著者
田中 真実 渡辺 毅 打田 悌治 金澤 武道 長内 智宏 奥村 謙
出版者
日本未病システム学会
雑誌
日本未病システム学会雑誌 (ISSN:13475541)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-8, 2006

糖尿病の発症は主として膵からのインスリン分泌不足や不十分なインスリン作用によるが, 遺伝因子と生活環境因子との関係も含めて重要である。特に食生活の欧米化に伴い生活習慣, 特に食生活の重要性がクローズアップされている。<BR>そこで, 古来から非常に多くの生理活性物質を含有するとされ, 栄養学的にも優れた食品素材である大豆から, グループAソヤサポニンとグループBソヤサポニンとを分離し, 2型糖尿病マウス (KK-A<SUP>y</SUP>/Ta) に投与し血糖調節作用について検討した。さらに, 粗サポニン画分をヒト被験者に投与し, 血糖値是正効果についても検討した。<BR>雄性2型糖尿病マウスKK-A<SUP>y</SUP>/TaにグループAソヤサポニンとグループBソヤサポニンとを別々に投与した。グループBソヤサポニンに血糖値上昇抑制作用は明らかに認められたが, グループAソヤサポニンにはその作用は認められなかった。試験終了時の血漿インスリン値は, コントロール群とグループAソヤサポニンとでは差はないが, グループBソヤサポニンでは明らかに低値であった。血漿レプチンはコントロール群に比して, グループBソヤサポニン投与群で高値を示した。<BR>次に, 空腹時血糖値111mg/dL以上の被験者に粗サポニン画分を投与した結果, 投与前と比べ投与12週目の空腹時血糖値は明らかに低下した。一方, 試験終了後4週目には血糖値が上昇した。投与前と投与12週目に糖負荷試験を行ったところ, 糖負荷30分後の血糖値は明らかに上昇抑制された。さらに, 投与12週目と投与終了後4週目の糖負荷30分後の血糖値に明らかな亢進が認められた。<BR>粗ソヤサポニン画分は, ヒト血糖ならびに糖負荷試験による血糖上昇に対して抑制効果を有するが, その作用機序にグループBソヤサポニンが関与していると考えられた。また, グループBソヤサポニンを投与するとレプチンの血中濃度が増加し, インスリン抵抗性の改善も示唆された。
著者
金子 功
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.95, no.7, pp.974-987,1139, 1992-07-20 (Released:2010-10-22)
参考文献数
38
被引用文献数
11 14

男女による違いや加齢により嚥下時の舌骨運動がどのように変化しているかを解析し, 嚥下動態を定量的に評価することを今回の研究目的とした. 対象は咽喉頭異常感症の男性44例, 女性27例とした. 頸部側面からX線映画撮影を行い, 舌骨体下端の測定点の運動をモーションアナライザーで分析した.〈結果〉1. 舌骨の安静時位置は男女差があり, 女性が男性よりも高位にあった.2. 舌骨の安静時位置は, 男性女性とも加齢により下降が認められた.3. 嚥下時間, 挙上距離は加齢により延長し, これは挙上第一相時間, 挙上第一相距離の延長によると考えられた.
著者
金谷 良夫 Kanaya Yoshio
出版者
神奈川大学
雑誌
麒麟 (ISSN:09186964)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.34(47)-27(54), 2011-03-31
著者
高野 和郎 坂田 暉英 福山 公基 太田 宏 前田 洋 李 雅弘 尾上 保夫 青木 隆一 高場 利博 岩堀 嘉和 松下 功 金子 和義 三富 静夫 唐沢 弘文 藤井 浩一 森本 和大 石井 淳一 上村 正吉 藤巻 悦夫 村田 恒雄 森 義明 菅谷 修一 西堀 実 薄井 武人 安藤 公信 清田 卓也 熊谷 日出丸 前田 正雄 鈴木 庸之 本多 儀一 門馬 満 藤本 昇 安藤 光彦 口石 将博 崔 相羽 高須 克弥 平井 啓 小池 勝 平塚 進 鈴木 武松 土持 喬 初鹿野 誠彦 津田 紘輔 諸岡 俊彦 藤井 陽三 清水 一功 八田 善夫 直江 史郎 坂木 洋 海老原 為博 太田 繁興 佐々木 彰 村山 義治 塚田 政明 清水 晃 山口 明志 江頭 亨 坂本 利正 渡辺 佐 加藤 水木 片桐 敬 吉田 文英 小島 昭輔 新谷 博一 鈴木 孝臣 金沢 英夫 落合 泰彦 堀坂 和敬 藤巻 忠夫 平木 誠一 橋本 敏夫 加藤 国之 石井 靖夫 菅 孝幸 赤坂 裕 今村 一男 甲斐 祥生 中西 欽也 太田 繁興 近藤 常郎 落合 元宏 松井 恒雄 依田 丞司 吉田 英機 丸山 邦夫 池内 隆夫 入江 邦夫 佐々木 彰 清水 晃 鈴木 周一 坂木 洋 塚田 政明 秋田 泰正 森 弘道 天野 長久 本多 平吉 山口 明志 坂本 利正 安達 浩行 草ケ谷 雅志 高野 和郎 中川 克宣 鶴岡 延熹 小野 充 阿万 修二 植原 哲 渋谷 徹 桑原 紘一郎 小黒 由里子 後藤 晋 島袋 良夫 安藤 彰彦 国枝 武幸 今西 耕一 小田切 光男 鄭 政男 佐川 文明 田代 浩二 大瀬戸 隆 菅沼 明人 町田 信夫 前田 尚武 小泉 和雄 鈴木 一 安藤 弘 山崎 健二 井出 宏嗣 福山 公基 木村 明夫 小林 祐一郎 狩野 充二 長嶺 安哉 木村 明夫
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.30, no.12, pp.820-825, 1970
著者
市川 良之 井本 祥子 中島 築 海野 徳二 白戸 勝 川堀 真一 高橋 光明 中村 晃 熊井 恵美 野中 聡 長島 泰行 金井 直樹
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 補冊 (ISSN:09121870)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.15, pp.86-94, 1987
被引用文献数
1

