著者
鈴木 龍生 水谷 哲也 七澤 尚資 居福 修寛 安江 梓
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第70回, no.人工知能と認知科学, pp.489-490, 2008-03-13

人間の演奏する主旋律に対してそれと協調する伴奏を計算機が算出しMIDIアコースティツクピアノに演奏させる協調演奏システムを構築し、そのシステムの評価実験を行った。本システムではアコースティツクピアノの特性である0.5秒の遅延をいかに克服するかが問題であり、そのためにリハーサルを用いた。一方その評価手法に関しても検討した。
著者
小谷 哲郎 関 一也 松居 辰則 岡本 敏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.60, pp.37-42, 2003-05-09
参考文献数
16
被引用文献数
5

協調学習環境において、複数の学習者が議論をリアルタイムに行うツールとして、WEBチャットが広く利用されている。議論を活性化するためには、議論の状態を把握して、議論の滞りを解消したり、学習者の発言を誘発する仕組みや、議論に参加する学習者個々の役割を同定する仕組みなどが必要になる。また議論における学習者の役割は、議論の進行状態に応じてリアルタイムに変化する。各学習者のリアルタイムな役割を同定し、議論の場に提示することは、議論を活性化する上で重要であると考える。本稿では、議論進行をモニタリングし、リアルタイムに変化する学習者の役割を発言意図と発言回数などから"好意的発言影響度(協調学習活動の議論における議論を、好意的に方向付ける発言の影響力)"を算出し、WEBチャット上に表示する機能を実装した議論支援システムを提案する。これにより学習者は自己および他者の議論に対する影響力を把握することができ、各学習者の発言意欲を高めることが可能になる。
著者
杉山 裕子 Hatcher Patrick 熊谷 哲 Valentin Drucker Vladimir Fialkov 片野 俊也 三田村 緒佐武 中野 伸一 杉山 雅人
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.190-190, 2008

バイカル湖深層水中の陸起源有機物の存在を分子レベルで明らかにすることを目的として、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型質量分析器による分析を行った。分析の結果、バイカル最深部945mの試料水で検出された質量ピークの89.6%は流入河川水中で検出されたピークと全く同じ分子式で示される物質であることが明らかになった。
著者
曽ヶ端 克哉 水島 康博 松村 将之 川本 雅樹 野村 裕紀 秦 史壮 染谷 哲史 八十島 孝博 佐藤 卓 平田 公一
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.469-473, 2005-04-01
被引用文献数
3

症例は88歳の女性で, 発熱・食欲低下を主訴に受診し, 腹部CTにて虫垂周囲膿瘍と触診にて腹膜刺激症状を認めた.血液検査上, WBC 27,600/mm^3, CRP 34.8mg/dlと高度の炎症所見を伴っていたため虫垂穿孔による汎発性腹膜炎と診断し手術を行った.術中所見では子宮底部に穿孔を認め, 直腸癌が子宮に浸潤し左尿管・左卵巣を巻き込んでいた.膀胱への浸潤を認めなかったため直腸・子宮・左卵巣合併切除および人工肛門造設術を施行した.病理組織学的には, 直腸癌が子宮筋層に浸潤しているのを確認した.本症例は癌の浸潤により子宮内腔が汚染され, 癌の進行とともに子宮に機械的閉塞を生じ子宮留膿腫を引き起こし穿孔したまれな症例であった.高齢女性の汎発性腹膜炎に遭遇した場合, 子宮・付属器の疾患も十分に考慮しつつ骨盤腔を精査し手術に望むべきであると思われた.
著者
森 英雄 安部 圭祐 竹谷 哲也 依田 一朗 小谷 信司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.587, pp.1-6, 2004-01-16
被引用文献数
1

視覚障害者は通い慣れた駅のプラットホーム等でもしばしば勘違いから事故に遭う.本システムは帽子に着けたビデオカメラ・傾斜計,画像処理装置,位置検出装置,スピーカ,バイブレータ,バッテリから構成する.このシステムは駅プラットホームを認識し,視覚障害者にバイブレータでどの方向に歩けば良いかを伝え,スピーカから音声でランドマークや分岐点等のより複雑な情報を伝える.本システムは単なる道案内システムではなく,利用者を交通事故などから守るシステムである.本稿では4つのサブシステム,すなわち画像処理システム,位置推測システム,経路ベース誘導システム,ヒューマンインタフェースを開発し,駅プラットホームで実験した.
著者
宋 苑瑞 藁谷 哲也 小口 千明
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2016年大会
巻号頁・発行日
2016-03-10

