンだった。血清IgG抗体は高値を示したが、IgG4は正常範囲に留まった。HIVは同意が得られず検査できなかった。第4病日に意識レベルの低下と頻脈を認め、第5病日に発熱、眼球の上転、著名な発汗をきたし、NMSを疑い診断基準を検討したが、CKの上昇や筋強剛は認めなかった。EEGでは群発波・鋭波を認めた。神経伝導速度検査で潜時の延長および振幅の低下を認め、末梢神経脱髄と判断し、最終的に振戦のないNMSと診断した。ステロイドパルス療法(mPSL 1000mg/day)を3日間施行し、意識状態および頻脈・血圧高値の改善を得た。脱力も改善した。しかし脳波異常および髄液検査異常を説明できず、精査を目的に第10病日に神経内科へ転院した。【結論】NMSに、末梢神経の脱髄性ポリニューロパチー、蛋白細胞解離および鋭波を伴う中枢神経が関与する病態の一例を経験した。ICU-AWを考慮したが横隔膜の筋力低下を伴っていた。本症例では中枢神経が侵されており、全身性疾患の一部であった可能性は否定できないが原因は不詳であった。
著者
石橋 里美 林 潔 内藤 哲雄
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.230-237, 2020-03-31 (Released:2020-06-29)
参考文献数
26

This is a study for effect of professionalism on personal growth Initiative among university students who wish to apply for profession. The study was carried out through a questionnaire, that would help to determine preference of professionalism and personal growth initiative, to 224 students who are belonging to first, second and third grader in universities. On the assumption that two factors "altruism" and "autonomy" will effect on personal growth initiative through three factors of mediation "cooperation with coworkers", "learning and development of knowledge and skill" and "qualification", and then pass analyses was conducted. Results of pass analyses showed that preferences for "altruism" could positively effect on "personal growth Initiative" indirectly through "cooperation with coworkers" and "learning and development of knowledge and skills", and indicated that preferences for "autonomy" positively effect on "personal growth initiative" and "learning and development of knowledge and skills" directly.
著者
石橋 里美 林 潔 内藤 哲雄
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.68-75, 2019-07-31 (Released:2019-10-31)
参考文献数
32
被引用文献数
1

This is a study with regard to an effect on personal growth initiative and career exploration through verifying bilateral property of yaritaikoto-oriented (what one hopes to do) university students is having. It was carried out as an inquiry into yaritaikoto-oriented, personal growth initiative conducted to 289 of university students. As a result of factor analysis showed it was composed of two factors both work-yaritaikoto-oriented and life-yaritaikoto-oriented. And conducted study with pass analysis on the assumption that a model that may effect on self-understanding, information gathering and learn from others by career explanation through work-yaritaikoto-oriented and life-yaritaikoto-oriented. The analysis showed work-yaritaikoto-oriented brought positive effect on gathering, learn from others and self-understanding through personal growth initiative, on the other hand life-yaritaikoto-oriented brought negative affection directly on personal growth initiative and learn from others. In conclusion, the importance of fulfilling career support has been proposed based on the results of above-mentioned study.
著者
小島 孝之 佐藤 哲也 澤井 秀次郎 棚次 亘弘
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
宇宙技術 (ISSN:13473832)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.33-40, 2002 (Released:2002-12-19)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

将来の宇宙往還機用エンジン用空気吸い込み式エンジンの制御特性を調べ,制御手法を確立することを目的として,軸対称エアインテークとターボジェットエンジンより構成される超音速エアブリージングエンジンモデルの再始動制御実験を宇宙科学研究所超音速風洞(マッハ3)において行った.制御実験は,極超音速飛行を行うインテークの特徴である不始動現象に着目して行った.制御シーケンスは,飛行中にインテークが不始動になり,さらに不始動による衝撃により燃焼室の火炎が失火することによってエンジンが推力を失った状態を想定して作成した.よって,風洞通風開始直後にインテーク不始動状態でエンジンを始動し,インテークを再始動した後,インテークのスパイク位置および終端衝撃波位置を制御しインテーク全圧回復率を目標値まで回復する一連の自動制御を行った.制御実験は良好に行われ,飛行中にインテークが不始動に陥った後,30~40secでインテーク再始動およびエンジンの推力回復が可能であることを示した.さらに,コアエンジンにターボジェットエンジンを用いる場合,不始動直後に燃焼室の火炎が急激に上昇する現象を示し,この現象に対処する新たな制御ロジックを提案した.また,インテーク不始動時にはバズの回避が不可欠であることを示し,バズを回避するための制御量としてバズマージンという値を提案した.
著者
林元 みづき 庭田 祐一郎 伊藤 哲史 植木 進 内田 雄吾 関 洋平 西川 智章 岸本 早江子 神山 和彦 高杉 和弘 近藤 充弘
出版者
科学技術社会論学会
雑誌
科学技術社会論研究 (ISSN:13475843)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.119-127, 2020-04-30 (Released:2021-04-30)
参考文献数
4
被引用文献数
1

Patient Centricityとは「患者中心」を意味する概念であり,患者・市民参画(Patient and Public Involvement:PPI),Patient Involvement,Patient Engagementといった言葉と同義語である.近年,製薬企業が患者の意見や要望を直接入手し,患者の実体験を医薬品開発に活かすことの重要性が認識されつつあり,製薬企業での医薬品開発におけるPatient Centricityに基づく活動(本活動)が開始されている.本活動により,患者には「より参加しやすい治験が計画される」,「自分の意見が活かされた医薬品が開発される可能性がある」といったことが期待される.また,製薬企業には医薬品開発に新たな視点と価値が加わり,「より価値の高い医薬品の開発につながること」が期待される.本稿では,日本の製薬企業で実施されている本活動の事例の一部を紹介する.今後,日本の各製薬企業が本活動を推進することに期待したい.