A clinical evaluation was conducted on 107 patients with laryngeal cancer treated in our department between 1976 and 1985. Their mean age was 64.0 years, and the male to female ratio was 12: 1. Histopathologically, squamous cell carcinoma was the most common malignant tumor constituting 97.2% of all the cases, whereas there were only 3 cases of verrucous carcinoma. There were 52 cases of glottis,52of supraglottis and 3 of subglottis. The overall five-year survival rate was 62.7%. The five-year survival rates for Stages I to IV were 74.6%,84.9%,54.2% and 31.1%, respectively. As the five-year survival rate of T4 cases was 0%, more aggresive therapies such as combinations of extended operation, irradiation and chemotherapy appear to be required in such cases. In our clinic, the patients with metastases to the cervical lymph nodes at preoperation were treated with radical neck dissection combined with the total laryngectomy in most cases. Radical neck dissection for such patients decreases the number of death due to uncontrolled metastases to the cervical lymph nodes. In the cases of the advanced stage, careful postoperative examination is required.
著者
阿部 一幾 小金沢 知己
出版者
一般社団法人 日本燃焼学会
雑誌
日本燃焼学会誌 (ISSN:13471864)
巻号頁・発行日
vol.57, no.179, pp.27-35, 2015 (Released:2018-01-26)
参考文献数
20

Humid air turbine systems that are regenerative cycle using humidified air can achieve higher thermal efficiency than gas turbine combined cycle (GTCC) power plant even though they do not require steam turbine, high combustion temperature, or high pressure ratio. In particular, the advanced humid air turbine (AHAT) system appears to be highly suitable for practical use because its composition is simpler than that of other systems. Moreover, the difference in thermal efficiency between AHAT and GTCC is greater for small and medium-size gas turbines. To verify the system concept and the cycle performance of the AHAT system, a 3 MW-class pilot plant was constructed. As a result of an operation test, the planned power output of 3.6 MW was achieved, so that it was confirmed the feasibility of the AHAT as a power-generating system. Moreover, the 40 MW-class AHAT test facility was developed and confirmed practicability of the AHAT system with a heavy-duty gas turbine for industrial use. In these AHAT systems, a cluster nozzle burner configuration, which has many coaxial jet streams of fuel and air, was adapted to cope with both flame stability and NOx reduction problems. From the test results, NOx emission is expected to be less than 10ppm for the future commercial AHAT system.
著者
金子 嘉信
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.718-724, 2018