アンコール遺跡は,クメール王朝によっておもに9~13世紀に建てられたカンボジアの石造建築物群である.遺跡には王朝を代表する芸術と文化が建物の彫刻に多く残され,1992年にユネスコ世界遺産に指定されたことから,毎年多くの観光客を集めている.自然劣化の進んだアンコール遺跡の保存修復は,20世紀初頭からフランス極東学院によって行われてきた.また内戦後,とくに悲惨な状態にあったアンコールワット寺院の修復作業は,インド考古調査局(ASI)によって1986~1993年に行われた.ASIはアンコールワット寺院を構成する砂岩ブロックの割れ目にモルタルを注入して水の浸透を防ぎ,紛失部分や毀損箇所を修復するとともに,建物を覆う植物の除去作業を行った.また,寺院のほぼ全域(約20万m2)を対象として,砂岩ブロックの表面洗浄を行った. このような膨大な規模の洗浄作業後,アンコールワット寺院の表面の色は建築当時の砂岩本来の色である灰色~黄色い茶色に戻った. 現在,アンコールワット寺院を構成する砂岩ブロックの表面は全体的に黒っぽく見える.これは,おもにシアノバクテリアのバイオマットであり,1994年以降に形成されたものである.文化財の保存修復分野では,バクテリア,カビ,地衣類をはじめミミズやシロアリ,植物などの生物的要素が遺跡(岩石)を風化(生物風化)しているのか,保護しているのか長く議論が続いている.これは風化現象が物理的,化学的,生物的な要素が合わさって起こるとても複雑な現象であり,風化環境や風化継続時間によって異なる結果がもたらされているためと考えられる.本研究では,アンコールワット寺院の第一回廊基壇に付着するシアノバクテリアが,砂岩ブロック表面にどのような影響を与えているかについて検討を進めた.ASIによると,基壇の砂岩ブロックに対しては,アクリル樹脂を用いた防水処理を行っている.しかし,その約2年後からシアノバクテリアが基壇表面を覆い始め,砂岩ブロックはスレーキングによる剥離部分とシアノバクテリアの付着した黒色変色部分が共存するようになったという.そこで,このような砂岩ブロック表面の剥離部分と変色部分に対して,シュミット・ロックハンマーとエコーチップ硬さ試験機を用いた反発硬度測定を行った.その結果,剥離部分は変色部分に比べて反発値が最大3.7倍大きかった.剥離されず,シアノバクテリアにも覆われていない部分も変色部分に比べて最大3.6倍も大きかった.シアノバクテリアはアンコールワット寺院の回廊を保護しているのではなく,表面硬度の低下を引き起こしている点では風化を促進していると言える.さらに, アンコールワット寺院に関しては,殺虫剤を使い生物的要素を除去してもすぐに原状に戻るため,表面洗浄作業はほとんど意味がなく,人工樹脂処理後20年以上経過した今はそれが蒸発を防ぎ風化を加速させたり,それ自体が溶け落ちるなど他の問題の生じているため樹脂の使用を慎重にする必要がある.
著者
木谷 哲 吉村 真奈 新保 宗史 山田 崇裕 本田 憲業
出版者
一般社団法人 日本放射線腫瘍学会
雑誌
The Journal of JASTRO (ISSN:10409564)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.155-158, 2009-12-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
6

今回われわれは,疼痛緩和目的に,塩化ストロンチウム-89(Sr-89)を投与した後に大腿骨頸部病的骨折を受傷し,投与81日後に大腿骨頭置換術を施行した乳癌多発骨転移の症例を経験したので,報告する.手術施行にあたっては,事前に放射線量を推定し,Sr-89を含む骨からの被ばくを減らすため,十分な注意を払った.術前に推定した線量ならびに,線量計を用いて計測した線量は,ともに線量限度に比べ,低値であった.今回のわれわれの報告は,今後の同様の症例に対し,参考になる報告であると考えられる.
著者
木村 大翼 久保山 哲二 渋谷 哲朗 鹿島 久嗣
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.473-482, 2011 (Released:2011-04-19)
参考文献数
26
被引用文献数
2 12

