著者
高橋 雄介 三橋 秀男 村田 一仁 則枝 真 渡邊 克巳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.95, no.4, pp.1048-1055, 2012-04-01
被引用文献数
1

他人とコミュニケーションするときや,動物や虫と接するとき,我々はそれらの存在に対して生物らしさを感じることがある.生物らしさに関する従来の研究では,非生物である視覚図形の相互作用的な動きに対して,あたかも生き物のような社会性や意図性を感じるという高次認知過程が示されている(アニマシー知覚).これに対し本研究では,心理物理学手法を用いた実験研究により,無意味な感覚刺激に対して触覚,視覚,聴覚で感じる低次の生物らしさについて検討した.周期的に変化する無意味な感覚刺激を0.5Hzから100Hzまでの様々な周波数で呈示し,被験者は刺激について感じる生物らしさの強さを評価した.その結果,全ての感覚に共通の傾向として,2Hz程度までの低周波刺激の方が高周波刺激に比べて強い生物性が感じられることが明らかとなった.ただし周波数依存性の詳細なパターンを検討した結果,特に触覚では刺激される身体部位により周波数依存性が異なること,視覚,聴覚における生物性では,視聴覚間の統合や相互作用が生じていることなどが示された.以上の結果から,ヒトは無意味な感覚刺激に対してでも周波数依存的に生物らしさを感じており,特に低周波刺激で強い生物性が生じることが示唆された.ヒトが感じる生物らしさには社会性や意図性を反映した高次認知に加え,刺激の統計構造を処理するような低次知覚過程も関与していると考えられる.
著者
高橋 真弓
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.107-110, 1976-10-01

南米コロンビアのサンタ・マルタ山群において採集されたジャノメチョウ科のPronophilini 2種の記録を報告する.Sabatoga nevada (Kruger)は,この山群西北部のセロ・ケマードの高地帯のダケの1種やィネ科草木をまじえる灌木原で,Lymanopoda caeruleata Godman & Salvinは,同山群西北部のサン・ロレンソおよび東南部のドナチュイ川流域の雲霧林周辺の陽地で採集された.これらの2種はいずれもサンタ・マルタ山群の固有種である.

1 0 0 0 OA 遠州蔵帳図鑑

著者
益田孝, 高橋義雄 編
出版者
宝雲舎
巻号頁・発行日
vol.下篇, 1938
著者
高橋 誠一郎
出版者
慶應義塾理財学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.13, no.7, pp.911(109)-934(132), 1919-07

雑録
著者
藤井 理行 本山 秀明 成田 英器 新堀 邦夫 東 信彦 田中 洋一 宮原 盛厚 高橋 昭好 渡辺 興亜 Yoshiyuki Fujii Hideaki Motoyama Hideki Narita Kunio Shinbori Nobuhiko Azuma Yoiti Tanaka Moriatsu Miyahara Akiyoshi Takahashi Okitsugu Watanabe
雑誌
南極資料 = Antarctic Record (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.303-345, 1990-11

南極氷床のドーム頂上での深層コア掘削計画(ドーム計画)の準備の一環として, 1988年から掘削装置の開発を進めている。本報告は, 2年間の基礎開発段階における研究と実験の結果をまとめたもので, 今後の実用機開発段階を前にした深層掘削機開発の中間報告である。掘削方式としては, 消費電力が少なく, 装置の規模が小さいエレクトロメカニカル方式を採用することとし, 効率の良いドリルをめざし, 切削チップの輸送・処理・回収機構, 切削機構, アンチトルク機構, センサー信号処理と掘削制御機構など各部の検討, 実験を進めた。特に, 液封型のメカニカルドリルの最も重要な切削チップの処理機構では, A型からE型までの方式を比較実験し, A型とC型が優れた方式であることが分かった。国内および南極での実験を通じ, ドリル主要機構の諸課題が解決され, 実用機開発にめどが立った。A deep ice coring system, which is to be used a top the Queen Maud Land ice sheet in 1994-1995 with a plan named "Dome Project", has been developed since 1988. A mechanical system was adopted because of its less power consumption and smaller size compared with a thermal system. Experiments were done for mechanisms of ice cutting, chip transportation, chip storage, antitorque, monitoring sensors, and winch control with a 20-m drill experiment tower. Experiments were also done in Antarctica. This is an interim report of the development of the JARE deep ice coring system.
著者
日比 亮太 高橋 規一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.377, pp.1-6, 2012-01-12