<p>単細胞真核微生物の酵母には性分化と呼んでもいい「接合型システム」があり,遺伝的多様性の創出に役立っていると考えられている.この酵母細胞の接合型は遺伝的に別のタイプの接合型にスイッチすることが知られており,この接合型変換機構の詳細は出芽酵母と分裂酵母で非対称分裂の細胞分化のモデル系としても長年研究されてきた.また最近になって,系統的に離れたメタノール資化性酵母での新しい接合型スイッチ機構が発見された.本稿ではヒトを含めた動植物細胞の多様な分化の仕組み解明への貢献も期待し,酵母の系統関係と酵母の接合型スイッチングについて紹介したい.</p>
著者
道家 守 浜口 斉周 金子 浩之 井上 誠喜 浜田 浩行 林 正樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp._11-3-1_-_11-3-2_, 2007

We have been researching and developing a computer language TVML (TV program Making Language) which enables users to make TV programs based on real-time CG (Computer Graphics), only by describing TV program script on their PC. TVML Player, which is a program application on Windows PC, generates TV programs using real-time CG and voice synthesis etc. by interpreting the script written in TVML. This time, we have developed an ad-lib type TVML system, which enables users to control CG character's action on TVML Player easily by simple action description, by using external control function of TVML Player. And we introduce an application of this system for actual program production.
著者
仁戸部 勤 安野 拓也 金子 俊一
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.279-280, 2015

発砲事件が発生した場合,薬きょうの痕跡(撃針痕等)により過去に使用された銃器か否かの鑑定が行われる.しかし,鑑定には専門的知識が必要であり,長時間を要するため判断基準を定量化する必要がある.その方法として薬きょうの痕跡の3次元計測データの利用が考えられる.本報告では,3次元計測データから、痕跡の特徴量を抽出し、定量的な判断方法について検討した.
著者
金森 修
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.68-75, 2014-09-26 (Released:2017-04-27)

本稿は現代の生命倫理学でも重要な位置を占める<人間の尊厳>という概念が、ヨーロッパの歴史の中でどのような文脈の中で生まれ使われてきたのか、その主要な流れを最低限確認することから始めた。その際、インノケンティウス三世の<人間の悲惨>論に重きを置いた記述をした。また、ピコ・デラ・ミランドラの高名な一節が含意する、一種の知性鼓舞論が、純粋に世俗的な位相のみにおいて<人間の尊厳>概念を理解することを困難にしているという事実に注意を喚起した。それらの検討を通してわれわれは、この概念が十全に機能するためには、神のような超越的存在との関係における人間の定位を必要とするということを示した。では現代の世俗的社会の中で、この概念の使命は既に終わったと考えるべきだろうか。いや、そうは考えない。この神的背景を備えた概念は、世俗的微調整の中でその神的含意を解除されながらプラグマティックに使用され続けるという趨勢の中でも、依然として人間存在の超越性を示唆し続けることをやめないだろう。それこそが、この概念の独自な価値なのである。
著者
金子 明 五十棲 理恵 脇村 孝平 皆川 昇 平山 謙二 金子 修 平塚 真弘
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

我々は研究期間を通じた横断的マラリア調査により、ケニア・ビクトリア湖周辺地域でのマラリア感染の非均一性を明らかにした。さらに感染の多くは無症候性でかつ顕微鏡検出限界以下であることを示した。これは、集団投薬とともに地域特性に基づいた対策の必要性を裏付けるものである。さらにNgodhe島における集団投薬の介入試験から、中~高度流行地に囲まれた低度流行地における持続的なマラリア撲滅のためには、外からの原虫移入および媒介蚊への対策強化による伝播抑制が必要であることを明らかにした。本研究により、不均一に高度マラリア流行地が残存するサハラ以南アフリカでのマラリア対策を進めるうえで鍵となる知見が提示された。
著者
高橋 玲央 金子 徳秀 藤代 一成
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.103-104, 2015-03-17

ユーザがインタラクティブかつ直感的に3次元キャラクタを操ることを目的にした既存のモーションリターゲティング手法には, 人と類似した骨格構造をもつキャラクタモデルに適用可能な手法と,人の骨格構造から大きく外れたキャラクタモデルに適用可能な手法がある. 既存手法では,単一のユーザモーションから両方の骨格構造のキャラクタに対するモーションを生成することは難しかった. 本手法は両手法を統合し,人と類似した骨格構造のキャラクタに対しては,より少ない学習モーション数で適用可能である一方,人と骨格構造が大きく異なるキャラクタに対しても,ユーザの入力モーションとキャラクタ固有のモーションの合成を可能にする.