著者
根岸 洋一 高橋(遠藤) 葉子 鈴木 亮 丸山 一雄 新槇 幸彦
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.130, no.11, pp.1489-1496, 2010-11-01 (Released:2010-11-01)
参考文献数
13
被引用文献数
4 4

Skeletal muscle is a promising target tissue for the gene therapy of both muscle and non-muscle disorders. Gene transfer into muscle tissue can produce a variety of physiologically active proteins and may ultimately be applied to treatment of many diseases. A variety of methods have been studied to transfer genes into skeletal muscle, including viral and non-viral vectors. Recently, we have developed the polyethyleneglycol (PEG)-modified liposomes entrapping echo-contrast gas known as ultrasound (US) imaging gas. We have called the liposomes “Bubble liposomes” (BLs). We have further demonstrated that US-mediated eruption of BLs loaded with naked plasmid-DNA is a feasible and efficient technique for gene delivery. In this study, to assess the feasibility and the effectiveness of BLs for the gene therapy of disorders, we tried to deliver therapeutic genes (anti-inflammatory cytokine; IL-10 or anti-angiogenic factor; hK1-5) into skeletal muscles of arthritis or tumor model mice by the gene delivery system with BLs and US exposure. As a result, their disease symptom was efficiently improved by the systemic secretion of therapeutic proteins. Thus, this US-mediated BLs technique for muscle gene transfer may provide an effective noninvasive method for arthritis or cancer gene therapy in clinical use. In addition, it may be applicable for the gene therapy of other non-muscle and muscle disorders.
著者
鈴木 寛之 菅沼 健二
出版者
愛知県農業総合試験場
巻号頁・発行日
no.34, pp.127-132, 2002 (Released:2011-03-05)

種なし「巨峰」のジベレリン(以下GA)処理回数を削減するため、開花前にストレプトマイシン(以下SM)200mgL(-1)を散布し、GA25mgL(-1)溶液中にフルメット液剤(以下CPPU)を混入して満開後に1回処理した場合のCPPU濃度及び処理時期について検討した。1.GA処理の溶液中CPPU濃度が10mgL(-1)では、満開5日後処理により慣行と同等の果実が得られたが、CPPU濃度が5mgL(-1)では果粒肥大が劣った。2.GA処理溶液中のCPPU濃度が10mgL(-1)で、満開5日後に中庸樹及び強勢樹に処理した場合は、慣行と同等の果実が得られた。しかし、満開8及び10日後処理では、強勢樹では1房当たりの着粒数が20粒以下となり、商品性を失った。また、満開8及び10日後処理では両樹勢樹とも無核果率が低下する傾向であった。3.GAとCPPUの混用処理により穂軸の伸長が抑えられ、果粒の横方向への肥大が促進された。その結果、果粒同士が密着した果房となった。
著者
中村 健一 高田 勗 鈴木 永子 杉浦 由美子 小林 てるみ
出版者
The Japanese Society for Hygiene
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.851-857, 1981-02-28 (Released:2009-02-17)
参考文献数
19