Nonnegative Matrix Factorization(NMF)とは与えられた大規模非負行列を二つの小規模非負行列の積で近似することである.NMFの効率的計算法としてLeeとSeungによって提案された乗法型更新アルゴリズムが広く利用されているが,このアルゴリズムには大域的収束性が保証されていないという問題がある.そこで著者らは最近,行列間距離にユークリッド距離を用いる場合のNMFについて考察し,大域的収束性が保証された修正乗法型更新アルゴリズムを提案した.本報告では,行列間距離にダイバージェンスを用いる場合の修正乗法型更新アルゴリズムを提案し,その大域的収束性を理論的に証明する.また,終了条件を加えたアルゴリズムを提案し,それが有限回の反復で終了することを示す.
著者
遠田 幸生 竹村 卓也 佐藤 和美 沓名 潤子 伊藤 新 高橋 武彦 小林 淳一 郷地 元博
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第23回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.387, 2012 (Released:2013-07-08)

バイオエタノール製造前処理技術歯車型粉砕媒体を水平振動式加振機で駆動する省エネルギー型の高衝撃粉砕機を開発している。本粉砕機で処理した粉末は、従来糖化率が高く、同時糖化発酵においても発酵阻害がなどの特徴をもってい。しかしながら、製造コスト40円/Lを達成するためには、酵素の費用の削減、30~40 wt/vol%の高濃度粉末スラリーの同時糖化発酵後のエタノール回収の効率化などが必要である。 そこで本報告では、製造プロセスのコスト削減を図るため、酵素を回収して再利用、30~40 wt/vol%の高濃度粉末スラリーの同時糖化発酵後のエタノール回収に関する検討を行った。そのバイオエタノール製造プロセスの低コスト化を図る一環として、エタノール回収、酵素回収の検討を行った結果、エタノール回収率は95vol%以上、酵素回収率は約50%を達成できる見通しが得られた。
著者
高橋 賢
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

ISDB-Tディジタルテレビ放送局は、地震や津波の緊急時に特別な信号を送信することにより、そのテレビ受信機の電源を自動的にオンにできることになっている。しかし、この機能には受信機でのビット誤りによる頻繁な警報(誤警報)を発する課題があった。本研究課題では、この自動起動信号をより確実にキャッチするための技術的方法を扱った。誤り訂正のためのパリティを自動起動信号の高信頼受信のためのみに用いる提案法は、従来法と比較して誤警報を1/1000以下にできることを明らかにした。
著者
高橋 弘充
出版者
広島大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は、日本のX線観測衛星「すざく」と、本年度に米国から打ち上げに成功したガンマ線観測衛星Fermi(旧名GLAST)を用いて、超新星残骸(SNR)を共同観測し、世界で初めてSNRからπ^0起因のガンマ線の有無を直接的に検証することである。「すざく」衛星についてこれまでに、我々が開発した硬X線検出器(HXD)の2つの検出器(シリコンPIN半導体とGSOシンチレータ)のバックグラウンドモデルの再現精度を定量的に評価することで、SNR(RXJ1713.7-394,SN1006)のデータ解析において、SNRからの微弱なシンクロトロン放射をこれまでにない精度で測定することに貢献してきた。また今年度も従来どおりに衛星の運用に携わり、検出器の性能向上に努めた。Fermi衛星について2008年6月の打ち上げ前から、衛星の運用が行われる米国・スタンフォード線形加速器センター(SLAC)に滞在し、衛星の模擬運用に参加した。この経験を活かし、打ち上げ後もSLACで実際の運用に携わり、さらに帰国後は日本から運用に参加するだけでなく、日本メンバーに運用のノウハウを伝え、検出器チーム全体で日米欧3局24時間体制での衛星運用を維持することに尽力した。初期観測データの解析においては、LAT検出器の較正を行いながらいち早く結果を出すため、銀河系内でもっとも明るいガンマ線天体であるパルサーを扱っている。とくにFermi最初の観測論文(CTA1パルサー)においては、Fermiのデータを解析するだけでなく、私のこれまでのX線観測の経験を活かし、「あすか」やXMM-NewtonなどのX線衛星のデータ解析も行った。これにより、ガンマ線で発見されたパルス周期がX線で検出されていないことを確認することができた。SNRはパルサーよりも暗いため、現在は日々のサーベイ観測によって得られたデータを蓄積している段階である。
著者
豊田 充崇 中川 一史 中橋 雄 佐和 伸明 山本 朋弘 菊池 寛 加藤 悦雄 山口 修一 海道 朋美 遠藤 麻由美 有田 浩子 増井 泰弘 山中 昭岳 本岡 朋 寺田 好 望月 純子 中原 亜由美 高橋 美咲 広瀬 一弥 甲斐 崇 田中 健太郎
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