Kernel method is one of the promising approaches to learning with tree-structured data, and various efficient tree kernels have been proposed to capture informative structures in trees. In this paper, we propose a new tree kernel function based on ``subpath sets'' to capture vertical structures in tree-structured data, since tree-structures are often used to code hierarchical information in data. We also propose a simple and efficient algorithm for computing the kernel by extending the Multikey quicksort algorithm used for sorting strings. The time complexity of the algorithm is O((|T_1|+|T_2|)log(|T_1|+|T_2|)) time on average, and the space complexity is O({|T_1|+|T_2|)}, where |T_1| and |T_2| are the numbers of nodes in two trees T_1 and T_2. We apply the proposed kernel to two supervised classification tasks, XML classification in web mining and glycan classification in bioinformatics. The experimental results show that the predictive performance of the proposed kernel is competitive with that of the existing efficient tree kernel proposed by Vishwanathan et al., and is also empirically faster than the existing kernel.
著者
亀谷 哲治 鈴木 幸夫 伴 千恵子 三沢 薫 高田 信子 叶田 清 本多 利雄
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.63-70, 1987

Chiral cyclopentane derivatives have widely been employed as important starting materials in the syntheses of naturally occurring compounds. Development of an efficient preparation of a chiral cyclopentane derivative from readly available substances with both (+)- and (-)-forms is therefore desirable. We have established an efficient procedure for the preparation of chiral 2-isopropeny1-5-methyl-4-oxocyclo-pentane-1-carboxylate(1) and (2), whose substituents would be transformed into variety of functional groups, from readily avairable (-)- and (+)-carvone. First, the (-)-isomer(1) was employed in the synthesis of (+)-tecomanine (7), an antipodal form of hypoglycemic monoterpene alkaloid, where the aminylium ion-induced cyclization played an important role. Whereas, N-acetyl-L-acosamine (32), found as a structural component of glycosidic antibiotic, was also derived from the (+)-isomer (2) by utilizing the Beckmann rearrangement and Baeyer-Villiger oxidation as key reactions. Finally, Melillo's lactone(34), a key intermediate for the synthesis of carbapenem antibiotic (+)-thienamycin, was prepared from (-)-isomer(1) by manipulation of its substituents in reasonably high-yield.
著者
亀谷 哲治 津吹 政可 日暮 勝之 加藤 正 本多 利雄
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, pp.176-183, 1985

The stereocontrolled synthesis of steroid side chain has been developed. The major interest has been forcused on the synthesis of the side chain of ecdysone as well as crustecdysone from 20-oxosteroid via furan derivatives. Reduction of the olefin (21) over palladium-carbon afforded the (20S)-20-furylsteroid (22), stereoselectively, whose hydrogenation over rhodium-alumina, followed by ruthenium tetroxide oxidation and treatment with methylmagnesium bromide, gave the triols (28) and (29) having an ecdysone-type side chain, respectively. The stereoselective reduction of the lactone (33) as a key reaction to give the δ-lactone (35) and the γ-lactone (36), under various conditions has also been investigated. Grignard reaction of both lactones with methylmagnesium bromide led to the synthesis of the tetraol (37) possessing a crustecdysone side chain. The total synthesis of 2-deoxycrustecdysone (3) has also been achieved by application of the above method.
著者
吉村 史郎 小笠原 寛 中原 聰 藤谷 哲造
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.602-608, 1995
被引用文献数
6

オオバヤシャプシは六甲山系の開発後に多数植林されており, その開花時期はスギ花粉飛散期の後半に重なる. 1991年の花粉飛散期に芦屋市内に10年以上居住する532名の女性を対象にスギならびにオオバヤシャブシ花粉症の疫学調査を行った. スギとの重複感作例を含めたオオバヤシャブシ花粉症有病率はオオバヤシャブシが密植されハンノキ属の落下花粉総数が977個/cm^2/年の山腹では26.1%で, 山腹から約5km離れ落下花粉総数386個/cm^2/年の平野部では4.3%にすぎなかった. 平野部には交通量の多い幹線道路が通過し, 大気汚染は山腹よりも有意に強かった. しかし, 我々の調査結果から, しばしばスギ花粉症で報告されているような大気汚染の花粉症に対するアジュバント効果は認められなかった.
著者
城谷 哲也 宮村 信博 荒木 栄一 七里 元亮
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