An experiment using rats was carried out to evaluate the effects of calcium deficiency on the interaction of cadmium (Cd) and zinc (Zn) in vivo.Eighty-four female rats were divided into two groups. One group was fed a calcium-sufficient diet (normal Ca group), and a second group was fed a calcium-deficient diet (low Ca group). These two groups were divided into 4 subgroups. The diet of subgroup I was supplemented with 50μg/g of Cd, that of subgroup II with 50μg/g of Zn, and that of subgroup III with 50μg/g of Cd and Zn, Subgroup IV served as the control group.After 5 months on this regimen, the rats were killed and metal levels in the liver, the right kidney, the blood and the femur were analyzed. The left kidneys were examined histopathologically.The results were as follows:1) Growth retardation was observed in the low Ca group especially in subgroups I and III.2) Whereas renal Cd concentrations in subgroup I were higher than those in subgroup III for the normal Ca group, the reverse was found in the low Ca group. Similar findings were also observed in the cases of renal Zn and Cu.3) Zn in the liver increased with the administration of Cd in the low Ca group. Zn levels in the blood of the low Ca group were higher than those in the normal Ca group.4) Ca in the femur decreased with the administration of Cd in the normal Ca group. For the low Ca group, Ca concentrations in each subgroup were lower than those of each corresponding subgroup of the normal Ca group. Ca/P ratios of the low Ca group and of the metal administered subgroups in the normal Ca group were lower than those of subgroup IV in the normal Ca group.5) No significant histopathologic changes in the kidney were found in the normal Ca group but slight changes were observed in some animals of the low Ca group regardless of which metal was administered.From these results, the interaction of Cd and Zn on renal accumulations of Cd has been shown to be disturbed by a Ca deficient condition.
著者
生田 啓記 谷 万喜子 鈴木 俊明
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.117-123, 2017-03-31 (Released:2019-05-27)
参考文献数
16

膝関節における運動器疾患では内側広筋の筋緊張低下の改善に難渋する.本研究は循経取穴による鍼刺激が膝関節伸展運動時の大腿四頭筋の筋機能に与える効果を検討した.対象は健常者9名とした.課題は経穴刺激(太白穴),非経穴刺激,無刺激とし,膝関節伸展を膝関節屈曲60°,最大随意収縮60%での等尺性収縮で置鍼刺激開始前,開始直後,5分後,10分後,15分後で行い,内側広筋斜頭,内側広筋長頭,大腿直筋,外側広筋の表面筋電図を各3回5秒間計測した.経穴刺激群での内側広筋斜頭の筋電図積分値は,置鍼刺激15分後に有意な低下を認めた.太白穴を用いた鍼治療では置鍼15分後において内側広筋斜頭の疲労緩和と筋機能向上に対する効果がみられた.
著者
溝上 雅史 杉山 真也 村田 一素 鈴木 善幸 伊藤 清顕
出版者
独立行政法人国立国際医療研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

IL28B遺伝子の転写蛋白インターフェロンλ3 (IFN-λ3)の測定法を新規開発し、患者末梢血単核球をex vivo刺激で得られた上清や血清のIFN-λ3が良好なPeg-IFN/RBV併用療法効果予測が可能で本法の臨床的有用性を証明した。また、BDCA3陽性樹状細胞はC型肝炎ウイルスを認識し、toll-like receptor 3を介してIFN-λ3を産生することを示した。
著者
鈴木 涼太郎
出版者
観光学術学会
雑誌
観光学評論 (ISSN:21876649)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.153-168, 2018

本稿は、ロシアを代表する民芸品として観光客に人気のおみやげマトリョーシカを事例に、観光みやげにかかわる人やモノの移動の連関について考察するものである。これまでの観光研究では、おみやげは当該の観光地で生産されていることが前提とされ、訪れた観光客が自らのホームへとそれを持ち帰る過程や、おみやげになることによって生じる意味や形態の変化に主たる焦点が当てられてきた。しかし実際に観光地で販売されているおみやげの多くは、必ずしも地域固有のものであるとは限らず、生産のプロセスにおいて時間的にも空間的にも様々な越境を経てその場所へとたどり着いた商品であることも少なくない。またおみやげをその「本来の姿」との対比で論じることで、観光という移動のために生産されたモノを規定する論理については十分な検討が行われてこなかった。その結果既存の研究では、おみやげをめぐる複数の移動の経路や、異なる社会的文脈においておみやげが経験する意味や価値の変化の在り方をとらえきれていなかったと考えられる。<br>それに対して本研究では、マトリョーシカというおみやげを観光客が持ち帰る前の「本来の姿」、いわばそのルーツとの対比で論じるのではなく、マトリョーシカが過去100年余りの時間の中で経験してきた、幕末の日本から20世紀初頭のロシアやフランス、さらに現代の中国やベトナム、マレーシア、そして再び日本へと至る世界規模での一連の移動のルートを素描することを試みた。そこから明らかになったのは、おみやげは観光客の移動のみに付随する現象ではなく、より広範な人やモノ、イメージの移動のネットワークにおける移動の途上で、絶えずその形態や意味を再構成させながら存在するモノだということである。そしておみやげが経験する一連の移動をめぐる考察は、真正なモノ/ニセモノ、ローカルなモノ/グローバルなモノ、商品/非商品といった区分がゆらぐ過程の分析となるのである。
著者
鈴木 礼治
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.881, pp.81-84, 1997-03-10