通常の教科(国語や社会科、生活科等)の単元に情報モラル育成の要素を含ませた学習場面を設計し、モバイル端末を活用したり、学校間交流等で積極的に情報発信・表現する授業を実践した。加えて、学校教育利用向けSNS(Social Networking Service)を設計・開発し、その実践的評価をおこなった。当システムは教育利用を前提に機能の絞込みやユーザーインターフェイスのデザインをおこない、全校種で活用可能な「スクールコミュネット」として公開中である。※当研究関連資料:http://www.wakayama-u.ac.jp/~toyoda/
著者
中尾 信雄 小野寺 良次 稲澤 昭 別納 征欧 長谷川 信美 山内 清 六車 三治男 堀井 洋一郎 藤代 剛 林 国興 森下 敏朗 林 綾子 田原 秀隆 高橋 勝南 竹之山 愼一 上島 良介 目 和典 堤 孝彦 駒谷 謙司 置本 宗康 河野 謙宗 北爪 惣 佐藤 玲史 高橋 信也
出版者
宮崎大学
雑誌
宮崎大学農学部研究報告 (ISSN:05446066)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.17-38, 2001-12
被引用文献数
2

本研究では、カンショ焼酎粕(濃縮液+脱水ケーキ)を主原料とし、大豆粕を副原料として製造した焼酎粕ペレット飼料の成長、飼料効率、肉質等に及ぼす影響を検討するため、期待体重60から115kgまでの交雑種(WL×D)による飼養試験を1回(実験1、加茂牧場、中部飼料株式会社)、期待体重60~115kgまで(実験2)、期待体重30から115kgまで(実験3)ならびに期待体重10から115kgまで(実験4<通しの試験>)のバークシャー種によるフィールド試験を計3回(永田種豚場)行った。試験飼料の焼酎粕含量率は、乾物当りで、加茂牧場(実験1)2.26%、永田種豚場(実験2)1.77%、永田種豚場(実験3)3.00%(期待体重30~60kg)、3.00%(期待体重60~115kg)、永田種豚場(実験4)2.90%(期待体重10~30kg)、2.42%(期待体重30~60kg)、2.26%(期待体重60~115kg)であった。対照飼料としては、市販飼料を用いた。得られた結果は以下の通りである。 (1)実験1の加茂牧場における期待体重60~115kg間の飼養試験では、試験区の平均1日増体量は対照区よりも約19%高かったが、平均1日飼料摂取量が対照区より約13%高くなったので、結果として飼料効率は試験区が対照区より約6%高い傾向を示すにとどまった。肉質等には試験区・対照区間に差は認められなかったが、肉のビタミンE含量は試験区が有意に高かった。 (2)実験2の永田種豚場における期待体重60~115kgまでのフィールド試験では、試験区よりも対照区の方が、1日増体量で10%、飼料効率で15%ほど高くなった。これは、この試験に用いた配合飼料の焼酎粕含量が1.77%と他の試験に比べてきわめて低かったことが影響しているのかも知れない。なお、血液成分や健康状態には差は見られなかった。一方、行動面では、試験区において社会的序列の上下差が大きく、それによる耳かじりなどの異常行動が見られた。肉質等に大差はなかったが、肉のビタミンE含量は試験区が高い傾向にあった。そして、肉の官能検査では、総合的好ましさは、試験区がよいと感ずる人が多かった。 (3)実験3の永田種豚場における期待体重30~115kg区間では、平均1日増体量は試験区が対照区よりも約10%高かったが、試験区の平均1日飼料摂取量が対照区よりも約7%高かったので、結果として飼料効率は試験区が対照区より約3%改善されたにとどまった。なお、血液成分や健康状態には差が認められなかった。 この試験の中の60~115kgの部分を抜き出してみると、この場合は、実験2の結果と違って、区内平均1日増体量は対照区よりも試験区が約10%高くなり、飼料効率も試験区で約5%改善された。なお、肉質等に大差はなかったが、肉のビタミンE含量は試験区が有意に高い傾向にあった。そして、肉の官能検査では、総合的好ましさは、試験区がよいと感ずる人が多かった。 (4)実験4(通しの試験)の永田種豚場における期待体重10~30kg区間では、区内平均1日増体量は試験区が対照区よりも約21%も高かった。区内平均1日飼料摂取量は試験区・対照区間に差が認められなかったので、結果として飼料効率は試験区が対照区よりも約21%も改善された。 (5)実験4(通しの試験)の永田種豚場における期待体重30~60kg区間では、区内平均1日増体量は試験区が対照区よりも約6%低かった。区内平均1日飼料摂取量も試験区が対照区間より約6%低かったので、結果として飼料効率は試験区・対照区間に差は認められなかった。 (6)実験4(通しの試験)の永田種豚場における期待体重60~115kg区間では、区内平均1日増体量は試験区が対照区よりも約2%低かった。区内平均1日飼料摂取量も試験区が対照区に比べて約4%低かったので、結果として飼料効率は試験区・対照区間に差は認められなかった。 (7)実験4(通しの試験)の永田種豚場における期待体重10~115kg区間では、区内平均1日増体量は試験区・対照区間にほとんど差が認められなかった。区内平均1日飼料摂取量は試験区が対照区よりも約2%低く、結果として飼料効率は試験区が対照区よりも約3%改善された。通しの結果を総合してみると、離乳期子豚に対する焼酎粕ペレット飼料給与の効果が著しいと言える。肉質等に大差はなかったが、肉のビタミンE含量は試験区が有意に高かった。そして、肉の官能検査では、総合的好ましさは、試験区がよいと感ずる人が多かった。 以上、肉用豚肥育期の成長に対する焼酎粕ペレット飼料給与試験の結果を総合すると、焼酎粕ペレット飼料の給与は、市販の対照飼料並みまたはそれ以上の成長促進効果があると考えられる。また、焼酎粕ペレット飼料給与豚の肉のビタミンE含有率は、対照飼料給与豚の肉よりもほぼ有意に高まり、肉の官能検査では、総合的な好ましさが認められた。
著者
長田 年弘 木村 浩 篠塚 千恵子 田中 咲子 水田 徹 金子 亨 櫻井 万里子 中村 るい 布施 英利 師尾 晶子 渡辺 千香子 大原 央聡 中村 義孝 仏山 輝美 加藤 公太 加藤 佑一 河瀬 侑 木本 諒 小石 絵美 坂田 道生 下野 雅史 高橋 翔 塚本 理恵子 佐藤 みちる 中村 友代 福本 薫 森園 敦 山本 悠貴
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究課題は、研究代表による平成19-21年度基盤研究(A)「パルテノン神殿の造営目的に関する美術史的研究―アジアの視座から見たギリシア美術」の目的を継承しつつ再構築し、東方美術がパルテノン彫刻に与えた影響について再検証した。古代東方とギリシアの、民族戦争に関する美術について合同のセミナーを英国において開催し、パルテノン彫刻をめぐる閉塞的な研究状況に対して、新しい問題提起を行った。平成21年開館の、新アクロポリス美術館の彫刻群を重点的な対象とし撮影と調査を行ったほか、イランおよびフランス、ギリシャにおいて調査を実施した。研究成果を、ロンドンの大英博物館等、国内外において陳列発表した。
著者
岩爪 道昭 小林 一郎 伊藤 紀子 高橋 祐介 藤城 浩子 菅野 道夫
出版者
The Japanese Society for Artificial Intelligence
雑誌
人工知能学会論文誌 = Transactions of the Japanese Society for Artificial Intelligence : AI (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.181-185, 2002-11-01
被引用文献数
4 4