糖尿病における膵β細胞疲弊の一因として、β細胞のグルコース応答性のインスリン生合成や分泌障害が生じることが知られている。本研究では、高血糖におけるグルコース応答性のインスリン遺伝子転写が、atipical PKC(PKCζ)を介して転写因子のPDX-1(pancreatic and duodenal homeobox gene-1)を修飾して影響をおよぼしているかを分子レベルで解析した。膵β細胞でのPKCの関与、またPDX-1のリン酸化に関わるPKCのfamilyを同定するため、MIN6細胞にPKCの阻害剤であるCalphostin CやGo6976を反応させ、EMSA及びCAT assayを施行した結果、グルコース応答性のPDX-1のリン酸化にはatipical PKCが関与している可能性が示唆された。抗PKCζ抗体を用いたwestern blotの結果、MIN6細胞の核抽出物中にPKCζが存在することを確認し、免疫染色でもMIN6細胞の核内にPKCζの存在を確認しえた。さらに、低(2mM)及び高(20mM)グルコースにおけるPKCζの活性の変化を基質を用いて測定した結果、20mMグルコース培養下でのPKCζ活性は有意に増加していた。また、atipical PKCを特異的に阻害するCalphostin Cを反応させると、この20mMグルコース培養下でのPKCζ活性を完全に抑制した。最後に、atipical PKC(PKCζ)のグルコース応答性インスリン遺伝子転写への関与をより詳細に解析するため、ラットatipical PKC(PKCζ)cDNAを基にdominant negative PKCζを作成し、発現vectorに組み込んだ後、MIN6細胞に発現させwestern blotにて、その発現蛋白を確認した。さらに、dominant効果の確認後、in vitro及びトランスジェニックマウスを作成し、より詳細な解析を行う予定である。
著者
三野 たまき 熊谷 哲
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

簡易被服圧測定器の開発:従来より丈夫な受圧部の測定器を開発した.血圧トランスデューサーはディスポーザブルで,圧媒体に水を選び,駆動電源は乾電池のハンディタイプの簡易被服圧測定器を組み上げた.全身の適正圧分布,圧迫が足部容積・皮膚温・血流量・呼吸運動に及ぼす影響を明らかにした.周応力発生時の"ちょうど良い"被服圧は,頸部・胸部・腹部では低く,下腿部・足首・前腕・手首・指等で高かった.
著者
金子 昌生 岡和田 健敏 高井 通勝 佐藤 一雄 田中 博 高橋 元一郎 宮崎 洋二郎 深谷 哲昭 小山 照夫 内藤 真明
出版者
浜松医科大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1986

本研究は、デジタル画像の圧縮・蓄積・転送など、画像の持つ情報管理の一面があり、アナログ情報をデジタル化して保管する方法を模索する研究も含まれている。4年間の研究期間中に、この分野の電子工学的発展はめざましく、研究のカバ-すべき範囲が広いため、X線撮影時からデジタル化される Computed Radiography(CR)は紹介するだけに留めた。従来から取り組んできたフィルムのアナログ的な保管方法であるマイクロ化システムを、いかにして効率よくデジタル化して活用するかについて新知見を得た。すなわち、テレビ・カメラのレンズ系をズ-ミングによりマイクロ・フィルム情報を直接拡大して電気信号に変換し、A/Dコンバ-タ-によりデジタル化する方法を開発した。CCD方式とレ-ザ-・スキャン方式のデジタル化も基礎的臨床的に比較検討した。デジタル画像の読影、報告書作製に関する適合性を評価するため、読影結果のレポ-ト作製の方法を比較検討するとともに、音声入力の方法の有用性を実際にテストした。Radiology Information System(RIS)の一環として放射線オ-ダリングやリファリングを実現させる反面で、その見返りとしてのレポ-ティングはやはりデジタル情報としてコミュニケ-ションされるべきであろう。しかし、有用なレポ-ト作製には臨床医から充分な臨床情報を得ることが必須条件である。このためのRISの臨床情報伝達ソフトウェア開発を行っているところである。画像管理・保管と読影業務すべてを包含するTotal Information System(TIS)をより高度化するために、実現可能性の高いMini-PACSやCase Information System(CIS)を実現させ、理想的なImage Management and Communication Systems(IMACS)を完成させるべきバック・グラウンドを研究した。