2002年のサッカー・ワールドカップ開催地の選考で,涙をのんだ。県内の候補地選びの出遅れを悔やむが,次の目標は万博招致と明確。「このままでは愛知は地盤沈下」。イベント誘致は危機感からという。1996年12月,日本サッカー協会は,2002年ワールドカップの国内開催地を決めた。立候補した15の自治体から10カ所が選ばれた。
著者
鈴木 英治 沼田 真
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.129-142, 1982
被引用文献数
4

Elymus mollis, an introduced species, was planted on the seaward slope of sand banks constructed along the coast of Kuju-Kuri Hama (sand beach), central Japan, some 15 years ago. Since that time, the zone of Elymus has advanced seaward at a speed of about 5 m/yr, which was 2.5 times as fast as that of land accretion. Since E. mollis produced few seeds at Kuju-Kuri, the advancement was solely caused by the elongation of new rhizomes, whose mean length amounted to 4.8 m. Certain native species such as Carex kobomugi established themselves behind the Elymus zone and was replacing E. mollis. Saccharum spontaneum var. arenicola, which was planted on the opposite (landward) slope of the banks, remained on the slope without further spreading, being gradually replaced by Imperata cylindrica var. koenigii. The mechanism of these changes and local differences in the semi-natural vegetation of the coast were discussed.
著者
黒田 純 西田 清孝 大城 幸雄 丸山 常彦 島崎 二郎 下田 貢 鈴木 修司
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.71-74, 2021-01-31 (Released:2021-08-20)
参考文献数
7

水上バイクからの転落事故による小腸穿孔の1例を経験したので報告する。症例は28歳男性で,水上バイクの後部座席から転落し近医に救急搬送された。左大腿骨頸部骨折と診断され,前医入院となった。受傷から2日後に腹痛を訴え,消化管穿孔の疑いで当院へ転院搬送された。CT検査で腹腔内遊離ガスを認め,消化管穿孔と診断した。緊急手術施行し,損傷部位を含め小腸部分切除後端々吻合で再建し,腹腔内洗浄した。同日整形外科により大腿骨頭挿入術も行われた。術後は保存的治療を継続し,13日目には整形外科に転科した。水上バイクからの転落は,全身打撲とジェット水流による衝撃のため,高エネルギー外傷として扱う必要がある。とくに,経時的な全身観察を続けることで,遅発性の臓器損傷の早期発見につながり,治療予後の改善にかかわると考え,若干の文献的考察を含め報告した。
著者
坂本 篤裕 清水 淳 鈴木 規仁 松村 純也 小川 龍
出版者
The Japanese Society of Intensive Care Medicine
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.15-19, 2001-01-01 (Released:2009-03-27)
参考文献数
29
被引用文献数
2 2