The aim of this study is to provide all people, from small children to aged persons, with a computational environment for everyday language communication. In order to achieve this, we propose a framework for a language-based operating system. In this paper, we explain our approach to dealing with the meaning of language, the architecture of the language operating system and its components. In particular, we describe the notion of language protocol and its resource representation (i.e., semiotic base), compared to the other protocols and their resource representations. We argue that by processing meaning of language rather than processing information, we attempt to provide a more human-like computer system and an intelligent computational environment to all people.
著者
上村 靖司 高橋 徹 松澤 勝 佐藤 篤司 上石 勲 千葉 隆弘 渡邊 洋
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

数値地理情報システム(GIS)を活用して「中越地震と平成17年豪雪の複合被害」を数値地図上に統合, 避難行動および避難空間のシミュレーションをするシステムを開発した. また「地震-豪雪複合災害の被害想定アンケート」を被災地住民に対して実施し, 積雪期地震の場合に被害想定を行った. これらより建物倒壊数の増加, 火災発生数の増加に加え, 避難空間の不足, 移動の困難が深刻であることが明良になった.次に, 積雪期地震の建物被害想定のため, 積雪を加載した建築物模型を振動台上で加震し, 建物の振動応答および積雪の破壊状態を観察する実験が行われた. またこのモデル実験を計算機上で再現できる個別要素法に基づくシミュレーションプログラムも作成され, 積雪の破壊現象などが再現され, プログラムの有効性が明らかになった.積雪期に斜面上の雪に加震力が加わった時, 雪崩が発生するかどうかの積雪不安定度の理論的検討が進められた. また積雪層シミュレーションモデルSNOWPACKによる面的雪崩危険度予測の手法が, 地震による加震力を加えた問題について適用されその有効性が確認された.