エンドトキシンショック時には,誘導型一酸化窒素合成酵素による一酸お化窒素(NO)の過剰産生とともに,誘導型ヘムオキシゲナーゼによる一酸化炭素(CO)の過剰産生が病態進展に重要な役割を担うことが示唆されている。NOとCOはともにグアニリルシクラーゼのヘム分子に結合し,cGMP増加による血管平滑筋弛緩作用を示すとされるが,その結合の競合作用や,産生酵素活性の抑制作用などの相互調節機構も存在することが示されている。一方,リポポリサッカライド(LPS)などの過剰な刺激における両者の相互影響や病態進展への役割については不明であり,本研究ではラットエンドトキシンショックモデルにおいてnitrosyl hemoglobin (NO-Hb)およびcarboxy-hemoglobin(CO-Hb)を指標に,それぞれの合成酵素阻害薬であるL-canavanine(CAN)およびzinc protoporphyrin (ZPP)による影響を血圧変動とともに検討した。LPSの投与により経時的血圧低下とNO-HbおよびCO-Hbの増加を認めた。CANおよびZPPはともに血圧低下抑制効果を認めたが,CANはNO-Hb増加のみを,ZPPはCO-Hb増加のみを抑制した。致死的エンドトキシンショック時にはNO産生系とCO産生系抑制はともに血圧低下抑制に有用であるが,それぞれの産生酵素阻害薬の効果からみた場合,生体調節機構に有用と考えられる相互作用は認められなかった。
著者
新井 凪 鈴木 彦文 小形 真平 岡野 浩三
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2021-IOT-55, no.1, pp.1-8, 2021-08-30

ネットワークの構築や構成変更において,その作業手順書を作成する開発者の負担が高いという問題がある.そのため従来から,ネットワーク機器設定コマンド(機器設定コマンド)からなるネットワーク機器設定手順(機器設定手順)を含んだ作業手順書を作成支援する方法が提案されてきた.しかし,多種多様なネットワーク構成に対応しやすい拡張性の高い方法は未だ確立されていない.その方法の確立に向けて本研究では,ネットワーク構成の設計を表す拡張性の高い厳密な仕様記法を確立し,この記法に準拠した設計仕様に基づいて作業手順書を自動生成する手法の確立を目的とする.本稿では,変更前後のネットワーク構成における設計仕様間の差分(変更差分)に基づき変更分の機器設定手順を自動生成する方法に焦点を当て,手法を検討した結果を報告する.また,小規模なネットワークの構成変更を事例として提案手法を適用した結果,期待された構成に変更できる機器設定手順が得られたことを確認した.
著者
仁木 登 河田 佳樹 鈴木 秀宣
出版者
日本医用画像工学会
雑誌
Medical Imaging Technology (ISSN:0288450X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.128-131, 2016

日本人の3人に1人はがんで死亡している.近年,CTの革新的な進歩により,がんの検診・診断・治療において三次元CT画像は中心的な役割を果たしている.肺がんの低線量CT検診の有効性・安全性・経済性が示され,普及しつつある.三次元CT画像を読影する医師の負担が問題となっている.肺がんCT検診における読影の効率化や診断能の均一化を実現するための,コンピュータ支援検出/診断システムの研究開発が進められている.本講座では,肺がんCT検診のコンピュータ支援診断の現状と課題について述べる.

1 0 0 0 IR 本間次彦先生

著者
鈴木 将久
出版者
明治大学政治経済学部
雑誌
政経フォーラム
巻号頁・発行日
no.14, pp.53-55, 2001-11-14

本間先生が酒好きであるというイメージは、おそらく教授会の人物紹介以来広まったものと思われる。本年四月の本学赴任以降、実際に本間先生に接した人々は、おそらくそのイメージが事実であったことを実感しているだろう。本間先生は心から酒を好む人である。ただし先生は一升瓶を片手に持ち歩くといった物量一辺倒の飲み方はしない。むしろ一口ずつ味わいながら、楽しみながら飲む。本間先生と酒を飲むと楽しい気分になれるのは、先生の酒に対する愛情の深さを感じ取れるためだろう。本間先生は酒どころ秋田の出身で、秋田県立秋田高校を卒業後、東京大学文化Ⅲ類に入学、文学部で中国哲学を専修したのち、同大学大学院修士課程、博士課程と進学された。
著者
長谷川 摂 小野 奈津子 平田 知資 鈴木 みのる 森嶋 朗
出版者
あいち産業科学技術総合センター企画連携部企画室
雑誌
あいち産業科学技術総合センター研究報告 (ISSN:21875073)
巻号頁・発行日
no.3, pp.80-81, 2015-01

たまりしょうゆのもろみ等から分離した3種6菌株の酵母を添加して、実験室レベルのたまりしょうゆの試醸を行った。添加した酵母による香りの違いを評価するため、におい識別装置を使用してもろみのにおいの類似度を比較した。その結果、Zygosaccharomyces rouxiiの2株を添加したサンプル間ではにおいの類似度は高く、Candida versatilisを添加したもろみは、菌株によってはにおいの類似度が低いものがあった。
著者
岩城 隆久 嘉戸 直樹 伊藤 正憲 藤原 聡 鈴木 俊明
出版者
社団法人 日本理学療法士協会近畿ブロック
雑誌
近畿理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.4, 2008

【目的】運動学習は、結果の知識(KR)によって学習効果に影響することが報告されている。我々は第43回日本理学療法学術大会で、運動学習の練習終了後のテストにおいて、2試行に1回の言語的KR付与の練習が学習効果を認めることを報告した。今回、この先行研究の結果より練習中の学習戦略について検討した。<BR>【方法】対象は本研究の参加に同意を得た健常人23名(男性16名、女性7名、年齢25.3±2.1歳)とした。本研究では握力学習を試行した。被験者は、利き手最大握力の50_%_握力を目標値とした。KRは目標値の上下2_%_誤差範囲を正答KRとし、その範囲内の試行で「正答」、正答KRより低い値は「下」、高い値は「上」という言語的KRを用いた。全学習試行にKRを付与する群(100_%_KR)、2試行に1回KRを付与する群(50_%_KR)、3試行に1回KRを付与する群(33_%_KR)、KRを付与しない群(0_%_KR)に被験者を無作為抽出した。実験は学習前試行、学習試行、学習後試行の順で行った。学習試行では、群分けのKR付与頻度に応じて10試行を1セットとし計3セット実施した。測定はデジタル握力計GRIP-D(竹井機器工業株式会社)を使用し、文部科学省の体力測定における握力測定法に準じて実施した。学習試行中の目標値と実測値のずれとしてRoot Mean Squared Error(RMSE)を算出した。RMSEが目標値に対するパーセンテージとなるようNormalize Root Mean Squared Error(NRMSE)への正規化を行い、学習試行の各セットにおいて群間比較した。<BR>【結果】各セットのNRMSEは次の結果を示した。第1セットは0%KR(31.6±18.6)に対して100%KR(10.6±2.6)は低下を認めた(p<0.05)。第2セットは0_%_KR(33.2±7.4)に対し100_%_KR(9.3±3.4)、50_%_KR(10.1±2.7)、33_%_KR(10.1±3.0)は低下を認めた(p<0.01)。第3セットは0_%_KR(29.1±9.2)に対し100_%_KR(7.5±4.2)、50_%_KR(12.6±6.9)、33_%_KR(10.6±1.9)は低下を認めた(p<0.01)。<BR>【考察】言語的KR付与の頻度は、学習戦略に影響を与えることを示唆した。学習初期は内的基準の修正にKRが使用され、試行回数が増加するにつれて、内部モデルの強化のためにKRが有効的に使用される。しかし、100%KRのようにKRが高頻度であるとKRに依存的になり、学習において重要とされる内部モデルの強化は乏しくなると考える。Salmoniらのガイダンス仮説やSwinnenの内部フィードバックへの注意と学習の関係からも同様のことが示されている。<BR>【まとめ】言語的KRの頻度は学習過程に影響し、付与頻度による戦略の違いが運動学習に影響を及ぼすことが示された。